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ブラックバイトの事例を紹介!見抜く方法や対策についても解説
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この記事のまとめ
- アルバイトが不当な扱いを受けるようなバイトを「ブラックバイト」という
- ブラックバイトでは、残業代が出なかったり厳しいノルマを課せられたりする
- ブラックバイトで困った際には残業時間の記録など証拠を残し、弁護士などに相談しよう
- 労働者には辞める権利があるので、ブラックバイトの場合は早期の退職を検討しよう
- ブラックバイトの被害に遭わないためには、労働に関する正しい知識を持つことが大切
ブラックバイトでよく起こるトラブルには、どのような事例があるのか気になる方もいるでしょう。このコラムでは、ブラックバイトの事例や対処法をご紹介しています。法律やルールを知っていれば、いざというときに適切な対応ができるでしょう。自分の職場がブラックかも?と感じている方は、今後の対処の参考にしてみてください。
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ブラックバイトとは?
ブラックバイトとは、法律上の用語ではありませんが、過酷な環境で働かされるようなアルバイトのことを指します。ブラックバイトでは、長時間働かされたり、給料が未払いだったりと不当な扱いを受けることがあるでしょう。ブラックバイトで働くと、学業への支障や身体・精神的な負担につながるため注意が必要です。
ブラックバイトに関するトラブルの事例を見ていこう
ここではブラックバイトに関するトラブルの事例をご紹介します。事例を見ることで、同じような状況になったときに被害を未然に防げるでしょう。
事例1.バイトなのにノルマがある
アルバイトであっても、社員のように厳しいノルマがある場合は、ブラックバイトの可能性があるでしょう。たとえば、スーパーでアルバイトをしていると、おせち料理や土用の丑の日のうなぎなど、予約販売をする商品が多く、売上げアップのために「1人10件の予約を取りましょう」と目標を設定することもあります。しかし、1人10件の予約がノルマとなり、達成できないと自腹での買取やペナルティを課される場合はブラックバイトの可能性が高いです。ノルマを達成できなかった分の買取を強要された場合、「刑法第223条」に抵触する可能性もあるでしょう。また、ノルマ未達成のペナルティや罰金として給与から天引きされた場合、これは「労働基準法第24条」における「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」という内容に違反します。ノルマに関するトラブルは、スーパーに限らず、コンビニやアパレル店など、小売業のアルバイトで起こりやすい事例です。また、ノルマを達成できなかったとしても、時間に対して賃金を支払うよう定められているので、働いた分のお金をもらえます。
参照元
e-Gov法令検索
刑法
事例2.無給で働かされた期間がある
給与が発生する期間にもかかわらず、無給で働く時期があった場合はブラックバイトといえるでしょう。新人アルバイトの場合、研修期間や試用期間は、本来の給与より低い賃金で働く場合があります。しかし「仕事を覚えて一人前になるまでは無給だ」と言われる場合は、ブラックバイトといえるでしょう。試用期間中は賃金が低いとはいえ、無給で働かされることは違法です。未払い賃金がある場合は、最寄りの労働基準監督署へ相談し、対応をお願いしましょう。それでも対応に苦戦する場合は、弁護士に頼るのも選択肢の一つです。
事例3.パワハラ・セクハラを受ける
バイト先でパワハラやセクハラを受けた場合は、ブラックバイトの可能性があるでしょう。アルバイトに対しても、パワハラ(パワーハラスメント)やセクハラ(セクシャルハラスメント)が問題となっています。「仕事でミスをして、人格を否定するような怒られ方をされた」「ミスを上層部へ伝えない代わりに体を触られた」といった事例もあるようです。アルバイト先の職場内で自分だけ避けられているといった人間関係を追い詰めるものも、パワハラに当たります。また、残業や飲み会への参加を強要することもハラスメントの一種です。
精神的・身体的に苦痛を感じているなら、厚生労働省が設置している相談機関や各都道府県の労働局、弁護士などに相談し、解決を図りましょう。ハラスメントに関する相談を持ち掛ける場合は、写真や音声などの証拠を残しておくと、早期解決につながりますよ。ハラスメントについては、「上司からのパワハラ対処法を紹介!特徴やハラスメントの種類も解説」のコラムも一読ください。
事例4.勝手にシフトを増やされる
