退職願の書き方を解説!円満退社するための基本的なマナーとは

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この記事のまとめ

  • 退職願は退職への明確な意思表示ではなく、希望を表明する文書のこと
  • 退職願の書き方はフォーマット化されているので従って書くのがおすすめ
  • 退職願を出さずに、口頭で相談して合意を得たら退職届を出しても良い
  • 退職願は撤回できるが安易に提出するのは避け、事前に辞めるべきかをしっかり考えよう

「退職願の書き方が分からない」という人もいるでしょう。円満退職をするためには、マナーを守った退職願の書き方を把握するだけでなく、退職日までの過ごし方にも気を付ける必要があります。このコラムでは、退職願の書き方や用紙・封筒の選び方などを詳しく解説。また、退職届や辞表との違いや、円満退社のために気をつけるべきポイントなどについてもまとめています。

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退職願の書き方

退職願は、白の便箋に黒のペンで手書きするのが基本です。下記を参考に、マナーを守った文面にしましょう。

退職願に書く内容

一行目に「退職願」と書き、改行した下部に「私議」と記します。2行空けてから本題を書き始めましょう。本文は「このたび、一身上の都合により、勝手ながら20✕✕年✕月✕日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」と簡潔に書きます。改行してから退職願を提出する日付を書き、さらに改行した下部に所属と氏名を書いて捺印。1行空けて宛先を記載します。会社名は正式名称で書き、最高執行責任者(社長)の役職と名前に「殿」の敬称を付けるのが一般的です。「退職願と退職届の違いとは?書き方の見本や正しい提出方法を徹底解説!」のコラムでは、退職願の書き方例を紹介しているので、あわせてご覧ください。

「退職」の種類

ひとくちに「退職」といっても、理由によっていくつかの種類があります。たとえば、会社側に事由がある「会社都合退職」や自分の意思で仕事を辞める「自己都合退職」、企業側が従業員に対して自ら退職するように働きかける「退職勧奨」など。間違った理由のまま退職してしまうと、失業保険の受給条件に差が出ることもあります。退職願を書く前に、自分が退職する理由や原因を考えてみると良いでしょう。
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退職願を書くときに用意するもの

退職願を記載するときは、用紙や封筒、ペンにもマナーがあるため、正しいものを選びましょう。以下では、退職願を書くときに用意するものをご紹介します。

用紙

用紙のサイズはB5またはA4のものを選びます。コピー用紙や白地で柄や色がついていない便箋を使うのが一般的です。また、退職願はビジネス文書にあたるため、なるべく質の良いものを選ぶようにしましょう。

ペン

退職願は黒色のボールペンや万年筆を使用するのがマナーです。なお、退職願は重要書類であるため、擦ると文字が消えるタイプのボールペンの使用は避けましょう。

パソコン作成でも良い?

退職願は手書きで作成するのが一般的です。企業によっては、退職願をパソコンで作成すると「不誠実」という印象を与えかねません。ただし、すでに退社した人がパソコンで退職願を作成していた例があるなど、社風的に問題ないと感じる場合は手書きにしなくても良いでしょう。

封筒

封筒は、郵便番号枠のない縦長の白封筒を選びましょう。できれば中身が透けない裏地付きがおすすめです。封筒のサイズは、中身の用紙サイズに応じて選びます。中身がB5用紙なら「長形4号」(90×205 mm)、A4用紙なら「長形3号」(120×235 mm)にしましょう。封筒の表面には「退職願」と記載し、裏面左下に自分の所属する部署名と姓名を書きます。手渡しの場合は、封を糊付けしなくても構いません。封を閉じるときは「〆」を書き入れ、糊付けしない場合も開け口の部分は折るようにします。

封筒へ入れるときのポイント

退職願は3つ折りにして封入しますが、実は書類を入れる方向にもマナーがあります。退職願の用紙の右上が、封筒裏側の右上にくるように入れましょう。こうすることで、封筒を開いた人が「退職願」から始まる書類の冒頭部分を確認しやすくなります。

退職願は郵送で提出しても良い?

