はじめに

日本は先進国でありながら、「子どもの自殺率世界一」という現実が10年以上も続いています。
特にコロナ禍以降、10代の子どもたちの悩みや生きづらさは一層深刻化している状況です。虐待やネグレクトといった家庭内の問題に加え、学校でのいじめやSNS上でのトラブルなど、多岐にわたる課題がZ世代の彼らを苦しめています。
NPO法人 若者メンタルサポート協会では、こうした現状に対して24時間対応のLINE相談窓口を開設。コロナ禍には、月間4万通を超える相談が寄せられたことも。現在も月に2万通以上の相談が届いています。
相談者の年齢も年々低年齢化しており、幅広い世代の「声にならないSOS」に寄り添い支援を続けている団体です。

本コラムでは、同団体の活動内容についてご紹介していきます。

概要

NPO法人若者メンタルサポート協会では、「若者ファースト」をモットーに、10代のZ世代を中心とした若者たちに、24時間体制でLINEでの無料相談を提供しています。
虐待・いじめ・恋愛・LGBTQなど多岐にわたる悩みに対し、担当制で信頼関係を築きながら継続的に寄り添う支援を行っています。
また、現在は“音楽で若者を救う”プロジェクト『TELL ME link』も展開中です。
若者が自分を信じて羽ばたける社会を実現するために、幅広い角度から支援を行っている団体です。

支援内容／活動内容

24時間対応・担当制のLINE無料相談

NPO法人若者メンタルサポート協会では、10代〜20代のZ世代を中心とした若者たちに向けて、LINEによる24時間体制での無料相談を提供しています。相談内容は、虐待やネグレクト、いじめ、恋愛、性の悩み、LGBTQ、性被害、家庭問題、自傷行為など多岐にわたります。若者たちが抱える「生きづらさ」に寄り添う支援を行っています。
同団体の大きな特長は、一般的な相談窓口のように毎回対応者が変わるのではなく、一人ひとりに専属の相談員がつく“担当制”を導入している点です。相談者である若者との信頼関係を大切にしながら、継続的に支えていくことで、安心して本音を語れる環境を整えています。
また、LGBTQ当事者や性被害サバイバー、看護師、心理士などの専門的な知見を持つ相談員が在籍していることも同団体の特徴。必要に応じて、当事者経験者や専門職のスタッフが対応しています。
相談は、完全無料かつ匿名で利用可能です。“誰もひとりにしない”を理念に、365日体制で若者の声に耳を傾けています。

今後は、相談窓口にAIを導入予定で、相談者を待たせることなく的確な相談員へのリファーラルができるようになる予定です。
※2025年8月時点の情報となります。詳細はWebにてご確認ください。

「おかえり」が言える、夜のオンライン居場所

2020年のコロナ禍をきっかけに始まった、Zoomを使った夜のオンライン居場所。「ただいま」「おかえり」を合言葉に、家庭や学校に安心できる場所を見つけにくい子どもたちが、心を緩められる空間を提供しています。
相談は無料かつ匿名・ニックネームによる参加も可能。また、聞くだけの形でも参加できます（相談者のみ）。
ここでは、「GOOD & NEW」としてその日あった楽しいことや小さな気づきを共有し合い、相談はLINE上で専属の相談員が対応。応援と承認に満ちた、あたたかい語らいの場として親しまれています。
不登校だった子が「保健室登校できた」と話すと、参加者から「すごいね！」と声が上がり、「親には怒られたけど、ここでは認めてもらえる」と涙ぐむ場面もありました。
現在は運営を一時停止中ですが、かつての相談者が成長し卒業生チームとして月1回自主運営を続ける姿が、新たな希望となっています。

実践力を育てる「思春期対応カウンセラー養成講座」

 

NPO法人若者メンタルサポート協会では、10代の思春期世代に対応できるカウンセラーの育成を目的とした実践型の養成講座を開講しています。思春期の子どもたちは、大人とは異なる複雑な心理状態や表現を抱えており、通常のカウンセリング技法だけでは対応が難しい場面も多くあります。
本講座では、全米NLPトレーナーと、3万人以上の若者に対応してきた団体代表が講師を担当。机上の理論だけではなく、実際の若者支援の現場で使えるスキルを学べるのが特長です。
修了後は、NLP認定証および同団体の公認修了証を授与（コースによる）。
若者への支援を目指す方はもちろん、大人のカウンセリングにも応用可能であり、「自分の経験を活かして支援したい」という方の受講も歓迎しています。

※2025年8月時点は休講中ですが、再開に向けて準備中。次回開講情報はWebまたはSNSで発信予定です。

詳細情報

NPO法人若者メンタルサポート協会

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