仕事を辞めるときの手続きや流れって?退職までの手順を解説

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この記事のまとめ

  • 在職中に仕事を辞めるときは、まずは退職までの大まかなスケジュールを組む
  • 仕事を辞めるときは、直属の上司に意思を伝えてから退職日を相談する
  • 仕事を辞める際は引継ぎや残務整理、返却物の確認などを行う
  • 退職を決める前に仕事を辞める理由を冷静に考え、解決するなら辞めない方が得策
  • 人間関係や労働環境に悩んでいるなら仕事を辞める選択も検討する
  • 退職理由は前向きなフレーズを使って伝える

仕事を辞めるときの手続きや流れについて、知らない方は多いのではないでしょうか。仕事を辞める際は、まず大まかなスケジュールを組み、直属の上司に意思を伝えて、貸与されていたものを返却したり、引継ぎを行ったりする必要があります。このコラムでは、仕事を辞めるときの流れや必要な手続きについて解説。また、仕事を辞める前に考えておくことなどを紹介しています。

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仕事を辞めるときの流れや必要な手続き

仕事を辞めるときは、以下のような流れで手続きを行います。

1.全体のスケジューリングをする

仕事を辞めるときは、最初に全体のスケジューリングをする必要があります。特に、在職中に仕事を辞めると決めたら、退職手続きと転職活動を同時に行わなければなりません。スケジューリングを行わずに何となくで進めてしまうと、退職時期が定まらず、転職活動もスムーズに進められないでしょう。また、退職時期が決まっていないと、入社時期が合わないことを理由に内定を取り消される可能性もあります。まずは、大まかに退職日を設定し、退職日を基準として転職活動のスケジュールを組んでいくようにしましょう。

2.自己分析をする

スケジューリングができたら、自己分析をしましょう。仕事を辞める理由を明確にし、転職に向けて自分を知るために自己分析を行います。自己分析は、キャリアやスキルの棚卸し、自分の性格の分析などが目的です。これらのことを明確にすれば、自分がやりたいことが分かり、ミスマッチを防ぐことにつながるでしょう。

3.転職活動を開始する

仕事を辞める意思が固まったら、転職活動を開始します。転職活動は準備、書類作成・応募、面接、内定というステップで進めていきます。応募から内定までは平均で2~3ヶ月かかるといわれているため、設定した退職日から逆算して転職活動のスケジュールを組むようにしましょう。

4.辞める意思を会社に伝える

転職先の内定をもらえたら、次は辞める意思を会社に伝える必要があります。退職意思は、退職日の1~3ヶ月前に、直属の上司に伝えるのが一般的です。上司に直接声を掛けるか、相手が忙しい場合はメールでアポイントメントを取りましょう。なお、繁忙期や大きなプロジェクトが進められている時期は避けた方が無難です。周りの人に迷惑をかけるほか、引き止めにあう可能性もあります。上司に辞めることを伝える際は、意思と退職理由をしっかり伝え、業務の流れや引き継ぎなどを上司と話し合った上で退職日を調整しましょう。

5.退職願または退職届を提出する

退職日が決定したら、退職願または退職届を提出します。退職願の提出については企業によって違いがあり、口頭で退職を願い出るだけで良い場合もあるため、事前に確認しましょう。また、退職届を提出して受理された場合は、内容を撤回できないため注意が必要です。退職願と退職届の違いやそれぞれの書類の書き方については、「退職願と退職届の違いとは?書き方のコツや正しい提出方法を詳しく解説」のコラムを参考にしてください。

6.残務整理をする

退職日が決定したら、退職日1ヶ月前くらいを目安に残務整理を始めましょう。退職日までに残務整理が終わらないと、残された同僚に迷惑をかけてしまうことになります。スケジュールをしっかり組んで、業務に支障をきたすことがないようにしましょう。

7.引き継ぎをする

円満に仕事を辞めるためには、引き継ぎをしっかり行うことが大切です。後任者が決まっている場合も決まっていない場合も、引き継ぎのマニュアルや資料を作成して業務が滞りなく行えるようにしておきましょう。残務整理や後任者の都合によっては、スケジュール通りに進めることができず、引き継ぎが終わらない可能性もあります。また、社内外の関係者に引き継ぎをする場合は、事前に上司に相談しておきましょう。

