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給料の控除とは?給与明細の見方やポイントなどを解説
更新日
この記事のまとめ
- 控除とは、一定の金額を差し引くという意味の言葉
- 給料から控除されるものは、大きく分けて「所得控除」と「税額控除」の2種類
- 所得控除は所得額から差し引くことができ、「人的控除」「物的控除」の2つがある
- 税額控除とは、課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から一定額を控除すること
- 新社会人は給料から健康保険や厚生年金料、住民税などが控除されない
- 給与明細には「支給」「控除」「勤怠」の3項目がある
- 「支給」には基本給や交通費、残業代などの手当が記されている
- 「控除」にはあらかじめ引かれている社会保険料や税金が記されている
- 「勤怠」には出勤日や残業時間などが記されている
- 就職・転職活動では、手当よりも基本給を重視しよう
「給料の控除って何?」「給与から何が引かれているのか詳しく知らない」という方も多いのではないでしょうか。毎月の給料からは、社会保険料や住民税など、さまざまな税金が控除されています。控除が適用されることで税額が下がる仕組みになっているため、覚えておくと良いでしょう。このコラムでは、給料の控除とは何かについて解説。また、給与明細の見方や知っておきたいポイントなども紹介しています。
給料の控除とは
「控除」とは、一定の金額を差し引くという意味を持つ言葉です。給料の控除には、「所得控除」と「税額控除」の2種類があり、適用されることで税額が下がる仕組みになっています。
所得控除
所得控除は、所得額から差し引くことができる控除のことです。所得控除は、自身や家族など、人に対する「人的控除」と社会政策的な配慮から設けられた「物的控除」の2つに分けられます。国税庁の「所得税のしくみ」によると、2024年現在の所得控除の種類は、以下のとおりです。
人的控除
- ・基礎控除
・配偶者控除
・配偶者特別控除
・扶養控除
・障がい者控除
・寡婦控除
・ひとり親控除
・勤労学生控除
物的控除
- ・社会保険料控除
・生命保険料控除
・地震保険料控除
・小規模企業共済等掛金控除
・医療費控除
・雑損控除
・寄附金控除
所得控除については、「所得税の控除ってなに?仕組みや種類を知ろう」のコラムでも詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
参照元
国税庁
所得税のしくみ
税額控除
国税庁の「No.1200 税額控除」によると、税額控除とは、課税所得金額に税率を乗じて算出した所得税額から、一定の金額を控除することを指します。主な税額控除の種類は、以下のとおりです。
- ・配当控除
・分配時調整外国税相当額控除
・外国税額控除
・政党等寄附金特別控除
・認定NPO法人等寄附金特別控除
・公益社団法人等寄附金特別控除
・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除
・住宅耐震改修特別控除 など
税額控除は、税額から直接差し引くため、さらに税金を軽減できるでしょう。
参照元
国税庁
No.1200 税額控除
初任給で控除されるのは雇用保険料と所得税
新入社員の初任給では、健康保険料と厚生年金保険料、住民税が給与から引かれません。では、なぜ初任給では引かれる額が少ないのでしょうか。以下で解説していきます。
健康保険や厚生年金料が引かれない理由
健康保険や厚生年金保険料は、前月の給与に対して支払うものです。そのため、3月に給与を得ていない新入社員は、4月の給与からは引かれず、5月の給与から控除されるようになります。「4月よりも5月のほうが給与が少ない」と、慌てないようにしましょう。
住民税が引かれない理由
住民税は前年(1月から12月まで)の所得に対して課税されるものです。そのため、控除されるのは入社2年目の6月からとなります。「入社2年目になって控除額が増えた」と感じるのは、2年目から引かれる住民税が1つの要因になっていることも考えられるでしょう。
上記のように、社会保険料や税金など、給料にはさまざまな控除が存在します。給与明細を確認する際は、意識しておくと良いでしょう。
給与明細の見方
給料の控除額は、毎月支給される給与明細で確認することができます。では、どこを確認すれば良いのでしょうか。以下で、一般的な給与明細の記載事項や見方とあわせて解説していきます。
支給
給与明細の「支給」欄は、会社から払われる金額のことを指します。基本給のほか、交通費や残業をした場合の残業代などの手当も記されています。
控除
給与の控除額を知りたい場合は、「控除」欄を見るようにしましょう。給与明細の控除欄には、「厚生年金」「健康保険」「雇用保険」などの社会保険料や、住民税、所得税といった、あらかじめ給与から引かれている金額が記載されています。支給額から控除を引いた金額が、実際に社員に支払われる「手取り」となります。
勤怠
給与明細の「勤怠」欄には、「出勤日数」や「時間外労働時間」「有給休暇取得日数」などが記載されています。そのため、勤怠欄では「有給休暇の取得がきちんと数えられているか」「残業時間と残業代が合っているか」などをチェックできるでしょう。
給与明細は、一般的に上記の3つの項目があり、それぞれ給与を確認する上で大切な情報が細かく記載されています。確認した際に不明点や手違いなどがあった場合は、担当者に確認しましょう。給与明細の確認方法については、「給与明細の正しい見方とは?確認する際のポイントも解説!」のコラムでも紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
給与明細を確認するときのポイント
企業によって異なりますが、給与明細の「支給」の項目には、さまざまな手当が記載されていることがあります。給与明細に載っている手当が、何を指しているのか知っておきましょう。
残業手当
残業手当とは、その名の通り時間外労働(労働基準法で定められた労働時間を超えて働くこと)を行った際に支払われる手当です。原則、1日8時間、週40時間を超えた労働には、1時間あたり賃金の25%増の残業代が発生します。
休日出勤手当
休日に出勤した場合に支払われる手当のことを指します。休日の設定は会社によって異なるため、会社の規定をきちんと確認しておきましょう。「祝日など、契約上では休みとされている日に出勤をしても休日出勤として扱われなかった」というトラブルもあるようです。
住宅手当
社員の家賃や住宅ローンなど、住宅費用を補助してくれる手当です。支給される条件や金額は会社によって異なり、住宅手当が存在しない会社も少なくありません。
通勤手当
通勤にかかる費用のことを指します。上限金額などは会社によって異なりますが、一般的には通勤手当を導入している企業のほうが多いようです。
資格手当
特定の資格を持っている場合に支給される手当のことを指します。支給条件や対象の資格は企業によって異なりますが、業務に必要な資格を持っている社員に支給する場合や、その資格を取るために必要な費用を負担してくれる場合もあるようです。そのため、資格手当は社員のやる気やスキル向上のために設けているといえるでしょう。
上記のほか、会社によって独自の手当や制度を導入していることがあります。事前に調べて就職や転職の会社選びの参考にしてみると良いでしょう。
手当より基本給の金額を重視しよう
手当以上に大切な項目が基本給です。「基本給」は、給料の基礎となる部分で、残業代を計算する際の基となり、企業によっては賞与の算出方法が「基本給◯ヶ月分」という場合もあります。手当が豊富だったとしても、基本給が極端に低い場合には注意が必要です。就職・転職活動で求人を見る際は、手当だけでなく基本給の確認も忘れずに行いましょう。基本給については、「基本給とは?低いと損をする?給与内訳の仕組みを解説」のコラムでも詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。「給料の控除額の見方を知りたい」「就職・転職活動での企業選びに不安がある」「自分に合った職場で働きたい」などとお考えの方は、ハタラクティブの利用を検討してみませんか。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。