はじめに

NPO法人ブエンカミーノは、生きづらさを抱えている若者のための農業型の自立支援団体です。団体名の「ブエンカミーノ（Buen camino）」は、スペイン語で「良い旅路を！」という意味を持ちます。若者たちが未来に希望を持ち、歩んでいけるようにという思いを込めて名付けられました。
同団体が行っているのは、「共に働き・共に暮らし・自らを癒して前を向く手助け」です。過去にとらわれ、自身の将来に迷う若者を明るい出口へと導いています。
本記事では、そんな同団体の具体的な活動内容について詳しくご紹介しています。

NPO法人ブエンカミーノとは

NPO法人ブエンカミーノの代表は、人生を航海に、若者を船に、ブエンカミーノを港に例えています。港である同団体に若者たちが立ち寄って、心を休めながらたくさんの人と出会い、自分らしい暮らしと働き方を見つけるための大海原に再び出港する。このようなサポートを行うために、活動を続けている団体です。
活動内容の詳細は、以下のとおりです。

活動内容

NPO法人ブエンカミーノで行っている活動を、3つに分けてご紹介します。

農業型自立支援プログラム

同団体の大きな特徴は、農業と若者自立支援を組み合わせた活動を実施していること。長期と短期の2つのプログラムを用意し、合宿形式での共同生活が基本です。広島県安芸高田市にある「アグリめぐみの里ファーム」という大規模農園において、農業に取り組んでいます。

①長期プログラム：農業型若者自立支援（共同生活／通い）

共同生活を通じて規則正しい生活リズムを維持し、農作業で心と体を整えながら社会的自立を目指します。日々の農作業では、働くことへの責任感や、仕事をする上で欠かせない報告・連絡・相談のスキルなどを身につけられるようにサポートしています。個々の状況と段階に応じて、農業研修と並行しながら自動車学校へ通ったりアルバイトをスタートする方もいます。同団体のスタッフは、そうしたチャレンジも含めて一貫して支援しています。

②短期プログラム：ワークキャンプ・宿泊体験

就活に悩む大学生、社会人、休職中の方やニートの方などが日本各地から集まる、合宿型の農業ボランティアキャンプです。日中は農作業を行いながら汗を流し、食事作りやバーベキューなどを楽しみ、夜は車座になって就職活動のことや人付き合いのことをはじめいろいろなことを語り明かします。年齢や悩みの内容を問わず語り合う合宿キャンプの機会は、若者たちにとってかけがえのない思い出になるだけでなく、これからの生活を変えるきっかけにもなっています。

宿泊体験は、短期集中型で参加したい方、いきなり長期は不安なのでまずは体験から始めたい方を対象としたプログラムです。うつ病や適応障害など心の病をきっかけに休職し、これからどうしたらいいのか悩んでいる方の参加も受け入れています。

カウンセリング

NPO法人ブエンカミーノでは、「青空カウンセリング」と称したカウンセリングを行っています。同団体では特別なカウンセリングルームやカウンセリングのための時間を設けず、広い空の下で何気ない日常会話をすることから若者の対人援助をスタート。スタッフが一緒に農作業をするうちに、若者の口からふと本音が出るようになり、それを皮切りに対話を続けていきます。
「自分で自分を助ける術ときっかけを一緒に探す」という対人援助のモットーを掲げ、若者の新たな一歩を探すお手伝いをしています。

共同生活

NPO法人ブエンカミーノには、悩みを抱える若者が共同生活を送るためのシェアハウスが用意されています。同じように悩みを持つ仲間が集い気持ちを分かち合い、スタッフのサポートを受けながら自立に向けて歩み出すための居場所です。ここに集う若者の中には、うつや統合失調症などの精神疾患があり、自立を目指して頑張っている方もいます。また、このシェアハウスから各自が勤める職場へ通勤している方もいます。日々、各自がそれぞれの活動を行って、夜は仲間やスタッフとともに夕飯を囲む。同団体のシェアハウスは、こうした方たちが立ち寄る「港」としての役割を持っています。

引きこもりがちな生活をしている方にとって、自室は快適な居場所である一方、新たに歩きだそうとしたときにそこから離れづらくなるデメリットがあると同団体では考えています。こうした方たちが自室から離れて新たなスタートを切るキッカケを作れるように、同団体ではシェアハウスを提供。若者たちがこれまでの環境から抜け出し、仲間と暮らす安心感や楽しさを得て、新しい人生を見つけて欲しいとの思いが込められています。

詳細情報

https://www.buencamino-hiroshima.com/

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