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裁量労働制のメリットとデメリットとは?適用される職業の例もご紹介
更新日
この記事のまとめ
- 裁量労働制とは、あらかじめ決められた労働時間分の給与が支払われる働き方
- みなし労働時間が8時間の場合、実務労働時間が7時間でも9時間でも給与は変わらない
- 裁量労働制のメリットは、「自分のペースで仕事を進められる」など
- 裁量労働制のデメリットは、「残業代が出ない」「上司と勤務時間がズレやすい」など
裁量労働制のメリットやデメリットには、どのようなものが挙げられるのでしょうか。「そもそも裁量労働制とは?」と疑問に思う人もいるでしょう。裁量労働制は通常の働き方とは異なり、労働者本人が裁量権を持って、自由に仕事をすすめられる点が特徴です。このコラムでは、裁量労働制についての基礎知識やメリット・デメリット、適用される職種などについて解説します。
裁量労働制とは
裁量労働制とは、一般的な働き方とは違い、実際の労働時間ではなく「みなし労働時間」で給与を計算する制度のことです。通常の働き方の場合は「1日8時間」というように労働時間が就労規定などで定められており、その時間を超えて労働すると、時間に比例して残業代が別途支給されます。しかし、裁量労働制は実際に働いた時間とは関係なく、企業と労働者の間で契約を結んだ時間を働いたとみなす制度です。そのため、1日のみなし労働時間が8時間と定められている場合、9時間働いても7時間働いても、実務労働時間とは関係なく8時間分の賃金が支払われます。さらに、労働時間だけでなく、休憩時間や出勤時間、退勤時間の定めもないため、仕事を始める時間や休憩を取る時間も労働者の「裁量」によって決められ、自分のペースで働くことが可能です。裁量労働制については、「裁量労働制とはどんな働き方?メリットやデメリットと合わせて解説」のコラムもあわせてご覧ください。
裁量労働制の採用には労働者本人の同意が必須
厚生労働省「裁量労働制の導入・継続には新たな手続きが必要です」によると、裁量労働制の採用にあたっては、2024年4月1日より労働者本人の同意が必須になっています。また、 同意をしなかった場合に不利益な取り扱いをすることも禁止されています。もし、不本意に裁量労働制を採用されている場合は、労働基準監督署に相談しましょう。労働基準監督署に相談する方法は、「労働基準監督署に相談できる内容は?方法は電話やメール?」のコラムをご覧ください。
参照元
厚生労働省
裁量労働制の導入・継続には新たな手続きが必要です
裁量労働制のメリット・デメリット
前述のとおり、裁量労働制は働き方を自由に決めることができます。一般的な勤務体系と大きく違う制度ですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下で詳しくまとめました。
メリット
裁量労働制のメリットとしては、以下のことが挙げられます。
働き方を自由に決められる
裁量労働制のメリットとして、ワークライフバランスを取りやすい点が挙げられます。前述したように、裁量労働制は出勤時間や休憩時間の定めがないため、労働者が自分で自由に働き方を決めることができます。自分の生活リズムに合わせて仕事の開始時間を決められるので、朝が苦手な人は昼前から仕事を始めることも可能。また、集中して短時間で仕事を終わらせることで仕事とプライベートの両立ができたり、休憩時間を多く取って仕事にメリハリをつけたりすることもできるでしょう。
自分のペースで仕事を進められる
出勤や退勤など時間の自由だけでなく、仕事の進め方も自由に決めることができます。段取りや手順など、好きな方法で仕事ができるため、自分のペースを大切にできるでしょう。また、「みなし労働時間」なので、調子が悪いときは短い時間、仕事を進めたいときは長く働くなど、毎日同じように働く必要がないのもメリットです。
デメリット
裁量労働制のデメリットとしては、以下のようなことが考えられます。
残業代が出ない
裁量労働制はみなし労働時間が採用されているため、その時間以上働いても残業代が出ないのが一般的です。また、時間内で終わらないような仕事を任せられた場合は「業務を終わらせなければ」というプレッシャーから、仕事とプライベートの線引が曖昧になってしまうことも。結果的に長時間労働になるケースも考えられるでしょう。
裁量労働制は効率良く業務を行うことがが大切
裁量労働制は残業時間も含めてみなし労働時間を採用する制度のため、効率よく業務をこなすスキルが必要といえます。効率よく仕事をこなすには、「完璧を求めない」「タスクリストをつくる」「時間を区切る」などのことを実践してみましょう。効率よく業務をこなす方法については、「効率の良い仕事の進め方を知りたい!業務が早い人は何をしている?」のコラムをチェックしてみてください。
チームの連携が取りづらい
チームを組んで企画などを行う業務で裁量労働制を採用した場合、個々のペースで仕事を進めてしまうためチーム内の歩調が合いにくくなることも考えられます。また、上司と生活リズムが違えば、なかなか会えずに相談のタイミングが難しいなど、コミュニケーション不足になってしまう場合もあるでしょう。
裁量労働制で働ける仕事は限定される
裁量労働制は労働基準法で「専門業務型裁量労働制」と「企画業務型裁量労働制」の対象業務に限定されています。そのため、「裁量労働制で働きたい」と思っても、個々の希望で制度を適用させることはできません。適用される仕事は以下のとおりです。
専門業務型が適用される仕事
厚生労働省の「専門業務型裁量労働制について」によると、専門業務型は、仕事の進め方や具体的な指示が困難だったり、時間配分に細かい規定がなかったりする職種が該当します。具体的には、以下のような業務があります。
- ・新商品、新技術の開発や人文科学、自然科学に関する研究業務
・情報処理システムの分析や設計
・取材や編集、コピーライター
・弁護士、公認会計士、税理士
・インテリアコーディネーター
・証券アナリスト など
参照元
厚生労働省
裁量労働制の概要
企画業務型が適用される仕事
厚生労働省の「企画業務型裁量労働制について」によると、企画業務型は、企業の中心(本社など)で企画や立案に関わる労働者が対象となります。専門業務型のように職種の指定はありませんが、採用するには労使委員会で5分の4以上の賛成を得ることが必要です。
通常の勤務体系とは違う裁量労働制を詳しく知って、「自分に合ったスタイルで働きたい」と思った方もいるでしょう。
参照元
厚生労働省
裁量労働制の概要
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。