大卒フリーターの割合は?就職活動の進め方やおすすめの職種もご紹介

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この記事のまとめ

  • 大卒でフリーターになる主な理由は、就職活動をしていないことや内定が出なかったこと
  • 大卒フリーターの割合は約2割だが、一旦就職してからフリーターになる人もいる
  • 大卒フリーターのメリットには、時間に余裕があることや責任が比較的軽いなどがある
  • 大卒フリーターのデメリットは、スキルを身に付けにくく正社員になりにくいこと
  • 正社員を目指すなら、ハローワークや就職エージェントを活用して早めに行動しよう

大卒フリーターを「楽しい」と思う一方、将来に不安を感じる人もいるのではないでしょうか。このコラムでは、大卒フリーターの割合や就職しなかった理由を紹介します。また、大卒フリーターのメリット・デメリット、続けるリスクについても解説。さらに、大卒フリーターにおすすめの職種や就活の進め方にくわえ、履歴書の書き方や面接対策などもまとめています。大卒フリーターから正社員を目指そうとする方は参考にしてください。

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大卒でフリーターになる3つの理由

大卒フリーターとは、大学卒業後に正社員として就職せず、フリーター生活をしている人のことです。なかには「やりたい仕事が分からない」「夢や目標のためにとりあえずお金を貯めたい」などの理由によって学生時代に就活をせず、卒業後そのままフリーターになる人も。以下、大卒後にフリーターになった主な理由をご紹介します。

1.就活をしなかった

大卒フリーターには、学生時代に就職活動をしなかった人が多いといわれています。やりたい仕事が見つからず、楽しそうな仕事や自分に向いている仕事を探したいなど漠然と考えた結果、応募先企業が決まらない人も。また、「やりたい仕事を探している最中に焦って就活するよりも、フリーターをしながらゆっくり探したほうが良いのでは?」と考える人もいるようです。また、開業や留学といった夢のためにフリーターとして多くの経験を積んだり、効率的にお金を貯めたりする場合もあります。

2.就活したにもかかわらず内定が出なかった

大卒フリーターのなかには、就活に取り組んだものの内定がもらえないまま卒業してしまった人もいるでしょう。就職失敗の理由には、企業研究の不足や応募先の選り好みなどが挙げられます。卒業後は在学中より就職先の選択肢が減るため、フリーターになるよりも就職浪人や進学といった選択肢をとる人もいるようです。

3.新卒入社した企業を短期離職した

大学卒業後一度は就職したものの、短期間で離職してしまいフリーターになる人もいます。「職場に馴染めない」「待遇が良くない」「思っていた仕事と違う」などが主な理由です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」によると、大学卒業後に非典型雇用(パートやアルバイトを含む)に就いている比率は、下記のとおりです。

性別大学卒業後に非典型雇用で働いている割合
男性10.0%
女性17.9%

引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③-平成29年版「就業構造基本調査」より-(8p)図表1-3 有業・無業状況の学歴別構成比(15-34 歳、在学者を除く)

大学卒業後に就職せずフリーターになる人は、全体の2割もいないことが分かります。しかし、大卒で就職後、3年以内に離職した人は約3割もいる実態も。厚生労働省「新規学卒者の離職状況」によると、新規大卒就業者の離職状況は下記のとおりです。

 1年目までの離職率2年目までの離職率3年目までの離職率
2020年3月卒10.6%21.8%-
2019年3月卒11.7%21.5%31.5%
2018年3月卒11.6%22.8%31.2%

引用:厚生労働省「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況

この資料によると、大卒で就職しても1年ごとに約10%の人は離職していることになります。転職する人もいますが、そのまま大卒フリーターになってしまう人も多いようです。年齢の若さは転職で有利になる場合もあるため、早い段階で退職を決める人もいます。
全人口におけるフリーターの割合も気になる方は「フリーターの割合は全人口でどれくらい?正社員になるためのコツも紹介」のコラムもご参照ください。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
資料シリーズ No.217「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」
厚生労働省
新規学卒者の離職状況

