県外就職は難しい?後悔しないコツと面接で納得される理由を解説

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この記事のまとめ

  • 都会に県外就職するメリットは、賃金の高さや就職の選択肢の多さなど
  • 地方に県外就職するメリットは、生活費の安さや通勤によるストレスの少なさなど
  • 地方では地元出身者が有利になりやすかったり、中小企業の求人が多かったりする
  • 県外就職を成功させるには、やりたい仕事を明確にして地域の情報を調べることが大切
  • 初めて県外就職をする人は、経験者やエージェントに相談するのがおすすめ

県外就職を実現するのは難しいのではと考えている人も多いでしょう。県外就職を成功させることは可能です。重要なのは、県外就職したいと思う理由の明確化。理由が曖昧だと面接で困るだけでなく、就職後に「地元のほうが良かった」と後悔する恐れがあります。県外就職のメリット・デメリットを理解し、自分に合った就職先を選びましょう。このコラムでは、県外就職で成功するコツや後悔するパターン、面接での回答例を解説します。

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県外就職は不利になりやすいって本当?

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「県外就職は難しいのでは?」と不安に思っている方もいるでしょう。しかし、県外就職が不利になりやすいとは一概にはいえません。企業は採用者が「県内に住んでいるか」よりも、志望動機や入社意欲を重視しているからです。
ここでは、県外就職の難易度を解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

アピール次第で就職を成功させることは可能

アピール次第で県外就職を成功させることは十分可能です。前述したように、企業側は「出身地を問わず志望度や意欲が高い人材を採用したい」と考えています。書類選考や面接で自分の志望度や意欲が伝わるアピールができれば、県外への就職も叶えられるでしょう。「現在住んでいる場所から引っ越してでも入社したい」と述べることで、ほかの応募者よりも熱意を示せる可能性もあります。

地方では地元出身者が有利になりやすい傾向もある

地方では、能力が同じなら地元出身の人を採用する傾向もあるようです。会社によって理由は異なりますが、「方言が通じる」「地元の事情をよく分かっている」などが仕事のしやすさにつながると考える企業が多いのでしょう。特に営業の仕事では「知り合いの知り合い」といった地元出身を活かしたネットワークが強みになることも。地元以外の地域へ県外就職する場合は、上記のような地元出身のメリットを超える、効果的な自己PRが必要だといえます。

転職の場合は気軽に考えてみることも大切

「県外への転職は不安なので踏み出せない…」「転職したいけど上手くいくか分からない」という場合、まずは気軽な気持ちで求人に目を通してみるのがおすすめです。さまざまな求人情報に目を通すことで、思いがけず興味を惹かれる仕事に出会って転職のモチベーションが高まる可能性があります。また、仕事の探し方や転職活動の進め方について就職・転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。

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都会や地方へ県外就職するメリット

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県外就職のメリットは、都会と地方で違います。それぞれのメリットは、以下のとおりです。

都会に県外就職するメリット地方に県外就職するメリット
賃金が高い生活費が安い
就職の選択肢が増える地域に貢献できる
キャリアアップにつながる通勤のストレスが少ない
娯楽が豊富自然が多くリフレッシュできる

都会と地方の就職でどちらのほうがよりメリットがあると感じるかは、自分が求める環境や条件によって変わるでしょう。ここでは、県外就職するメリットを「都会の場合」と「地方の場合」それぞれに分けてご紹介するので、県外就職を検討している方は参考にしてみてください。

都会に県外就職するメリット

都会へ県外就職するメリットには、賃金の高さや就職の選択肢の多さなどが挙げられます。また、娯楽施設や人との出会いが多いため、プライベートを充実させられるのもメリットといえるでしょう。

賃金が高い

会社によって差はありますが、地方よりも都会のほうが賃金が高い傾向にあります。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、都道府県別賃金の上位3県・下位3県は以下のとおりです。

平均賃金の高い都道府県平均賃金の低い都道府県
【1位】東京…375,500円【47位】青森…247,600円
【2位】神奈川…335,600円【46位】宮崎…249,600円
【3位】大阪…330,900円【45位】沖縄…252,000円

参照:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 都道府県別

最も平均賃金の高い東京と最も低い青森とでは、平均賃金に13万円近くの差があることが分かります。もちろん、実際にもらえる賃金は個人の能力や企業によって異なりますが、最低賃金の地域差も影響して、都会と地方との賃金差が生まれているといえるでしょう。