アルバイトをしていると、無理なシフトを強要されるケースもあります。人手不足の曜日や時間帯に出勤できる人は、契約以上の勤務を求められることもあるでしょう。「労働基準法の第15条」では、賃金や労働時間といった労働条件を、労働者に明示することが定められています。もし、自分が承諾していない内容で勝手にシフトを増やされていた場合は違法となり、ブラックバイトといえるでしょう。なお、使用者側が意図的に本来の契約よりシフトを減らすことも違法です。使用者側の都合で勝手にシフトを減らされた場合は、「労働基準法第26条」の休業手当にもとづき、本来得られるはずだった給与の6割を払わなければいけないとあります。労働条件は、労働者と使用者の双方が納得した状態で契約できるよう、疑問点があれば雇用主に説明を求めるようにしましょう。
参照元
e-Gov 法令検索
労働基準法
ブラックバイトと判断できる事例は多種多様
上記にあげた事例以外でもブラックバイトの特徴はさまざまです。以下のような特徴もブラックバイトの可能性があるので覚えておきましょう。
- ・残業をしても残業代の支払いがない
・就職活動でアルバイトに出られないと「クビにする」と脅される
・給与は変わらないのに正社員並みの仕事をさせられる
・商品を●個売る、というノルマを課され、売れ残りを買い取らされる
・レジチェックのときの誤差金額を払わされる
・研修がないのに分からない点を聞くと怒られる
・アルバイトに必要な物品を自腹で購入させられる
・試用期間が終わったのに当初約束があった時給アップがない
・ミスをしたら罰金を払わされる
・一方的な賃金の引き下げがあった
・休憩時間を取らせてもらえない
・深夜の時間帯に働いても割増賃金が適用されていなかった
・給料日に給与が支払われなかった
・シフトを入れていないのに毎日のように緊急で呼ばれる
・条件を満たしているのに会社から有給休暇を取る許可が下りない
・実際の労働時間より少なくなるように、タイムカードを改ざんされた
・時給が都道府県の最低賃金を下回っている
・退職を申し出ると「賠償金を請求する」と脅される
上記に当てはまる場合、ブラックバイトの可能性があります。なかには弁護士などに相談する必要がある事例もあるため、適切に対応できるよう把握しておきましょう。
現在働いているブラックバイトへの対処法4選
では、ブラックバイトだと気づいたらどう対処すれば良いのでしょうか。ここでは、4つの対策方法をご紹介します。いざというときに役に立つので、頭に入れておきましょう。
1.法的な証拠を残しておく
「ブラックバイトかも」と思った時点で、証拠を残しておくことがおすすめです。働き始めてから、実際の労働状況と労働契約時の条件が異なり、「ブラックバイトだった」と気づくことがあります。そのようなときのために、日ごろから証拠となり得るものはしっかりと残しておくことが大切です。
たとえば、手帳や携帯電話などに労働時間や残業時間を記録しておきましょう。また、求人広告や労働契約書など、労働条件が記載されているものは保存しておくことをおすすめします。
「パワハラ以外に対策が求められるハラスメント」でもハラスメントの対策について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
2.バイト先のいうことを絶対だと思わない
バイト先が言っていることがすべて真実とは限りません。ブラックバイトでは、従業員に対して「アルバイトに有休はない」「残業代は払えない」など、契約内容に反することを言うこともあるでしょう。少し難しいかもしれませんが、労働基準法や就業規則などの内容はしっかりと把握しておき、いざというときは主張しましょう。労基法を覚えておくと、自ら対応でき、ほかの会社での就労時にも役立ちます。
3.労働問題のプロに現状を相談する
アルバイト先の会社との交渉が上手くいかないときは、労働問題のプロに頼ってみましょう。地域や業界、大学ごとにユニオン(労働組合)がある場合は、電話やメールなどで相談することが可能です。また、労働基準監督署や弁護士、労働問題を扱うNPO法人などでも相談を受けつけています。ブラックバイトに関する問題は一人で悩まず、プロの知識を借りるのも手です。
4.アルバイトを辞める
働く先がブラックバイトだと思ったときは、早めに辞めることがおすすめです。「辞めるなら代わりのバイトをつれて来い」などと脅されて、辞められないという事例も少なくありません。
あらゆる手を尽くしても事態が改善されないなら、勇気を持ってブラックバイトと決別し、新たにアルバイト先や就職先を探しましょう。ブラックバイトに拘束されていては、正社員で就職することも難しくなります。「就職活動に費やせる時間が確保できず、志望する会社の就職面接を受けられない…」「就職したいけど、アルバイト先に就職活動がバレたらクビにされる…」このような不安を抱えながらでは、就職活動をするのは難しいですよね。自分が輝ける就職先を見つけるためにも、ブラックバイトを辞めて、就職活動に専念できる環境を整えましょう。
「民法627条」によると、辞めたい日の2週間前に退職を申し出ていれば、労働者は2週間後に雇用を解約できるとあります。なかには、代わりの人を自分で見つけてから辞めるように言われる事例もありますが、本来人材の確保は使用者がやるべきことなので、アルバイトにその義務はありません。アルバイトの辞め方に困っている方は、「バイトを辞めるときの言い方で気をつける点とは?伝え方やマナーを解説」のコラムも参考にしてください。
