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第二新卒とは?何歳まで該当する?企業からの需要や就職活動のコツを解説!
更新日
この記事のまとめ
- 第二新卒とは、新卒で入社した会社を3年以内に辞めて転職活動をしている人のこと
- 第二新卒は「柔軟性がある」「成長が見込める」といった理由から採用ニーズがある
- 第二新卒は年齢が若くて柔軟性があるため、未経験の業種・職種に転職しやすい
- 第二新卒の転職活動では、自己分析や企業研究を徹底して行うことが大切
- 第二新卒からの就活は、就職・転職エージェントを活用するのも一つの手
第二新卒とは、どんな人のことか知りたい方へ。第二新卒とは、新卒で入社した会社を3年以内に辞めて転職活動をしている人を指すのが一般的です。柔軟性がある、成長が見込めるといった理由で第二新卒を募集する企業もあります。
このコラムでは、第二新卒として就職活動する際のコツや注意点をまとめました。就職・転職エージェントに相談するメリットもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
第二新卒とは?年齢は何歳?
第二新卒とは、新卒として就職した会社を1〜3年程度で辞め、転職活動している人を指すのが一般的です。卒業時の年齢にもよりますが、高卒の場合は21歳前後、大卒の場合は25歳前後までに転職を行う人が第二新卒に該当します。
第二新卒と新卒・既卒との違いは?
第二新卒と新卒・既卒との違いは、社会人経験の有無や長さです。「新卒」とは、その年度に卒業して、初めて働く人のこと。「既卒」は卒業後に正社員として就職した経験がない人のことを指します。
一方、第二新卒と中途の違いは、就業期間の長さです。一般的に「中途」は、3年以上の就業経験がある人を指します。
ただし、第二新卒・既卒・中途の明確な定義はありません。企業により判断が異なるので、求人を探す際は、応募資格をしっかり確認しましょう。
第二新卒と新卒や中途などとの違いは「第二新卒は『中途』『新卒』どっち?区分の違いや転職成功のコツを紹介」のコラムでも解説しています。あわせて参考にしてください。
第二新卒の割合は新規学卒就職者の3割程度
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」によると、2018~2020年の3年間における新卒入社後3年以内の離職率は、高卒・大卒ともに3割を超えていることが分かります。
就職後3年以内の離職率 | 高校卒 | 大学卒 |
---|---|---|
2018年 | 36.9% | 31.2% |
2019年 | 35.9% | 31.5% |
2020年 | 37.0% | 32.3% |
参照:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します(p.4)」
もちろん、就職後3年以内に離職した人のすべてが第二新卒として就職活動を行うわけではありません。しかし、3〜4人に1人以上が早期に離職し、その内の一定数が転職を目指していることは容易に推測できます。離職者の割合から見ても、第二新卒の存在はそれほど珍しくないといえるでしょう。
なお、業界ごとの離職率については「第二新卒の割合とは?現状と転職成功のポイントをご紹介!」のコラムを参考にしてください。
参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します
第二新卒の需要は高まっている
第二新卒は「やばい」「やめとけ」「就活が厳しい」といったネガティブな声もありますが、転職市場では需要が高まっているのが現状です。
厚生労働省の「労働経済動向調査(平成30年8月)の概況」によると、新卒採用枠で既卒者の応募を受け付ける企業は、全体の37%。その内、卒業後3年以内の既卒者、いわゆる第二新卒も該当する人を対象にしている企業は93%という結果でした。全体の約3分の1の企業が、新卒とほぼ同じ扱いで第二新卒を募集していることが分かります。
上限付きで 新卒枠に応募可能 | 1年以内 | 1年を超え2年以内 | 2年を超え3年以内 | 3年を超える |
---|---|---|---|---|