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大卒フリーターになる人の割合

独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」によると、2017年時点でのフリーターの学歴構成は下記のとおりです。

 中学卒高校卒専門・短大・高専卒大学・大学院卒
男性11.4%48.6%16.9%21.8%
女性9.0%44.9%28.8%16.0%

引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③-平成29年版「就業構造基本調査」より-(55p)図表2-24 フリーターの学歴構成の推移

フリーターのうち、大卒や大学院卒者は約2割を占めていることから、大学卒業後、就職せずに大卒フリーターとなっている人は少なくないといえるでしょう。

大卒フリーターは男女ともに増加傾向

大卒フリーターの割合の推移を見ると、1997年からの20年間で増えていることが分かります。特に、女性の割合は約2倍の増加です。

 1997年2002年2007年2012年2017年
男性12.5%14.8%16.4%23.2%21.8%
女性8.4%8.5%11.7%16.2%16.0%

引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状 ③-平成29年版「就業構造基本調査」より-(55p)図表2-24 フリーターの学歴構成の推移

当調査によれば、1990年代後半から就職氷河期に入り、大卒でフリーターになる人が増えた時期と見られます。また、雇用の拡大には景気回復が必須であるものの、経済的に不安定な時期が続いており、正規雇用の数が増えにくい背景もあるようです。さらに、働き方の多様化が進み、正社員として就職しない人が増えているのもフリーター増加の要因と考えられます。

フリーターの定義とは

上記統計では「フリーター」を以下のように定義しています。

・15歳から34歳
・在学していない
・女性の場合は未婚者のみ
・パートまたはアルバイトとして雇用されている人
・現在無職でパートまたはアルバイト、契約社員での就業を希望している人

無職とフリーターの違いは?将来のために有効的に時間を使おう!」のコラムで、フリーターの定義やニートとの違いについて詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
資料シリーズ No.217「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」

大卒でフリーターをする5つのメリット

大卒フリーターのメリットとしては「正社員よりも自由な時間が多い」「任される仕事の責任が比較的軽い」ことなどが挙げられるでしょう。以下、それぞれ解説します。

1.時間に余裕がある

大卒フリーターは、時間に余裕があるのがメリットの一つです。就業時間や勤務日数をある程度希望に合わせて決められます。また、時給で働くフリーターに長時間勤務をさせる会社は少なく、残業が少ないのも特徴です。一般的に正社員よりもフリーターのほうが休みが取りやすいので、柔軟な働き方をしたい人に適した働き方といえるでしょう。

2.アルバイトの掛け持ちが可能

大卒フリーターのメリットの一つとして、アルバイトの掛け持ちができることが挙げられます。正社員の場合、ダブルワークを禁止している企業がほとんどですが、フリーターならアルバイトの掛け持ちや副業が認められることも多いようです。よって、多くの仕事を経験してみたい人には良い点といえるでしょう。

3.職場の変更が容易である

大卒フリーターに限らず、アルバイトは正社員に比べて退職のハードルが低い傾向があります。そもそも有期契約なので、辞めるのはそれほど難しくありません。正社員の転職に比べると次の職場も見つけやすいため、自分に合う仕事が分からない人には好都合といえるでしょう。

4.責任が少ない

アルバイトは、正社員の補佐という役割のため、大きな責任を伴う仕事を任せられることは少ないでしょう。大卒であっても、フリーターである以上は簡単な仕事が中心になります。よって、プレッシャーを感じにくく正社員より気楽に働くことが可能です。

5.自由な働き方ができる

フリーターは正社員に比べて就業規則に縛られないため、ネットビジネスやクラウドソーシングサービスを利用して個人事業を営むこともできます。また、アーティスト活動のように夢を追いかけつつアルバイトに励む人もいるようです。このような自由な働き方は正社員では実現しづらいため、フリーターでいることの大きなメリットでしょう。

