はじめに

人は誰でも「見た目（外見）」にこだわってしまうものです。しかし、現代社会には、あまりにも外見が重視されすぎているという一面があります。「NPO法人マイフェイス・マイスタイル」は、誰もが自分らしい顔で自分らしい生き方を楽しめる社会の実現をめざしています。

本コラムでは、同団体の活動内容についてご紹介していきます。

概要

顔や体に生まれつきあるアザや、事故や病気による傷痕や変形、欠損、麻痺、脱毛など、先天的・後天的な「見た目」の症状がある人たちが、差別や偏見によってぶつかる困難を「見た目問題」と名づけられました。同団体では、この「見た目問題」解決にむけて、啓発活動やネットワークの構築、政策提言など多岐にわたる活動を展開しています。
「見た目問題」を解決するためには、すべての人の心の中にある「意識」の変革と社会に存在する壁の解消が不可欠です。同団体は、「人生は、見た目ではなく、人と人のつながりで決まる」というメッセージを伝え続けています。

支援内容／活動内容

写真展「ともに」

「見た目問題」とは、顔や体に生まれつきあるアザや、事故、病気などによる傷痕、変形、欠損、麻痺、脱毛といった先天的・後天的な外見の症状がある人々が、学校、就職、結婚といった様々な場面で経験する困難を指します。この写真展の被写体である方々も、「見た目（外見）」を理由とする差別や偏見と日々向き合いながら暮らしています。
同団体は、写真展の開催にあたり、「見た目問題」を真摯に受け止め、被写体との対話を重ねることで、自分たちなりの伝え方を模索してきました。彼ら・彼女らの姿を通して、この問題を、「ともに」生きる私たちが考えていく機会にしたいと願っています。
2025年2月に開催された写真展には、およそ300名の来場者が参加。会期中にはトークイベントも行い、当事者モデルの生の声を多くの方に届けました。

Youtube番組「ヒロコヴィッチの穴」

「ヒロコヴィッチの穴」は、「見た目問題」をはじめ、最近気になる出来事や社会的な課題を、ゲストと一緒に掘り下げていく番組です。「自分らしさ」について語り合い、多様な生き方を尊重し、誰もが楽しめる社会へと繋げていくことを目指してます。

  書籍『人は見た目! と言うけれど―私の顔で、自分らしく』(岩波ジュニア新書)

外川浩子・著

『当たり前に語られジャッジされる見た目。「人は見た目じゃないよ」、そんな「きれいごと」すら語られなくなったいま、この問題をあえて問おう』（本書「帯」より）
本書では、長年、当事者と共に悩み、解決に挑んできた団体代表の外川氏が、脱毛症、口唇口蓋裂、アルビノなど、様々な症状がある人々のリアルな体験を伝えます。当事者自身の声に加え、彼ら・彼女らの家族や学校の先生が、どう関係を築くのかを具体的に考える一冊です。

詳細情報

NPO法人マイフェイス・マイスタイル