参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査

就職の選択肢が増える

都会に県外就職することで、就職の選択肢が増えるのもメリットの一つ。厚生労働省の「一般職業紹介状況(職業安定業務統計):雇用関係指標(年度)」によると、2022年度の都道府県別の有効求人数上位3県・下位3県は以下のとおりです。

有効求人数の多い地域有効求人数の少ない地域
【1位】東京…174万5,579件【47位】高知…8万1,277件
【2位】大阪…118万5,975件【46位】鳥取…8万1,811件
【3位】愛知…80万9,941件【45位】和歌山…8万5,174件

引用:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計):雇用関係指標(年度) 有効求人数、新規求人数、就職件数(正社員)

大都市である東京や大阪に、いかに求人が集まっているかが分かるでしょう。有効求人数の少ない地域は、もともとの人口が少ないケースもあれば、大都市圏に近い場合もあります。県外就職を考えているもののどこの地域で働くか決まっていない場合は、求人数の多さにも注目してみましょう。

参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(職業安定業務統計)

キャリアアップにつながる

都会へ県外就職することでキャリアアップを叶えやすいというメリットもあります。都会には大企業やベンチャー企業、スタートアップ企業などのさまざまな会社があるためです。また、都心部に本社を構える企業も多いため、地方の同じ業種・職種と比べて重要度の高い経験を積む機会は多いでしょう。

また、県外就職をすると多種多様な人や物との出会いから、視野が広がることも。県外就職を通して、自分が知らなかった職業や働き方を知り、幅広くキャリアアップを考えられます。周りの人に影響を受けてスキルを磨いたり、資格取得を目指したりするなど、成長意欲を刺激される機会も多いでしょう。

娯楽が豊富

都会へ県外就職した場合、娯楽施設や文化施設が多いため、プライベートを充実させやすいでしょう。おしゃれな飲食店やアパレルショップなど、休日に出かける場所が豊富で気分転換をしやすいのがメリット。また、映画館や美術館、音楽ライブの公演なども多数あるので、文化的な刺激も受けられます。プライベートが充実するとストレスが溜まりにくく、仕事にも良い影響があるでしょう。

地方に県外就職するメリット

地方へ県外就職するメリットとしては、生活費の安さや通勤ストレスの少なさ、自然の多さといった環境の良さが挙げられるでしょう。将来的に子育てを考えている人には、子どもが自然と触れ合える環境はもちろん、待機児童の少なさもメリットになります。

生活費が安い

地方へ県外就職する場合、都会に比べて生活費を抑えられます。特に、家賃は大きく引き下げることができるでしょう。家族構成によりますが、最も生活費が高い首都圏と比べて、最も安い地域では1ヶ月の差額が約5万円になるともいわれています。県外就職を希望する場合、希望先の地域がどのような生活環境なのか、事前に確認しておくと安心でしょう。

地域に貢献できる

自分が住む地域の活性化に貢献できるのは、地方へ県外就職するメリットの一つといえます。企業数が少ない地方では、1つの会社が地域に与える影響が大きいため、地域への貢献度が高くなりがちです。地域の衰退は自社の経営悪化に大きく影響するので、会社としても発展させたい気持ちが強いでしょう。そのため、イベントの開催や地産地消の推進などを通して、地域に貢献している会社が多いようです。
また、働き手が減っている地域では、後継者不足のために衰退していく事業もあります。自分が後継者となって、事業を継承していくのも地域貢献になるでしょう。

通勤のストレスが少ない

都会に比べて人口が少ない地方では、通勤ラッシュのストレスは少ないでしょう。
国土交通省の「三大都市圏における主要区間の平均混雑率・輸送力・輸送人員の推移」によると、東京圏・大阪圏・名古屋圏の三大都市圏主要区間の平均混雑率は、いずれも100%を超えています。地方の場合、通勤時間帯に電車が混雑しても、大都市圏のように乗車率が100%を超えることはないようです。
また、マイカー通勤をする人が多いのも特徴。東京に比べて渋滞が少なく、空いている道を自家用車で通勤できれば快適です。通勤時間が30分以下のところも多く、時間のゆとりが持ちやすいのも地方への県外就職のメリットといえるでしょう。

参照元
国土交通省
三大都市圏の平均混雑率が増加~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和4年度実績)~