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大卒フリーターでいる5つのデメリット

大卒フリーターのデメリットには「スキルが身につきにくい」「収入を上げづらい」などが挙げられるでしょう。以下、大卒フリーターのデメリットを紹介します。

1.スキルが身につきにくい

前述の通り、フリーターには比較的対応しやすい仕事が任される傾向があるため、気楽に取り組める一方、仕事のスキルが身につきにくいことがデメリットです。専門的なスキルを身につける機会が少なく、いざ正社員として就職したくても「アピールできるスキルが少ない」という人もいます。就職の選考でスキルの豊富な転職者と比較されると、不利になる恐れがあるため注意が必要です。

2.フリーター期間が長いほど正社員になりにくい

フリーターの期間が長いほど、就職が難しい傾向があります。大卒であっても、アルバイト期間が長引くと採用に難色を示す企業も多いようです。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構の調査『大都市の若者の就業行動と意識の分化 - 「第4回 若者のワークスタイル調査」から-』によると、フリーター期間が1年を過ぎると正社員移行率が下がると分かります。

2.フリーター期間が長いほど正社員になりにくいの画像

引用:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「図表6-34 フリーター継続期間と正社員になれた割合(128p)

就職活動においてフリーター期間は正式な職歴とは見なされないため、長引けば長引くほど無職期間が長く見えてしまう恐れも。特に、単発のアルバイトは職務経歴書に書かないのが一般的なので、注意が必要です。「フリーター向け履歴書の書き方~職歴~」で、履歴書に書くべき職歴を紹介しているので、参考にしてください。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
若者のワークスタイル調査(個人)

3.収入アップが難しい

収入アップが難しいのも大卒フリーターのデメリットの一つです。厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、正社員と正社員以外の賃金格差は以下の通りです。

年齢正社員・正職員の平均賃金正社員・正職員以外の平均賃金
20~24歳22万1,000円19万6,200円
25~29歳25万5,900円21万2,300円
30~34歳28万8,400円21万5,500円
35~39歳32万3,500円21万3,300円
40~44歳34万7,500円21万7,600円

引用:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金(第6-1表)

賃金格差は20〜24歳では2万4,800円ですが、40〜44歳になると12万9,900円まで開いています。年収にすると、155万8,800円もの差です。なお、上記賃金には、残業代や各種手当は含まれていないため、実際の賃金格差はさらに大きいと考えられます。
正社員として就職すれば、大卒者は高卒や中卒よりも基本給が高めに設定されていることが多いです。また、ボーナスや昇給もあるため、就業期間が長くなるほど収入アップが期待できるでしょう。一方、アルバイトでは学歴が給与に反映されることは少なく、給与は一律なのが一般的です。昇給は10円単位と少なくボーナスも期待できません。よって、正社員として働いている同世代の人と比べると生涯賃金に大きな差が生まれるでしょう。フリーターと正社員の生涯賃金の違いについては「フリーターの末路とは?高卒と大卒の違いは?就職成功のコツを紹介」のコラムでも触れています。

また、フリーターは病気や怪我で長期間の休みが必要となった場合、収入維持が難しくなります。フリーターも条件を満たせば正社員と同様に有給休暇が付与されますが、傷病休暇や傷病手当は対象外となるのが一般的です。フリーターの有給休暇については、「有給休暇の付与日数も期限とあわせて押さえよう!」もご参照ください。

参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査

4.社会的信用が得にくい

フリーターのデメリットとして、社会的信用を得にくいことが挙げられます。大卒であっても、フリーターという収入が少なく不安定な雇用形態は、世間的にマイナスの印象を持たれてしまう可能性も。よって、「ローンが組みづらい」「クレジットカードの審査に通らない」といったことが起こりやすくなり、高額な買い物は難しくなるでしょう。
また、社会的信用の低さによって結婚のハードルが高くなることもあります。収入が不安定なまま結婚すると、その後の生活が苦しくなる恐れがあるからです。さらに、就職していないことを理由に、結婚相手の家族に認めてもらえない恐れもあります。フリーターの結婚事情について、詳しくは「フリーター男女は結婚できないって本当?その理由と対処法」もご覧ください。