37% | 21% | 17% | 55% | 7% |
参照:厚生労働省の「労働経済動向調査(平成30年8月)の概況(p.12)」
近年は少子高齢化で労働人口が減っていることから、人材不足に悩む企業が目立ちます。今後は少子化がさらに進むことが予想されているため、採用を行う際、新卒だけでなく第二新卒も対象に含める企業が増える可能性があるでしょう。
第二新卒が新卒枠に応募できる理由は「第二新卒は新卒扱いになる?就活を成功させるための方法を解説」のコラムでも説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
労働経済動向調査(平成30年8月)の概況
中小企業が新卒枠で第二新卒を募集することもある
中小企業は、第二新卒を新卒枠で積極的に募集するケースも。中小企業は大企業に比べて知名度が低い傾向があるため、新卒者が十分に集まらなかったり、急な欠員が出たりしたときに第二新卒の募集をかける傾向があります。新卒とは異なり、内定後すぐに入社してもらえるのも、企業側が第二新卒に注目する理由の一つです。中小企業に関心のある方は「中小企業に就職するメリットは?後悔しない求人の探し方も紹介」のコラムにも目を通してみてください。
第二新卒が転職する4つの理由
厚生労働省が公表した「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、「転職入職者が前職を辞めた理由」のうち、「個人的理由」は以下のとおりです。ここでは、第二新卒の多くが該当する20代の転職理由を中心に解説します。
転職入職者が 前職を辞めた理由別割合 (個人的理由) | 20~24歳 男性 | 25~29歳 男性 | 20~24歳 女性 | 25~29歳 女性 |
---|---|---|---|---|
労働時間、休日などの労働条件が悪かった | 11.4% | 10.6% | 15.6% | 18.4% |
給料などの収入が 少なかった | 10.5% | 11.7% | 9.1% | 7.2% |
職場の人間関係が 好ましくなかった | 7.5% | 6.4% | 13.3% | 14.8% |
仕事の内容に 興味を持てなかった | 5.8% | 14.1% | 3.9% | 9.0% |
能力・個性・資格を 活かせなかった | 7.1% | 8.5% | 3.0% | 6.1% |
会社の将来が不安だった | 4.9% | 7.3% | 8.7% | 3.7% |
結婚 | 0.7% | 0.8% | 1.6% | 5.3% |
出産・育児 | 0.1% | 0.8% | 0.3% | 1.4% |
介護・看護 | 0.2% | 0.1% | 1.4% | 0.2% |
そのほかの個人的理由 | 22.9% | 19.7% | 25.1% | 17.7% |
参照:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果の概況」
男女とも、「そのほかの個人的理由」を除くと「労働時間、休日などの労働条件が悪かった」「給与などの収入が少なかった」といった待遇面の不満が転職理由の上位となっています。また、女性は職場の人間関係への不満を挙げる人も多いようです。
1.待遇に不満があったから
一般的に転職理由として多く見られるのは、労働条件や給与などへの不満です。先述した「令和5年雇用動向調査結果の概況」でも、「労働条件の悪さ」「給料の少なさ」を挙げる人が男女ともに多いことが分かります。
どれだけ魅力的な仕事でも、給与や賞与といった収入面、労働時間などの労働条件に納得がいかないと不満が募るものです。待遇への不満から「より良い条件で働ける職場を探そう」と転職する第二新卒が多いと考えられます。
2.職場の人間関係がうまくいかなかったから
職場の人間関係に悩み、転職を検討する人も少なくありません。「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、男性は7%前後、女性は14%前後の人が、人間関係を理由に辞めています。毎日顔を合わせる人との関係がうまくいかない場合、「仕事に行くのが辛い」「強いストレスを感じる」という方もいるでしょう。新卒や第二新卒のなかには、上司や先輩との相性が合わないことを理由に、転職する人も一定数見られます。