自然が多くリフレッシュできる

地方へ県外就職をすると、海や山、川などの自然にいつでも触れ合える環境になることが多いといえます。都市部であっても少しの移動時間で自然豊かな場所に行けるので、休日のリフレッシュがしやすいでしょう。空気や水がおいしいのも特徴で、都会に比べて健康的な生活を送れるのがメリットです。
将来的に自然に囲まれた環境で子育てがしたい人には、地方で就職するのがおすすめ。待機児童が少ない地域では、産育休後の復帰や就職活動もスムーズでしょう。

都会や地方へ県外就職するデメリット

県外就職には前項でご紹介したようなメリットがある一方、デメリットもあります。ここでは、県外就職のデメリットをご紹介。メリットとデメリットの両方を知ったうえで、県外就職を検討してみてくださいね。

都会に県外就職するデメリット

都会に県外就職するデメリットは、家賃や物価の高さや就活に費用が掛かることなどが挙げられます。

都会に県外就職するデメリット

  • 家賃が高い
  • 地方よりも就活に費用が掛かる
  • 競争率が高く就活が難航しやすい

家賃が高い

都会に県外就職するデメリットは、地方に比べて家賃が高いことです。
総務省統計局の「都道府県別でみる住宅状況~住宅及び世帯に関する基本集計(確報値)より~」によると、1ヶ月当たりの家賃・間代の全国平均が5万5,695円であるのに対し、東京都の平均は8万1,001円でした。都道府県別の平均値が最も低かった鹿児島県の3万7,863円と比較すると、その差は4万円以上に昇ります。都会に就職するのであれば、その地域の家賃の高さは事前に調べておいたほうが良いでしょう。

参照元
総務省統計局
都道府県別でみる住宅状況~住宅及び世帯に関する基本集計(確報値)より~

地方よりも就活に費用が掛かる

都会に県外就職した場合、地方よりも就活に掛かる費用が大きくなることもデメリットの一つです。県外就職の際は、就職希望先への面接で滞在費がかかることがあります。都会は地方よりも物価が高い傾向にあるため、地方への県外就職よりも、就活に掛かるあらゆる費用が高くなってしまうでしょう。

競争率が高く就活が難航しやすい

就職の選択肢が増える」でも触れたように、都市部の有効求人数は多いですが、その分競争率も高くなるのはデメリットといえます。のんびり就活を進めると、狙っていた求人の募集が終わっていたということもあり得るので、就活はテキパキとこなす必要が出てくるでしょう。

地方に県外就職するデメリット

都会から地方に県外就職するデメリットとして挙げられるのは、交通アクセスの悪さや賃金の低さでしょう。

地方に県外就職するデメリット

  • 交通の便が悪い
  • 都会より平均賃金が低い
  • 娯楽が少ない

交通の便が悪い

地方に県外就職するデメリットは、都会と比べて交通の便が悪いことです。電車やバスといった公共交通機関の本数が少ないと、本来の始業時間よりも早く出勤せざるを得なかったり、定時に退勤しても帰宅が遅れてしまったりといったことがあるでしょう。
また、交通機関が発達していない地域では、自動車が必要になることもあります。購入費に加えて、ガソリン代や駐車場代など、思わぬ出費が増える可能性があるので注意が必要です。

都会より平均賃金が低い

都会より平均賃金が低いのも、地方に県外就職するデメリットです。都会に県外就職するメリットを解説した「賃金が高い」でも触れたように、地方の平均賃金は都市部より低い傾向にあります。そのため、都会に就職する人と比較して収入が少なくなる可能性が出てくるでしょう。

娯楽が少ない

地方は都会よりも娯楽が少ないのも、デメリットの一つです。飲食店やレジャー施設は、一般的に都市部のほうが充実している傾向にあります。そのため、休日の息抜きや趣味を楽しみに行く際は、都会と比べて選択肢が狭まってしまうでしょう。

県外就職するうえで掛かる費用

県外就職するうえで掛かる費用の画像

県外就職は、就職活動の段階から県内や近場での就職に比べて大きな費用が掛かります。あらかじめ「何にいくら必要か」を把握しておき、準備をすれば心に余裕を持って就職活動を行えるでしょう。

就活中に必要となる費用

就活中に必要となるのは、面接などに赴く際の交通費や滞在費、スーツなどの費用です。特に大きいのが交通費。新幹線や飛行機を使用しないと行けない地域の場合は、1回の往復で数万円が掛かることも。できるだけ同じ地域の選考日程をまとめて1回で済むようにしたり、可能であればオンラインを活用したりして出費を抑えましょう。

