はじめに

性暴力は、女性だけが被害に遭うわけではありません。また、被害者だけでなく、その家族やパートナーをも苦しめる深刻な問題です。
性暴力をなくすためには、正しい知識と学びが欠かせません。そこで、声をあげづらい状況にある方々に寄り添い、社会全体が変わるための啓発活動を行っているのが特定非営利活動法人しあわせなみだです。
同団体では、講演や研修などの教育活動に加えて、動画制作やパートナー向けの語りの場など、多様な取り組みを行っています。

本コラムでは、同団体の活動内容についてご紹介していきます。

概要

特定非営利活動法人しあわせなみだが掲げるビジョンは、「性暴力ゼロで誰にとってもしあわせな社会を創る」ことです。
同団体の立ち上げは、理事を務める中野氏の友人が職場でセクハラ被害を受けたことに端を発しています。加害者ではなく、セクハラ被害を受けた友人が職場を去るという理不尽な経験から、できることから始めようと同団体の立ち上げを決意しました。
それ以来、講演や情報発信、相談支援などを通じて、誰もが安心して生きられる社会の実現を目指しています。

支援内容／活動内容

障がい当事者のための相談支援動画制作

特定非営利活動法人しあわせなみだでは、障がいのある性暴力被害者が警察や支援機関に安心して相談できるよう、専門家・警察・支援者へのインタビュー形式と実際の流れを描いたドラマ形式の動画を制作。研修や現場での活用を通じて、支援体制の理解を広げています。

これまでに、「性被害に遭われた障がいのある方をサポートするために」「助けを求める声にこたえる番号#8103（ハートさん）と#8891（はやくワンストップ）」という2本の動画を制作し、公開しています。

パートナーが性被害を経験している男性の語り場「寅さんのなみだ」

同団体が2016年から開催している、性暴力被害を受けた方のパートナーが抱える孤立感や葛藤を共有する語り場です。
被害当事者および家族の支援は公的にもありますが、パートナーに対する支援を行っているのは日本で同団体だけです。パートナー自身の辛さと向き合い、互いに支え合うことで、被害当事者の回復をも後押しできるようにという思いが込められています。
相談用AIチャットボットの運営（期間限定）や、ハンドブックの作成など、多様なツールを制作しています。

詳細情報

特定非営利活動法人しあわせなみだ

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