職場での人間関係を理由に転職を検討中の方は「人間関係で仕事を辞めるのはあり?ストレスになる理由や対処法などを解説」のコラムも参考にしてください。
3.やりがいが感じられなかったから
新卒で入社した会社でやりがいを見いだせず、転職する第二新卒もいます。「令和5年雇用動向調査結果の概況」を見ると、転職理由として「仕事の内容に興味を持てなかった」「能力・個性・資格を活かせなかった」ことを挙げている人が一定数いることが分かるでしょう。
特に、25~29歳の男性では、「仕事内容に興味を持てなかった」を挙げた人が「そのほかの個人的理由」に次いで2番目に多いことが分かります。
期待に胸を膨らませて入社したものの、イメージした業務内容とのミスマッチから転職を検討するケースもあります。仕事にやりがいを求めるのであれば、入社後のミスマッチを防ぐため、就職活動の際に企業研究や自己分析をしっかり行うことが重要です。
転職をしてやりがいのある仕事に就きたい方は「やりがいのある仕事とは?その特徴や見つけ方をご紹介」もあわせてご覧ください。
4.会社の将来性に不安を感じたから
入社後に、会社の将来性に不安を感じて転職を決断する人もいるでしょう。業界全体に勢いがなかったり会社の業績不振でボーナスが出なかったりして、将来を懸念して転職する例も見られます。「令和5年雇用動向調査結果の概況」によると、会社の将来性への不安を理由に転職するのは、25~29歳の男性や20~24歳の女性に多い傾向があるようです。第二新卒はポテンシャルを秘めた人材のため、より将来性が期待できる企業に転職し、キャリアアップを目指すのも一つの手でしょう。
将来性のある仕事や業界については、「これからの仕事とは?需要や将来性のある職業・業界と転職ポイントを解説!」「将来なくなる仕事って?必要とされる職種と考えるべきキャリアプランを解説」のコラムをご覧ください。職場選びに役立つヒントをご紹介しています。
参照元
厚生労働省
令和5年 雇用動向調査結果の概要
企業が第二新卒を募集する4つの理由
第二新卒は新卒と同じくらい需要があるとして、積極的に募集する企業もあります。企業が第二新卒を募集する理由を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
企業が第二新卒を募集する理由
- 社会人経験が浅く柔軟性があり職場に馴染みやすい
- 年齢が若いためこれからの成長が見込める
- 新卒よりビジネススキルがあり研修費用を省ける
- 新卒採用の人数が予定数に満たなかった
1.社会人経験が浅く柔軟性があり職場に馴染みやすい
第二新卒は、新しい会社に馴染みやすいことが、需要がある理由の一つです。第二新卒は正社員の経験はあるものの1〜3年程度と浅いため、「前に勤めた会社の社風や価値観に染まっていない」と考える企業もあります。若い人材ならではの柔軟性があり、早い段階で職場や仕事に慣れて活躍することが期待されているようです。
2.年齢が若いためこれからの成長が見込める
第二新卒は一般的に20代前半であるため、これから長期的なキャリアパスを構築しやすいことも理由に挙げられます。「一から教育して、会社の根幹を担う人材に育てたい」という思いから、第二新卒歓迎の求人を出す企業もあるでしょう。第二新卒の若さは、企業にとって「これからの成長を見込める」というメリットになるといえます。
3.新卒よりビジネススキルがあり研修費用を省ける
企業が第二新卒を募集する理由として、研修費用を抑えられることも挙げられます。新卒や既卒の場合、正社員として働いた経験がないため、入社後にビジネスマナーを身につける新人研修が行われる場合も。第二新卒は、すでに一定のビジネススキルや業務のノウハウが身についている傾向があるため、教育にかかる時間やコストを減らせるのは、企業側にとってメリットです。
転職市場で第二新卒のニーズが高い理由は「第二新卒でやりたいことを見つけるために行うことは?仕事の探し方も解説」のコラムでも詳しく解説しています。ぜひ、あわせて目を通してみてください。
4.新卒採用の人数が予定数に満たなかった
新卒の採用人数が予定数に満たなかったために第二新卒の募集を行う場合もあります。少子化の影響で労働人口が減るなか、新卒採用に苦戦する企業もあるようです。たとえば、「新卒採用に十分なコストをかけられなかった」「採用活動が計画どおりにできなかった」などの事情で、第二新卒を募集するケースがあります。