また、「就活貯金はしておくべき?必要になる費用とあわせて解説!」でも説明しているように、スーツや靴、鞄、証明写真など、選考を受けるにあたって必要となる物品も多くあります。

内定獲得後に必要となる費用

就職が決まったあとに必要となるのは、移動費(交通費)や家賃、引越し費用など。なかでも注意したいのが家賃です。家賃は1ヶ月分ですが、賃貸物件を契約するときには敷金や礼金、仲介手数料、数ヶ月分の家賃、火災保険料などが必要になります。地域や物件によって異なるものの、敷金や礼金は家賃の1~3ヶ月分、仲介手数料は1ヶ月分ほどです。たとえば、家賃が5万円で敷金と礼金が2ヶ月ずつ、仲介手数料が1ヶ月分、2ヶ月分の家賃を前払いする場合は合計で35万円掛かります。これに、火災保険や鍵交換代などもかかるため、50万円ほどは用意すると安心でしょう。
引っ越しも、遠方になるほど費用は高くなります。特にシーズンとなる3月前後は料金が高くなるため、時期をずらして就職活動を行うのも検討してみましょう。

なお、就職してすぐに給与が支給されるわけではありません。入社日にもよりますが、十分な額を得られるのは入社から1ヶ月~2ヶ月後。内定を得たら給与規定を確認し、当面の生活費も用意しておきましょう。

お金がないけど県外就職したい…どうすれば良い?

就職活動中や就職後に家が決まるまでの期間など、短期間であれば親戚の家にお世話になったり、友人とルームシェアをしたりするのがおすすめ。また、ホテルに宿泊するより安価で済むマンスリーマンションやシェアハウスなども、期間に応じてうまく活用しましょう。
ここでは、「県外就職したいけどお金がない…」というときに役立つ情報を紹介しているので、ぜひご一読ください。

親戚の家に住まわせてもらう

「就職・転職活動中」「一人暮らしできる資金が溜まるまで」といった短期間であれば、親戚の家に住まわせてもらうのも一つの手です。就職を希望する企業に通える範囲内に住んでいる親戚がいるか、確認してみましょう。全くの他人と生活するよりも気楽に過ごせる可能性が高いのも、おすすめのポイントです。

ルームシェアを検討する

同じく県外就職を考えている友人とルームシェアをするという方法もあります。家賃や光熱費、食費などを同居人と折半できるのがルームシェアのメリットです。慣れない土地での生活も、友人と一緒なら安心して過ごせるでしょう。

マンスリーマンションを利用する

「県外就職するのに十分なお金がない」という場合は、マンスリーマンションを利用するのも手です。マンスリーマンションとは、短期間の入居を前提としたマンションのことで、1ヶ月単位で契約できます。家具・家電があらかじめ備え付けられていたり、通常の賃貸とは違って敷金礼金が掛からないのがマンスリーマンションのメリットです。
ただし、一般的な賃貸料金よりも割高に設定されていたり、水道光熱費は固定だったりするため、長期間入居すると費用がかさむ恐れがある点には注意が必要といえます。

シェアハウスに入る

県外就職する方は、シェアハウスに住むのも選択肢に入れておくと良いでしょう。シェアハウスとは、一つの賃貸物件を複数人で共同生活を送る方法のこと。入居者の募集・審査を行う運営会社や管理会社が存在しており、同居人を自由に選ぶのは難しいのがルームシェアとの違いです。
一人暮らしをするよりも家賃や水道光熱費を抑えられる可能性が高いため、「県外就職するための資金がない」という方にはおすすめといえるでしょう。

県外就職で後悔する3つのパターン

県外就職を後悔した理由として多く挙がるのは、「地元に帰りたい」「通勤の仕方にギャップを感じる」など、環境の変化による不安です。あらかじめ後悔するパターンを知り、不安やストレスを軽減するための対策を考えておくと良いでしょう。

県外就職で後悔するパターン

  • 家族や友人と離れホームシックになる
  • 通勤がストレスになる
  • 一人暮らしが大変

1.家族や友人と離れホームシックになる

県外就職をして地元を離れると、寂しい思いをしたり、想像以上に負担が大きかったりするなど、ホームシックになる人も少なくありません。また、いつも通っていたお店や、子どものころからお世話になっている病院など、見慣れた建物が一切ない見知らぬ土地で1人になることで不安が増す場合もあるでしょう。慣れない仕事で疲れると弱気になり「地元に帰りたい」と県外就職を後悔するのが1つのパターンです。

