新卒1年目~3年目の転職は厳しい?リスクや成功させるコツを紹介

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この記事のまとめ

  • 新卒1年目~3年目の転職活動は「第二新卒」として行うことになる
  • 第二新卒としての転職は、年収の低下や転職活動自体の長期化がリスクとなる
  • 第二新卒の転職活動は、タイミングを考慮して計画的に取り組むのがコツ
  • 面接では、転職理由を前向きに伝えるのがおすすめ
  • 転職の場では、仕事での成功体験や挫折経験から得たことをアピールしよう

「新卒で入社した会社を辞めて転職したいけど、採用されるか不安」という方もいるでしょう。新卒入社してから3年以内で転職する人は「第二新卒」と呼ばれ、積極的に採用を進める企業もあります。そのため、必ずしも選考で不利になるとは限りません。このコラムでは、新卒1年目~3年目で転職する際の注意点や転職成功のコツを解説します。また、面接でアピールすべき点もまとめているので、ぜひご一読ください。

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新卒1年目~3年目の転職は厳しい?

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新卒1年目~3年目で転職することは可能です。面接では、基本的なビジネスマナーや仕事に対する姿勢、転職の目的などをアピールしましょう。以下では、新卒1年目や2年目の転職について詳しく説明するので、ぜひ参考にしてください。

新卒1年目~3年目は第二新卒として転職活動ができる

新卒1年目〜3年目で会社を退職し、転職活動を行う人は「第二新卒」と呼ばれます。第二新卒は、短期間とはいえ社会人としての就労経験があるため、企業側から経験やスキルを評価されやすいようです。第二新卒のポテンシャルに期待している企業も多くあるので、転職の目的や方向性をきちんと固めておきましょう。

第二新卒の採用は積極的に行われている

近年は、第二新卒の採用を積極的に行っている企業が増加傾向にあります。その理由は、企業間における新卒採用の競争が激化しているからです。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)」によると、令和4年平均の有効求人倍率は1.28倍で、前年よりも0.15ポイント上昇しているという結果でした。求職者数よりも求人数のほうが多い「売り手市場」の状態なので、求職者に有利な状況といえます。有効求人倍率については「有効求人倍率をわかりやすく解説!年度ごとの推移や職種別の値もご紹介」で詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について

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転職前にチェック!新卒3年以内に離職する人の割合

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します」によると、新卒者の学歴別の就職後3年以内離職率は以下のとおりです。

最終学歴 就職後3年以内離職率
中学 57.8%
高校 35.9%
短大等 41.9%
大学 31.5%

引用:厚生労働省「新規学卒就職者の就職後3年以内離職率

就職後3年以内の離職率は中卒が57.8%と最も高く、大卒が31.5%と最も低い値となっています。また、同省のデータによると、事業所の規模が大きいほど3年以内離職率が低い結果となっていました。

参照元
厚生労働省
新規学卒就職者の離職状況(平成31年3月卒業者)を公表します

新卒1~3年目の転職率はどれくらい?

新卒1~3年目で転職を考えているものの、どれくらいの人が転職できているか気になる方もいるでしょう。厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、年代別の転職入職率は以下のとおりです。

年齢・男女別転職入職率
年齢 男性 女性
20~24歳 15.3% 12.9%
25~29歳 11.5% 13.3%
30~34歳 9.2% 11.0%
 35~39歳 7.8% 9.8%

参考:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況 4 転職入職者の状況(1)年齢階級別転職入職率 図6-1 性、年齢階級別転職入職率(令和3年(2021))

上記の表の結果から、男女ともに20代の転職入職率が高いことが分かります。「第二新卒の採用は積極的に行われている」でも述べたように、新卒1~3年目を第二新卒として積極的に採用している企業もあるので、転職を検討している方は前向きに考えると良いでしょう。

