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過労で倒れるのはどんなとき?労災はおりる?症状や予防法もご紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 過労とは、「働きすぎで身体や精神に不調を生じている状態」
- 「過労で倒れる」とは疲労やストレスにより不整脈、脳出血などを引き起こした状態
- 週60時間以上の勤務や睡眠不足などは、過労で倒れるのを誘発する危険がある
- 過労が労災認定された場合にもらえるものには、療養給付や休業給付などがある
毎日ハードな勤務で、精神的や身体的に負担を感じていませんか?なかには、過労死の話題をメディアでご覧になった方もいるのではないでしょうか。疲れは知らず識らずに溜まっていき、過労状態になったときには重篤な身体的、精神的疾患を引き起こす恐ろしいものです。過労状態になるまえに、こまめな休養とリフレッシュの習慣をつけましょう。このコラムでは、過労とはどんな状態かの解説から予防方法まで幅広く解説しています。
「過労」とはどんな状態?
過労とは「働きすぎで身体や精神に不調を生じている状態」を指す言葉です。仕事によって精神的や肉体的に大きな負担がかかった結果、高血圧やホルモンバランスの乱れといった症状が現れます。
「過労で倒れる」という状態は、身体的疲労やストレスにより血圧が上昇し、ダメージを受けた血管が不整脈、脳出血などを引き起こした状態です。この状態になると、その後の健康状態にも非常に深刻な影響を及ぼすでしょう。
それでは、過労の症状にはどんなものがあるのでしょうか。次の項目では、過労の具体的な症状についてご紹介します。
過労の症状は?
過労で現れる症状は、めまいや頭痛をはじめ、主に以下のようなものです。
過労の主な症状
・めまい
・頭痛
・肩こり
・鼻血
・血尿
・耳鳴り
・難聴
・不眠
・吐き気
・胃痛
・じんましん
・ヘルペス
・生理不順
・食欲低下
上記に挙げた明確な症状にくわえ、集中できない、やる気が起きない、疲れが取れない、ミスが目立つようになるといった精神的症状も。また、これらの症状がさらに悪化すると、糖尿病や心臓病、高血圧、脳血管障害などの疾患を引き起こす危険性が生じます。
身体をいたわれるのは自分だけです。体の異変を軽視せず、不調を感じたら次の項目をチェックしてみてください。
過労で倒れる前に!疲れ度をチェックしよう
心身の不調につながる代表的な働き方には、以下のようなものがあります。
・週60時間以上働いている
・月50時間以上残業している
・不規則な労働時間
・睡眠不足が続いている
病院で過労と診断された場合、労災保険はおりるのかといったことも気になるのではないでしょうか。次に、過労が労働災害と認定される基準をご紹介します。
過労と診断されたら?労災はおりる?
業務による過労で労働災害が引き起こされたと認定されるには、「業務遂行性」と「業務起因性」の2方向からの基準を満たす必要があります。以下、それぞれ詳述します。
労災認定基準
労災認定基準としては業務遂行性と業務起因性があり、この2つの基準を満たすと労災と認定されます。
業務遂行性
「ケガや病気が仕事中に起きたものかどうか」という基準です。工事現場でケガをしたといった典型的な例のほか、職場での休憩中に起きたものや、外出中の業務など職場外で起きたものにも業務遂行性が認められます。
業務起因性
「ケガや病気が仕事によるものかどうか」です。たとえば、趣味で続けているバレーボールの練習によってヘルニアになった場合は認められず、長時間立ちっぱなしの業務でヘルニアになったのであれば業務起因性が認められるでしょう。
もし、過労による労働災害と認められた場合、受けられる給付はどのようなものでしょうか。次に、労災で受けられる給付とその申請方法をご紹介します。
労災で受け取れる給付と申請方法
労災によって給付されるものには、療養給付をはじめ、以下のようなものがあります。
療養給付
療養給付とは、主にケガや病気の治療費です。
休業給付
就業中のケガや病気により、仕事を休まざるを得なくなったときに受けられるのが休業給付です。本来もらえるはずの賃金額の6割に相当する金額にくわえ、賃金の2割に相当する額が休業特別給付金として支給されます。
傷病年金
ケガや病気の療養を始めて1年6ヶ月経っても完治せず、「労働者災害補償保険法施行規則にある「傷病等級表」の内容に該当する場合には、規定で定められた分の年金や一時金が支払われます。
障害給付
障害給付は、労働災害によるケガや病気がもとで障害を負った場合、「障害等級表」に基づいて支払われる給付です。
それでは、長時間労働による過労が労災と認定されるには、どのような基準があるのでしょうか。次項では、長時間労働が労災と認定されるための基準について解説します。
長時間労働が労災と認定される基準は?
