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リフォーム業界の仕事内容は?今後の動向や将来性についても解説
更新日
この記事のまとめ
- リフォーム業界には、専門会社や工務店などの種類がある
- リフォーム業界は、深刻な人手不足や悪徳業者の存在などが課題になっている
- リフォーム業界の職種は、インテリアコーディネーターやリフォーム大工などがある
- リフォーム業界は、コミュニケーション能力や責任感がある人に向いている
リフォーム業界に興味がある人のなかには、詳しい仕事内容や、自分に向いているかどうか知りたいと思っている方もいるでしょう。リフォーム業界は今後も需要拡大が見込まれており、未経験からも挑戦できる業界といえます。
このコラムでは、リフォーム業界の仕事内容や将来性、課題などを解説。リフォーム業界への就職・転職を考えている方は、このコラムで業界についての知識を深め、進路を考える参考にしてみてください。
リフォーム業界とは
リフォームとは、古くなった住宅のキッチンやお風呂などを新しくして、新築のように回復させることです。また、賃貸住宅における原状回復工事や、間取りを大きく変えるリノベーションもリフォームとする考え方もあります。近年では、中古物件を改修して売り出すリノベーション住宅も増加しているようです。
リフォームとリノベーションの違い
リフォームとは、老朽化したものを新築の状態に近づけることを指し、リノベーションとは、新築時よりも性能を向上させ、プラスアルファの価値を生み出すことを指します。たとえば、キッチンをグレードの高いものに変更したり、家全体をバリアフリーにしたりするのがリノベーションです。
リフォーム業界の代表的な仕事
リフォーム業界にはリフォーム専門の業者のほか、工務店や設備メーカー、ハウスメーカーなどがあります。また、近年はホームセンターや家電量販店がリフォーム事業に参入しており、リフォーム業界に含まれるようになりました。
リフォーム業界の代表的な仕事
- リフォーム専門会社
- 工務店設備メーカー
- ハウスメーカー
- 家電量販店やホームセンター
リフォーム専門会社
新築工事を行わず、リフォームに特化したのがリフォーム専門会社です。工務店や設備会社がリフォーム部門を独立させてできた会社も多いといわれています。
専門会社だけあって実績が豊富で、技術力も高い業者が多いようです。そのため、部分リフォームからフルリノベーションまで、多種多様な対応ができる点が強みでしょう。
工務店
工務店は地域密着型が多く、地域の特徴に合わせた工事が可能です。寒冷地や海抜の低い地域などでは、気候・災害を考慮した提案をしてくれるのが魅力といえます。
また、仕入れ先とも昔ながらの付き合いを続けているケースが多く、工事の内容やコストについても臨機応変に対応してくれる工務店が多いようです。ただし、トレンドを意識したデザインなどは苦手な場合があります。
設備メーカー
住宅設備のメーカーのリフォーム部門や、メーカーからリフォームを請け負っている代理店もあります。設備メーカーは大手が多く、全国に対応しているのが特徴です。自社製品しか扱わない分、細かい部分まで知識があり、アフターサービスも充実しています。
ただし、設備メーカーのリフォームでは他社製品を使えないのがデメリット。「トイレは●●で、キッチンは△△の商品にしたい」といったリフォームはできません。また、会社によっては設備リフォームのみで、フルリノベーションには対応していない場合があります。
ハウスメーカー
大手のハウスメーカーは、リフォーム部門を子会社にしているケースが多いようです。デザイナーや一級建築士を抱えている会社も多く、個々の要望に合わせられるのが強みといえます。
ただし、全国に支店を持ち、宣伝広告費や人件費もかけているため、工事費用は高くなりがちです。
家電量販店やホームセンター
家電量販店やホームセンターは、他業界からの新規参入であり、リフォームの実績としては少ないといえます。ただし、店舗で商品を購入したついでにリフォームを頼める手軽さや、丸ごと依頼することで値引きが利きやすいのが魅力です。
リフォーム業界に関連する業界
リフォーム業界と関連が深いのは、インテリアや不動産、エネルギーインフラといった業界です。いずれの業界も、住宅関連の事業を行っていることから、リフォームへの参入が進みつつあります。
リフォーム業界に関連する業界
- インテリア業界
- 不動産業界
- エネルギーインフラ業界
インテリア業界
リフォームの際、設備だけでなくインテリアも一新したいと考える人もいます。部屋の図面をもとに家具のコーディネートを提案するサービスを実施しているインテリアショップもあり、リフォーム業界とインテリア業界は相互利益をもたらす関係性です。
また、リフォーム部門を持つインテリアショップもあり、「好きな家具を中心に内装を考えたい」という顧客の需要に応えています。「インテリア業界の仕事」で、インテリア業界の仕事内容や関連する職種について紹介していますので、こちらのコラムもあわせてご覧ください。
不動産業界
近年は「リノベ物件」という言葉もあり、最初からリフォーム・リノベーションありきで販売される物件も多いといわれています。新築に比べて割安なうえ、希望の間取りや内装にできるとあって、あえて「リノベ物件」を選ぶ人もいるようです。
不動産業界では、空き家の再活用や中古物件の販売を促進する方法の一つとして、市場拡大が期待されています。
エネルギーインフラ業界
電気やガスを扱うエネルギーインフラ業界でも、リノベーションを手掛けています。たとえば、オール電化や太陽光パネルの設置工事など、プラスアルファの工事を行うことが多いようです。