大卒フリーターと社会保険

正社員とフリーターの大きな違いの一つに、社会保険が挙げられます。フリーターであっても加入条件を満たせば社会保険に加入できますが、あえて社会保険の加入条件を満たさない雇用契約を結ぶところも少なくないようです。また、いざというときに備える民間の医療保険や生命保険にも加入しづらい場合があります。くわえて厚生年金に加入できないため、フリーターは病気やケガへの備えが不十分で将来の年金受給額も少ないのが実態といえるでしょう。大卒フリーターの税金や保険に関しては、「フリーターが払う税金とは?払い方や計算シミュレーションもご紹介」をご一読ください。

5.解雇されるリスクが高い

大卒フリーターのデメリットは解雇されやすい点です。アルバイトは雇用期間に定めがあり、満了時に更新するかどうかは双方の合意が必要となります。労働者側が契約更新を望んでも、雇用主が契約終了と判断すれば仕事を失ってしまう恐れも。また、企業が経営不振に陥ったとき、基本的に無期雇用契約を結んでいる正社員よりも、有期契約のアルバイトのほうが解雇されやすい傾向があります。

大卒フリーターは大卒後3年以内に就職するべき?

大卒フリーターは大卒後3年以内に就職するべき?の画像

大卒フリーターが正社員としての就職を目指す場合は、卒業後3年以内が望ましいでしょう。資料によれば、厚生労働省は卒業後3年以内の既卒者を「新卒扱い」で採用受付を行うよう企業に働きかけています。これは、「青少年の雇用の促進等に関する法律」にもとづいて、若者の雇用期間や職場定着を目指すための政策。一度正社員を退職してしまった人も学校を卒業して3年以内は「第二新卒」と呼ばれ、若手を求める企業で積極的に採用されているようです。

新卒枠ならポテンシャル採用の可能性が高まる

新卒採用では、仕事で活かせるスキルや経験よりも入社後の成長意欲を重視するため、未経験や無資格の場合もチャレンジできる求人が多く、大卒フリーターにも就職のチャンスがあります。一方、卒業して3年を過ぎると「新卒採用」で応募できる機会が減り、「中途採用」枠を利用することが増えるでしょう。中途採用では転職者や有資格者といった即戦力が重宝されるため、より就職に不利になる可能性が高いようです。
フリーターから正社員になるタイミングについて考えている方には「フリーターは何歳まで名乗れる?就職を考えるべき年齢を知ろう」のコラムも参考になるでしょう。

参照元
厚生労働省
青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)についてー若者雇用促進法に関するリーフレット集

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大卒フリーターの就職におすすめの4つの職種

大卒フリーターはビジネスで求められるレベルのスキルが身についていないことが多いため、応募には未経験可の仕事がおすすめです。以下、大卒フリーターの就職におすすめの職種を4つ紹介するので、仕事探しの参考にしてみてください。

1.事務職

事務職は未経験でも始めやすく、どのような業界でも必要とされるため大卒フリーターの就職におすすめです。事務職の仕事はパソコンでの書類作成やデータ集計、電話応対などが中心ですが、企業によっては労務や経理といった専門性の高い業務を任されるケースもあります。簿記や人事総務検定などの資格を取得すれば、将来の転職もしやすいでしょう。事務職に向いている人の特徴は、「真面目にコツコツと仕事がこなせる人」「自己管理能力が高い人」です。

2.営業職

飲食店やアパレルなどの接客業の経験がある大卒フリーターにおすすめなのが、営業職です。営業職はスキル・経験よりも適性を重視して採用する傾向にあるため、アルバイトで培ったコミュニケーション能力をアピールすれば就職できる可能性が十分にあります。歩合給やインセンティブ制の場合、成果をあげれば高収入を目指せるのも魅力です。実力で勝負したい人は挑戦してみると良いでしょう。

