29歳で現状の収入に満足しておらず、全体の平均年収と比べた場合にどうなのか気になる方もいるでしょう。平均年収は企業規模や業界など、勤める会社によって異なるものの、自分の年収を上げるためには昇進・昇給や副業、転職などを検討する方法がおすすめです。
このコラムでは、29歳の平均年収を学歴や雇用形態別に分けてまとめました。年収アップを目指して転職する際のポイントも解説しているので、ぜひご参考ください。

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29歳の平均年収は394万円

国税庁の「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－」によると、25歳から29歳の平均年収は394万円と公表されています。こちらは29歳のみのデータではありませんが、男性と女性をあわせると394万円が全体の平均になるようです。

29歳男性の平均年収

同資料の25歳から29歳における男性の平均年収をもとに、全体の平均と29歳男性の平均年収を以下の表にまとめました。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕（p.21）」

29歳男性の平均年収は、429万円です。29歳の平均年収と比べた場合、男性の収入は35万円高いと分かります。「平均収入の実態を年代・男女・地域別に紹介！年収アップの方法も解説」のコラムでは、男女別の平均収入や都道府県別の平均収入などを紹介しているので、こちらもあわせてご覧ください。

29歳女性の平均年収

同資料では、25歳から29歳における女性の平均年収も公表しています。資料のデータを参考に、29歳女性の平均年収を以下の表にまとめました。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕（p.21）」

表のとおり、29歳女性の平均年収は353万円となっています。29歳の平均年収と比べて、41万円低いと分かりました。ご紹介している29歳男性の平均年収と比較した場合、女性のほうが76万円低い収入になっています。

29歳の手取り額

手取り額とは、総収入から社会保険料や税金などを差し引いた金額のことです。一般的に「手取り額は総収入の75％から85％が目安」といわれており、計算する場合は総収入に対して「0.75から0.85」の数字を掛けて手取りを算出します。以下では、同資料の25歳から29歳の平均年収をもとに手取りの算出を行い、「0.75％」と「0.85％」の場合を目安の例として表にまとめました。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕（p.21）」

表のとおり、29歳の平均年収は約296万円（75％の場合）から約335万円（85％の場合）です。ボーナスの有無や勤める会社によって平均年収は変わるものの、全体平均にすると約300万円前後になると分かります。

参照元
国税庁
標本調査結果

【カテゴリー別】29歳の平均年収

ここでは、厚生労働省の「令和６年賃金構造基本統計調査の概況」をもとに、29歳の平均年収をカテゴリー別にご紹介していきます。学歴や企業規模によって、平均年収はどのように異なるのか参考としてご覧ください。

学歴別の平均年収

同資料では、高校から大学院までの学歴ごとにおけるひと月の平均賃金を公表しています。同資料の25歳から29歳のデータを参考に、学歴別における29歳の平均年収を以下の表にまとめました。なお、平均年収はひと月の平均賃金に12を掛けたものを算出しています。

参照：厚生労働省「令和６年賃金構造基本統計調査の概況 (3) 学歴別にみた賃金（p.8）」

年収が最も高いのは、大学院卒の約374万円でした。一方、年収が低いのは高卒の291万円で、大学院卒と比べると約83万円の差があると分かります。就く仕事や入社する企業で給料は変わるものの、同じ年齢でも学歴によって平均年収に差があるといえるでしょう。

高卒で収入アップを考えている方は、「高卒の平均年収は大卒とどれくらい違う？給与の高い仕事と収入アップのコツ」のコラムも参考にしてみてください。

企業規模別の平均年収

同資料を参考に、企業規模別における29歳の平均年収をまとめました。なお、こちらのデータは、25歳から29歳の平均賃金に12を掛けたものを年収として算出しています。

参照：厚生労働省「令和６年賃金構造基本統計調査の概況 (4) 企業規模別にみた賃金（p.9）」

大企業の約342万円が最も高い年収となりました。小企業の約303万円と比較すると、約39万円の差があると分かります。同じ29歳で働く場合でも、企業規模の大きいほうが平均年収は高い傾向にあるようです。

業界別の平均年収

同資料では、産業別に平均賃金を公表しています。以下の表では、25歳から29歳のひと月の平均賃金データを参考に、年収の目安をまとめました。なお、年収は平均賃金に12を掛けたものを目安としており、年収の高い傾向にある業界を抜粋のうえ記載しています。