8.身の回りの整理整頓をする

退職当日までに、身の回りの整理整頓も忘れずに行います。会社に返却するものと私物を混同しないように整理し、業務上の資料や取引先の名刺などは返却しましょう。私物の整理ができたらデスクやロッカーの掃除も忘れずに済ませておきます。退職時に返却するものについては、「退職時の返却物は郵送してOK?添え状は必要?紛失した場合についても解説」のコラムで詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。

9.挨拶をして退職

最後に、お世話になった人たちへの挨拶を忘れないようにしましょう。社内の人にはなるべく直接会って挨拶するようにします。取引先の人には後任者とともに直接会って挨拶をするか、直接会えない場合はメールで退職日と感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。退職の挨拶をメールで行う場合については、「退職の挨拶メールの内容と書き方とは?例文や好印象を与えるコツを紹介」のコラムで紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。

会社への返却物や受け取る書類も確認しておこう

退職する際は、会社への返却物についても忘れずに確認しておきましょう。また、退社当日までに会社から受け取るべき書類もあります。転職先の企業での入社手続きや失業保険の受給申請などで必要なものもあるので、手元にない場合は会社へ問い合わせましょう。仕事を辞めるまでの流れや手続きについてさらに詳しく知りたい方は、「退職までの流れと手続きを解説!上司にはいつ伝える?転職活動はいつ行う?」のコラムも参考にしてみてください。

仕事を辞める前に退職したい理由を冷静に考えよう

仕事を辞めたいと思ったときは、退職を行動に移す前に辞める理由を冷静に考えることが大切です。深く考えずに退職してしまうと、退職後のリスクも大きくなる恐れがあります。退職を考えたときは、「なぜ辞めたいのか」といった理由をしっかりと分析し、解決策がないか探ってみましょう。たとえば、「休暇や給与が不十分」と感じる場合や人間関係で悩んでいる場合は、上司に相談することで、異動や配置転換など、労働環境が改善できる可能性があります。ミスが多くて仕事が嫌になっているのであれば、業務自体に慣れていけばミスが減る可能性もあるでしょう。このように、「辞めたい」と思う理由を冷静に考え、退職しなくて済むのであれば今の会社に残るほうが得策といえます。よく考えた上で仕事を辞めないと、次の職場でも同じ理由で転職してしまう恐れもあるので注意しましょう。仕事を辞めるかどうか悩んでいる場合は、「仕事を辞めるのは逃げ?退職しても良いときは?辞め癖の克服方法も解説!」のコラムもあわせてご覧ください。

仕事を辞める理由を自己分析する4つの手順

前述したように、「仕事を辞めたい」と思ってもすぐに辞めるという結論を出すのは得策とはいえません。仕事を辞めたいと悩んでいるのであれば、退職してしまう前に理由を自己分析してみましょう。以下で、仕事を辞めたい理由を自己分析する4つの手順を紹介していきます。

1.仕事を辞める理由を書き出す

仕事を辞めたいと思っても、辞めるという結論をすぐには出さずに、仕事を辞める理由をノートなどに書き出してみましょう。人間関係の悩みや過重労働などで心身が弱っていたり、誰にも相談できず1人で抱え込んでいたりすると、冷静な判断ができない可能性もあります。そのような場合は、仕事を辞める理由を書き出していくことで、自分を客観的に見れるようになるでしょう。

2.自分で解決できそうなこととできないことに分ける

仕事を辞める理由を書き出せたら、次は自分で解決できそうなことと解決できないことの2つに分けてみましょう。自分で解決できそうな場合とできない場合では対処法が違うため、辞めたい理由を分類する作業は重要な手順の1つです。

3.解決できそうなことは努力してみる

退職したい理由を自分で解決できそうな場合は、辞める前に自力でどうにかできないか、今一度検討してみましょう。努力して解決できるのであれば、仕事を辞める必要はなくなります。始めから辞めるという結論を出すのではなく、自分で解決できそうなことは一通り試してみるようにしましょう。解決できないかどうか模索し、実行することで、自分の今後のキャリアにもプラスになるはずです。