3.プログラマー

プログラマーも大卒フリーターにおすすめの就職先の1つです。プログラマーは、システムエンジニアの指示に沿ってプログラムを作成する仕事。オンラインショップの開設や、アプリを導入する企業の増加にともない、需要が高まっています。IT業界は学歴や職歴を問わない求人が多いことから、未経験の大卒フリーターもチャレンジしやすい仕事といえるでしょう。プログラミングの技術が身に付けば、給与のアップも期待できます。

4.公務員

大卒フリーターが挑戦しやすい仕事に公務員もあります。公務員になるためには公務員試験に合格する必要がありますが、大学受験を経験した大卒フリーターなら試験勉強を乗り越えやすいでしょう。
公務員は雇用や給与が安定しており、福利厚生も充実している傾向があります。育児休暇や短時間勤務を活用して、ワークライフバランスの取れた働き方ができることもメリットです。公務員試験合格のハードルはやや高めですが、一般枠の試験ではフリーターも受験可能。公務員になる方法は、「既卒だと公務員就職は厳しい?試験の概要や職歴なしで合格するコツを解説!」で詳しく説明しているので、参考にしてください。

大卒フリーターの就職活動の進め方

大卒フリーターの就職活動では、十分な準備が大切です。以下、大卒フリーターの就活の進め方を解説します。

1.自己分析をする

まず、自己分析で自分の強みを見つけましょう。学生時代のことにくわえて、大卒フリーターとしてのアルバイト経験や知識、将来の目標、働いてみたい職種などをノートに書いて分析してみてください。その内容を深堀りして、自分の長所が明確になると就職面接の際に役立つでしょう。
また、自己分析を丁寧に行うことで仕事探しの軸が定まり、効率的に就活を進められます。

2.企業研究をする

就職活動では、企業研究も重要なポイントです。企業のWebサイトや業界誌、企業説明会などを利用して、企業理念や事業内容、業績などを調べます。また、業界内の企業を比較するために業界研究ノートを作ってみるのもおすすめです。書店にも「四季報」や「業界地図」といった企業の情報が掲載された本があるので、活用しましょう。

3.求人を探す

求人の探し方には、ハローワークやインターネットだけでなく求人情報誌、転職エージェントなどもあります。ハローワークは全国に500ヶ所以上の拠点があり、地元の求人に強いことが特徴。職員が個別に就職相談にのってくれるため、経歴に不安がある大卒フリーターには心強いでしょう。求人サイトは条件を絞って仕事探しができるうえ、いつでも手軽に利用できるのが良いところです。
また、求人情報誌は地域の求人を探すのに適しています。大手の求人サイトには出ていない地元の会社が求人を出していることもあるので、「地域の役に立ちたい」「近くで働きたい」という人はチェックしてみてください。
転職エージェントは、求人紹介と就職支援を行うサービスのこと。基本的に無料で利用でき、アドバイザーが仕事探しや履歴書の添削などを行ってくれます。未経験OKの求人も多いので、自分で就職先を見つけられるか不安な人にはおすすめの方法です。

4.スケジュールを組む

内定を得たい時期から逆算して、就活スケジュールを組み立てましょう。第二新卒と既卒ではスケジュールの組み方が変わるので注意してください。

第二新卒の場合

第二新卒とは、卒業後に一度就職をしたものの3年以内に離職してしまった人のこと。企業によっては、新卒採用枠で第二新卒を募集しているところもあります。その場合は、新卒と同じように4月に入社するため、前年春から秋ごろにかけて選考が行われるようです。

既卒の場合

既卒とは、学校を卒業後就職しなかった人のことを指します。卒業後就職したことがなくても、3年以内なら新卒採用枠で採用している企業もあるようです。卒業後3年を過ぎた場合は、中途採用枠に応募することになります。中途採用枠の募集時期は企業によって異なるので常にアンテナを貼っておくと良いでしょう。