参照：厚生労働省「令和６年賃金構造基本統計調査の概況 第５－１表 産業､年齢階級別賃金及び対前年増減率（p.10）」

業界別にすると、29歳の平均年収で最も高いのは、鉱業・採石業・砂利採取業の約389万円。次に高いのが、電気・ガス・ 熱供給・水道業の約358万円でした。私たちの生活を支える基盤となる業界は、平均年収が高い傾向にあると分かります。

なお、こちらの平均年収にはボーナスを含めていません。ボーナスの有無によって、平均年収は変動する可能性があるでしょう。

地域別の平均年収

同資料では、地域別における平均賃金のデータを公表しています。以下の表では、全国平均とあわせて平均賃金が高い傾向にある地域を抜粋のうえ、年収に換算してまとめました。

なお、こちらでご紹介する平均年収は、年齢ごとのデータではありません。29歳の平均年収ではなく、地域によっていくら差があるのか参考とする際の目安としてご覧ください。

参照：厚生労働省「令和６年賃金構造基本統計調査の概況 (11) 都道府県別にみた賃金（p.16）」

表のとおり、全国の平均年収の目安は約396万円でした。各都道府県のなかで最も高い平均年収は東京都の約484万円、次いで神奈川県の約427万円、大阪府の約418万円です。都市部の平均年収は、全国平均と比較しても高い傾向にあると分かります。
29歳で自分の平均年収を上げたいと考える場合、賃金が高い傾向にある地域で働くことを検討するのも選択肢の一つです。

雇用形態別の平均年収

同資料の雇用形態別における平均賃金を参考に、以下の表に29歳の平均年収をまとめました。なお、平均年収の目安は、25歳から29歳の平均賃金をもとに算出しています。

参照：厚生労働省「令和６年賃金構造基本統計調査の概況 (6) 雇用形態別にみた賃金（p.12）」

表のとおり、正社員で働く29歳の平均年収は約327万円でした。一方、正社員以外で働く場合、平均年収は約264万円で、正社員と比べて約64万円低いと分かります。ボーナスの有無によっては、さらに平均年収に差が生まれる可能性も。
フリーターでアルバイトやパートとして働き、29歳で平均年収を上げたいと考えている方は、正社員として働くことをおすすめします。

「フリーターの平均年収は？年齢別に正社員の収入と比較」のコラムでは、フリーターを含む非正社員の平均年収や収入を上げるための方法を紹介しているので、気になる方はこちらもご一読ください。

参照元
厚生労働省
令和６年賃金構造基本統計調査 結果の概況

29歳以外もご紹介！各年齢の平均年収について

ここでは、各年齢の平均年収を紹介していきます。年齢によっていくら違うのか、29歳の平均年収と比較しながら確認してみてください。

男性の平均年収

国税庁の「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－」では、年齢階層別の平均給与を公表しています。こちらのデータをもとに、男性の各年齢における平均年収を以下の表にまとめました。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕 」

最も平均年収が低いのは、20歳から24歳の279万円です。平均年収の高い45歳から49歳の653万円と比べると、374万円の差がありました。表のとおり、年齢とともに平均年収も上がっていると分かります。

「平均年収を比較！年齢・業界別の金額や給与アップの方法をご紹介」のコラムでは、さまざまな観点から平均年収を比較しているので、こちらも参考としてご覧ください。

女性の平均年収

同資料をもとに、以下の表では各年齢ごとにおける女性の平均年収をまとめています。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕（p.21） 」

女性の場合、平均年収が最も高いのは25歳から29歳の353万円でした。30歳以降になると、平均年収に大きな差はみられません。平均年収に大きな差がない理由として、出産や育児などのライフイベントにより、アルバイトやパート勤務の働き方に変えている方もいると考えられます。

手取り額の平均

同資料をもとに、各年齢の平均年収における手取りの目安を以下の表にまとめました。手取り額は、75％と85％の場合を想定して算出しています。

参照：国税庁「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－〔年齢階層別の平均給与〕 （p.21）」

どの年齢においても、男性の手取りは女性と比べて高い傾向にあると分かりました。また、男性の場合は年齢とともに手取り額の平均も上がっています。一方、女性の場合は25歳から29歳がピークで、30歳以降は大きな差がみられません。

なお、平均年収や手取り額は、自分が就いた職業や入社した企業によって変わります。ご紹介した平均年収における手取りの目安は、あくまで参考の一つとして捉えておくことが大切です。

