フェルミ推定のやり方は?押さえておくべき数値や例題・対策法もご紹介

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この記事のまとめ

  • フェルミ推定とは、正確に把握できない数値を少ない情報をもとに概算する方法
  • フェルミ推定は外資系企業の選考で用いられることがある
  • フェルミ推定を用いた面接では、論理的思考力やコミュニケーション力を見られている
  • フェルミ推定を行うときは細かな数値にこだわらず、時間配分に気をつけることが大切

フェルミ推定は、外資系企業やコンサルティング会社の面接で多く用いられています。このコラムでは、フェルミ推定の概要をはじめ、やり方や例題、対策法などをまとめました。面接官からの評価ポイント、フェルミ推定がスムーズにできるようになるコツも詳しく解説しています。 これまでフェルミ推定に馴染みがなかった方も自信をもって面接に臨めるよう、しっかりと事前対策をしておきましょう。

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フェルミ推定とは

フェルミ推定とは、正確に把握できない数値を、判明している情報と仮定から論理的に概算すること、もしくはそのような問題のことを指します。たとえば、「地球上にはアリは何匹いるのか?」「日本には電柱が何本あるのか?」のように想像しづらい数値を推定するといったことです。ただし、ここで推定する数値はあくまで概算であるため、正確な解答は誰にも分かりません。フェルミ推定において重要なのは、正確な数値よりも課題を解くために用いた概算方法やその根拠とされています。つまり、もし同じグループ内で同様のフェルミ推定を解いたときに、個々が違う答えを出していても問題ないということです。フェルミ推定では、分からないものを概算するプロセスが求められます。

ノーベル賞学者フェルミが得意とした概算法

フェルミ推定は、ノーベル物理学賞を受賞したエンリコ・フェルミの名前に由来しています。フェルミ粒子や元素名となっているフェルミウムといった名称も生み出しており、世界最高レベルの業績を残した人物としても有名です。そんな偉大な学者のエンリコ・フェルミは、大学生たちに知的遊戯としてフェルミ推定を出題し、思考するプロセスを楽しんでいたといわれています。
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フェルミ推定の技術はどうしたら身に付く?

企業の採用試験や面接において、志望者の思考力や問題解決力をチェックするためにフェルミ推定が出題されることがあります。正確な数値として捉えづらいものだからこそ、フェルミ推定の基本的な考え方や対策を押さえておきましょう。

フェルミ推定のやり方

フェルミ推定を行うときは、紙とペンだけで行うのが基本のスタイルです。主に面接やグループワーク、グループディスカッションなどで用いられ、暗算での計算を求められることはあまりありません。そのため、各種選考時には筆記用具としてペン以外にもメモ帳をはじめとする用紙も忘れずに持っていきましょう。

よく使用される基本的な数値を押さえる

フェルミ推定で出題される内容は、基本となる数値がある程度分かるものを軸に構成されています。たとえば、先程の例のような「日本には○○がいくつあるか」というような問題であれば、日本においてその関連性の高い基礎数値が分かれば、概算できるようになっているということ。そのため、課題で用いられやすい国内あるいは海外の基礎的な数値について、大まかに覚えておけば解きやすくなります。基礎数値として挙げられるのは、人口や世帯数、企業数、国土面積、平均寿命などが一般的です。

簡単な問題から概算に慣れていく

フェルミ推定は、いきなり難題や想定しにくい問題に挑むと解きにくく、苦手意識を感じてしまうこともあります。対策サイトやトレーニング本などに記載されている簡単な例題を繰り返し解き、概算に慣れていくと良いでしょう。

なお、フェルミ推定のような概算ではいわゆる「地頭力」が少なからず影響するともいわれています。「地頭がいいと言われる人の特徴とは?意味や鍛え方もご紹介します」では地頭力の高め方を解説しているので、参考にしてください。

フェルミ推定を使用するケース面接の内容とポイント

フェルミ推定はケース面接で採用されることがあります。どのような企業で用いられているのか、何を見られているのかなどを把握しておきましょう。

ケース面接とは

ケース面接とは、志望者に課題と一定の時間を与え、解答を求める面接のことを指します。面接時間は30分前後に設定されていることが多いようです。課題の出題が1分、思考・準備時間が5~10分、発表が5分、残りは質疑応答というのがおおよその時間配分です。

外資系企業でよく行われる面接方法

欧米では、科学的な思考力を育てるために、フェルミ推定が学校教育の中で用いられています。また、アメリカの企業の中には、採用試験でフェルミ推定によるテストを実施しているところもあるようです。採用試験に利用されるフェルミ推定の目的は、応募者の思考力を計り、採用の可否を決めることにあります。日本では、外資系企業やコンサルティング会社の採用筆記試験、面接時に課すことが多いようです。
外資系企業について知りたい方は「外資系とはどんな企業?基本的な知識やメリット・デメリットを解説!」をご一読ください。

ケース面接で面接官に見られるポイント

ケース面接では、論理的思考力やコミュニケーション力について見られます。それぞれのスキルを効果的にアピールするためのポイントを押さえておきましょう。

論理的思考力があるか

論理的に考える力が備わっているかどうかを見られています。ある仮説を立て、論理的に考えて構築し、計算を交えていくさらにスピードをプラスした基礎的なスキルを見ることを目的としているのが、フェルミ推定です。フェルミ推定から判断される思考力は、ビジネス面において欠かせない能力とされています。
論理的思考力については「問題解決能力を高めたい!ロジカルな考え方で課題を解く方法とは」で解説していますので、参考にしてください。