5.必要なものを準備する

就職活動に向けてビジネスの場に相応しいスーツやカバン、靴を用意しましょう。ワイシャツやブラウスは洗い替え用に、数枚揃えておくのがおすすめ。あわせて印鑑の用意も忘れずに行ってください。また、応募書類として卒業証明書や成績証明書が必要な場合もあります。学校の窓口によっては対応時間が限られていたり、即日発行できなかったりすることもあるようです。企業によっては「発行から▲カ月以内のもの」と指定されることもあるので、早めに準備しておきましょう。
フリーターの就職活動のコツについては「就職するにはどうしたら良い?フリーターやニートにおすすめの職種も紹介」も参考にしてください。

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大卒フリーターから正社員になるための履歴書の書き方

履歴書は、企業が最初に応募者の情報を知るために用いられる書類です。就職活動では第一関門となるため、「この人に会ってみたい」と思わせるようにポイントを押さえて書きましょう。

履歴書の基本的な書き方

企業にもよりますが、履歴書はパソコンではなく手書きが一般的です。黒いボールペンを使用し、鉛筆やシャープペン、消せるボールペンは使わないようにしましょう。間違えてしまったら修正せず、新しい履歴書用紙に最初から書き直します。

履歴書のコツ

履歴書に記入する際は、読みやすいよう誤字脱字に気をつけて丁寧に書くことが大切です。履歴書に貼る証明写真は、スーツを着用して撮りましょう。スピード写真よりも写真館で撮ったもののほうが自然な印象を与えられるのでおすすめです。また、履歴書においては志望動機も重要。どこにでも通じる内容ではなく、なぜ応募先企業を選んだのかを伝えます。これまでの大卒フリーターとしての経験が仕事でどう活かせるのかを具体的に書くことで好印象が期待できるでしょう。

アルバイト経験もアピール材料にする

大卒フリーターの履歴書では、アルバイト経験もアピール材料として織り交ぜるのがおすすめです。前述の通り、アルバイト経験は正式な職歴とは見なされませんが、書き方次第では実務に役立つ経験としてアピールすることもできます。
たとえば、「コールセンターのアルバイトでは、ビジネスマナーや対応力が身につきました。この経験は、営業事務でのお客さまとのやり取りやクレーム対応に役立つと考えております」といったアピールが考えられるでしょう。
企業側は大卒フリーターに対して、新卒とは異なる経験を期待していることを踏まえて履歴書の内容を工夫してみてください。

大卒フリーター向けの面接のポイント

大卒フリーター向けの面接のポイントの画像

大卒フリーターの面接では、新卒で就職しなかったことや短期間で離職してしまったことなどを聞かれる可能性があります。その際には、ネガティブな言い方を避け、前向きな印象で伝えることが大切です。面接では、話す内容だけでなく姿勢や話し方もチェックされているので、明るい表情ではきはきと話すよう心がけましょう。以下、大卒フリーター面接のコツを紹介します。

面接で採用担当者が知りたいこと

大卒でフリーターになった理由は、採用担当者が面接で必ずといっていいほど知りたいことです。卒業後フリーターになった理由や、正社員として就職しようと思った理由を明確に答えられるよう、面接前に回答をあらかじめ考えておきましょう。

面接で採用担当者から質問されやすい5つの内容

大卒フリーターの面接で採用担当者から質問されやすい内容は、以下の5つです。

1.大卒でフリーターになった理由

先述のように、大卒でフリーターになった理由は面接で聞かれる可能性が高いので明確に答えられるようにしておきましょう。たとえフリーターになった理由がネガティブなものであっても、前向きな内容で締めくくるのがポイントです。

2.アルバイト先に貢献できたと思うことは何か

この質問はアルバイト経験をもとにした自己PRと考えると良いでしょう。自分がアルバイトで頑張ったこととその結果をまとめてみてください。
たとえば、「職場内の協力体制を作るために、自分の仕事が終わったら仲間の仕事を積極的に手伝うようにしていました。その結果、お互いに助け合うのが当たり前となり、結果的に仕事の効率化につながりました」などが例として挙げられます。
リーダー経験や大きな成果でなくても良いので、自分なりに力を入れたポイントをアピールしてみましょう。

