はじめに

あらゆる情報を瞬時に手に入れることができる現代社会。この時代において、人と人とが実際に交流しながら理解を深め合う機会を提供しているのが、国際芸術家センターです。国や人種などに関係なく、異文化の相互理解を推進するために日々尽力しています。

概要

1960年に広島で被爆した舞踊家たちが中心になり設立されたNPO法人国際芸術家センター。60年以上にわたる活動で培った国内外のネットワーク、特に各国大使館との協力関係を軸に、多岐にわたる文化交流事業を展開しています。舞踊・音楽・食・アート・国内外の祭りや伝統行事などを通じ、国際相互理解を深めることを目指しています。
これらのプロジェクトは、プロの芸術家だけでなく、どなたでも参加が可能。視・聴・嗅・味・触の五感、そして心で感じることも加えて、感覚を総動員して異文化を体験できます。同団体は、国籍や人種に関係なく、人々が互いを好きになるような文化交流の輪を広げています。

活動内容

国際芸術祭センターは、合言葉の「世界いっぱい、文化いっぱい」が示すように、相互理解を深める文化交流を目指し、多彩な活動を展開しています。大きな特徴として挙げられるのが、日本に駐在する各国大使館のうち、特に日本での認知度向上を望む国々との連携が非常に強い点です。日本における外国といえる大使館。同団体は長年の活動を通じて、こうした大使館との間に確かな協力関係を築いてきました。この実績のもと、通常は立ち入ることが難しい大使館や大使公邸を会場とした、貴重な文化交流イベントを多数実現しています。また、茶道をはじめとする多くの日本文化の素晴らしさを日本人が再認識できるよう、情報発信も積極的に行っています。

国際交流イベント

「大使館でお茶を」。日本にいながらにして各国の文化に深く触れられる貴重な機会です。各国の歴史や文化に関するレクチャーに加え、多様な文化体験を提供しています。今までに43ヵ国の大使館の協力を得てそれぞれの大使館や大使公邸で開催しました。

日本文化発信

大使と共に英語で楽しむ茶道

「大使と共に英語で楽しむ茶道」では、日本文化発信として大使や外交官と一緒に日本のお茶席（茶道）を体験します。茶道初体験の方も参加が可能。日本文化を通じて各国の大使や外交官と楽しめる企画です。
 

ODORI JAPAN

国際芸術家センター専属の舞踊団である「ODORI JAPAN」。日本各地に伝わる民俗芸能を舞台作品として披露する公演やワークショップを開催しています。前身は、日本民族舞踊団で、1960年代から2000年にかけて活動していました。日本の文化使節として日本政府の派遣のもと、世界各国で公演を重ねてきました。各国で開催される民族フェスティバルへの豊富な参加経験が、各大使館との連携を強化する上で重要な役割を果たしています。
2018年からは、ODORI JAPANと改名し活動を展開。日本の農耕文化に関連するレパートリーが豊富で、機械化される前のコミュニティの結束を舞台から鑑賞できることは、外国人にとって面白いだけでなく、日本人にとっても日本文化を再認識する重要な役割を果たしているといえます。学校の児童向けの芸術鑑賞会も継続的な依頼を受け、日本の文化を民族舞踊で国内外へ届けるべく、活動しています。

詳細情報

NPO法人国際芸術家センター（略称IAC）