過労が原因の労災であると認定されるには、長時間労働により精神疾患、または脳・心臓の疾患を生じたと認められる必要があります。
1.精神疾患の発症
「長時間労働によってうつなどの精神疾患を発症した」とされるには、特別な出来事として極度の長時間労働があったとされる場合と、心理的負荷の強度が強いと判断される長時間労働があったとされる場合、長時間労働にくわえ転勤など大きな環境変化を伴うような場合の3つの判断基準があります。
2.脳、心臓の疾患を発症したとき
脳、心臓の疾患が過労による業務起因性があると認められる基準は、以下の3つです。
・発症直前から前日までに「異常な出来事」があったこと
・発症までの1週間のあいだ「特に過重な業務」についたこと
・発症までの6ヶ月間で「著しい疲労を蓄積させる」「特に過重な業務」についたこと
ここまで、過労の基準や労災認定について解説しました。
過労は心身ともに深刻な影響を与えるため、日々の生活で予防が必要です。それでは、過労を防止するためにはなにに気をつければ良いのでしょうか。
次の項目では、過労予防のためにできることをご紹介します。
過労を予防するためには
過労予防には、休息時間の確保やリフレッシュの習慣をつけるなどの対策が有効です。
以下、それぞれ詳述します。
休む
働きすぎで心や体が疲れているときは、十分に休むことが重要です。
そこで大切なのは睡眠。ショートスリーパーやロングスリーパーなど、理想的な睡眠時間は人それぞれです。
睡眠時には、浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠を90分ごとに繰り返しています。
レム睡眠の際に起きられると、スッキリ目覚めるといわれているため、90分の倍数(6時間や7時間半など)で、自分にピッタリの睡眠時間を探してみると良いでしょう。
また、夜勤の仕事でなければ、決まった時間に布団に入るのが望ましいです。毎日同じ時刻で眠りにつけば、生活リズムが整い、上質な睡眠を取れるようになります。
リフレッシュの習慣をつける
心身が疲弊する前に、普段からリフレッシュの習慣をつけましょう。
趣味や運動の時間を設ける、残業しない日を作るなど、自分の時間をしっかり確保するのが大事です。趣味や気分転換ができる方法を探して、仕事以外に没頭できるものを見つけてみてください。
嗜好品の摂り過ぎに注意する
嗜好品のタバコやコーヒー、栄養ドリンクは、取り過ぎに注意しましょう。
これらに含まれるニコチンやカフェインには、覚醒作用があります。過剰に摂取すると、疲れを感じにくい体になり、疲労に気づきにくいです。そのため、気づいたときには重篤な疾患を発症している危険性もあります。適度な摂取に留め、常用はなるべく避けましょう。
過労で倒れそうなときに関するお悩みQ&A
過労で倒れそうなときは、無理なく過ごすことが重要です。ここでは、過労で倒れそうなときのお悩みをQ&A方式で解消します。
働きすぎは病気になるって本当?
働きすぎると、頭痛やめまい、食欲不振などの症状につながる可能性があります。自分がどのくらい働いているのかを把握し、無理なく仕事に取り組むことが大切です。働きすぎてしまう原因や心理は、「働きすぎは病気になる?仕事のストレスの原因や過労サインを詳しく解説!」にまとめています。
仕事の疲れが取れません…
仕事の疲れを解消するには、良質な睡眠を確保し、栄養バランスの取れた食事を取るようにしましょう。また、疲れたときこそ運動をすると、血行が良くなったりリフレッシュにつながったりします。仕事と私生活のメリハリをつけ、好きなものへ触れる時間を確保することも大切です。「疲れが取れない!原因と解消法とは?」では疲れを改善する方法をまとめているので、ぜひご一読ください。
疲労が原因で朝起きるのがつらいです
朝をしっかりと起きるためには、生活習慣を見直したり朝日を浴びたりすることが重要です。朝をスッキリと起きられれば、遅刻や仕事のモチベーション低下を防げます。朝起きれないときの対処法は、「朝起きれない原因はストレス?夜寝れない場合や仕事がつらいときの対処法」を参考にしてください。生活面を改善しても起きれない場合は、部署異動や転職を考えた方が良いでしょう。
仕事をやりたくないと思ってしまいます
多忙により憂鬱な気持ちが続く場合は、頑張りすぎている可能性があります。自分を責めてしまう人は「仕事をやりたくない!そんな時の対処法」をご覧ください。労働条件や職場環境が悪いと感じる場合は、現状を打破するための転職活動をしましょう。モチベーションを維持できる仕事を探すのなら、就職・転職支援サービスのハタラクティブをご活用ください。
過労で倒れそうなときは転職すべき?
このコラムでは、過労の恐ろしさを解説しました。体からのSOSに気づいたら、すぐに休息を取るのが一番大事です。しかし、「今の仕事内容や勤務形態では難しい…」「人手が足りず連日出勤せざるを得ない…」など、自分の力で状況を変えるのは難しい場合もあるでしょう。
今の状況が改善される見込みが無ければ、思い切って転職を考えるのも賢い選択でしょう。
万が一病気になってしまうと、ブランク期間ができるうえに、健康状態が影響してその後の仕事に支障が出てしまう可能性もあるからです。
「ある程度ゆとりを持って働きたい」「自分らしく働ける仕事を見つけたい」という方は、転職エージェントのハタラクティブをご利用ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。