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1-1. 現在就業している職種
フリーター・正社員の就業中の職種は、フリーターは「接客業」が35.5%を占め、正社員は「事務」が22.4%で最も高い割合を占めています。正社員は、事務に次いで「技術職」「公務員」「医療・介護・福祉」が多く、フリーターに比べると分布がなだらかです。
また、「公務員」「営業」「技術職」「企画」「建設・土木」に従事するフリーターの割合は、正社員と比べ て低い結果になっています。
現在就業している職種【フリーター】
現在就業している職種【正社員】
現在就業している職種【雇用形態・男女別】
職種を男女別でみると、フリーターの場合1位は「接客」で男女共に同じ結果となりました。正社員の場合は、男性は「技術職」、女性は「事務」がそれぞれ1位になっています。
「医療・介護・福祉」は男性が就業している職種では上位5位に見られませんでしたが、女性フリーターでは4位、女性正社員では2位に見られ、女性は男性と比較して「医療・介護・福祉」の仕事に就いている割合が高いことが分かります。また、ほかにも女性は「事務」の仕事をしている割合が高くなっています。
男性フリーター
- 1位 接客(29.9%)
- 2位 販売(15.6%)
- 3位 軽作業・物流(15.6%)
- 4位 工場・製造(9.5%)
- 5位 事務(8.1%)
女性フリーター
- 1位 接客(37.0%)
- 2位 販売(16.1%)
- 3位 事務(13.3%)
- 4位 医療・介護・福祉(8.9%)
- 5位 軽作業・物流(7.4%)
男性正社員
- 1位 技術職(18.2%)
- 2位 工場・製造(13.4%)
- 3位 公務員(13.4%)
- 4位 事務(12.6%)
- 5位 営業(12.2%)
女性正社員
- 1位 事務(32.2%)
- 2位 医療・介護・福祉(15.4%)
- 3位 公務員(8.8%)
- 4位 接客(8.4%)
- 5位 営業(7.4%)
※5位まで抜粋
1-2. 平均労働日数・時間(フリーター)
フリーターの週の平均労働日数は「週3~4日」が最多で、次いで「週5~6日」が多く、合わせると全体の約8割となりました。1日あたりの労働時間は「6~8時間未満」「4~6時間未満」で約7割を占めています。
労働日数と労働時間の組み合わせでは「週5~6日×6~8時間未満」の回答が1番多く、次いで「週3~4日×4~6時間未満」「週3~4日×6~8時間未満」の結果となりました。
1週間の平均労働日数【フリーター】
1日の平均労働時間【フリーター】
平均労働日数・時間【フリーター】
1-3. 正社員の仕事を退職した理由
正社員経験があるフリーターに、正社員の仕事を退職した理由を尋ねると、男女共に「人間関係」や「労働環境・時間」「健康上の理由」といった回答が多く見られました。「給与が低かった」「社風が合わなかった」も、会社を辞める理由として一定の割合を占めています。
男性は「思っていた仕事内容と違った」を、女性は「結婚・出産などのライフステージの変化」を挙げる方が多く、退職理由には男女差が見られます。
正社員の仕事を退職した理由【男女別】
1-4. 正社員を退職するまでの期間(フリーター)
正社員経験のあるフリーターのうち、およそ5人に1人が正社員に就職してから半年以内に退職しています。
また、3年未満で退職するいわゆる「早期離職」が全体の約75%を占めています。
正社員を退職するまでの期間【フリーター】
1-5. フリーターになったきっかけ
フリーターになったきっかけとしては、男性・女性共に、「身体的や精神的に正社員で働けないと考えたため」の回答が多く見られました。男性は「特にきっかけはない」を、女性は「身体的や精神的に正社員で働けないと考えたため」を挙げる方が最も多く、男女差があることもうかがえます。
そのほか、男性・女性共に「就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため」といった今後のキャリアをふまえた回答も見受けられました。女性では「ライフイベントの変化があったため」が5位となり、家庭に重きを置くために、勤務日数や勤務時間を柔軟に調整できるアルバイトやパートという働き方を選択する女性は一定数存在します。
男性
- 1位 特にきっかけはない(25.6%)
- 2位 身体的や精神的に正社員で働けないと考えたため(14.2%)
- 3位 就職活動がうまくいかなかったため(11.4%)
- 4位 就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため(9.5%)
- 5位 組織に縛られたくなかったため(8.1%)
- 5位 正社員として働くのが厳しいと思ったため(8.1%)
女性
- 1位 身体的や精神的に正社員で働けないと考えたため(17.2%)
- 2位 正社員として働くのが厳しいと思ったため(16.1%)
- 3位 特にきっかけはない(14.1%)
- 4位 就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため(9.5%)
- 5位 ライフイベントの変化があったため(8.2%)
※5位まで抜粋
1-6. フリーターを続けている理由