3.今正社員を目指そうとする理由

「なぜ今正社員を目指すのか」は、大卒でフリーターになった理由とともに聞かれる可能性の高い質問です。この質問の意図は、応募者が正社員として働く心構えができているかを見ること。アルバイトと比べて責任が重く、簡単に辞めることのできない正社員の仕事を続けられるかを応募者の回答からはかるのが目的です。

4.社会人として基本的なビジネスマナーを身に付けているか

これから社会人として働くにあたり、ビジネスマナーについてきちんと意識しているかを確認する質問です。アルバイト先でこれまでビジネスマナーにあまり触れてこなかったとしても、本を読んで勉強しているなど、ある程度意識していることを示しましょう。

5.正社員になるために何か努力をしているか

フリーターという比較的責任の軽い立場と、正社員という重い責任を伴う立場のギャップを埋めようとする意識があるかを確認しています。正解がある質問ではなく、自分なりに社会人に必要な要素を考えて行動できていることを示せればOKです。業務に関係がある資格の勉強やビジネスマナー、スキルの取得など自分なりの取り組みを答えましょう。

大卒フリーターの志望動機の例文

就職活動の面接の志望動機では、自身の経験を交えて具体的に述べるのがポイントです。しかし、自分を良く見せようと経験を大げさに表現すると、深く聞かれた際につじつまが合わなくなる恐れもあります。実際の経験と比べて話を大きくし過ぎないように気を付けましょう。

【例文】
「大学を卒業後にフリーターとなったのは、在学中にやりたいことが見つからず正社員として働く決断ができなかったことが原因です。卒業後のアルバイトは、飲食店でホールスタッフのリーダーとして、ほかのスタッフをまとめる役割をしていました。アルバイトの仕事では新人スタッフの教育やマニュアル作成にも携わり、上司から信頼を得ることができました。しかし、フリーターのままでは将来が不安であると感じたため、正社員として責任のある仕事ができるようになりたいと思うようになりました。御社ではアルバイトで得た経験を活かし、一緒に働く方への気配りを忘れずに業務に取り組みたいと考えております。」

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1人で就活するのが不安な大卒フリーターはどうすれば良い?

大卒フリーターの中には、正社員を希望するものの就活に自信がない人も多いでしょう。しかし、不安を抱えたなかの就職活動では自分の魅力を上手く伝えられず、なかなか内定につながらないことも。以下、就活で不安を感じたときに取るべき方法をご紹介します。不安を取り除き、内定獲得に向けて就活を進めていきましょう。

1.家族や友人に相談する

家族や友人への相談は、気心が知れているため親身になって話を聞いてくれるのがメリットです。性格や気質を理解したうえでどのような職業が合うかアドバイスしてくれるので、自分も認識していなかった適性を知ることができる可能性があります。

2.周囲の社会人に相談する

アルバイト先の上司といった周囲の社会人に相談するのも良いでしょう。将来設計や就職活動などについて、先輩社会人の目線から有益なアドバイスをもらえることがあります。

3.就職支援サービスを利用する

就職支援サービスは1人で就職活動を行うよりも効率良く進められるうえ客観的なアドバイスを貰うこともできることから、就職を目指す大卒フリーターの人におすすめです。就職支援サービスには公営のハローワークやジョブカフェのほか、民間企業の運営する就職エージェントがあります。以下、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ハローワーク

ハローワークでは求人紹介だけでなく、職業訓練も受けられるのがメリットです。職業訓練とは、基本的に無料で就職に役立つ知識やスキルを身に付けられる制度のこと。IT系や事務、製造、ファッションなど多くのコースがあります。また、履歴書や面接についてアドバイスが受けられるところもハローワークの魅力の一つ。管轄地域の求人に強いので、地元など働きたい地域が決まっている人にも適しています。