退職願や退職届は、上司に直接提出するのが基本です。しかし、会社とのトラブルや休職中などの理由で書類を直接提出できない場合は、前項で説明した退職願と封筒を、さらに郵送用のサイズの大きい封筒に入れて送ります。退職願や退職届を送付する際は、送ったものの読まれずに放置されるという事態を防ぐためにも、事前に書類を郵送する旨を会社側に伝えておくと良いでしょう。

退職を認めてもらえないときは「内容証明郵便」を利用する

退職願を郵送で提出する場合は、基本的に普通郵便で送ります。ただし、会社に退職を引き止められているなどの問題があるときは、「内容証明郵便」を利用するのも1つの方法です。内容証明郵便とは、郵便局が「誰が誰に宛てて、どのような内容の郵便物を送ったか」を証明してくれる郵便のこと。差出人は郵便局に謄本(内容文書を謄写した書面)を提出し、郵便局は謄本によって文書の存在を証明します。この方法で郵送した場合、企業側は届いた書類に対して「退職願なんて受け取っていない」と拒否することはできません。もし、何か会社とトラブルがあって退職できないという場合は、最後の手段として覚えておくと良いでしょう。

「退職願」「退職届」「辞表」の違いは?

「退職願」と似た名称の書類に「退職届」「辞表」があります。名称は似ていますが、効力や自身の職種・ポジションによって使い分ける必要があるので、以下でポイントを押さえましょう。

退職願とは

「退職願」とは、自己都合による退職の希望を会社に表明するもの。あくまで希望を伝えるものなので、基本的には届けが受理されたあとも撤回が可能です。ただし、会社側が承諾したあとの撤回はできないので、提出の際は注意する必要があります。退職の申し出は口頭だけでも有効ですが、意思表示のあとに退職願を出すのが一般的。マナーの面だけではなく、「退職すると言った・言っていない」「退職の話は聞いてない」という引き止めトラブルの防止にもなるので、提出するのが望ましいでしょう。

退職届とは

「退職届」は退職の希望ではなく、決定した意思を表示するもの。受理された時点で効力が発生し、原則として撤回することはできません。退職届はより強い退職意思を表明する意味合いがあるため、会社側の合意が得られていない場合は円満退社が難しくなる恐れも。退職届は、引き止めにあったなど会社側に受け入れてもらえない場合、もしくは合意を得ることができた場合に使用します。交渉の結果次第で会社に残る可能性がある場合は、退職願を使用するのが良いでしょう。

「退職届」の場合はどう書く?

退職届についても、基本的な書き方は退職願と同様です。一行目を「退職届」とし、退職願では「退職いたしたくお願い申し上げます」だった文言を「退職いたします」と断言する形に変えましょう。

辞表とは

「辞表」は経営者や役員などの役職に就いている社員が辞任するとき、もしくは公務員が辞めるときに提出するものです。基本的に民間企業の一般社員が使うことはありません。

退職までの流れとスケジュール

退職日までのスケジュールについて以下でまとめているので、手順ごとに確認しましょう。

1.直属の上司に伝える

退職を決めたら、まずは直属の上司に相談します。円満退社を考えているなら、退職願をいきなり提出するのは避けましょう。退職の意思が受け入れられたあとに、確認やマナーの意味合いを込めて改めて退職届を提出するのが基本です。相談するタイミングについては、会社の規定があればその期日に従いましょう。なお、「民法第627条」では、「退職希望日の2週間前までに意思表示することで雇用契約が解除される」と定められています。しかし、業務の引き継ぎや人員の補充などを考え、2ヶ月~1ヶ月前までに退職の相談をする配慮が必要でしょう。

参照元
e-GOV法令検索
明治二十九年法律第八十九号「民法」

退職日の決め方

退職願に記載する退職日は、就業規則に従って決めましょう。就業規則に記載がないときは、上司と相談のうえで決めます。年度途中で退職するなら、現在行っている業務の区切りがつく時期や、引継ぎが終わる頃合いなどを考慮するのが大切です。また、社会保険料納付の関係で、退職日を月末にすると会社側の手間を省くことができます。療養や転職先の入社日など、やむを得ない事情があるときは仕方ありませんが、できるだけ会社に迷惑がかからない時期に退職日を設定するのがマナーです。

ボーナス取得や有給消化してから辞めたい場合は?