フリーターを続けている理由を尋ねると、男性・女性共に「身体的や精神的に正社員で働けないと考えたため」の回答が多く見られました。また「正社員として働くのが厳しいと思ったから」「就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため」「正社員になることに関心がないから」といった回答も男女共通で上位に挙がっています。
また、女性は「ライフイベントを経て、家庭事情を優先するため」が3位にランクインしていることから、「1-5. フリーターになったきっかけ」同様に家庭を優先できる働き方を続けている方が一定数いることがうかがえます。
男性
- 1位 就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため(12.8%)
- 2位 身体的や精神的に正社員で働けないと考えているため(12.3%)
- 2位 正社員として働くのが厳しいと思ったから(12.3%)
- 4位 正社員になることに関心がないから(11.8%)
- 5位 就職活動がうまくいかないから(10.9%)
女性
- 1位 身体的や精神的に正社員で働けないと考えているため(17.0%)
- 2位 正社員として働くのが厳しいと思ったから(13.4%)
- 3位 ライフイベントを経て、家庭事情を優先するため(11.2%)
- 4位 就きたい仕事のための準備期間や、資格などの勉強のため(9.4%)
- 5位 正社員になることに関心がないから(8.7%)
※5位まで抜粋
1-7. 現在の仕事に就いた理由
現在の仕事に就いた理由は下記の結果になり、フリーター・正社員共に「仕事内容」「勤務地」を重視していることが分かりました。
フリーターはそのほか「労働時間」や「勤務時間」が上位に挙がりました。「1-2. 平均労働日数・時間(フリーター)」で「週5 ~ 6日×6 ~ 8時間未満」の働き方をしている方が最も多かったことも踏まえると、フリーターは「体力的に無理なく働ける環境」や「自分の優先したいことを優先できる環境」を求めていると推察されます。
「仕事内容」を選んだ割合は、正社員のほうがフリーターよりも9ポイントほど高く、正社員の3人に1人が重視していることが分かりました。正社員はほかにも「収入」や「福利厚生」などを挙げる方が多く、待遇面が仕事選びの決め手になった人が一定数存在するようです。
フリーター
- 1位 希望する仕事内容だったため(24.4%)
- 2位 希望の労働時間で働けるため(15.9%)
- 3位 残業が少ないなど、希望の労働時間で働けるため(13.4%)
- 4位 理想的な勤務時間(固定勤務制かシフト制など)や休日数だったため(10.5%)
- 5位 希望する収入が得られるため(6.0%)
正社員
- 1位 希望する仕事内容だったため(33.7%)
- 2位 希望の勤務地で働けるため(13.9%)
- 3位 希望する収入が得られるため(9.3%)
- 4位 福利厚生が整っているため(7.9%)
- 5位 最初に内定をもらえたため(7.7%)
※5位まで抜粋
1-8. 手取り月収の分布(フリーター)
フリーターの手取り月収の分布【学歴別】
フリーターの手取り月収は、高卒・大卒どちらも「10万円未満」が一番多いことが分かりました。
また、高卒・大卒の手取り月収分布は類似しており、フリーターの場合は学歴による収入差は少ないと言えます。
フリーターの手取り月収の分布【男女別】
男女別に分けてみると、男性・女性どちらも「10万円未満」が30%以上を占める結果になりました。男性・女性どちらも「10万円未満」に次いで「10~15万円未満」「15~20万円未満」を挙げる方が多く、フリーターの場合は男女による収入差は少ないことがうかがえます。
1-9. 手取り月収の分布(正社員)
正社員の手取り月収の分布【学歴別】
正社員の手取り月収は、「1-8. 手取り月収の分布(フリーター)」で掲載したフリーターの額を上回り、「15~20万円未満」が最多となりました。学歴別で比較すると、正社員の中でも給与水準は大卒のほうが高くなっています。
正社員の手取り月収の分布【男女別】
正社員の手取り月収を男女別に見ると、男性正社員は「20~23万円未満」が最多、女性正社員は「15~20万円未満」が4割近くを占め最多となり、男女間で違いがあることが分かります。
手取り月収が26万円以上の割合も、男性正社員は女性正社員より10ポイント以上高く、手取り月収には男女差があると言えます。
雇用形態別手取り月収の分布
手取り月収を雇用形態別に見ると、フリーターは「10万円未満」の割合が最も多く、正社員では「15~20万円未満」が最多となりました。この収入差は雇用形態による基本給、労働時間の違い、昇給制度の有無などが要因として考えられます。
1-10. 賃上げの有無と額
現在の職場で賃上げがあったかを聞くと、フリーター・正社員共に、半数近くの人が現在の職場で賃上げがあったと回答しており、フリーター・正社員間では賃上げの実施割合に大きな差は見られませんでした。
フリーターは2024年度に実施された最低賃金の引上げ、正社員は働き方改革における賃上げが影響していることが考えられます。
一方、賃上げの金額については大きな差がありました。1,000円未満と回答した割合がフリーターは4割で最多だったのに対して、正社員は8.5%と1割未満にとどまりました。正社員の半数以上が月に5,000円以上の賃上げがあったと回答していることからも、正社員のほうが大幅に月収が上がっていることが分かります。