はじめに

現代の学校現場では、子どもたちのために力を合わせるべき保護者同士のつながりが希薄化している現状があります。そのほか貧困家庭への支援不足や頻発するいじめなど、課題は山積みです。
こうした課題を包括的に解決するべく設立されたのが、本コラムで紹介するNPO法人レインボーリボンです。

概要

NPO法人レインボーリボンは、東京都葛飾区を拠点として活動する特定非営利活動法人です。PTAを多文化共生の楽しいボランティア活動に変えたいと願う母親たちによって設立されました。
現在は「PTA研修」「いじめ防止教室」「地域の居場所づくり」の3つの事業を柱に、包括的な子ども支援を展開しています。

PTA研修では、自治体やPTA連合からの依頼を受けて役員研修や広報研修を実施。いじめ防止教室では、子どもたちに暴力の回避方法や相談の大切さを伝えるための授業を行っています。地域の居場所づくりでは、毎月第1・第3土曜日にフードパントリー、第2・第4土曜日に「あおとこども食堂」を開催。コロナ禍以降は地域のセーフティーネットとしての役割も担っています。

そのほか、葛飾区内22団体が加盟する「かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク」の代表を務めるなど、行政と協働した支援も行っています。

支援内容／活動内容

あおとこども食堂

2016年4月から、東京都葛飾区で「あおとこども食堂」の運営をスタートしました。コロナ禍以降は、経済的に困窮する子育て家庭向けの無料食料支援「フードパントリー」も開始。現在は月2回のフードパントリーと月2回の「あおとこども食堂」を交互に開催しています。

開設当初から、地域の子どもたちや保護者にとって「安心できる居場所」づくりを心がけてきた同団体。関連NPOや専門家と連携することで、支援が必要な子どもや保護者と行政・専門機関との橋渡し役としても機能しています。

いじめ防止教室

小学5年生から中学1年生を主な対象に、「いじめ防止教室」を実施しています。被害者・加害者・傍観者という3つの立場から、「行動を変える」ことに重点を置いた授業を3日間にわたって開催。加害者には加害行為をやめること、被害者には意思表示や回避行動の重要性、傍観者には加害行為への非加担と被害者を孤立させない行動を訴えています。

「どうせ、いじめはなくならない」と諦めず、「いじめをなくす。行動を変える」という積極的な姿勢で、子どもたち自身がいじめ問題に向き合えるよう支援しています。

ＰＴＡイノベーション 

PTAを「強制的な組織」から「誇り高いボランティア活動」へと変革するべく、自治体やPTA連合からの依頼を受けて各種研修を実施しています。同じ学校に子どもを通わせる多様な立場の大人たちが、子どもの幸せのために自主的かつ楽しく活動できる「温かいコミュニティ」づくりを支援しています。

PTA広報部出身者を中心に活動しているだけあって、特に広報研修には定評があります。PTA広報の運営ノウハウを解説したYouTube動画を配信するなど、全国のPTA関係者に実践的な情報を提供しています。

詳細情報

NPO法人レインボーリボン

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