はじめに

日本は、女子の学力が国際的にトップレベルであるにもかかわらず、理工系学部に進学する女性の割合がOECD加盟国の中で最も低く、特に工学分野では最下位です。この構造的な課題に取り組んでいるのが、「特定非営利活動法人Waffle」です。

本コラムでは、同団体の活動内容について詳しくご紹介します。

概要

2019年に設立された同団体は、「テクノロジー分野のジェンダーギャップを解消する」をビジョンに掲げています。女子・ノンバイナリーの中高生・大学生を対象に、AIをはじめとする先進技術を含むテクノロジー教育からキャリア形成を包括的に支援するほか、マルチステークホルダーと連携した政策提言も行っています。

支援内容／活動内容

同団体は、中高生から大学生・大学院生までの女子・ノンバイナリーを対象に、ITへの興味を育む段階から、理工系・情報系の進路やテクノロジー分野でのキャリアの実現までを伴走支援するプログラムを展開しています。単なる技術習得にとどまらず、5つのデジタルコンピテンシーを定義。ジェンダーに関する知識やAIリテラシーの向上なども含めた包括的なデジタル教育を提供しています。また、全国各地で持続可能な教育機会の提供体制を構築し、地域格差の解消にも取り組んでいます。

Waffle Camp 2025（中高生向け1日完結型プログラム）

このプログラムでは、オリジナルWebサイトの制作体験や、IT業界で働く女性ロールモデルによる講演を通じ、地方の中高生にテクノロジーと触れあう機会を提供し、興味関心を育みます。2025年7月・8月には、全国5都市（長岡市（新潟）、福井県、岐阜、上伊那地域（長野）、豊岡市（兵庫）、長崎県長崎市）で開催されました。

Waffle College（大学生・大学院生向けテックコミュニティ）

ITやプログラミング未経験の学生がテクノロジー分野のキャリアを身近に感じるきっかけづくりを目的とした、1Dayの体験型講座（キックオフ）やキックオフプログラムを通じてテクノロジー分野への関心を持った学生を対象とした実践型学習プログラム「テックキャリアコース（約6ヶ月間）」を提供しています。
 

Technovation Girls（次世代のテックリーダー育成を目的とした世界最大級のアプリ開発コンテスト）への出場支援

社会課題を解決するモバイルアプリを開発する国際コンテストです。Waffleは、このコンテストへの出場を国内で支援し、アプリ開発・ビジネス開発に伴走するプログラムを提供しています。2025年は全国44都道府県から総勢440名（88チーム）が参加し、そのうち選抜された20チームは日本公式ピッチイベントにも出場しました。

詳細情報

特定非営利活動法人Waffle

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