企業が第二新卒に期待していること
企業が第二新卒に期待しているのは、積極的に未経験の仕事に挑戦したり、前職での失敗を活かして成長したりすることです。また、社会人としての基本的なビジネスマナーが身についているだろうという期待もあります。
未経験の仕事に積極的に挑戦する
企業は、第二新卒に対して、積極的に未経験の仕事に挑戦することを期待しています。
社会人経験が浅いことは、就活で不利になるとは限りません。前職での仕事のやり方にこだわらず、未経験の仕事を積極的に学ぼうとする姿勢を評価する企業もあります。
したがって、第二新卒として就活するなら、「新しいことに積極的にチャレンジしたい」とアピールするのもおすすめです。
前職での失敗を活かして成長する
第二新卒の方が「新卒で入社したもののミスマッチが起きた」と思っている場合、企業は、その経験を活かして成長することを期待しています。面接対策として、新卒の就職活動で不十分だった点や離職の原因を振り返り、「この点を改善した」「今度、就職したらこうしたい」と具体策を話せるようにしておきましょう。
基本的なビジネスマナーを習得している
企業が第二新卒に期待していることとして、すでに基本的なビジネスマナーを習得している点も挙げられます。新卒と違い、第二新卒は社会人経験があるため、職場でのコミュニケーションや報連相(報告・連絡・相談)、電話応対、メールの書き方といった基礎的なビジネススキルがあると期待されるでしょう。
企業としても、研修期間を短縮できるため、採用後まもなく業務に取り組んでもらえるのは利点です。また、前職と同じ業界や職種なら、業界の仕組みや仕事の進め方を分かっているため、業種や商材の違いを理解すれば早いうちに活躍してもらえると期待される場合もあります。
企業が第二新卒の採用で懸念すること
企業は第二新卒を採用するにあたって、「スキルや知識の不足」「社内研修で丁寧に育成できるか」「早期離職しないか」といった点を懸念しています。第二新卒の就活では、こうした企業側の懸念を理解して、払拭できるようアピールすることがポイントです。
スキルや知識が不足していないか
第二新卒は就職後3年以内に退職しており、中途採用に比べると社会人経験が短いためスキルや知識が不足していないか懸念されることがあります。企業側が即戦力となる人材を求めている場合、中途に比べて不利になる可能性があるでしょう。即戦力となるのに必要な知識やスキル、資格などがないなら、中途枠に募集するのは避けるのが無難です。
社内研修で丁寧に育成できるか
リモートワークの導入といった働く環境の変化や、人手不足などにより、丁寧な人材育成を行うのが難しい場合があります。そのため、社会人経験の少ない第二新卒に対して、社内研修で十分な教育ができるかを懸念する企業もあるでしょう。
このような懸念を払拭するには、「分からないことがあれば自分から質問して仕事を覚える」といった積極的な姿勢をアピールすることが大切です。
早期離職しないか
第二新卒は、前職を早期離職しているため、企業によっては「採用しても、すぐに辞めてしまうのでは」と懸念する場合もあります。企業側はできるだけ長く勤め、会社に貢献してくれる人材を採用したいと考えているからです。
この懸念を払拭するため、転職活動では、新卒で入社した際の反省点や、応募先企業を志望した理由、長く働く意志があることをはっきりと伝えましょう。
このコラムの「前職での失敗を活かして成長する」で前述したとおり、企業は第二新卒に、前職の失敗を今後に活かすことを期待しています。そのため、反省点も含めて伝えることで、企業の早期離職への懸念を軽減できる可能性があるでしょう。
第二新卒として就職活動する3つのメリット
第二新卒として就職活動するメリットには、「未経験の仕事に転職しやすい」「企業によっては新卒に近い基準で選考される」「時期を問わず応募できる」といったメリットがあります。ここでは、これらのメリットを解説します。第二新卒の強みを十分に活かして就活を成功させましょう。
未経験の業種・職種に転職しやすい
