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カラ残業はバレるとクビ?問題が発覚したときの処分や原因・対策をご紹介
更新日
この記事のまとめ
- カラ残業とは、虚偽の申請を出して不正に時間外手当を受け取ってしまうこと
- カラ残業は詐欺罪など犯罪行為にあたる可能性がある
- カラ残業は人件費を無駄にしたり、従業員のモチベーション低下につながったりする
- カラ残業をする原因は給与に満足していないことなどが挙げられる
- カラ残業をしないために給与水準の高い会社へ転職を検討するのも一つの手
あなたの会社には、ダラダラと居残って仕事をしている人や業務もないのに就業時刻を過ぎても社内に残ってカラ残業をする人はいませんか?カラ残業は詐欺罪などの犯罪行為に当たる可能性があります。今回は、残業をせずに就業後の勤務時間を偽って時間外手当を受け取る「カラ残業」についてご紹介。問題が発覚したときの処分や原因・対策もあわせて解説します。ぜひ参考にしてください。
カラ残業って何?
時間外労働をしていないにも関わらず、虚偽の申請を出して不正に時間外手当を受け取ってしまうことを「カラ残業」といいます。また、遅刻・早退を隠して給与から差し引かれることを逃れようとする行為もカラ残業としてみなされるようです。カラ残業は業務を行っていないのに時間外手当を受け取るため、詐欺罪などの犯罪行為にあたる可能性があります。
こういった不正行為を無くすために、NO残業デーを設けたり、残業ゼロの取り組みを行ったりする企業が増えている傾向にあります。不正を無くすためでもありますが、過重労働をさせない、企業全体の業務効率化を図るといった目的もあるようです。
「ダラダラ残業」「生活残業」との違いはある?
ダラダラ残業と生活残業は同じ意味で使われることが多いです。ダラダラ残業・生活残業とは、就業時間ではあるものの、雑談やタバコ休憩など仕事に関係のないことをしている状態のこと。所定労働時間内に仕事を終わらせようとする意識が薄く、ダラダラと仕事をすることで残業代を稼いでいる、という目で見られることもあるようです。また、業務を行っているため法に触れることはない、とされています。「生活残業とは?原因や対策方法についてご紹介」では、生活残業に焦点を当てて解説しています。詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。カラ残業が会社や従業員に与える影響
カラ残業をすることで会社に余分な人件費がかかったり、従業員の仕事のモチベーションが下がったりする可能性があります。以下で詳しく見ていきましょう。
会社は余分な人件費がかかる
カラ残業が会社に与える影響は、追加の人件費がかさむことです。通常必要のない時間外労働手当が発生することで、経営コストの増加につながります。事業の成長に関係のない時間外労働は、割増賃金として支払われる場合もあり、その影響は大きいでしょう。
従業員は仕事のモチベーションが下がりやすくなる
カラ残業が会社や従業員に与える影響として、従業員のモチベーション低下が挙げられます。真面目に働き、定時に帰宅する従業員にとって、カラ残業をする同僚が多額の割増賃金を手にすることは不満の種となり得るでしょう。報酬に差がある状態で同じ努力をする必要がないと感じ、会社全体の労働生産性が大きく損なわれるリスクもあります。
「仕事のモチベーションが下がる原因とは?維持するメリットや対処法」では、仕事のモチベーションが下がったときの対処法を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
カラ残業をした従業員が受ける可能性のある企業の対応
カラ残業を行った場合、従業員にとってマイナスの影響しかないでしょう。「カラ残業」すると、従業員は企業からどのような対応をされるのか解説します。
直接注意される
カラ残業をした従業員は、まず口頭で注意される傾向にあります。会社から不正にお金を受け取ろうとしている人だけではなく、悪気なく不要な残業をしている場合もあるためです。そのため、カラ残業をしている従業員は直接注意されると同時に、就労状況のヒアリングもされると考えられます。普段の業務量や勤務態度に問題がないかを、カラ残業をした本人が見直すきっかけにもなるでしょう。
減給や出勤停止などの懲戒処分を受ける
直接注意されても改善の意思が感じられない従業員は、減給などの懲戒処分を受ける可能性があります。減給や始末書などの処分を受けても行動を改めなかった場合、出勤停止や降格も考えられます。
一方で、日本は解雇の規制が強力なため、カラ残業をしてすぐに懲戒解雇になる可能性は低いでしょう。厚生労働省は「労働契約の終了に関するルール」として、「労働者側に落ち度がある場合、1回の失敗ですぐに解雇が認められることはなく、労働者の落ち度の程度や行為の内容、それによって会社が被った損害の重大性、労働者が悪意や故意でやったのか、やむを得ない事情があるかなど、さまざまな事情が考慮されて、解雇が正当かどうか、最終的には裁判所において判断されます。」としています。
とはいえ、カラ残業は立派な犯罪となり得る可能性が高いため、口頭で注意を受けた段階で自身の勤務態度を見直す必要があるといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
トップページ
「カラ残業」は横領になる?