参照元
e-Gov 法令検索
民法
働き始める前にブラックバイトを見抜こう
勤め先が「ブラックバイトだ!」と思ったらすぐに退職するのがおすすめですが、働き始める前にブラックバイトを見抜けるなら、それが一番でしょう。ブラックな職場には以下のような特徴があるので、求人を見るときや面接を受けるときに確認することがおすすめです。
詳しい労働条件を教えてくれない
ブラックバイトの特徴として、詳細な労働条件を教えてもらえないことがあります。週に入ってほしいシフトの時間や給与、休憩時間について詳しく教えてくれない場合は要注意です。特に、こちらから聞いても満足な回答が得られない場合は、働き始めてからの待遇が悪い可能性があります。
職場が人手不足
飲食店などは時間帯によって忙しいのが一般的ですが、明らかに人員が足りておらず、従業員に余裕がない職場には気をつけましょう。そのような職場は労働条件が悪いなど、何らかの理由で離職率が高く、人手が間に合っていない可能性があります。人手が足りない職場はブラックバイトになりやすいので、注意が必要です。
面接官の態度が横柄
面接官の言葉遣いや振る舞いが横柄な態度の場合は、ブラックバイトである可能性があります。アルバイトの場合、面接官は店長であることが多く、アルバイトが始まったら上司になる相手です。
店長との相性は働きやすさを左右するので、面接では「採用してもらう」という意識だけではなく、「相手の人となりを判断する」という姿勢も大切です。
ブラックバイトに関する正しい知識を持つことも大切
アルバイトを不当に働かせる会社に非があるのはもちろんですが、ブラックバイトの被害に遭わないためにも働く側が労働に関する正しい知識を持つことも大切です。有給休暇の取得や契約内容について、正しい内容を自分でも把握できるようにしましょう。面接や求人で事前に確認しておくことも大切です。
ブラックバイトを辞めて優良企業の正社員になる道も
ブラックバイトで働いている方は早めに見切りをつけて、優良企業への就職を考えることをおすすめします。優良企業の正社員になることで労働条件を改善でき、身体的・精神的な負担を減らせるでしょう。優良企業へ就職するためには、情報収集や企業研究をすることが大切です。就活が不安な方は適職診断をしてみたり、就職・転職エージェントを利用したりするのも良いでしょう。特に就職・転職エージェントでは、優良企業の求人を紹介してくれることもあるため、就職・転職をスムーズに進めることができます。
「ブラックバイトから転職したい」「またブラック企業に就いてしまいそうで怖い」という方は、一度ハタラクティブへご相談ください。ハタラクティブは、若年層の就職を支援する就職エージェントです。ニート・フリーターから目指せる正社員の求人も多数ご用意しています。
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ブラックバイトに関するQ&A
アルバイト先が「ブラックバイトかもしれない…」とお悩みの方に向けて、Q&A方式で対処法をご紹介します。少しでもおかしいと感じているなら、早めに手を打つことが大切です。ぜひ参考にしてみてください。
どのような状況がブラックバイトに該当する?
正社員と同じ裁量の仕事をさせられたり、残業代の支払いがなかったりなどが、ブラックバイトに該当します。 そのほか、シフトの希望を無視されたり、ノルマを課せられたりといった事例もあるようです。詳しくはこのコラムの「ブラックバイトとは?」で紹介していますので、あわせてご覧ください。
勤め先の会社がブラックバイトだった場合、どうしたら良い?
契約書や就業規則を確認する、労基署・弁護士に相談する、などの手段があります。 まずは労働契約書や就業規則を確認し、条件と異なる部分があれば社員に伝えましょう。まともに取り合ってもらえないようなら、労働問題の専門家に相談するのが有効です。このコラムの「ブラックバイトへの対処法4選」も参考に対処してみてください。
働く前にどこがブラックバイトか診断する方法はある?
面接時に採用担当の態度が横柄だったり、労働条件を詳しく教えてくれない場合は要注意です。入社の可能性がある方に対して誠実な対応を取らない会社は、ブラックバイトの可能性が高いといえます。こちらからの質問に納得のいく回答をもらえないのであれば、採用されたとしても入社は見送ったほうが良いでしょう。
ブラックバイトを辞めたいです…
法律上、退職の意思を退職予定日の2週間前に申し出れば、退職できます。本来は勤務先の就業規則に従って円満退職したほうが良いものの、ブラックバイトで辞めさせてもらえない場合は問題ありません。「仕事を辞める権利」は法的に保障されているので、ご安心ください。退職理由の伝え方に迷う方は、「バイトを辞めたい!よくある退職理由と伝え方をご紹介」のコラムがおすすめです。
退職後の仕事探しが不安な方は、ハタラクティブまでご相談ください。ハタラクティブでは企業に取材を行っているため、働く前に職場環境や業務内容に納得したうえで就職できます。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。