コミュニケーション力があるか

フェルミ推定の問題を解いたり、フィードバック後により良い回答へと導いたりするには、面接官とのコミュニケーションが重要です。たとえば、フェルミ推定は思考中または回答後に、「なぜそう考えたのか」を面接官から問われることがあります。自分が何をどう考え、その結論に至ったのか正確に伝える必要があるといえるでしょう。
また、その後にアドバイスをもらい、再度思考する時間が与えられることも。このアドバイスを素直に受け止め、再考することでより深い論理的思考力が養われます。より良い回答を導き出すため、必要な情報をコミュニケーションを通して得る力も見られているといえるでしょう。

フェルミ推定を使用するケース面接の対策方法

ケース面接でフェルミ推定を出題される場合の対策方法をご紹介します。

ケース面接で出題されるフェルミ推定問題例

ケース面接で出題されるフェルミ推定には、以下のような内容が多く挙げられます。それぞれ、どのような視点やプロセスで考えていくのが適切なのかを解説します。

選択肢の中から最も近いものを選ぶ

「日本にある電柱は何本か、次の3つの選択肢から選べ」というような内容です。このフェルミ推定の基礎数値となるのは、人口や世帯数、国土面積など。国土のうち山地をはじめ電柱がない土地を除いた面積や、電柱がどれくらいの間隔で立てられているかなど、仮説の数値を立て計算します。この計算結果をもとに、提示されている選択肢に近い数値を選びましょう。

達成目標の数値をもとに答えを導く

フェルミ推定では「スーパーの売上を2倍にする方法を答えてください」といった内容が出題されることもあります。目標設定がある問題の場合、考え始める前に、前提条件や現状について確認しておきましょう。面接官に確認できるときはその場で直接質問をし、難しい場合は自分で仮定を立てます。前提条件で確認すべきポイントは、どのようなスーパーを対象としているのかや、いつまでに達成する目標であるかなど。たとえば、「東京都市部の駅前に立地するスーパーの売上を、1年間で2倍にする」といった条件が考えられます。現状確認では、今の粗利や原価、客単価、客数などを把握し、顧客一人当たりの購入点数・単価・頻度などを算出していきましょう。
こうした各種条件を参考に課題を特定します。「客数は多いのに購入点数は少ない」といったことが分かれば、商品の配置を変える、POPを作るといった方法で購買意欲を促すことができると導き出せるでしょう。
目標で仕事の成果が変わる!成功に繋がる設定の仕方とは」でご紹介しているように、目標や達成に至るまでのアプローチ方法は社員のモチベーションに影響します。ただ課題を解決する以外にも、こうした内容を踏まえたうえで解決法を提案することでも、柔軟性や提案力の高さを示せるでしょう。

ケース面接で問われるフェルミ推定の考え方

フェルミ推定は、以下を考え方の基本とすることで、より概算しやすくなります。

概算の基本となる数値を明確にする

先述したように、フェルミ推定では問題を計算するにあたって、基盤となる数値を確認または仮定することが大切です。可能であれば、先程例に挙げたような基礎数値を大まかに覚えておくのがおすすめ。正確な数値でなくて大丈夫なので、分からない場合でも焦らず仮定を立てましょう。

数字を概算する

正確な答えは求められないとはいえ、計算式を間違っていたり使用する数値があまりにも違ったりしていると、論理的思考力があると認められない場合があります。できるだけ計算に使用できる情報を集め、概算すると良いでしょう。

概算した数字をもとに課題の解決法を論理的に説明する

フェルミ推定で見られているのは、算出された数値の正確性や計算力ではありません。課題を発見・解決をするための論理的思考力・柔軟性があるかを見られます。そのため、計算をするだけでなく、課題に対する具体的な解決方法を提案したり、その考えに至った理由を説明できたりするようにしておくと良いでしょう。

フェルミ推定がスムーズにできるようになる4つのコツ

難しいと思われがちなフェルミ推定ですが、以下のようなコツを掴むことで解きやすくなります。

1.実際の数字に細かくこだわらない

繰り返しになりますが、フェルミ推定では正確な数値は求められないため、細かい数字は気にしないようにしましょう。たとえば、実際は1万1,200人という数字が基準であっても、計算しにくい場合は1万人としてしまっても問題ありません。細かな数字よりも、計算式やプロセスに気をつけましょう。

2.考え方のバリエーションを増やす

思考力を問われるフェルミ推定では、何をどう考えたのかが重要視されます。特に先述の売上アップのような問題では、課題解決方法の意外性や実行性などがその証明となるため、物事を柔軟に考える力を養うとともに、アプローチ方法のバリエーションを増やせるように日頃からアンテナを張っておくと良いでしょう。

3.考える際の時間配分に気をつける

フェルミ推定が採用されている選考の多くは、時間制限が設けられています。テーマを与えられてから、前提条件・現在の状況の確認、仮定、概算、具体的な課題解決方法の想定、発表の仕方までを、制限時間内に行わなければなりません。各工程でどのくらいの時間を使うか、あらかじめ決めておき、時間を気に留めながら進めましょう。

4.面接官とのコミュニケーションを意識する

フェルミ推定を行うときは面接官に質問できる場合もあるので、積極的に情報を集めるための確認をすると良いでしょう。分からないことがあれば、そのつど確認しても大丈夫なこともあります。
また、面接官からのフィードバックや解き方の確認があった際には、コミュニケーションを意識することで良い印象を与えられるでしょう。フィードバックを受けたときは、素直に内容を受け止め、より良い解決案を提案することで、柔軟性があることを示せます。解き方を確認されたときは、相手が理解できるように伝える力を示せるでしょう。
他人との会話が苦手、もっとコミュニケーション能力を伸ばしたいという方は、「コミュニケーション能力とは?スキルを鍛える具体的な方法をご紹介!」をご参照ください。コミュニケーション能力を高めるコツが具体的に紹介されているので、ぜひ実践してみましょう。

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