エネルギー供給会社の場合、検針やLPガスの交換などで地域住民と接する機会も多く、顧客にとって依頼しやすいのが魅力といえます。インフラ業界について詳しくは「インフラ業界の職種や将来性とは?向いている人や志望動機の書き方も解説」のコラムをご覧ください。
リフォーム業界に必要な資格やスキル
リフォーム業界への就職に必須の資格はないものの、実務では専門知識が必要となるため、勉強のために挑戦するのも良いでしょう。また、お客さまにとっても、資格がある人のほうが信頼度が高いため、取得しておいて損はありません。リフォーム関連の資格は多数あるため、ここでは代表的な資格を紹介します。
リフォーム業界に必要な資格やスキル
- リフォームスタイリスト
- マンションリフォームマネジャー
- エクステリアプランナー
リフォームスタイリスト
一般社団法人 日本ライフスタイル協会が実施する試験で、水回り・省エネ・バリアフリーといった各種リフォームの知識を得られます。
また、トラブルやクレームを未然に防ぐための相談業務を重視した内容となっているので、ショールームのアドバイザーを目指す人に向いているでしょう。
マンションリフォームマネジャー
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターが実施している試験で、マンションの標準管理規約や法整備に関する問題や、リフォームの設計・工事・資金計画などの知識も問われる内容となっています。学科試験と設計製図試験があり、合格率が低く難しい試験とされているようです。
エクステリアプランナー
公益社団法人 日本エクステリア建設業協会が主催しており、エクステリア(外構)の設計・施工についての知識を問う内容になっています。
1級と2級があり、1級は建築士や造園施工管理技士など、いずれかの資格を持っている人しか受験できません。そのため、合格すれば高い専門知識があると認められ、就職で有利に働く可能性があります。2級は誰でも受験可能です。
リフォーム業界の具体的な職種
リフォーム業界には、営業職や事務職といった職種のほかに、リフォームプランナーやインテリアコーディネーターといった職種もあります。ここでは、リフォーム業界の特徴的な職種について紹介するので、参考にしてみてください。
リフォーム業界の具体的な職種
- リフォームプランナー
- リフォーム大工
- インテリアコーディネーター
リフォームプランナー
リフォームプランナーは、顧客の希望を聞き、間取りや設備などの提案をするのが仕事です。現地調査や商材・資材の手配も行うことがあるため、建築や施工管理などの専門知識が必要な場合があります。
また、会社によっては営業からアフターフォローまで担当する可能性も。どの部分を任されるかは、就職先によって異なるようです。
リフォーム大工
住宅リフォームの工事やメンテナンスを行うのが、リフォーム大工です。大工になるのに必須の資格はありませんが、すでに完成している家の工事やメンテナンスを行うには、家の形状への理解や知識が必要になります。そのため、リフォーム大工は新築の建設を行う大工に比べると経験者が多い傾向にあるようです。
また、ガスや水、電気工事などのリフォームに関連する工事を行う場合には、専門的な資格を取得する必要があります。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、物件の内装を提案しコーディネートをする仕事です。「自分らしく暮らしたい」というリノベーションの需要が高まっている昨今、活躍の場が増えています。
インテリアだけではなく、空間設計や建築に対する知識を持つことでキャリアアップも目指せる職種です。
職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtagの「インテリアコーディネーター」によると、インテリアコーディネーターの毎月の平均賃金は約25万円、平均年収は約481万円でした。
参照元
職業情報提供サイト(日本版O-net)jobtag
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リフォーム業界の現状
ここでは、国土交通省の調査をもとに、リフォーム業界の現状と課題について解説します。
リフォーム業界の市場規模
国土交通省の「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(概要)」によると、2022年度の建築物リフォーム・リニューアル工事の受注高の合計は11兆5,545億円で、このうち住宅関連工事の受注高は3兆9,200 億円でした。内訳は以下の通りです。
項目 | 受注高 | 対前年度比 |
---|---|---|
増築工事 | 500億円 | 27.4%減 |
一部改築工事 | 1,084億円 | 9%増 |
改装・改修工事 | 3兆630億円 | 5.5%増 |
維持・修理工事 | 6,977 億円 | 3%減 |
参考:国土交通省「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(概要)(p.3)」
また、同省の「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書(p.43)」によると、リフォーム住宅の場合の資金は平均206万円となっています。
リフォーム業界の現状
国土交通省の「建築物リフォーム・リニューアル調査報告(概要)表1-1 受注高の推移(p.10)」に掲載されている「2021年度計 受注高の推移」を見ると、2020年度は対前年比マイナスでした。
