はじめに

経済的困窮、親や子の心身の不調、ひとり親など複合的な要因によって孤立した結果、虐待につながってしまうケースがあります。虐待を未然に防ぐため、困難を抱える家庭に寄り添う支援を行っているのが、特定非営利活動法人バディチームです。
本コラムでは、同団体の活動の一部を紹介していきます。

概要

バディチームは子育て支援・虐待防止を目的に、2007年に設立した特定非営利活動法人です。様々な事情や背景があり、子育てに困っている家庭や里親家庭を訪問し、家事、保育、送迎、学習支援などの具体的なお手伝いをしながら家庭の孤立を防ぎ、育児疲れの軽減や生活環境を整えるサポートを行っています。
児童虐待は決して他人事ではありません。どんな子育て家庭でもちょっとしたことで虐待のリスクが高まります。だからこそ地域や社会全体で子育てを支える「みんなで子育てする社会」を目指しています。

活動内容

行政との協働（委託）による事業

子育て世帯訪問支援事業

親の心身の不調や産後うつ、子どもの病気や障がい、ひとり親、経済的困窮など、子育てに困難を抱える家庭に訪問し、掃除や調理などの家事や子育ての相談、子どもの遊び相手、送迎、学習支援などを行っています。
家庭を訪問するスタッフ「子育てパートナー」は幅広い世代で構成されており、性別、経歴も多種多様です。事務局のサポートを受けながら、訪問先の養育者との信頼関係構築や孤立防止に努めています。

里親家庭支援事業

里親家庭に訪問する事業です。里親さんも多くの苦労を抱えながら子育てをしています。

そうした里親さんを支えるために、里親支援専門相談員やフォスタリング機関と連携し、保育、送迎、家事などの支援を行っています。
地域住民にも積極的に里親支援に参加してもらえるよう、講演会などを通じた普及啓発活動も行っています。

食の支援事業

多子世帯やひとり親世帯、外国籍家庭など、食に課題がある家庭を訪問支援員が訪問し、食事づくりをサポートする事業です。
訪問を通じて見えてきた家庭の複雑な課題に対しては、行政や関係機関と連携し、さらなる支援へとつなげる役割も担っています。

自主または民間機関との協働による事業

「制度の狭間」の家庭に対する訪問支援事業

既存の制度や支援の対象とならず、社会的にとりこぼされている「制度の狭間」にある家庭を民間団体と連携しながら支援する事業です。そうした家庭に訪問し、保育・家事・送迎・その他、家庭に必要なサポートを行っています。

小さな居場所事業

こども食堂など、不特定多数の人が集まる場所の利用には難しさがある家庭を支援する事業です。訪問型支援によって築かれた信頼関係を基に、親子が少人数で過ごせる安心安全な居場所を提供しています。

詳細情報

特定非営利活動法人バディチーム

この記事に関連するタグ

• 団体記事