賞与や有給休暇は、退職した時点で取得する権利を失います。ボーナスを取得してから辞めたい場合は、退職希望日を賞与支払い日以降に設定しましょう。また、有給消化をしてから辞めたい場合も、残りの有給休暇をすべて取得し終えた日を退職希望日にします。

2.引継ぎのスケジュールを立てる

退職日が決まったら、現在受け持っている業務の引継ぎをしましょう。引継ぎは通常業務と並行して行うため、上司と相談してスケジュールを決めます。目安としては、退職日の3日前までにすべての引継ぎを終えるのが良いでしょう。業務の引継ぎに不安がある場合は、「後任者も企業も安心!スマートな仕事の引き継ぎ方とは」のコラムを参考にしてみてください。

3.退職の挨拶

退職することが決まったら、職場の人や取引先への挨拶を忘れずに行いましょう。挨拶するタイミングについては、取引先には退職日の2週間前、職場へは退職日当日が一般的です。なお、取引先をはじめ社外へ挨拶するときは、「挨拶状」を作成しましょう。「挨拶状」ははがきで送るとより丁寧ですが、メールで構わない場合もあります。迷ったときは上司に相談しましょう。「退職の挨拶回りはどこまですべき?挨拶の言葉や順番、時間帯も解説」のコラムでは、退職の挨拶やメール例文を紹介しているのでチェックしてみてください。

退職願を出すか迷ったら

転職すべきか悩んだら、「なぜ転職したいのか」「転職してどうなりたいのか」を考えましょう。漠然とした不満のみで退職したり、経験が不十分な状態で転職活動をしたりしても、思うような結果が出ないことも考えられます。「安易に退職してしまい、なかなか転職先が見つからずに空白期間が長引いてしまった」といった事態を避けるためにも、「本当に退職するべきか」についてしっかり考えることが大切です。

退職すべきか迷ったら、転職情報を得るためにもエージェントに相談するのがおすすめです。ハタラクティブは、正社員を目指すフリーターや高卒、第二新卒、既卒を中心とした若年層向けの就活エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが転職や就職にまつわるさまざまなサポートを提供。幅広い職種の正社員求人の中から、求職者一人ひとりの適性に合った求人をご紹介します。退職願の書き方や提出するタイミングについてもアドバイスしているので、ぜひお気軽にご相談ください。

退職に関するFAQ

ここでは、退職にまつわる疑問をQ&A形式でまとめました。

自己都合退職を会社都合退職に変えられる?

会社都合退職の要件にあたる理由があれば、退職後にハローワークで変えてもらえる可能性があります。会社都合退職と判断できる音声や資料などの証拠があると、より説得力が増すでしょう。離職票の転職理由を訂正する方法については、「離職票の離職理由が納得できないときは?自己都合と会社都合ではどう違う?」のコラムで解説しています。

円満退職を成功させるコツは?

円満退職を成功させるには、「退職理由をポジティブに伝える」「退職の意思表示は期間に余裕を持つ」「引継ぎをすべて終えてから退職する」などがポイントです。たとえば、「夢を叶えたい」「結婚を機に退職したい」などの退職理由は、円満退職しやすいといえるでしょう。角が立たず受け入れられやすい退職理由の伝え方は、「仕事を辞める理由の伝え方とは?例文を参考に円満退職を目指そう」のコラムを参考にしてみてください。

引き止めに合ったときの対処法が知りたい

上司から退職を引き止められたら、まずは一旦受け止め、「退職したい理由」を冷静に思い出してみましょう。給与の引き上げや異動などの条件を提示されたときは、具体的な内容を確認します。なお、企業によっては、退職の意思を示した従業員に対して「損害賠償で訴える」といった脅しをかけるケースも稀にあるようです。「退職することで損害賠償を求められたらどうしよう…」と不安に思っている場合は、「退職して損害賠償になる事例は?法律を知ってトラブルを防ごう」のコラムもあわせてご覧下さい。

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