退職金の平均額はいくら?企業規模や勤続年数による違いとは

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この記事のまとめ

  • 退職金は、就業規則にない限り支払わなくても違法ではない
  • 退職金は、企業規模や勤続年数によって決定されることが多い
  • 退職金の平均は、業種や企業規模でも大きく異なる

退職金の平均額は勤務状況や企業規模によってどのような違いがあるのでしょうか。このコラムでは、退職金の平均金額ついてまとめています。退職金制度を知ることで、将来設計を具体的に考えるきっかけになることも。退職金制度の概要や企業規模・勤続年数による平均額、退職金の金額を決める要素などを確認しておきましょう。

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退職金の平均額

退職金の額は、学歴や企業規模、退職理由などにより幅があります。
厚生労働省が発表している「退職給付(一時金・年金)の支給実態」を参考に状況別で比較すると、大学卒で勤続20年以上の場合、定年退職は1,983万円ですが、会社都合では2,156万円、自己都合だと1,519万円、早期優遇は2,326万円です。自己都合退職が最も低く、早期優遇退職が最も高くなっており、どの学歴でも同じ傾向があります。
自己都合退職と会社都合退職の違いについては「自己都合退職。会社都合との違いは?」のコラムで詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

参照元
厚生労働省
就労条件総合調査

退職金の仕組み

そもそも退職金とは、退職する際に必ずもらえるものではありません。
退職金は法律で定められている制度ではありません。そのため、支給の有無は企業によって異なります。支給される場合は就業規則に記載されています。

退職金制度のある企業の割合

厚生労働省の「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」によると、退職金制度のある企業は全体の80.5%です。

    退職金制度がある   退職一時金制度のみ   退職年金制度のみ   両制度の併用
全体 80.5% 73.3% 8.6% 18.1%
1,000人以上 92.3% 27.6% 24.8% 47.6%
300~999人 91.8% 44.4% 18.1% 37.5%
100~299人 84.9% 63.4% 12.5% 24.1%
30 ~ 99人 77.6% 82.1% 5.4% 12.5%
引用:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査

企業規模別にみると、従業員数が1,000人以上の企業では92.3%、300~999人の企業では91.8%、100~299人は84.9%、30~99人の場合は77.6%と、企業規模が大きいほど退職金制度の導入割合が高いことが分かります。

退職金の種類

退職金は、「退職一時金制度」「企業年金制度」「前払い制度」の3種類に分けられます。
「退職一時金制度」は、多くの人が退職金としてイメージする「退職の際に一括で支払われる退職金制度」のこと。税制優遇が設けてあり、多くが非課税になること、支払いが確約されることがメリットです。
「企業年金制度」は年金のように、一定の金額を継続して支給する制度。企業年金として一定期間にわたって定額が支払われます。
「前払い制度」は、毎月の給料に上乗せして払っていく制度のこと。終身雇用が前提でなくなった現代にマッチした制度ですが、あくまで給与扱いなので保険料や所得税がかかります。
前出のデータでも分かるように、企業規模が大きくなるほど「退職一時金」と「企業年金」を併用する割合が高くなります。

参照元
厚生労働省
就労条件総合調査

退職金の金額を決める要素

退職金の金額は、「企業規模」「学歴」「勤続年数」「退職理由」などが影響します。
前項で紹介したように、企業規模が大きくなるほど退職金制度を設ける企業が増えるのが一般的。また、後述しますが企業規模が大きいほど支給額も増えるとされています。

退職金の決め方

退職金には、「年功型」「成果報酬型」「ポイント型」の3種類があります。以下に詳しく解説していくので、確認しておきましょう。

年功型

年功型は、長く働けば働くほど受け取れる退職金の金額が大きくなるというものです。長く勤めている社員ほど会社に貢献していると判断され、退職金が増えていく考え方。年功型を取り入れている企業が多い傾向にありましたが、近年では成果報酬型に移行した企業が増えているようです。

成果報酬型

成果報酬型とは、会社への貢献度をみて退職金額を決定する方法。在職中の役職や目標達成率といった成果から退職金額を決定します。「高い目標を達成した」や「売上を伸ばした」「重要な役職に就いた」など、目標をクリアすればするほど、退職金は高額になっていきます。

ポイント型

ポイント型とは、従業員のポイントを付与したうえで、その獲得したポイントによって、退職金の金額を決定するものです。勤務年数や役職、資格等級などの会社への貢献度が評価されるポイントを設定して、基準をクリアした従業員にはポイントが付与される仕組みとなっています。
年功型と成果報酬型の両方を組み合わせた退職金制度となっており、取り入れている企業も増えているようです。

企業規模ごとの退職金の平均額

中央労働委員の調査を参考に、大企業で定年まで勤めた場合の退職金額を紹介します。
学校を卒業後直ちに入社し、その後標準的に昇進した人を想定して算出された退職金の金額は、大卒の総合職でおよそ2,560万円です。
いっぽう、東京都産業労働局の調査では、調査対象企業が従業員数10~299人までの、いわゆる中小企業。中央労働委員と同じ「卒業後すぐに入社し、普通の能力と成績で勤務した場合」を想定して算出された退職金は、大卒で約1,200万円でした。

参照元
中央労働委員
賃金事情等総合調査
東京都産業労働局
中小企業の賃金・退職金事情

勤続年数ごとの退職金の平均額

勤続年数ごとの退職金の平均額は、長くなるほど高くなります。厚生労働省の調査によると、大学・大学院卒の場合は勤続年数が20~24年と35年以上では、900万円ほどの差があることが分かりました。高卒の場合は最大で1,500万円近くも差が出ています。

  勤続年数   大学・大学院卒   高卒
20~24年 1,267万円 525万円
25~29年 1,395万円 745万円
30~34年 1,794万円 928万円
35年以上 2,173万円 1,954万円

引用:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態

退職金は、多くの場合勤続3年以上から支払われるようです。詳しくは「退職金はいつから発生する?基礎知識や計算方法を解説!」のコラムをご覧ください。

参照元
厚生労働省
就労条件総合調査

学歴ごとの退職金の平均額

厚生労働省の調査によると、学歴が高くなるほど退職金の金額も高くなることが分かります。これは、学歴が高くなるほど平均給与額が高くなることが関係していると考えられるでしょう。学歴と賃金の差については「高卒と大卒の生涯賃金の差はいくら?学歴が就職や年収に影響する理由」のコラムも参考にして下さい。
なお、下記はいずれも勤続 20 年以上かつ 45 歳以上の退職者の金額です。

    大学・大学院卒
(管理・事務・技術職)
  高校卒
(管理・事務・技術職)
  高校卒
(現業職)
定年 1,983万円 1,618万円 1,159万円
自己都合 2,156万円 1,969万円 1,118万円
会社都合 1,519万円 1,079万円 686万円
早期優遇 2,326万円 2,094万円 1,459万円

引用:厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 退職給付(一時金・年金)の支給実態

参照元
厚生労働省
就労条件総合調査

早期優遇とは?

退職金の早期優遇とは、定年前に退職を促すために、退職金制度に優遇措置を設ける制度のこと。一般的に勤続年数が長くなるほど人件費も高くなるため、優遇措置を設けてでも早期退職を促して組織の最適化を目的とするのが一般的のようです。「希望退職」とは異なり、あくまでも福利厚生の一環として行われます。

説明したように、そもそも退職金制度は企業独自で行っているもの。法律で定められていないため、制度がない企業もあります。どちらが良いかは一概にいえないものの、退職金があることで将来の生活に安心や安定を期待できる可能性は高まるでしょう。

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