参照元
国税庁
標本調査結果

29歳で年収アップするための方法4選

29歳で年収アップを考えるなら、「現職で昇進や昇給を目指す」「スキルを習得するために資格を取得する」などの方法がおすすめです。目標を立てて取り組むことで仕事に対する見方や姿勢が変わり、モチベーションアップに繋がる可能性もあります。以下で解説するので、年収アップに向けて取り組みたい方は参考にしてみてください。

1.昇進や昇給を目指す

29歳で収入をアップさせたいときは、現職で昇進や昇給を目指す方法があります。転職する必要がなく、今の職場でキャリアを築きながら収入アップに向けて挑戦できるでしょう。

昇進や昇給の評価基準は、企業ごとに異なります。企業の就業規則や人事部に確認して、昇進や昇給をするためには「何を達成すればいいのか」「どの評価基準を目指せばいいのか」を具体的に把握しましょう。
目標が明確になると、達成するためにやるべきことが分かります。昇進や昇給に向かって、自分の中で計画を立てながら業務に取り組めるでしょう。

2.専門スキルを身につけるために資格を取得する

29歳で自分の平均年収をアップさせたいときは、専門スキルを身につけるために勉強して資格を取得する方法を検討してみましょう。企業によっては「資格手当」を設けている場合があります。特定の資格を取得した人に対して手当を支給するため、収入アップを狙えるチャンスがあるでしょう。

資格手当を設けていなくても、仕事に役立つ資格を取得しスキルを身につけることで、自分に自信がついたり職場での評価に繋がったりする可能性も。たとえば、ITスキルや経理に関するスキルなど、自分が身につけたいと思うスキルについて考えてみましょう。

3.副業を始めて収入を得る

29歳で平均年収アップを考えているなら、副業で収入を得る方法も選択肢の一つです。空いた時間を活用したアルバイトや在宅でもできる仕事など、多種多様な副業が存在しています。副業をする場合、転職せずに副収入を得られるのがメリットです。

ただし、企業によっては就業規則で副業の申請を必要としていたり、副業自体を禁止している場合もあります。副業を検討している方は、事前に企業の就業規則を確認してみましょう。就業規則で禁止されている場合は、営利目的とせずに不用品を販売して収入を得たり、株に投資して利益を得たりする方法などがあります。
なお、営利目的とせずに不用品を販売する場合でも、一定の金額を超えると確定申告が必要になるため注意必要しましょう。投資については一般的に副業にはあたらないものの、就業規則で投資を禁止している企業も存在するようです。副業が禁止されていて投資を検討している場合は気をつけましょう。

4.転職をする

現職で29歳以降も働き続けた場合に収入アップの見込みがないときは、転職を検討するのも手です。転職することで給料が変わり、現職の平均年収より収入がアップする可能性も。現職での経験を活かせる仕事に転職するか、未経験の異業種に挑戦してみるのかなど、さまざまな視点で検討したうえで転職の方向性を決めることが大切です。

ハタラクティブの「若者しごと白書2025」では、18歳から29歳の正社員を対象に「将来的に転職したい理由」の調査を行いました。正社員が将来的に転職したい理由の上位3つを、以下の表にまとめています。

参照：ハタラクティブ「若者しごと白書2025 4-7. 転職したい理由（p.47）」

将来的に転職をしたい理由の1位は「今より多くの収入を得たいため（63.4％）」です。半数以上の方が、現職より年収を上げるため、前向きに転職を検討していると分かりました。
29歳で転職を前向きに検討しているなら、就活に向けて早めに動き始めることをおすすめします。

参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2025

29歳で年収アップに向けて転職する際のポイント

29歳で転職する場合、就活に向けて押さえておきたいポイントがいくつかあります。以下で就活におけるポイントを紹介しているので、転職を検討している方は参考としてご覧ください。

自分の市場価値を知る

転職における市場価値とは、自分のスキルやこれまでの経験が、転職市場においてどのくらいの価値をもつのか表すことを指します。29歳で平均年収を上げるために転職する場合、自分にはどのような市場価値があるのか確認してみることがポイントです。

自分の市場価値は、Webサイトにある年収診断サービスや就活サイトなどの利用により確認できます。また、エージェントに相談して市場価値を聞くことも可能です。自分の市場価値を参考にしたうえで、転職に向けた準備や対策を進めていきましょう。