参照元
厚生労働省
令和3年雇用動向調査結果の概要

新卒1年目~3年目で「転職したい」と思う5つの理由

新卒1年目~3年目で「転職したい」と思う5つの理由の画像

ハタラクティブの「若者しごと白書2022(50p)」によると、新卒を含む正社員が転職したい理由ランキングは以下のとおりです。

1位:今より多くの収入を得たい
2位:今よりもやりがいのある仕事がしたい
3位:新しい経験やスキルを得たい
4位:職場の人間関係が悪い
5位:福利厚生が充実したところで働きたい

「今より多くの収入を得たい」という理由で転職したい人が最も多いようです。そのほかに挙げられる理由として、以下もあわせてご紹介します。

1.社風が合わない

新卒で入社した会社と価値観が合わないと、「転職したい」と感じる場合があります。たとえば、内向的な性格であるにもかかわらず、賑やかな人が集まる会社に入社すると、居心地の悪さを感じやすいでしょう。「社風が合わないは転職理由になる?面接での伝え方と自分に合う仕事の探し方」では、社風を理由に転職するときの注意点を紹介しています。後悔のないよう現職を転職すべきかどうかを見極め、自身の将来につながる行動を選択しましょう。

2.残業や休日出勤が想像以上に多い

新卒で入社した会社の残業や休日出勤があまりに多いのも、転職したくなる原因の一つになります。労働環境の改善は、企業全体の改革がないと難しいのが現状です。今後も残業や休日出勤が続くような会社であれば、早めに見切りをつけて転職をするのも手でしょう。

3.職場の人間関係に問題がある

職場の人間関係の悪さも、新卒1年目~3年目で転職を考える要因となります。ただし、特定の人物との不和や意見の食い違いは、部署異動や転勤によって改善されることもあるので、まずは上司に相談してみましょう。

4.ノルマが厳しい

会社のノルマが厳しくて転職を考える新卒者もいます。仕事の出来不出来が数字となって可視化されることがプレッシャーとなり、ストレスを感じてしまうようです。「営業ノルマがきつい?達成できない現状を打破する5つの方法」には、ノルマがきついときの対処法を載せているので、こちらもぜひご一読ください。

5.目指したいキャリアを実現できない

「希望部署に配属されなかった」「専門的なスキルを磨けない」など、今の会社で目指したいキャリアを実現できないと、新卒1年目~3年目で転職したい気持ちが生じる場合があります。「成長できる環境ではない」「人材を育成する制度が整えられていない」と感じる場合は、転職をするのも手です。ただし、企業によっては下積み期間として「入社してから数年は別の部署に配属する」という場合もあるので、労働条件をよく確認しましょう。

少しでも「合わない」と感じたら転職すべき?

仕事を辞めたい理由が明確でなかったり、合わない部分よりも合う部分が多かったりする場合は、すぐに転職を考えなくても良いでしょう。ただし、会社で理不尽な扱いを受けていたり、心身に負担を感じていたりする場合は、早めに環境を変えるのがおすすめです。

参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2022

新卒1年目~3年目で転職する3つのリスク

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この項では、新卒が転職活動をする前に知っておくべきリスクを紹介します。

1.採用を避けられる場合がある

入社後1年目〜3年目で転職活動をする場合、採用を避けられることがあります。特に、入社してから転職までの期間が短い場合は、忍耐力を懸念されたり、スキルや経験が足りていないと判断されたりしやすいようです。採用担当者の不安を払拭するためには、転職の目的を明らかにし、前向きで熱意の伝わる志望動機を用意することが大切といえます。

2.年収が下がる可能性がある

転職する業界や職種によっては、年収が下がる可能性もあります。たとえば、未経験の仕事に転職したり、各種手当が前職よりも少なかったりする場合は、収入ダウンが考えられるでしょう。とはいえ、転職先で新たに経験や勤続年数を積めば、将来的な年収アップにつながります。

3.人気な企業に絞ると就活が長期化しやすい

希望する転職先を有名企業や大手企業だけに絞り込んでしまうと、転職活動が長引きやすいので注意しましょう。有名企業や大手企業は基本的に新卒一括採用に注力しており、経験者が応募する中途採用枠の倍率も高い傾向にあるからです。第二新卒として転職する際は、幅広い企業に目を向け、自分らしく働ける環境を探しましょう。