ホームシックを回避するための対策は、家族や友人と定期的に連絡を取り、いつでも相談できるような環境を作ること。また、習い事やサークルで仲間を作るのも良い方法です。自分の居場所を作ると、新しい生活に早く慣れるので、寂しさの軽減につながるでしょう。

2.通勤がストレスになる

県外就職をして、慣れない土地での通勤がストレスに感じるという人もいます。都会や地方へ県外就職するデメリット」で解説したように、地方から都会へ県外就職した場合は、電車の通勤ラッシュが大きなストレスを感じる人もいるようです。地方に比べて人口が多い都会では、朝夕の通勤ラッシュ時は乗車率が100%を優に超える路線もあります。特に首都圏では、郊外から都心への通勤が1時間以上に及ぶことも。往復2時間を超える通勤が毎日…というのは、大きなストレスになるでしょう。

一方、都会から地方へ県外就職した場合は、混雑ではなく交通の不便さや自動車に掛かる費用がストレスになることも。交通インフラが整っていない地域では電車やバスの本数が少ないため、発車時刻に合わせて行動する必要があります。乗り遅れると大幅な時間ロスになり、ストレスを抱える原因になるでしょう。また、就業時間や通勤ルートによっては、自動車がないと通勤できない場合があります。購入費だけでなく、駐車場代や車検代などの維持費が負担になるようです。

3.一人暮らしが大変

初めて一人暮らしをする人には、毎日の家事や自己管理が負担になるでしょう。一人暮らしは自由で楽しい一面もありますが、掃除や洗濯、毎日の食事など、すべてを自分でやることになります。体調を崩したときでも、自分で薬や食料品の買い物に行かなければならないのが、一人暮らしの大変なところです。
さらに、慣れない一人暮らしと並行して新しい職場に通う疲労から、生活習慣が乱れがちになってしまう恐れも。就寝時間が不規則になったり食事を抜いたりすると、体調を崩しやすくなってしまうでしょう。

県外就職で後悔しないための8つのポイント

ここでは、県外就職をしたあとに後悔しないためのポイントを8つご紹介します。

就職してから「こんなはずではなかった」という事態に陥らないように、県外就職成功のコツを事前にしっかりと把握しておきましょう。

1.県外就職をしてやりたい仕事を明確にする

県外就職を成功させるポイントの1つは、やりたい仕事を明確にしておくこと。県外就職で成功するには、明確な理由が重要です。「やりたい仕事を実現できる会社が県外にしかなかった」というのであれば、地元を離れても後悔しにくいでしょう。たとえ寂しい思いをしても、「この仕事がしたい」と思えるような強い動機が必要です。
なんとなく「都会への憧れ」だけで上京を決めたり、「ゆっくりしたい」というだけで地方移住を決めたりすると、後悔する可能性があります。就職先は「なぜ地元ではなく県外へ就職するのか」という理由を明確にしたうえで決めましょう。

2.県外就職したい地域の情報を詳しく調べる

就職先を決める前に、住む可能性のある地域のことを詳しく調べておきましょう。企業数や家賃相場、通勤手段などを調べておき、許容範囲であることを確認しておけば、後悔する確率が低くなります。特に地方は都会に比べて人とのコミュニケーションが密接で、ストレスになる場合も。地域によって特性があるので、自分に合った場所を選ぶのも県外就職を成功させるコツです。

3.職場の働きやすさもチェックする

地域の環境だけでなく、志望する企業の働きやすさもチェックしておきましょう。慣れない土地での生活はストレスが溜まりやすいのにもかかわらず、職場が合わないと仕事へのモチベーションが大きく低下してしまいます。
社風や離職率などを事前に調べて、職場の雰囲気をある程度掴んでおくのがおすすめです。より詳細な情報を得たいという方は、就職・転職エージェントに相談してみましょう。エージェントの利用方法については、「転職エージェントの賢い使い方を解説!基本の流れと使い倒すコツ」をご一読ください。

4.就活に掛かる平均期間を把握する

就活に掛かる平均期間はあらかじめ把握しておきましょう。就活にどのくらいの時間が掛かるのかを知ることで、「いつまでに就職を決める」という目標やスケジュールを決めやすくなるからです。