経験やスキルを活かせる仕事に注目する

29歳で今より年収を上げるために転職するなら、キャリアを棚卸ししてこれまでに身につけたスキルを洗い出してみたり、自己分析を行って強みを把握してみたりするなど、自分の経験やスキルを活かせる仕事に注目してみましょう。
たとえば、同じ業界や職種の場合、現職で経験した内容や身につけたスキルを、企業に評価してもらえる可能性があります。「即戦力として活躍が期待できそう」と評価され、現職から年収がアップする場合も。

また、自分のスキルや経験が活かせる仕事なら、入社後に「仕事が合わない」「自分のスキルが足りない」などのギャップも起きにくくなるでしょう。

幅広い企業に目を向ける

平均年収アップを目指して29歳で転職するときは、客観的な視点をもって幅広い企業に目を向けてみましょう。客観的な視点で企業を比較する方法に、「企業のWebサイトで基本情報を確認してリストを作成し、企業同士の特徴や魅力を比べる」「業界地図や就職四季報などの本を読んで、業界や企業への理解を深める」などがあります。
また、理解を深めたうえで気になる企業をピックアップしていき、これまで自分が身につけてきたスキルや強みを活かせる仕事はあるかどうか、一つずつチェックしながら比較して検討する方法もおすすめです。

世の中には大企業や上場企業、有名企業、中小企業など、さまざまな企業が存在しています。知名度や企業規模だけに注目して転職活動を進めると、倍率が高くて思うように選考が進まなかったり、自分の適性に合わない企業に就職したりする恐れがあるので注意しましょう。

エージェントを活用する

29歳で平均年収を上げるために転職を検討するなら、エージェントを活用してみましょう。エージェントに相談すると、転職活動におけるさまざまなサポートを受けられます。プロの視点をもつキャリアアドバイザーが、求職者の適性を見極めて求人紹介をするため、「想像していた仕事内容と違った」「社風や職場の雰囲気が自分に合わない」のような入社後のギャップが起きにくく、納得のいく転職が叶う可能性が高まるでしょう。

「29歳の平均年収を知り、自分の収入をさらに上げたくなった」「将来のことを考えて転職したい」と考えている方は、就職・転職エージェントのハタラクティブにご相談ください。ハタラクティブは、フリーターを含む20代を中心とした若年層の就活に特化したエージェントです。就活に関する悩みや希望に寄り添い、あなたの就職活動をキャリアアドバイザーがサポートします。丁寧なヒアリングを行い、あなたに合った求人を厳選してご紹介するので、どの仕事に就くか迷っている方も安心です。
ハタラクティブでは、履歴書の書き方に関するアドバイスや面接対策なども行っています。所要時間1分程度で分かる適職診断もおすすめです。ハタラクティブのサービスはすべて無料でご利用いただけるので、ぜひお問い合わせください。

29歳平均年収に関してよくあるQ＆A

29歳の平均年収に関する疑問をQ＆A形式で回答しています。平均年収について疑問のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

大企業に勤める29歳の平均年収を知りたいです

大企業の場合、29歳の平均年収は341万7,600円と公表されています。企業によって異なるものの、一般的に大企業の平均年収は、中企業や小企業と比べて高い傾向にあるようです。
コラム内の「企業規模別の平均年収」では、企業規模別に平均年収を紹介しています。気になる方は、こちらもあわせてご覧ください。

29歳平均年収はボーナス込みでいくらですか？

国税庁の「令和５年分 民間給与実態統計調査－調査結果報告－」によると、ボーナスを含めた29歳の平均年収は394万円と公表されています。29歳男性の平均年収は429万円、女性は353万円でした。
ただし、ボーナスの有無や支給額は企業によります。ご紹介した29歳の平均年収は、あくまで目安として参考程度に留めておきましょう。

参照元
国税庁
標本調査結果

29歳公務員の平均年収を教えてください

人事院の「国家公務員給与の実態～ 令和６年国家公務員給与等実態調査の結果概要 ～（p.3）」によると、諸手当を含めた公務員全体の平均給与月額は41万4801円と公表されています。平均月額に12を掛けて年収に換算すると、497万7,612円です。公務員はボーナスの支給があるため、そちらをあわせるとさらに平均年収の金額は上がると想定できます。
なお、こちらの給与月額は29歳のみのデータではありません。参考の一つとして捉えておきましょう。

参照元
人事院
各種調査等の結果詳細

就職・転職エージェントのハタラクティブでは、キャリアアドバイザーが就活にまつわるサポートを行っています。自分の年収に満足していない、これから就職や転職を検討している方は、お気軽にご相談ください。