4.解決できそうにないことは周囲に相談する

自分で解決できそうにない場合、まずは周囲に相談しましょう。ほかの人の力を借りることで、自分では解決できないと思っていたことが解決できる場合もあります。もし、社内で信頼できる上司や同僚がいればその人に相談してみると良いでしょう。ただし、手当たり次第にさまざまな人へ話を広めてしまうと、噂が回って知られたくない人にも知られてしまう可能性があるので注意が必要です。また、社内に相談できる人がいないという場合は、家族や友人など、仕事とは関係ない人に相談してみるのもおすすめ。信頼できる人に相談しても解決できないという場合は、転職に向けて行動を起こすことが必要になります。

仕事を辞めない方が良い場合

退職理由によっては、仕事を辞めて後悔してしまう結果になることもあるので、注意が必要です。以下で、仕事を辞めない方が良いケースを紹介していきます。

給与への不満による退職

仕事を辞めないほうが良いケースとして、まずは給与への不満による退職が挙げられます。給与への不満を理由に退職してしまうと、希望に合う転職先を見つけられなかった場合、収入源がなくなってしまいます。また、キャリアが浅い第二新卒者などが転職すると、逆に給与が下がってしまうことも少なくありません。そのため、給与への不満を理由に退職しても、問題を解決することは難しいといえます。現在の会社でキャリアアップすれば、将来的に多くの収入が望める可能性もあることを頭に入れておきましょう。どうしても退職したい場合は、在職中に転職活動を行い、内定をもらってから辞めることで、収入源が断たれる不安はなくなります。

結婚による退職

引っ越して仕事を続けることが難しいなどの場合を除き、結婚を理由に退職するのは避けたほうが良いでしょう。いずれ復職を考えたときに退職前と同じような労働条件で仕事を探そうとしても、採用側は、「妊娠などを機にすぐ辞めてしまうのでは?」といった懸念を抱いて採用を躊躇してしまうことも。結婚や子育てが落ち着いてから仕事を探しても、ブランクや労働時間を理由に復帰が難しい可能性も考えられます。なかなか仕事が決まらないと、仕事を続けてきた人との差も出てしまい、キャリア形成が難しくなる可能性もあるため、結婚だけが退職理由であれば辞めないのが賢明でしょう。

介護による退職

「仕事をしながら家族の介護していて心身ともに疲れてしまった」「両立するのが難しくなった」などの理由から、仕事を辞めたいという場合もあるでしょう。仕事を辞めれば介護に力を入れられますが、その代わりに収入が途絶えてしまいます。また、介護が終わってから仕事に復帰しようとしてもブランクがあるため、退職前とまったく同じ条件で働くのは難しい可能性も。会社によっては、仕事をしながら介護をする人のために休業制度も用意されているため、退職という選択ではなく、休業できないかを上司に相談してみましょう。

働き始めて短期間での退職

働き始めて短期間で退職することになると、現在の職場に迷惑をかけてしまうほか、転職先の企業にも「また同じことを繰り返すのでは」といった印象を与えかねません。また、短期間での退職と転職を何度も繰り返してしまうと、やがて採用されること自体が難しくなってしまうでしょう。仕事を辞めたあとに転職できたとしても、「前の会社の方が良かった」と後悔する可能性もあるため、短期間での退職は避けたいところです。入社後すぐに退職を考えている方は、「入社してすぐ辞めるのは大丈夫?保険はどうなる?理由の伝え方も紹介!」のコラムも参考にしてみてください。

特別な理由がない退職

「何となく働くのが嫌」「仕事が面白くない」など、特に理由なく一時の感情に任せて退職をすると自己成長の機会を失います。辞めたいと思った原因を解決することを怠れば、転職活動に失敗しやすくなるだけでなく、転職できてもまた同じことを繰り返してしまうでしょう。

仕事を辞めた方が良い場合

では、どのような理由だと仕事を辞めた方が良いのでしょうか。以下では、仕事を辞めた方が良いケースを紹介します。自分が辞めたいと思った理由と照らし合わせてみましょう。

人間関係による退職

人間関係の悩みは、どのような職場であっても発生する可能性がある問題です。上司や同僚、先輩などとの人間関係に悩んでいる場合は、会社に相談した上で退職を検討しましょう。自分自身は努力すれば変わることができますが、他人を変えることはできません。辞めたい原因である人を変えることができない状況で頑張り続けると、ストレスが溜まり、心身ともに疲弊してしまいます。部署異動などを相談した上で、解決できない、または異動自体ができそうにない場合は、転職を検討しても良いでしょう。