第二新卒は年齢が若く柔軟性があるため、前職とは異なる業種・職種に転職しやすいのがメリットです。歳を重ねてから転職をするより、効率的に知識やスキルを習得できるでしょう。早い段階で自分に適した業種・職種が見つかれば、長期的にキャリアを形成しやすくなります。
今の仕事が適性に合わないと感じるなら、早めに転職を検討するのがおすすめです。第二新卒として未経験の仕事に就職したい方は「第二新卒の業界選び!未経験からの転職先におすすめなのはどこ?」のコラムにも目を通してみてください。
企業によっては選考が新卒に近い基準で行われる
第二新卒の選考は、新卒と同様に「熱意・意欲」が重視される傾向があります。社会人としての実務経験よりポテンシャルに期待されているため、自信を持って転職活動を進めましょう。厚生労働省の「若年者雇用を取り巻く現状」にて発表された「採用選考で重視する項目」は以下のとおりです。
引用:厚生労働省「若年者雇用を取り巻く現状」
新卒枠と第二新卒枠では「熱意・意欲」、中途採用では「実務経験」が最も重視されています。第二新卒は新卒より実務経験が求められるものの、求める企業の割合は、「コミュニケーション力」「協調性」といった項目と比べると大きくありません。
第二新卒は新卒に近い採用基準で選考を受けられるため、年齢が若いうちに転職するメリットは大きいといえます。
参照元
厚生労働省
若年者雇用を取り巻く現状
時期を問わず求人に応募できる
第二新卒の募集は、時期を問わず行われていることもメリットといえるでしょう。新卒採用は、一般的に対象の学生が卒業する年度の前年度から始まりますが、第二新卒の採用は企業の需要に応じて通年で行われています。企業の募集時期に合わせる必要がないので、自分の都合に合わせて転職活動を始められるでしょう。
通年採用は、企業にとっても、急に人員補充が必要になった場合や、特定のスキルを持った人材を迅速に採用したい場合などに柔軟に対応できるというメリットがあります。
第二新卒として転職すべきか迷ったときの考え方
第二新卒として転職をするか迷う場合は一度立ちどまり、冷静に考えることが大切です。ここでは、第二新卒の方が後悔しない転職をするために、退職への迷いを解消するヒントを紹介します。
本当に転職する必要があるかを冷静に判断する
今の自分にとって転職が本当に必要か、会社や自分の置かれている状況を冷静に把握して考えましょう。新卒で入社してから間もないときに会社や仕事に不満を感じる場合、すぐに転職するべきケースと、様子を見て判断するべきケースがあります。
職場でパワハラやサービス残業といった違法行為が常態化しているなら、早急に転職するのが賢明です。しかし、転職を考える理由が「ミスや失敗が続く」「スキルアップできない」といった場合、仕事に慣れていないことが根本的な原因である可能性があります。仕事に慣れれば状況が改善する場合もあるため、「大事なことはメモする」「不安な点は上司に聞く」といった改善策を試してから転職すべきかどうか判断することをおすすめします。
理由によっては転職せず様子を見るのも手
前述のとおり、第二新卒として就職活動をするメリットはあるものの、転職したい理由のなかには、今の会社で改善できるものもあります。「収入に不満がある」「仕事にやりがいを感じない」など、給料ややりがいが理由の場合は、単純に経験値が不足していることも。経験や実績を積むことで、収入アップややりがいの発見につながる可能性があるので、もうしばらく様子を見ることをおすすめします。「転職するべきかどうか分からない…職場を変えるメリットとデメリットとは」のコラムでは、転職すべきか悩む理由や判断に役立つヒントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「第二新卒=不利になる」と思い込まない
第二新卒は、就活で必ずしも不利になるとは限りません。このコラムの「企業が第二新卒を募集する4つの理由」で述べたとおり、第二新卒に対して「柔軟性がある」「ビジネススキルが備わっている」といったプラスの印象を持ち、積極的に募集する企業もあります。
ネガティブな気持ちのままでは視野が狭くなり、選考中に自信がなさそうに見えたり過度に緊張したりしてしまいがちです。「第二新卒は就職が難しい」「不利になる」といったことはあまり意識し過ぎず、ポジティブな気持ちで転職活動に臨みましょう。
「短期間で仕事を辞めるのはもったいない」は本当?