内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等 に関する調査結果について(概要)」によると、学生の場合、就活に掛かる期間は「9ヶ月程度以上」と答えた人が最も多い割合となっています。学生は全体での就活スケジュールや入社時期がある程度決まっているため、半年以上掛けて就活する人が多いようです。
なお、自分の都合に合わせて動きやすいニートやフリーターの方は、学生よりも短い3ヶ月以内を目安に行動すると良いでしょう。
就活に掛かる時間については、「就活の時間配分は?自己分析・企業研究にかかる期間や面接の長さを解説!」で解説しているので、ぜひご一読ください。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

5.県外に出るタイミングを見極める

就活を始める前に、県外に出るタイミングを見極めましょう。具体的には、「内定を獲得してから県外に引っ越す」「就活の開始に合わせて引っ越す」という選択肢が挙げられます。
就活が始まると複数の企業の選考を並行して受けたり、一次選考、二次選考と何度も会場に足を運んだりということもあるでしょう。「現住所から志望企業までが遠いため、宿泊費や交通費が高額になってしまう」という方は、就活を機に引っ越すのも一つの手です。「お金がないけど県外就職したい…どうすれば良い?」で紹介した方法をとれば、出費も抑えられるでしょう。

6.仕事以外で自己肯定感を高められるものを見つける

県外就職するにあたって、仕事以外で自己肯定感を高められるものを見つけておくことをおすすめします。前述したように、新しい土地では孤独感から「来なければ良かった…」と後悔しがち。自分が楽しんだり熱中できたりするものがあれば、新しい環境においても前向きな気持ちを維持しながら生活できるでしょう。

7.本業とは別の収入源を確保するのも手

本業とは別に、副収入を得られる手段を見つけておくのも効果的です。「都会や地方へ県外就職するデメリット」で触れたように、金銭面での問題は県外就職をして後悔する要因の一つとして挙げられます。本業の給料にプラスして副業で収入を得られれば、「予想より給料が少ない」「生活費がかさむ」といった悩みの解消につながるでしょう。
ただし、企業によっては従業員の副業を禁止しているところもあります。副業に興味がある方は、就職先の就業規則をチェックしておきましょう。

8.県外就職経験者やエージェントに相談する

県外就職を希望している方は、実際に県外就職をしたことがある経験者や、プロのエージェントに相談するのもおすすめです。初めて県外就職をする方にとって、経験者やプロの意見は大変参考になるでしょう。周囲の意見を取り入れることで、「本当に県外就職すべきか」「就職成功のために自分は何から始めるべきか」などがより明確になりします。

ハタラクティブ在籍アドバイザーから県外就職を目指す方へのアドバイス

やりたい仕事を明確にする、地域の情報を詳しく調べるといった準備を行うことで、県外就職が成功する可能性が上がります。就活の仕方や掛かる費用、その企業に入社するにあたってやるべきことも確認しておくと、よりスムーズに就活を進められるでしょう。
また、選考では自宅からの通勤可否が合否に関係することもあります。引っ越し先から職場までの交通手段や通勤時間も、選考前に確認しておきましょう。

県外就職を成功させるには、綿密な準備をすることが大切です。「何から始めれば良いか分からない…」とお悩みの方は、ハタラクティブのキャリアアドバイザーがあなたの就活をサポートするので、ぜひお気軽にご相談くださいね。

ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤 祐介からのアドバイス

県外就職する際の面接対策の方法

県外就職する際の面接対策の方法の画像

県外就職を成功させるためには、徹底した面接対策が欠かせません。具体的な方法としては、「自己分析を行う」「業界・企業研究をする」「よくある質問の回答を用意しておく」などです。以下でそれぞれの方法を解説しているので、県外就職を考えている方は参考にしてみてください。

まずは自己分析を行う

面接対策をする際は、まず自己分析から行いましょう。これまでの経験を振り返り、自分の得意・不得意や興味のあることなどを洗い出します。紙に書き出すと自分の思考を客観的に整理しやすくなるので、おすすめです。

自己分析で把握した自分の適性や強みは、志望動機や自己PRを考える際に役立ちます。県外就職の希望者が入社意欲をはっきりと示してほかの応募者との差別化を図るためにも、自己分析は重要だといえるでしょう。
自己分析のやり方を知りたい方は、「自己分析とは?就活や転職でどう使う?基本と簡単に行う方法をご紹介」のコラムをご覧ください。

