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就職氷河期の原因とは?これから正社員を目指す際のポイントも解説
更新日
この記事のまとめ
- 「就職氷河期」とは、日本社会全体が就職難に陥った時期のことを指す
- 就職氷河期に陥った原因には、世界情勢の変動による経済の衰退などが挙げられる
- 日本ではバブル崩壊後とリーマンショック後に就職氷河期が訪れた
- 就職率が特に低迷した2003年は、大卒者の就職率は55.1%だった
- 低迷期でも就職に成功した理由に「就活対策が十分にできていた」ことが考えられる
- これから正社員就職を目指すなら人間力を高め、広い視野を持つようにすると良い
「就職氷河期の原因は何だったの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。就職氷河期に陥ったのは、「世界情勢の変動による経済の衰退」「大手金融機関の破綻による株価や地価の暴落」などが原因として考えられます。このコラムでは、就職氷河期の原因や就職率をご紹介。就職氷河期のなかで正社員就職に成功した理由にも触れ、正社員を目指す場合のポイントを解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
就職氷河期の原因は?
「就職氷河期」とは、日本社会全体が就職難に陥った時期のことを指します。過去に就職氷河期が起きた原因として考えられるのは、「世界情勢の変動による経済の衰退」「大手金融機関の破綻による株価や地価の暴落」などです。これらの煽りを受けて業績が悪化した企業が、人件費削減のために新規採用を大幅に制限し、就職難が引き起こされました。
就職氷河期になると、優秀な人材かどうかに関わらず一生懸命就職活動をしても内定をもらうのが難しくなります。また、たとえ就職できたとしても、志望していた職種や正社員としての雇用が叶わないことも。結果的にミスマッチや非正規雇用・ニートの増加といった問題にも繋がります。
就職難には終身雇用も影響している
解雇に消極的な日本特有の終身雇用制度も、就職難を引き起こした原因の1つと考えられます。終身雇用は従業員を慣例的に解雇から守る代わりに、雇用調整を新卒採用で行うのが基本です。そのため、バブル崩壊などで企業活動の維持が困難になると、既存社員の雇用を守るため、新卒採用の数が優先的に調整されました。この雇用調整も影響し、新規学卒者の就職活動が厳しくなり、就職氷河期が引き起こされたとされています。
これまでに起きた就職氷河期
これまで日本で起きた主な就職氷河期を紹介します。まず最初に、1990年代に起こったバブル崩壊後のおよそ10年にわたる就職難期が挙げられます。高度経済成長期からの流れで1980年代のバブル期に過剰なほどの設備投資や雇用を行った日本の企業は、バブルが崩壊すると一転して新卒採用を停止し、大規模なリストラも実施しました。これにより、バブル経済が崩壊した1993~2005年ごろを「第一次就職氷河期」、その時期に就活をしていた方を「就職氷河期世代」「ロスジェネ世代」などと呼びます。
その後、第一次就職氷河期が終わって2000年代に入ると、景気が若干回復の兆しを見せ、一時的に求人が増加し、雇用率も上がりました。しかし、2008年にリーマンショックが起きると景気は再び低迷します。この影響を受けて就職難となった2010~2013年ごろのことを「第二次就職氷河期」と呼びます。就職氷河期の時期や概要については、「就職氷河期とはいつのこと?世代の特徴や受けられる支援を解説!」のコラムでも解説しているので、こちらもあわせて確認してみてください。
「就職氷河期世代」以外にはどういう世代がある?
就職氷河期世代より前については、1947〜1949年生まれを「団塊世代」、1965〜1969年生まれを「バブル世代」と呼びます。団塊世代は戦後のベビーブームにより該当する人数が多く、競争意識が比較的強いのが特徴です。バブル世代は好景気の影響でそれほど就職に苦労しなかった世代といわれています。また、就職氷河期世代よりあとには、ゆとり教育を受けた「ゆとり世代」「さとり世代」が続きます。各世代の特徴については、「さとり世代とは?ゆとり世代やZ世代と何が違う?生まれた年代や特徴を解説」のコラムもご覧ください。第一次就職氷河期の実情
第一次就職氷河期は、新卒採用で特に厳しい状況が続きました。総務省統計局の「学校基本調査 年次統計」によると、第一次就職氷河期にあたる1993~2005年までの大学卒業者の就職率は以下のとおりです。
年代 | 就職率 |
---|---|
1993年 | 76.2% |
1994年 | 70.5% |
1995年 | 67.1% |
1996年 | 65.9% |
1997年 | 66.6% |
1998年 | 65.6% |
1999年 | 60.1% |
2000年 | 55.8% |
2001年 | 57.3% |
2002年 | 56.9% |
2003年 | 55.1% |
2004年 | 55.8% |
2005年 | 59.7% |
参照:総務省統計局「学校基本調査 年次統計」
なかでも就職率が特に低迷した時期は2003年で、55.1%でした。2024年の就職率は、厚生労働省の「令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します」によると、98.1%です。2003年以外のデータを見ても、第一次就職氷河期では軒並み就職率が低迷しており、就職の厳しい実情がうかがえます。
就職率の推移については、「就職率とは?学歴・年代別の推移や就活の進め方のポイントを解説」のコラムでも紹介していますので、こちらもぜひチェックしてみてください。
参照元
総務省統計局
学校基本調査 年次統計
厚生労働省
令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します
就職氷河期のなか正社員就職できた理由とは?
就職氷河期の最中で、正社員就職に成功したケースもあります。企業が新卒採用を縮小したり、見送ったりしたなかで就職できたのは、「企業が求めるスキルを持っていた」「就活対策が十分にできていた」といった理由が考えられるでしょう。詳しくは以下で解説していきます。
企業が求めるスキルを持っていた
就職難といわれるなかでも、企業が求めるスキルをしっかりアピールして就職を叶えたケースもあると考えられます。専門的な技術や高度な知識といったものだけでなく、仕事への意欲や人柄なども求められるスキルの1つです。自分のスキルを客観的に捉えて効果的にアピールすることが、就職を成功させるコツといえるでしょう。
就活対策が十分にできていた
「自分に合う企業」「自分の強みやスキルを活用できる企業」を探せたかどうかも就職の成功を左右したと考えられます。採用が縮小され、選択肢が限られるなかでも、しっかりと企業研究や自己分析を行い、対策することが大切です。「応募先を選んだ理由」「将来のビジョン」などを定めて選考に臨めば、志望度のアピールにつながります。
これから正社員就職を目指すには
最後に、これから正社員就職を目指す場合のポイントを紹介します。
人間力を高める努力をする
企業によっては、資格やスキルでは埋めることのできない「人間力」を重視する場合もあります。普段からコミュニケーション能力やビジネスマナーなどの社会人として求められる素養を身に付けられるよう努力し、人間力の向上を目指しましょう。そのうえで、スキルや過去の経験から得たもの、やる気、熱意などを明示できるように準備しておくことが、就職への着実な第一歩です。
志望先を絞り込み過ぎない
過剰な大手志向や志望業界の絞り込み過ぎも、内定を遠ざける理由の1つ。就職する前から業界や職種の選択肢を狭め過ぎると自分に合った仕事探しができない可能性があります。中小企業にも優良企業はあるため、広い視野を持ち、固定概念に捉われない就職活動を行うことが大切です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。