早期離職に対し「これからというときに辞めるのはもったいない」と考える人もいます。しかし、辞めるかどうかを決めるのは自分です。もちろん、安易に転職を考えるのは避けるのが無難といえます。しかし、よく考えたうえでの決断なら、前向きに進んでみるのがおすすめです。「仕事が合わないとすぐ辞めるのは甘え?理由は?転職前にできる対処法を解説」のコラムでは、退職に対する迷いを解消するヒントを紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
転職に不安を感じるのは第二新卒だけではない
転職の際に不安を感じるのは、第二新卒の人だけではありません。「第二新卒として転職するのはやめとけ」「3年以上は働いたほうが良い」など、ネガティブな噂を聞き、不安に感じる人もいるでしょう。しかし、転職に対して不安があるのはキャリアを積んだ中途の人も同じなので、過度に気にする必要はありません。
ハタラクティブの「若者しごと白書2024 3-10. 就職活動・転職活動を始めるときの不安度」によると、18歳〜29歳の正社員を対象に実施した「就職活動・転職活動をはじめるときの不安度」の調査結果は以下のとおりです。
不安な項目 | 割合 |
---|---|
選考時に上手く自分を伝えられるか不安 | 63.9% |
自分の経歴で就職/転職できる仕事があるかが不安 | 63.2% |
内定が出るまで就職活動を続けられるか不安 | 59.5% |
参照:ハタラクティブ「若者しごと白書 2024 3-10. 就職活動・転職活動を始めるときの不安度(p.39)」
転職にあたって自分の経歴が不安な人は6割以上おり、第二新卒以外にも共通する悩みであることが分かります。選考時のアピールや、選考プロセスに不安を抱える点も同じです。第二新卒の転職に関してネガティブな意見や噂があっても流されず、自分の意志で行動しましょう。
参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024
第二新卒が転職を成功させる7つのコツ
第二新卒が転職を成功させるには、「在職中に転職活動を進める」「早期離職の懸念を払拭する」ことなどが重要です。ここでは、第二新卒向けの転職成功のコツを紹介しますので、選考対策に役立ててください。
1.在職中に転職活動を進める
第二新卒として転職をするなら、在職中に転職先を見つけるのがおすすめです。個人差はあるものの、一般的に転職活動を始めてから内定を得るまでは1〜3ヶ月ほどかかります。仕事を辞めてから転職活動を始めると、金銭的な不安から焦ってしまう可能性も。結果的に自分の希望と合わない会社に転職してしまい、早期離職を繰り返してしまう恐れもあります。
第二新卒歓迎の求人は年間を通してあるので、焦らずに転職活動を進めるのがポイントです。
また、転職活動をスムーズに進めるために、「いつから転職活動を始めるか」「採用された場合はいつ入社するか」といったスケジュールを事前に考えておきましょう。具体的なスケジュールを決めることで、いつ、何をすべきかが明確になり、実行しやすくなります。
仕事が忙しくて就活に割く時間がない場合は、転職エージェントを活用するのも手です。エージェントを利用すれば、転職活動を全般的にサポートしてもらえます。
第二新卒の転職に適した時期を狙おう
効率的に転職活動を行うためには、求人募集の出やすい時期を狙うのもポイントです。7〜9月もしくは1〜3月は、求人数が増加しやすい傾向があります。7〜9月あたりの求人が多いのは、ボーナスを支給されたタイミングで退職した人や、異動・転勤によって出た欠員の補充のため。1〜3月は新卒で入社後1年以内に退職した社員や、定年退職を迎える社員の欠員を補充するためです。1〜3月に転職が決まった場合、4月の新卒と一緒に研修を受けられる場合もあるでしょう。第二新卒におすすめの転職時期は「新卒入社後の転職におすすめのタイミングは?在職期間別にコツを紹介」のコラムも参考にしてください。
2.早期離職の懸念を払拭する
第二新卒の転職活動では、「またすぐに辞めてしまうのでは」というマイナスイメージを払拭することが大切です。企業側から早期離職を懸念されないよう、長期的に働く意志を明確にアピールしましょう。
第二新卒ならではの若さや柔軟性のほか、転職後のビジョンを伝えれば印象がプラスになる可能性があります。
面接で早期退職の理由を聞かれたときの対応方法は「早期退職の理由を聞かれたら?面接での伝え方や回答例を9つ紹介!」のコラムで確認しておきましょう。
長く働ける会社を見つけるコツは?