新卒1年目~3年目の転職を成功させる7つのコツ

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新卒1年目~3年目の転職を成功させるコツは、希望条件の優先度を整理したうえで計画的に転職活動を進めることです。ポイントは以下で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

1.計画的に転職活動を進める

新卒1年目~3年目の転職活動は、綿密な計画を立てながら実行することが大事です。第二新卒として転職活動をするタイミングは、4月入社の時期がおすすめといえます。4月入社のタイミングは、新卒採用に合わせて求人が増えたり、異動や転勤、退職などによる欠員の補充目的で採用が行われたりする場合が多いからです。これらの点を考慮し、転職活動や退職手続きを進めるスケジュールを組みましょう。

転職時期の目安も決めておこう

転職を検討している新卒は、いつまでに転職するか事前に決めておきましょう。目標を決めておけば、転職活動の不必要な長期化を防げます。ハタラクティブの「若者しごと白書2022(49p)」によると、高卒の場合は「1~2年後まで」、大卒の場合は「3~4年後まで」と、比較的長めの期間を設定している人が多いようです。現状に応じて、目標期間を設定してみてください。

2.自己分析を丁寧に行う

転職後のミスマッチを防ぎ、後悔のない転職をするには、自己分析が効果的です。自己分析でこれまでの人生や経験を振り返って、自分の人間性や得手不得手などを客観視すれば、「志望する企業とマッチするか」「業界や職種への適性はあるか」などを判断しやすくなります。「第二新卒に自己分析は必要?転職に活用できる方法とやり方」のコラムでは、第二新卒の自己分析のやり方や注意点などを紹介しているので、ぜひご一読ください。

3.業界・企業研究をして情報収集する

新卒1年目〜3年目で転職する際は、業界・企業研究をして情報を集めましょう。特に、新卒で入社した企業の労働条件や社風が合っていないことが原因で転職する場合、企業研究を徹底しなければ再び早期離職につながる可能性があります。在職中でリサーチに手が回らない場合は、転職エージェントを利用し、アドバイザーから情報を入手するのも手です。

4.希望条件を整理する

新卒1年目~3年目の転職活動を成功させるには、優先すべき条件を明確にすることも大切です。たとえば、転職を検討する理由が「労働環境の悪さ」であれば、年間休日数や残業の有無といった条件を軸に企業を選びましょう。希望条件があり過ぎると、条件にマッチする求人が見つからない場合があるので注意してください。

仕事選びでは何を重視する人が多い?

ハタラクティブの「若者しごと白書2022(23p)」によると、正社員は仕事選びで「希望する仕事内容かどうか」「希望する収入が得られるか」「理想的な勤務時間や休日数か」などを重視しているようです。そのほか、「社風や職場の雰囲気が合うか」「福利厚生が整っているか」などを重視する人も多くいます。

5.将来像を具体的にイメージする

第二新卒としての転職を成功させるコツは、将来像を具体的にイメージすることです。「何年後にはこのポジションに就きたい」「新規事業を立ち上げたい」など、将来的に成し遂げたいことを明らかにすると、「そのキャリアを実現できるか」という視点で企業を探せます。なりたい将来像に向けてどのようなスキルが求められるのか、どういった仕事なら実力をつけられるかが分かれば、入社後のミスマッチも防げるでしょう。

6.転職理由を前向きな表現に言い換える

新卒1年目~3年目の転職活動では、転職理由をポジティブに言い換える工夫をしましょう。後ろ向きな理由をそのまま伝えると、採用担当者にマイナスイメージを与えてしまう可能性があります。虚偽の内容を伝えてはいけませんが、言葉の選び方で与える印象を変えることは可能です。たとえば、「仕事内容が合わなかった」という転職理由の場合は、「ほかに興味のある仕事が見つかった」と言い換えると、意欲的な印象につなげられます。