志望する業界や企業の分析を徹底する

業界・企業研究もしっかり行いましょう。志望する企業の公式Webサイトや求人情報サイトに目を通し、できるだけ多くの情報を集める必要があります。現役社員のインタビューや社長のメッセージなどを閲覧すれば、社内の雰囲気も掴みやすくなるでしょう。
また、志望企業とあわせて競合他社の情報や業績も把握しておくこともおすすめ。業界誌や四季報などを読み、業界内でのトレンドや志望企業の立ち位置などについて意見を述べられるように用意しておくと良いでしょう。

県外就職を希望する理由を面接で答えられるようにする

「なぜ県外就職するのか」という質問は、面接においてよく聞かれます。理由が曖昧だと「この会社でなくても良いのでは」と思われてしまうこともあるでしょう。
就職成功のポイントは、地元を離れてまで、応募先企業に入りたい理由を明確にすることです。企業理念への共感や入社後のキャリアプランなどを説明し、「この会社だから移住してでも入りたい」という熱意をアピールしましょう。

県外就職の志望動機の答え方と例文

県外就職の志望動機の答え方と例文の画像

先述のように、県外就職をする場合は面接で「なぜ県外就職したいのか?」という理由を聞かれることが多くあります。ここでは、県外就職の志望動機の答え方を例文つきでご紹介するので、面接対策の参考にしてみてください。

会社にどんなメリットを与えられるか

志望動機を作成する際は、自身のこれまでの経験が、どのような形で会社のメリットになるかという点をアピールしましょう。県外就職の面接では「これまでの経験を活かして即戦力として働いてくれるか」「採用することで会社に新しい風を吹かせてくれるか」といった点が重視されるためです。
志望動機の回答例を下記でご紹介します。

例文

「これまでの○○業界での仕事経験を活かし、○○業界のトップシェアを誇る御社で、○○製品の開発に関わってみたいと考え志望しました」
「これまで○○職を○年経験してきました。御社の求人で○○職の募集を行っていることを知り、これまでの経験を活かして即戦力として仕事ができると考え志望しました」
「後継者不足が懸念されるこの業界で、自身がこれからの担い手として経験を積み、この分野を盛り上げたいと考えたため志願しました」

前の職場での経験のほか、学生時代の経験やアルバイトでの経験のなかから、志望する会社で活かせそうなことを見つけてアピールポイントにつなげましょう。

就職を希望する土地に思い入れがある

県外就職の面接では、「どうしてその土地を選んだのか?」、「なぜ数ある選択肢の中からこの地域で生活したいと思ったのか」という質問もされる可能性が高いでしょう。「地方(都会)に住んでみたかったから」「一人暮らしをしたかったから」だけではなく、その土地でなければならないという必要性が伝わる回答をできることが大切です。
下記に回答例をご紹介するので、参考にしてください。

例文

「親類が住んでいて子どもの頃から訪れており、風光明媚な風景や人の温かさに触れて、この土地で暮らしたいと考えました」
「この土地にしかない○○の文化に惹かれ、自身もこの土地に住んで伝統文化を守っていきたいと考えました」
「選択肢が豊富なこの地域で、生活や仕事を通して視野を広げ、キャリアアップをしたいと考えました」

この土地でなくてはならないと、面接官が納得してくれる明確な理由を説明できるようにしましょう。志望動機の答え方について詳しく知りたい方は、「志望動機はなぜ聞くの?会社側の意図と書き方を知ろう」も参考にしてみてください。

県外就職が決まったあとの流れ

県外就職が決まったあとの流れの画像

無事に内定をもらった後も、問題なく新生活をスタートさせるためにやることがたくさんあります。ここでは県外就職が決まったあとの流れをご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

県外就職が決まったあとの流れ

  • 退職手続きを済ませる
  • 引っ越しの準備をする
  • 引っ越し後の手続きをする

1.退職手続きを済ませる

現在働いている企業から転職する形で県外就職する場合は、以下の退職準備を行いましょう。

  • ・直属の上司に退職の相談をする
  • ・引き継ぎの準備をする
  • ・会社への返却物や退職時に自分が受け取るものを確認する

内定をもらったら、まずあなたの直属の上司に退職の相談をします。このとき引き止めに遭わないよう、退職の意思が堅いことを伝えるのがポイントです。退職予定日が決まった後は、後任者への引継ぎ資料を作成したり、退職時に会社へ返却する物や自分が受け取るものを確認したりして、円満退職できるようにしましょう。