求人を探す前に、まず、「転職によって実現したい目標」を考えてみましょう。そして、「その目標を叶えるには、どのような仕事に業界や職種が適しているか」を考えるうちに、自分の希望条件が明確になっていきます。こうして明確になった希望条件とマッチする求人を探すことで、長く働ける会社と出会える可能性があるでしょう。3.転職理由はポジティブな内容にする
面接で伝える転職理由はポジティブな内容にすることが大切です。転職理由が仕事内容や人間関係への不満など、ネガティブなものなら、前向きな表現に言い換えましょう。「ノルマがあり大変だった」「仕事内容に飽きた」などのネガティブな理由をそのまま伝えると、面接官に「不満があるとすぐに辞めてしまうのでは」とマイナスな印象を抱かれるリスクがあります。
「一人ひとりの顧客に寄り添って接客したいと感じた」「新しい環境で目標を達成したい」など、ポジティブな表現に変換することがポイントです。
転職理由を前向きな表現に言い換えるコツは、「転職理由は本音を伝えるべき?答え方やポジティブに言い換える例文を紹介」のコラムで詳しく解説しています。例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
4.自己分析で自分の強みを見つける
第二新卒ならではの強みのほか「自分なりの強み」を見つけておくことも重要です。企業は、強みを活かして業務に貢献してくれる人を求めています。自分の強みを正確に把握するためには、自己分析が効果的です。前職の経験を棚卸しして、自分なりの強みや価値観を洗い出してみましょう。
「自己分析とは?実施のメリットと就活・転職活動での必要性を解説」では自己分析のやり方やメリットを詳しく解説しているため、ぜひご一読ください。
前職で培ったスキルや経験をアピールしよう
自己PRでは、前職で培ったスキルや経験を取り入れてアピールしましょう。第二新卒の採用で企業側が知りたいのは、「前職で得た経験を、今後どのように活かせるか」です。自己分析を徹底的に行って前職で得たスキルや経験を洗い出し、それらを転職先でどのように活かせるかを考えておきましょう。第二新卒の自己アピールのコツは「第二新卒の強みとは?見つけ方や転職活動での自己PR方法を例文付きで解説」のコラムで解説しています。自己PRの例文を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
5.応募先企業の「求める人材」を理解する
第二新卒として転職活動を行う際は、入念に企業研究を行い、応募先企業が求める人材を把握しましょう。企業が求める人物像が分かれば、会社との相性を判断するのに役立ちます。企業の採用ニーズを理解したうえで自己PRや志望動機を考えると、採用担当者から「自社にマッチした人材」と評価してもらえる可能性があるでしょう。
企業研究を効果的に行う方法は「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」のコラムでチェックしてみてください。企業研究が必要な理由や、企業の情報を集める7つの方法も解説しています。
6.志望動機は新卒との違いを意識して差別化する
志望動機を伝える際は新卒との違いを意識し、第二新卒の強みである前職での経験を盛り込むと差別化できます。面接では、前職でのエピソードを交えながら、学んだことや反省点などを伝えるのがコツです。「前職の経験を御社で活かしたい」とアピールすれば、意欲や伸びしろを評価される可能性があります。
「第二新卒向け志望動機の例文を紹介!効果的な書き方やアピール方法を解説」のコラムでは、第二新卒向けの志望動機の作成の流れや状況別の志望動機の例文も紹介しています。ぜひ、ご参照ください。
7.第二新卒歓迎・未経験者OKの求人を探す
転職を成功させるために、「第二新卒歓迎」「未経験者OK」の求人に注目しましょう。第二新卒歓迎や未経験者向けの求人は、スキルや経験より熱意や人柄が重視されやすい傾向があります。転職サイトで求人を探すときは「未経験可」「第二新卒歓迎」などの条件で絞り込むと、マッチする求人を見つけやすくなるでしょう。
未経験から挑戦できる仕事を探したい方は「第二新卒の業界選び!未経験からの転職先におすすめなのはどこ?」のコラムもチェックしてみてください。
第二新卒が就職活動する際の注意点
第二新卒を新卒枠と中途枠のどちらで採用するかは、企業側の方針によって異なります。「第二新卒はやめとけ」という意見もある理由の一つは、第二新卒は企業側が求める人材を理解せずに応募すると、内定をもらうのが難しいためです。
第二新卒が就職活動する際は、志望企業の第二新卒の募集状況をしっかり確認しましょう。また、転職先を探す際は、焦って決めて後悔しないよう、慎重に考えることも大切です。ここでは、これらの注意点を解説しますので、第二新卒として就活する方は参考にしてみてください。
第二新卒を募集していない企業もある
前述したとおり、企業によっては第二新卒を募集していない場合もあり、希望の会社に応募できるとは限りません。
