ライフネット生命代表・出口治明さんが伝える、今の20代に伝えたいこと「いい仕事」って何だ?

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2015年11月16日(月)、レバレジーズ株式会社はヒカリエ本社にて、ライフネット生命保険株式会社・代表取締役会長兼CEO・出口治明さんによる講演会を開催しました。会場に集まったのは20代前半を中心とした若者約50名。出口さんはユーモアあふれる例え話をまじえながら、「『働く』ということ」をテーマに約1時間半、じっくりとお話を聞かせてくれました。
出口治明(でぐち はるあき)

ライフネット生命保険株式会社代表取締役会長兼CEO。大学卒業後、1972年に日本生命保険相互会社に入社し、企画部や財務企画部にて経営企画を担当。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て退職。2006年、準備会社であるネットライフ企画株式会社を設立し、代表取締役社長に就任。2008年にライフネット生命保険株式会社を開業、2013年より現職。

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「いい仕事」とは、新しい価値を生み出す仕事。
誰にでもできるその方法とは?

「いい仕事」とは何だと思いますか?出口さんの考える「いい仕事」とは、今まで誰も思いつかなかった新しい価値を生み出せる仕事、つまりイノベーティブな仕事だといいます。さらに、イノベーションはあることを身につければ誰にでも起こせると言うのです。

「自分はアホだからイノベーションなんて起こせない、という人がいますが、それは違います。イノベーションというのは、アインシュタインによる相対性理論の発見のような、大それたものだけを指しているのではありません。

 

とあるラーメン屋の話を例に出しましょう。
店主はラーメン屋をオープンする前、東京の有名ラーメン店の食べ歩きをしたそうです。そのとき、店内に男性客しかいないことに気づき、女性ひとりでも行ける店を作れば売り上げが2倍になると考えました。そこで、彼は多くの女性がラーメン屋に対して抱いている『汚い』『タバコ臭い』『スープが服に散る』という不満を解消すべく、女性が入りやすいお洒落な店舗を作り、店内は全席禁煙にし、お客さん全員に紙エプロンを配ることにしました。さらに、ニンジンのピューレとムール貝で味付けした、真っ赤なスープの女性向けヘルシーラーメン・ベジソバを考案し、オープンから4年で3店舗まで店の規模を拡大させたのです。

 

ラーメン、ニンジン、ムール貝、それ自体は誰もが知っているものです。しかし、それらの素材を組み合わせることで『今までにない女性向け野菜ラーメン』という新しいものを創りだしました。なぜそのような発想が生まれたかといえば、店主がもともと食べ歩きが趣味で、美味しい食材や料理をたくさん知っていたらからです。ムール貝を食べたことのない人に、ムール貝とニンジンを組み合わせた料理を考えることはできません。

 

つまりイノベーションとは、蓄積した知識を独自の発想で組み合わせ、新しい価値を生み出すことなのです。

そのためにはまず、知識を増やさなければなりません。知識を増やすことは、考えたり行動するときの選択肢を広げるということ。選択肢を広げれば、自分の頭で考えられるようになります。知識を増やし、自分の頭で物事を考えられるようになれば、先ほどのラーメン屋のようなイノベーションを起こせるようになるのです」(出口さん)

イノベーションを起こすには、「知識」を積み、「自分の頭で考える」ことが大切であると話す出口さん。さらに、知識は「人から学び」「本から学び」「旅から学ぶ」ことで得られると言います。

「人・本・旅、これらが知識につながります。新しい学びを得られるような面白い人に出会うには、とにかくたくさんの人に会いに行くしかない。どうやったら良い人に巡り会えるのかと質問をされることがありますが。すごく面白い講演会だからと薦められて行ってみたら、興味が持てず居眠りしてしまったり、人数合わせでしぶしぶ参加した合コンで彼女ができたなど、そのようなことはたくさんあるでしょう。ですから、人から学ぶ機会があったら、まずは『YES』の姿勢で会いに行ってみてください。

 

本からの学びについては、特に古典を読むことを薦めています。何百年もの時を経て現在の市場に残っている古典は、無条件に優れていると考えているからです。古典を読むことで著者の思考のプロセスを追い、自分の思考力を鍛える。最初は難しくて読むのがしんどいかもしれませんが、考える力が身につきます。また、旅を重要視するのは、何事も“百聞は一見に如かず”だからです。生きた情報というのは、五感を通して伝わってきます。ピラミッドの大きさを本で知ることはできても、その場の熱気や砂の熱さを感じることはできません。旅に出て、自ら体験することで初めてわかることがたくさんあるのです。

 

そうやって人・本・旅を通してインプットしたことを、友達に話したりSNSで発信したりしてアウトプットまですることが大切です。人に伝えるために情報を整理し、言語化することで知識が定着しやすくなります」(出口さん)

講演では上記内容に加え、物事をねじれなく正しく理解するための「タテ(時間軸&歴史軸)」と「ヨコ(空間軸&世界軸)」の思考を持つことの重要性や、「数字・ファクト・ロジック」に基づいて考えることの必要性についても語られました。「社会常識」などの定性的観念のみで考えるのではなく、定量的な視点を持つことで、物事をより正確に把握できるようになるのだと言います。また、出口さんが60歳のときに立ち上げたライフネット生命保険が掲げる目標なども話され、講演会は幕を閉じました。

過去を振り返っても仕方ない。自信がなくても「今」から始めよう

ハタラクティブのユーザーの中には、「現状を変えたいと思っても自分に自信が持てず、どう足を踏み出していいかわからない」という人もいるのではないでしょうか。講演会終了後、ハタラクティブは出口さんに、このような悩みを抱えている若者は何から始めたらよいかと質問しました。

「厳しいと感じるかもしれませんが、自信がなくても『今』から始めるしかないのです。今日まで勉強してこなかったから知識がないとか、経験がないから希望する職につけないとか、過去を振り返っても意味がないんですよ。知識がないなら今日から勉強するしかないし、正社員として働きたいならそのための技術や知識を身につけていくしかないのです。

 

何をしていいかわからないという人は、まずは自分の好きなものを探してみてください。スポーツでも音楽でも、なんでもいいと思います。自分が好きだと思えるものについて調べてみて、調べた内容をTwitterやFacebookで発信してみる。それも立派な知識のひとつです。発信することで人との出会いにつながる可能性だってあります。

 

一つひとつ積み上げていくことを繰り返せば少しずつ考え方や行動が変わってきますし、自信も持てるようになるはずです」(出口さん)

また、参加者からの質問タイムでは、就職活動における会社選びの基準について、出口さんにアドバイスを求める声がありました。

「日本には上場企業だけで3000社以上あるので、そのなかでどの会社がいいかなどわかりようがない。会社は縁と相性だと思ってください。縁があって、実際にそこで働く人と会って、面白そうだと思ったら働いてみる。石の上にも3年というのは本当で、3年働ければ何らかの技術は身につきます。その後、やっぱり別の仕事がしたいと思うのであれば、転職すればいいのです。置かれた場所で咲く必要はありません。

 

あえて基準を示すなら、ひとつだけ数字を見ます。その会社の規模が10年前より大きくなっているかどうか。あとは縁と相性。これに尽きます」(出口さん)

出口さんはポジティブなパワーにあふれる人で、イベント終了後の懇親会でも参加者と積極的に話をする姿が印象的でした。仕事が上手くいかずに悩んでいるという人や、現状の働き方を変えていきたいという人は、出口さんの話の中から自分にも出来そうなことを見つけて、新しい一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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