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家族手当の支給は見直される?今後の動向を問題点と合わせて解説
更新日
この記事のまとめ
- 「家族手当」とは、配偶者と子どもを扶養している人に支払われるもの
- 家族手当支給の有無は、各企業の福利厚生により異なる
- 配偶者控除の今後の動向次第では、家族手当の制度がなくなる恐れがある
- 女性の社会進出や成果主義の導入などが家族手当の支給見直しの要因にもなっている
「家族手当」とは何か、どのような条件で支払われるのか、詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。家族を扶養している人に企業から支給される場合がある「家族手当」。支給する会社としない会社に違いはあるのでしょうか。このコラムでは、家族手当に関する内容を詳しく紹介。今後の家族手当の動向や問題点なども解説しているので、参考にしてみてください。
家族手当とは
家族手当とは、扶養する家族がいる人に支給される手当です。家族手当の支給は法律では定められていません。そのため、扶養家族がいるから必ず支払われるというものではなく、支給するかしないかは企業側の判断に委ねられます。家族手当の金額は企業によって異なりますが、企業規模が大きくなるほど高くなる傾向があるようです。
ただし、家族手当にはさまざまな支給条件が設けられています。人事院の「民間給与の実態(令和4年職種別民間給与実態調査の結果)」によると、配偶者に家族手当を支給している企業のうち、配偶者の収入制限を設けている企業は8割ほどにのぼります。また、扶養の範囲内である103万円で収入制限を設けている企業が最も多い割合になっています。配偶者が働いている、という状況だけでも支給の対象外となることもあるため、会社の就業規則をしっかりと確認しましょう。
参照元
人事院
民間給与の実態(令和4年職種別民間給与実態調査の結果)
「家族手当」と「配偶者手当」の違い
「家族手当」は、家族がいる社員に対して企業が支給する手当全般を指します。それに対して「配偶者手当」や「扶養手当」は家族手当に含まれる手当の種類のこと。「配偶者手当」は配偶者がいる社員に支給される手当で、「扶養手当」は扶養している配偶者がいる社員のみを対象として企業が手当を支給します。配偶者手当については「配偶者手当とは?共働きでももらえる?支給条件や廃止が進む理由を解説!」でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
家族手当に関する今後の動向
扶養配偶者が働いている共働き世帯では、家族手当の有無に賛否両論の意見が上がっているようです。配偶者が扶養範囲の103万円を超える収入を稼いでいる場合は、所得税と住民税の支払いが生じます。そのうえ、家族手当の支給までなくなってしまったら「働き損になるのでは?」と懸念している人が増えつつあるようです。そのため、家族手当をなくす方向に向かっている企業の増加や配偶者控除額の見直し政策などが行われています。家族手当の有無は、家計に大きな影響をもたらすものでもあります。実際に、もらえる人ともらえない人が存在する、という不思議な制度であるのは確かかもしれません。
扶養家族とは?
扶養家族とは、主となる人が生活面で支えている家族のこと。読んで字のごとく、家族を食べさせ、養うことを表す言葉です。扶養家族がいることで税制上の控除がされたり、社会保険の適用対象が変わったりする場合があります。「扶養家族とは?対象となる人と適用条件」では、扶養家族になる条件や扶養から外れる場合などについて詳しく解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
家族手当が及ぼす影響
扶養家族の有無にかかわらず、不公平さをなくすためにも、家族手当や配偶者控除などの制度の見直しを検討するべきという考えがあるようです。では、どのような影響が生じているのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
女性の社会進出
扶養範囲内で働こうと考えている女性陣を社会へ進出させたい、という狙いで新しく政策が打ち出された配偶者控除の新制度。しかし、配偶者控除額が見直されたことにより、家族手当支給の対象外となる人が多くなることが予測されます。そのため、家族手当の制度自体をなくす動きを見せている企業も増えつつあるようです。家族手当が廃止されると、世帯収入が少なくなるため、自然と女性の社会進出が増える可能性も高くなるでしょう。
従業員同士で不公平さを感じる
配偶者や子ども、親など、扶養する家族を持つ人を支えている家族手当。しかし、独身で一人暮らしをしている人や共働きで支給対象外の人の中には、多少の不公平さを感じている人もいるかもしれません。家族手当も年間に換算すると大きな金額となるため、支給している企業の中では、従業員から不平不満が上がることもあるようです。また、家族手当ではなく、子ども手当として支給している企業も存在します。しかし、子どものいない夫婦の場合は、たとえ配偶者を扶養していたとしても支給の対象とはみなされません。不公平さを感じる例の一つでもあります。
家族手当を廃止した企業は成果主義へと移行する傾向にある
近年では、家族手当や住宅手当の支給をとりやめ、個人の成果を給与に反映させる「成果主義」を実践している企業が増えてきているようです。手厚い手当を支給している企業ほど「個人の評価」がなされていない、という声も上がっており、成果主義に対する考えへと転換している企業も多くなってきています。同じ社員同士で、生活環境の違いから手当の有無が分かれるのは納得がいかない人も多いことでしょう。お金を稼ぐ側は個人の働きに見合った給与を与えて欲しいと願い、企業側は福利厚生を手厚くして人材を確保しておきたいと願う…このすれ違いの思いが今後どのような動きを見せるのかに注目が集まっています。
家族手当などの各種手当の有無は就活・転職時にチェックしよう
家族手当をはじめとする各種手当については、就活時や転職時に確認を行うようにしましょう。企業規則や各種手当の有無については、企業面接を受ける前の段階である企業研究の時点で確認しておくことが大切です。家族手当以外にも、企業にはさまざまな福利厚生が導入されている場合があります。「福利厚生には何がある?用意する目的と対象となる人の説明」では、家族手当以外の福利厚生の種類や支給対象となる条件などを解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。