「新卒」や「3年以上の実務経験があること」などを募集要件にしている企業もあります。企業によっては、「第二新卒可」としていても採用の実績がないこともあるでしょう。志望する企業の第二新卒の採用状況が分からない場合、転職エージェントを利用し、エージェントを通じて確認してから応募するのも一つの手です。
焦って転職すると後悔する可能性がある
第二新卒のなかには勢いで退職・転職してしまい、後悔する場合もあります。新卒で入社後、仕事での失敗や上司に叱責されたことなどを理由に退職を考える方もいるでしょう。
しかし、「早く辞めたい」という焦りから十分に検討しないまま転職をすると、入社後にミスマッチが起きる可能性があります。
転職したいと思ったら、まずは会社を辞めたい理由を明確にしてから冷静に検討しましょう。
今の仕事を辞めるべきか迷う場合は、「もう仕事を辞めたいと感じたら退職すべき?対処法や転職成功の方法を紹介」のコラムもご一読ください。
第二新卒からの就活はエージェントに相談するのも手
第二新卒からの就活が不安な方は、就職・転職エージェントを利用するのも選択肢の一つです。求人情報サイトで求人を探すだけではなく、エージェントの就職支援サービスも利用することで、効率的に就活を進められるでしょう。
求人情報サイトと就職・転職エージェントの違いは、求人の探し方とサポートの有無です。
求人情報サイトでは「第二新卒歓迎」や「経験不問」といった条件で絞り込み、自分で求人を探します。求人に応募する際の選考対策や企業とのやりとりは、基本的に自分一人で行うことになります。
一方、就職・転職エージェントでは、希望の職種や条件に合った求人を紹介してもらえるのが一般的です。選考対策をサポートしてもらえたり、企業とのやり取りを代行してくれたりする場合もあるでしょう。非公開求人の情報を教えてもらえることもあるので、自分では探せない新しい選択肢が見つかる可能性もあるでしょう。
「第二新卒として就職活動するのが不安…」「転職活動の進め方が分からない」とお悩みの方は、手厚いサポートが受けられるハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、若年層の転職支援に特化した就職・転職エージェントです。
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第二新卒に関するQ&A
ここでは、第二新卒に関する質問をまとめました。疑問やお悩みの解決にぜひお役立てください。
高卒やフリーターは第二新卒に該当しますか?卒業後いつまで?
このコラムの「第二新卒とは?年齢は何歳?」で前述のとおり、第二新卒とは、一般的に、「高校や大学など卒業して就職した後、1〜3年程度で退職して、転職活動している人」を指します。
したがって、高卒は、「高校を卒業して就職した後、3年以内に退職し、転職活動をしている人」が第二新卒に当てはまるでしょう。また、フリーターは、「アルバイトをして生計を立てている人」のことです。フリーターは、「高校や大学などを卒業してから3年以内」「正社員として就業経験がある」という条件を充たす場合に第二新卒に該当します。
ただし、第二新卒の明確な定義はなく、企業によって判断が異なるため、第二新卒として就職活動をする際は求人の応募資格をしっかり確認することが大切です。
「第二新卒とは?高卒も入る?転職するメリットと成功させる秘訣を紹介」のコラムでは、高卒の第二新卒者が転職を成功させるポイントを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
第二新卒と既卒の違いは?
第二新卒と既卒の違いは、社会人経験の有無にあります。第二新卒は「新卒で就職し、3年以内に退職して転職活動をしている人」、既卒は「高校や大学などを卒業後3年以内で、一度も正社員として就職した経験がない人」を指すのが一般的です。
企業によっては、既卒を第二新卒枠で採用しています。「既卒と第二新卒の違いは?どちらが有利?定義やメリット・デメリットを解説」のコラムでは、既卒と第二新卒が就活を成功させるポイントを解説しているので、ぜひご覧してみてください。
第二新卒の就活は厳しい?
第二新卒の就活は、必ずしも厳しいものになるとは限りません。
「企業が第二新卒を募集する4つの理由」で前述のとおり、年齢が若い第二新卒の柔軟性や将来性に期待して募集する企業もあります。「第二新卒が転職を成功させる7つのコツ」で紹介した、「在職中に転職活動を進める」「早期離職の懸念を払拭する」といったポイントを押さえれば、スムーズに就活を進められるでしょう。
「第二新卒として転職するか迷っている」「自己分析のやり方が分からない」という方は、ハタラクティブへご相談ください。経験豊富なプロのキャリアアドバイザーが、丁寧なアドバイスや選考対策などで手厚くサポートします。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。