ジョブカフェ

都道府県が運営するジョブカフェは、概ね10〜30代までの人を対象とする就職支援サービス。正式名称は「若年者のためのワンストップサービスセンター」です。都道府県によってはハローワークと併設しているところも。ジョブカフェでは、職業紹介のほかに就活セミナーやカウンセリングなども行っています。

就職・転職エージェント

就職・転職エージェントは、民間企業が運営する就職支援サービスです。就活アドバイザーと面談を行ったうえで求人紹介や履歴書の添削、面接練習などが受けられます。就活にまつわる多くのサービスを無料で受けられるので利用してみると良いでしょう。就職・転職エージェントの魅力は「非公開求人」というエージェントにしかない求人があったり、事前に就活アドバイザーから応募先企業の職場の様子を聞いたりできること。また、就活アドバイザーは所属エージェントが扱っている業界や企業の情報に詳しいので、就活に関する有益なアドバイスがもらえる可能性が高いのも良い点です。

大卒フリーターで就活に自信がないという人も、自分に合った就職支援サービスを選ぶと内定獲得の可能性が高まるでしょう。就活に不安を抱える人は一度利用を検討してみるのをおすすめします。

20代のフリーターや第二新卒などの若年層を対象とした就職・転職エージェントのハタラクティブでは、大卒フリーターの方の正社員就職を支援しております。ご希望や将来像、これまでのアルバイト経験などをもとに、専任の就活アドバイザーがあなたに合いそうな業界・職種をご提案。ハタラクティブの就活アドバイザーによるマンツーマンの丁寧なカウンセリングや仕事探し、応募書類の添削などきめ細やかなサービスは、利用者の方にご好評いただいております。信頼できる就活アドバイザーが内定獲得に向けてあなたの就職活動をしっかりサポートしますので、ぜひ一度ご相談ください。

大卒フリーターの方のためのQ&A

ここでは、大卒フリーターが抱えやすい悩みや疑問をQ&A形式で解決します。

大卒フリーターの正社員就職は難しい?

一概にはいえませんが、フリーター期間が長くなり年齢が高くなるにつれて、正社員就職の成功率は下がる傾向があります。しかし、政府による近年の取り組みなどから大学卒業後3年以内であれば新卒と同じように扱ってもらえる可能性が高いので、自分に合う企業を探せば正社員就職は十分可能です。

大卒フリーターを「やばい」という人がいるのはなぜ?

大卒フリーターとなり、1年が経過すると正社員移行率が下がる点に危機感を感じていると考えられるでしょう。「2.フリーター期間が長いほど正社員になりにくい」で解説したように、フリーター期間が長くなると正社員になれる確率は下がっていきます。卒業後5年を過ぎると20代後半となり、スキル不足のフリーターが正社員になるのは難しくなる一方です。正社員を目指すなら、少しでも早く就活を始めましょう。

フリーターも税金や保険料を払うべき?

雇用形態にかかわらず、ある一定の年収額を超えると税金や保険料の支払い義務が発生します。自分の年収を確認したうえで「フリーターの保険料はいくら?加入すべき保険と支払い方法を徹底解説」を参考にしかるべき税金・保険料を支払いましょう。

大卒フリーターが正社員で就職しやすい仕事は?

主に「未経験OK」の仕事がおすすめ。営業職や接客業などは応募者の経歴より適性を重視することもあり、未経験者を歓迎する傾向があるようです。また、介護やITといった業界も人手不足のため、求人の間口を広げています。「フリーターから正社員を目指そう!採用されやすい職業と就活のコツを解説」のコラムを参考に、自分に合った仕事を探してみてください。

面接で「フリーターになった理由」を上手く答えるには?

明るい表情とハキハキした話し方は面接の基本なので、答えにくい質問でも自信を持って話すことが大事です。また、大卒フリーターになった理由が就職活動の失敗や短期離職などネガティブなものである場合は、反省と今後の改善を述べることが重要。また、就職・転職エージェントで面接対策を行うのもおすすめです。ハタラクティブではフリーターから正社員になる方の就活を全面的にバックアップしていますので、一度ご相談ください。

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  • 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
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ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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