不当な評価による退職

「頑張っても正当な評価を受けられない」「一部の社員だけをひいきされている」など、不当な評価を受けている場合は退職を検討しましょう。社内評価が低いと昇給や昇進の可能性は低くなり、キャリアアップが難しくなる可能性があります。また、頑張っていても過小評価されてしまうと、仕事に対するモチベーションが低下するだけでなく、自信をなくすことにもつながるでしょう。不当な評価を受け、仕事に悪影響が出てしまうようであれば、環境を変えてみることを考えてみてください。

劣悪な労働条件による退職

慢性的な人員不足により、残業や休日出勤などが当たり前というような労働環境に置かれている場合も退職を検討して良いでしょう。過度な残業や休日出勤などが原因で睡眠不足が続いたり、休みが取れなかったりということが起きると、心身に支障をきたしてしまいます。上司に労働環境について悩んでいることを相談し、改善される見込みがないようであれば、体調を崩してしまう前に退職を考えるようにしましょう。

社風や仕事内容とのミスマッチによる退職

「社風や仕事内容が自分と合わない」と感じたときも、退職を検討すると良いといえます。ただし、入社したてですぐに辞めてしまうのは得策ではありません。仕事を覚えて慣れていくまでにはある程度時間がかかるため、短期間で自分に向いているか判断することは難しいものです。また、短期間で転職を繰り返すと、良いイメージを持たれない可能性もあります。できれば1年続けてみて、社風や仕事内容が自分に合っているか判断しましょう。1年続けても、「仕事にやりがいや面白さを見いだせない」「今の状態ではキャリアプランキャリアの実現が難しい」などと感じる場合は、改めて転職を検討すると良いでしょう。

将来への不安による退職

会社の経営不振など、将来に不安を感じる場合も、退職を検討して良いといえます。会社が経営不振に陥ってしまうと、給与の支払いが遅れたり、残業代が支払われなくなったりすることで生活に大きく影響することが考えられるからです。また、突然倒産やリストラという事態に陥り、仕事がなくなるということも考えられるため、少しでも将来へ不安を抱くようであれば退職を検討しましょう。

職場環境が原因で病気になったときの退職

人間関係や長時間労働など、労働環境が原因で心身に支障をきたして病気になってしまった場合は、しっかりとした休養をとる必要があります。上司と相談して休職できるようであれば一度休むという選択をしましょう。もし、会社自体が病気になった原因で今後も状況の改善が見込めないのであれば、心や体を守るために退職も視野に入れた方が良いといえます。

仕事を辞めたほうが良いときとそうでない場合の違いについては、「仕事を辞めたいのは甘え?辞めるべきかどうかの判断基準を解説」のコラムも参考にしてみてください。

円満に退職する3つの方法

お世話になった会社は、円満に退職したいものです。以下で、円満に退職するための方法を3つ紹介していきます。

1.退職理由を伝える際は前向きなフレーズを活用する

労働環境や人間関係などによる会社への不満からの退職だったとしても、正直に伝えるのは避けたほうが良いでしょう。不満をいってしまうと円満な退職とはならず、退職日までに周囲と気まずい雰囲気になってしまう恐れもあります。場合によっては、改善策を提案されて強い引き止めにあってしまう可能性もあるでしょう。前向きなフレーズを活用して退職理由を伝えることで上司も引き止めづらくなり、スムーズに退職しやすくなります。

2.テンプレートを利用する

自分の言葉で伝えるのが苦手という場合には、退職理由のテンプレートを利用しましょう。労働環境に不満があるのであれば「よりワークライフバランスを重視できる会社で働きたい」、仕事内容に不満があるのであれば「以前からやりたいと思っていた△△の仕事に打ち込みたい」、社風が合わないと感じたのであれば「自分の目指すキャリアを実現できる会社で働きたい」などと伝えると良いでしょう。

3.挨拶回りをする

最終出社日は、退勤前に社内の人にしっかり挨拶をして回りましょう。このとき、最後だからといってネガティブな発言をしてしまうと悪い印象を与えかねないため、最後まで前向きなフレーズで挨拶することを心掛けてください。

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