はじめに

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティーは、大学生が主体となり、兵庫県西宮市を中心に活動を行っている団体です。団体発足のきっかけとなったのは、1995年に発生した阪神・淡路大震災でした。
避難所で勉強をする子どもたちの姿を目にした関西学院大学の学生4名が、その子どもたちのために訪問学習支援をスタート。現在は、子どもたちを対象としたキャンプ事業や教育支援事業、市少年若者の居場所事業などにも支援の領域を広げています。

本コラムでは、同団体の活動内容についてご紹介していきます。

概要

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティーの名称には、理想を目指しながらそれを達成するための力を保ち、成長し続けようという、同団体の「あるべき姿」が示されています。
brainは理想を実現するための「力」を、humanityは達成すべき「理想」と位置づけて、それらを併せ持つ状態を目指して活動しています。Brainとhumanityの単語をあえてスペースを空けずに表記することで、双方を併せ持った存在でありたいという願いが込められています。

活動内容

こどもキャンプ事業

ブレーンヒューマニティーが展開している事業の一つで、地域の子どもたちに向けて行っています。

キャンプ活動（共同宿泊体験）は、「ぶれひゅーキャンプ」というブランド名で多様な活動を実施しています。1泊2日の「はじめてのキャンプ」は、小学校低学年が対象です。このほか、4泊5日かけて行うキャンプでは、島で海の活動を行ったり、富士登山にチャレンジしたりと、さまざまなプログラムを設けています。
宿泊のほかには、デイ（日帰り）の活動も実施。主に小学生を対象とし、ピクニックや社会体験活動、クッキングイベントなど多彩なプログラムを用意しています。

教育支援事業

家庭教師事業

ブレーンヒューマニティーの原点となる、阪神・淡路大震災で被災した子どもたちへの学習支援。その思いが今なお受け継がれ、子どもたちの勉強の支援活動が続けられています。

不登校状態やひきこもり状態の子どもたちに向けたオンライン学習支援

対象は、小学校1年生から高校3年生までの方。オンラインツールを活用し、大学生が週に一回学習サポートを行います。

行政からの委託業務

経済的に困窮している家庭の子どもが通所できる学習支援教室を、行政からの委託事業として行っています。神戸市内（東灘区・長田区・兵庫区・須磨区・垂水区）、兵庫県明石市などで活動しています。

青少年の居場所事業

ブレーンヒューマニティーでは、にしのみやこども食堂や民間学童施設「b&g園田」など、地域の子どもたちの居場所につながる事業を複数展開しています。

にしのみや子ども食堂を運営する目的は、食生活の改善・第三の居場所へ・子どもを取り巻く環境の周知。健康的で温かい食事を低価格で提供し、子どもたちの生活基盤を整えています。また、食事だけでなく、子どもたちのコミュニケーションの場としても機能しています。

民間学童施設「b&g園田」は、尼崎市内の小学生を対象とし、月曜日から土曜日まで開所（土曜日は月に一回程度開所）。専門的な研修を受けたスタッフが、子どもたちとの日々の関わりを通じて、生活リズムの安定や成長のサポートを行っています。
同施設では平日の夕食や土曜日の昼食も提供。また、毎月の誕生日会やハロウィン、クリスマスなどの季節ごとのプログラムも実施。利用している子どもたちからは、「好き嫌いが減った」「気持ちが落ち着いた」「学習習慣が身についた」などの良い変化が見られているそうです。

学校連携事業

やりたい！をみつける「ジブシる」

「高校生のやりたい！がみつかる授業」をテーマに、大学生1人と生徒7〜8人が一つの班を作り、学校生活の悩みや将来のことについて対話をするキャリア学習プログラムです。兵庫県・大阪府・京都府・和歌山県・滋賀県・奈良県の高校生を対象に実施しています。少し年上の先輩との対話を通じて、高校生が「自分もこんな大人になりたい」と思い、将来に向けて主体的な一歩を踏み出すきっかけになるような授業が行われています。

探究プログラムSeeker

すべての高校生に学ぶことの楽しさを伝えたいという想いで、「高校生に学ぶ楽しさを届ける授業」をテーマに発足したプログラムです。大学生探求サポーターと探求コーディネーターが学校を訪問し、先生方と一緒に高校生の探求をサポートします。

チームビルディング研修

「体験を通して学力を育む授業」をテーマに、宿泊研修やオリエンテーション合宿を通じて体験型のアクティビティを実施。体験を通して得た感情や考えを、子どもたちがこれからの学校生活に活かせるような活動を行っています。

詳細情報

特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー

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