カラ残業は横領に該当しない可能性がありますが、詐欺罪の適用が考えられ、その罪は横領と同様に重大なものです。法務省の「令和3年版 犯罪白書 第8編 詐欺事犯者の実態と処遇/2/1/1」によると、「詐欺については、まず、刑法(明治40年法律第45号)は、246条1項で『人を欺いて財物を交付させる行為』(狭義の詐欺罪)を、同条2項で『前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させる行為』(詐欺利得罪)をそれぞれ処罰の対象としている」としています。「カラ残業って何?」でも先述しましたが、カラ残業は業務を行っていないのに時間外手当を受け取るため、犯罪行為に該当する場合があります。不正に給与を受け取ったとみなされたときには、詐欺罪などの刑法として処罰される可能性があるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和3年版 犯罪白書- 詐欺事犯者の実態と処遇 -
不正に受給した残業代の返還を求められる
カラ残業をした従業員は、不当に受け取った給与であることが客観的かつ合理的な理由によって立証された場合、不正受給分の返還を求められる可能性があります。カラ残業が故意で行われていたかによって、請求される金額は変わると考えられるでしょう。
従業員がカラ残業をしてしまう原因とは?
従業員がカラ残業をしてしまう原因は、給与に不満があったり企業が勤務状況を管理できていなかったりなどが考えられます。以下で詳しく解説していきます。
給与に不満がある
カラ残業をする従業員のなかには、給料が低いから残業代で稼いでいるという人もいるようです。しかし、給与に不満があるからといって残業代で水増しをしてしまうのは、先述したように違法行為にあたる可能性があります。カラ残業をして不当な手当をもらうことより、より給与水準が高い企業へ転職する方が現実的だといえるでしょう。
転職を成功させるには自分の希望に合った企業を見つけることが重要なようです。「転職がうまくいく人の特徴とは?企業選びのコツもあわせて紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
残業する従業員が評価される風潮が社内にある
効率的に時間内に働く社員よりも、残業時間が長い社員を評価する企業であれば、カラ残業が増える可能性が高いといえます。また、上司が「早く帰宅する社員を評価しない」という傾向があることも、従業員がカラ残業をする原因になるでしょう。
テレワークを導入する企業が増えた
テレワークの普及により、上司や同僚が就業状況を把握しにくくなったため、従業員はカラ残業しやすくなったといえます。悪意を持った従業員が、テレワーク環境下により不正な勤務時間を申請しやすくなり、カラ残業の増加につながっているのでしょう。
企業が勤務状況の管理をできていない
企業が勤務状況の管理をできていない場合、タスク管理が不十分なため、業務の漏れや後から発覚するという問題が生じる可能性があります。タスク管理がうまくいっていない場合、業務の進行が遅れてしまい、そのために残業が必要になることも。
さらに、タスクが漏れている場合、業務の後れを取り戻すために残業が必要となることがあるでしょう。企業は従業員のタスク管理をしっかりと行い、勤務状況を把握する必要があるといえます。
カラ残業をしない・させないための対策
カラ残業対策として、勤務の管理を可視化させることなどが挙げられます。以下で詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
勤務管理システムを活用する
カラ残業対策の一つとして、管理システムの導入が有効です。仕事の状況を明確に可視化することで、カラ残業を削減できる傾向にあります。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」によると、従業員の労働時間を管理するためにタイムカードやICカード、パソコンの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録することが重要だと示しています。
管理システムを導入することで、従業員のタスクの進捗状況やパソコンでの作業時間などをデータとして確認できるため、カラ残業をさせない対策として効果的でしょう。
参照元
厚生労働省
労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン
給与水準の高い会社へ転職する
「給与に不満がある」でも解説したように、給与をアップさせたい、本当は残業をしたくない、と思っているのなら、希望を叶えられる企業への転職をオススメします。これまでのスキルや経験をアピールできれば、今よりも収入が上がる可能性もあるでしょう。また、希望条件に合う企業探しがうまくいかない…というときには、就職・転職アドバイザーに相談するのも一つの手です。就職・転職エージェントとは、求職者の転職活動を支援する民間のサービスのこと。求職者と人材を募集する企業との間に立ち、マッチングを行っています。担当のアドバイザーが求人紹介をはじめ、転職に関わるさまざまな相談に乗ってくれるので、転職活動が初心者の方も安心です。「残業なし」「月給●●万円以上」などの希望条件を考慮した求人を紹介してくれるでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。