7.転職サイトやエージェントを有効活用する

新卒1年目~3年目で転職を考えている方は、転職サイトやエージェントを活用するのもおすすめです。転職サイトではワードを自由に設定できるので、「第二新卒歓迎」「業種・職種未経験可」といった条件で求人を探してみてください。また、エージェントも併用すると、アドバイザーのサポートを受けながら転職活動を円滑に進めることが可能です。

退職は転職先が決まったタイミングでするのがおすすめ

新卒で入社した企業を辞めるタイミングは、転職先の決定後が理想です。転職先が決定する前に退職すると、無収入の焦りから冷静な判断を失う可能性があります。自分の希望条件に合った仕事を見極めるためにも、働きながら転職活動を進めましょう。

参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2022

新卒1年目~3年目の転職活動で効果的なアピール内容

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新卒1年目~3年目の転職活動では、社会人としての成功体験や経験したことから得たものを積極的にアピールするのが効果的です。

仕事の成功体験

新卒1年目〜3年目の方は、仕事で得た成功体験を面接や履歴書でアピールしましょう。たとえば、「営業職として顧客ごとのニーズに寄り添って提案を続けた結果、契約件数が○件から○件に増えた」というように、努力したことと成し遂げた経験を伝えるのがコツです。「面接で聞かれる成功体験。好印象を与える答え方とは?」のコラムでは、面接で成功体験を伝えるときのポイントをまとめています。企業側が質問する意図を汲み取り、最適な回答を用意しましょう。

困難を乗り越えた経験

「仕事で体験した困難をどのように乗り越えたか」を伝えるのも自己PRとして有効です。採用担当者は、応募者が困難に直面したときの乗り越え方を知ることで、対応力や忍耐力を判断します。伝え方のポイントは「面接で『挫折経験』を伝えるコツ」で紹介しているので、あわせてご参照ください。

仕事を通して学んだこと

転職活動では、前職で学んだことをアピールするのもおすすめです。企業側は、応募者が採用後に活躍してくれそうかどうかを選考でチェックしています。そのため、社会人として習得したスキルや知識を具体的に伝えると、好印象を与えられるでしょう。志望先企業の業務に関連する内容にすれば、より効果的です。

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新卒1年目~3年目で転職したい方向けのお悩みQ&A

ここでは、新卒入社した会社を辞め、転職を考えている人が抱える悩みとその回答をご紹介します。転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

新卒入社したばかりでも転職できる?

新入社員が転職することは可能です。ただし、明確な理由がない場合は、入社後すぐの転職はおすすめできません。早期離職はマイナスイメージを与えやすく、次の転職に影響を及ぼす可能性があるからです。入社すぐの転職を迷っている場合は、「新卒ですぐ転職したい!入社1年目で会社を辞めるリスクとは?」をご覧ください。

新卒が転職しやすいタイミングは?

新卒が第二新卒として転職しやすいのは1〜3月もしくは7〜9月です。1〜3月は4月入社のタイミングで、企業が新卒と併せて多くの募集を行っています。7〜9月は、新卒者の内定辞退や早期離職によって不足した人員を補うために、求人が増加するようです。詳細は「第二新卒の転職にベストな時期はいつ?」に載せているので、あわせてチェックしてみてください。

書類や面接でアピールすべきことは?

書類や面接では、仕事の成功体験や困難を乗り越えた経験などをアピールしましょう。大きな成果や実績である必要はありません。小さな成功体験であっても、そこから何を学んだのかを明確に伝えれば、採用担当者への効果的なアピールが可能です。具体的なアピール方法は、このコラムの「新卒1年目~3年目の転職活動で効果的なアピール内容」でご確認ください。

転職先の選び方は?

「現職の嫌なところがない会社」という判断基準だけでなく、将来像をイメージするのがおすすめです。自分が5年後10年後にどうなりたいのかを想像したうえで、「それを達成するために必要なことができる会社かどうか」を判断しましょう。転職先の選び方は「転職における会社選びの決め手は?複数内定で迷ったときの入社先の決め方」でも紹介しています。また、転職先選びに悩んだら、転職エージェントのハタラクティブに相談するのもおすすめです。

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