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フィリピンの貧困問題を根本的に解決するための活動を行う団体【NPO法人 DAREDEMO HERO】
公開日
はじめに
NPO法人 DAREDEMO HEROは、フィリピンセブ島の海外国際ボランティア団体です。「すべての子どもたちが夢と希望を持ち、努力が正当に報われる社会を実現する」というミッションを掲げ、その実現を目指して活動を行っています。
本コラムでは、同団体の活動内容についてご紹介していきます。
概要
NPO法人 DAREDEMO HEROは「貧困層が自ら問題を解決する力を付ける機会を提供する」「国境を超えた交流を通じて、互いの視野を広げる機会を提供する」をビジョンに活動しています。
現在、同法人では教育支援・地域支援・多文化交流の3つを軸に、活動を行っています。
活動内容
教育支援
教育支援は、NPO法人 DAREDEMO HEROのメイン活動です。貧困問題を根本的に解決するために、何より重要なのが教育だと考えています。
この活動では、「奨学生への支援」と「ラーニングセンター」の2つを行っています。
奨学生への支援
セブ島の貧困層のなかから、やる気・志・能力の高い子どもたちを選抜。大学卒業まで徹底して教育支援を行い、未来のリーダーを育成する事業です。
同事業で心掛けているのは、あくまで「かわいそうな子ども」ではなく「頑張る子ども」を応援すること。たくさんの貧困層の子どもたちがいますが、同団体の資金には限りがあります。その限りある資金で最大限の効果を発揮するため、将来的にたくさんの子どもたちの未来を支えるリーダーの育成を行っているのです。
具体的には、学費だけでなく、制服代、教材費、パソコン、昼食費用、交通費などさまざまな点を支援し、奨学生が勉強に集中できる環境を整えています。
奨学生の選考は、数千人の応募者のなかから5名程度。選考過程では、子どもたちの志を重んじています。また、保護者が教育の重要性を理解しているかどうかも、選考で重視しています。
ラーニングセンター
現在、ラーニングセンターはイナヤワンのゴミ山だけでなく、リゾート地として知られるマクタン島のゴミ山、墓地に住む子どもたちのために、3か所で90名の支援を行っています。
フィリピンには大気汚染防止法という法律があり、都市ゴミや医療廃棄物などあらゆるゴミの焼却が禁じられています。焼却そのものではなく処理過程における有毒・有害物の発生を禁止する法律ですが、予算や技術面でそれらをクリアする焼却施設が長年建設されず、各地でゴミを積み上げるだけという現状があります。その集積所となったのが、イナヤワンという地域です。
JICAの支援により、1995年にイナヤワン衛生埋立場はスタート。その後、約20年間にわたりセブ市唯一の廃棄物最終処分場として使われ、閉鎖と再開を繰り返したのち2016年に完全閉鎖されました。しかし、その後もゴミの一時保管所として毎日多くのゴミが運ばれてくるそうです。
決して環境が良いとはいえないこの地域にも、集落があり、多くの人々が暮らしています。そして、ここで暮らす多くの人々が、ゴミの中から売れるものを集めて販売し、生計を立てているのです。
イナヤワンに住む多くの子どもたちもまた、この場所以外で働けないのが現状です。
NPO法人 DAREDEMO HEROは、子どもたちに学びの機会を提供し、将来の可能性を広げることを目的に、2021年にラーニングセンターを開設。ラーニングセンターには教員資格を持った専任のスタッフが在籍し、子どもたちに勉強を教えています。
勉強した子どもたちには、毎日スナックや軽食を提供するほか、無遅刻無欠席者にはお米を配布しています。また、学習に必要な文房具や制服、通学靴、通学鞄の支給、さらには健康管理や歯科治療なども行い、さまざまな角度から子どもたちが安心して学習できる環境を整えています。
ラーニングセンターでは、基礎教育に関する学習サポートと健康管理を軸に支援を実施しています。そのなかで、やる気や能力、志の高い子どもたちには前述した奨学生として、大学進学までの支援を行っています。
地域支援
地域力を向上させ、金融リテラシーや女性の権利向上、栄養改善、口腔衛生、農業技術指導、職業訓練などを通じて貧困層が自らの力で生きていくための支援を実施。緊急支援・自立支援・農業支援の3つの分野に大きく分かれます。
緊急支援
緊急支援は、台風や疫病、大規模火災に対応しています。2021年12月にスーパー台風による甚大な被害を受けたビサヤ地区では、農家の再建のための新プロジェクトを実施。ほかにも、コロナ禍での支援活動など、さまざまな緊急支援を行ってきました。緊急支援が目標とするのは、原因となった災害の前の状態に戻すことです。
受益者が団体に依存してしまうことを防ぐためにも、災害前の状態に戻したらそれ以上の緊急支援を継続しないように線引を心掛けています。
自立支援
物を支援するのではなく、生きるために必要な知識を与えるのが、NPO法人 DAREDEMO HEROの自立支援です。これまでに、貧困地区での栄養指導プロジェクトや、住民が手に職をつけて生きる力を養えるようにヘアカット技術を伝える職業訓練など、多彩なプロジェクトを行ってきました。
農業支援
山岳貧困農村地帯の農家を対象に、農業技術を伝える事業です。伝えた技術を活かし、収益向上につなげることが目的です。
セブ島はリゾート地としても知られている一方、セブ島を含むビサヤ地区は半分以上を農地が占める農業地帯です。そして、農業分野の貧困率は、30%に上ります。
NPO法人 DAREDEMO HEROではこれまでに、2021年のマイクロファイナンス事業、2022年の巨大台風後の緊急支援、コンポスティングの普及、新種の野菜の提案、2023年の農業経営に関するセミナーを行ってきました。2024年度には農家の収益向上事業が採択され、現地調査や聞き取りを進めて現地のニーズに沿った事業を作り上げる予定です。
多文化交流
日本とフィリピンのユースによる文化交流、インターンやボランティアの受け入れを行い、互いに学び高め合える機会を提供しています。一日体験型や宿泊型、オンラインなど多様なスタイルでのスタディーツアーもその一環です。
2024年2月28日から3月6日までの8日間に開催された、計7名が参加する宿泊型スタディーツアーもその一つ。「想いをカタチに」をテーマに、訪問した支援地域で見つけた課題に対し、自分ができるアクションプランを考えて実施までを行うというツアーです。
アクションプランの実施まで行うことによって、貧困問題と真剣に向き合う濃い時間となったそうです。
参加者の声
2024年7月から3ヶ月間インターンに参加するMadokaさんの体験談から、一部を抜粋してご紹介します。
「DAREDEMO HEROは次世代を担っていき、未来の国を創っていく人物を輩出する団体であるということに魅了されました。貧困層から未来のリーダーを輩出することによって、培った知識でフィリピンの現状を変えることができ、これからの未来の中心的人物となることができます。これは人々の生きる力に必ず繋がると思います。私は通訳として言語面だけでのサポートをするだけではなく、「本当の貧困支援とは何か」を考え、どうすれば人を幸せにできるのか、社会を良くできるのかを学生時代に経験して、また違うアプローチができる機会であると思い渡航を決めました。」
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。