2.引っ越しの準備をする

退職予定日が決まったら、引っ越しの準備も進めましょう。引っ越しに必要な主な準備は以下のとおりです。

  • ・新居探し
  • ・引っ越し業者探し
  • ・転居届の提出
  • ・印鑑登録の廃止手続き
  • ・インターネットプロバイダの解約手続き
  • ・ライフラインの解約手続き
  • ・郵便物の転送手続き
  • ・現在一人暮らしをしている場合は退去の手続き
  • ・荷造り

上記のように、引っ越しの準備はやることが多く、時間も掛かります。そのため、スマホのメモ機能やアプリでやることリストを作成して、1つずつチェックしながら準備を進めるのがおすすめです。

3.引っ越し後の手続きをする

引っ越しが完了後も、やるべきことや手続きがいくつかあります。これらも忘れずに行うようにしましょう。

  • ・転入届の提出
  • ・印鑑登録の手続き
  • ・免許証や車検証の住所変更
  • ・マイナンバーの住所変更
  • ・ライフラインの契約

上記の手続きは、役所に行かなければできないものもあれば、インターネット上で完了できるものもあります。手続き可能な時間帯や必要な持ち物などを確認したうえで、引っ越し後できるだけ早めに行うようにしましょう。

都市部への県外就職は就職・転職エージェントを利用すると良い

都市部への県外就職には、就職・転職エージェントの利用がおすすめです。地方から都市部の企業へ就職活動をするときには、分からないことが多くて悩むもの。求人数が多いぶん、優良企業を見つけるのが難しい面もあります。就職・転職エージェントなら、専任のアドバイザーに相談しながら就職活動を進められるので安心です。エージェントからは、求人サイトよりも詳細な企業情報を得られるでしょう。また、電話面談を行っているエージェントもあるので、地方在住の方も利用が可能です。エージェントに何度も足を運ばなくても、効率的に就職活動が進められます。

「就職活動をサポートしてほしい」「県外就職に関する情報がほしい」という方は、ぜひ就職・転職エージェントのハタラクティブへご相談ください。ハタラクティブでは、独自に取材した企業の求人から、あなたのご希望に合った求人をご紹介。専任のキャリアアドバイザーが企業の雰囲気や、良い面・悪い面も確認したうえでご紹介するので、入社後のミスマッチを防げます。また、細かい日程調整も就職活動アドバイザーが代行しますので、県外就職を検討している人におすすめです。サービスは無料ですので、まずはご登録ください。

県外就職に関するお悩みQ&A

就職は県外でしたいと考えている人は多いでしょう。ここでは、県外就職に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。

就職するなら県外と県内どちらが良いですか?

県外と県内どちらで就職するかは、求める要素によって異なるでしょう。
県外就職、県内就職はそれぞれメリットとデメリットが存在しています。メリットとデメリットについて理解したうえで、どちらで就職したいか考えてみましょう。このコラムの「都会や地方へ県外就職するメリット」にて詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

県外での就職に向いている人は?

働くうえで高い収入を求めている人や、大手企業へ勤めたい人は県外での就職に向いています。
県外での就職を考えている人は、自分の希望に合った企業の情報を確認し、しっかりと下準備をしてから就職活動に臨みましょう。

県外(都会)で就職するにはどんな準備が必要?

地方に比べ都会は家賃や物価が高い傾向にあるため、ある程度の資金を準備しておくことをおすすめします。
また、都会の方が企業の数も多く存在しているため、働きたい会社の候補も考えておきましょう。「東京で仕事を探すなら事前準備は必須?やみくも就活が危険な理由」では、都会での就職を考えている人に向けた解説をしているので、参考にしてみてください。

フリーターも県外で就職できますか?

フリーターの方も県外で就職できる可能性はあります。ハローワークや就職エージェントといった支援機関を活用すると良いでしょう。
ハタラクティブでは、若年層の就職活動をサポートしています。フリーターの方に向けた求人を数多く紹介していますので、まずはお気軽にご相談ください。

ハタラクティブ
のサービスについて
こんな人におすすめ
  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
  • 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
  • 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方

ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
2012年の設立以来、18万人以上(※)の就職・転職をご支援してまいりました。経歴や学歴が重視されがちな仕事探しのなかで、ハタラクティブは未経験者向けの仕事探しを専門にサポートしています。
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