しかし、2021年度は対前年比17.5%、2022年度も前年比4.6%と回復しています。
リフォーム住宅の世帯主は高齢者が多い
同省の「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書7.3.1 世帯主の年齢(p.272)」によると、リフォーム住宅に住んでいる世帯主の平均年齢は60.2歳です。リフォーム住宅の世帯主のうち、53.7%が60歳以上で、50代は23.7%。30代は6.4%に留まっています。
リフォームで多いのは設備の改善・変更
国土交通省の「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書」によると、リフォームの部位として多かったのは以下の項目でした。
リフォームの部位(複数回答) | 割合 |
---|---|
外壁 | 25.6% |
トイレ | 22.6% |
浴室 | 22.4% |
居間 | 21.9% |
キッチン | 18.6% |
屋根 | 17.2% |
引用:国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書(リフォームの部位、260p)」
屋外にあり老朽化が目立つ外壁や屋根、使用頻度が高く故障や汚れなどが気になる設備や部屋などが多いことが分かります。
また、同調査によると、リフォームした部位にかかわらず「住宅がいたんだり汚れたりしていた」「設備が不十分だった」「家を長持ちさせるため」など、機能面の改善やメンテナンスを動機としている割合が高いことが分かりました。
リフォームが必要なのは築何年から?
同調査の「(2) 住宅の取得時期」によると、2022年度にリフォームした住宅の平均居住年数は25.6年でした。このうち、新築で購入した人の平均居住年数は27.6年、中古で購入した人の場合は18.2年となっています。
つまり、20年前後住んでからリフォームするのが一般的であり、世帯主の年齢が高いことの一因でもあると考えられるでしょう。
参照元
国土交通省
建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和4年度第4四半期受注分、令和4年度計)
「在宅勤務スペース」「宅配ボックス設置」などについて新たに調査しました!~令和4年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~
リフォーム業界の課題
リフォーム業界には、空き家問題や人手不足など、将来のために解決すべき課題が複数あります。ここでは、リフォーム業界が抱えている課題について詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
リフォーム業界の課題
- 空き家問題
- 深刻な人手不足
- 悪徳業者の存在
- 資材不足
空き家問題
日本では空き家の増加が問題となっているにもかかわらず、欧米に比べて中古住宅の流通が少ないといわれています。国土交通省「令和4年度 住宅市場動向調査 報告書(4)新築か既存(中古)かの選択理由(22p)」によると、中古住宅を選ばなかった人の理由として、以下が挙げられていました。
- ・新築のほうが気持ち良いから
- ・リフォーム費用などで割高になる
- ・隠れた不具合が心配だった
- ・耐震性や断熱性など品質が低そう
- ・給排水管などの設備の老朽化が懸念
このことから、中古住宅について不透明な部分があることへの不安と、それを解消するためのリフォーム費用にも不安があることが課題となっている状況が分かります。
このような消費者の不安を解消し、中古住宅の流通を活発化させようと国土交通省では多種多様な取り組みが行われているようです。「既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた取組み」には、中古住宅の品質・性能や価格が消費者にとって分かりやすく評価されることや、2014年には住宅リフォーム事業者団体登録制度を創設するなどの対策が示されています。
また、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターによる「リフォーム無料見積チェックサービス」や専門家による建物検査(インスペクション)と保証がセットになった保険制度なども整備が進んでいます。消費者の不安や疑問を解決するため、国を挙げて対策に乗り出していることが分かるでしょう。
参照元
国土交通省
「在宅勤務スペース」「宅配ボックス設置」などについて新たに調査しました!~令和4年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ~
既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた取組み
深刻な人手不足
人手不足が深刻になっていることも、リフォーム業界が向き合うべき課題の一つ。
厚生労働省の「建設業の人材確保・育成に向けて(令和6年度予算概算要求の概要)」によると、建設業の技能者の約4分の1が60歳以上となっているのに対し、29歳以下は約12%という結果が出ており、高齢化の傾向があることが分かります。その影響はリフォーム業界にも及んでおり、企業の後継者不足にもつながっているようです。
若年層を確保するため、国土交通省と厚生労働省が連携して処遇の改善や技能の向上を目指す「建設キャリアアップシステム(CCUS)」という取り組みを推進しています。
参照元
厚生労働省
建設業の人材確保・育成に向けた取組を進めていきます~厚生労働省・国土交通省の令和6年度予算概算要求の概要~
悪徳業者の存在
悪徳業者の存在は、リフォーム業界にとって深刻な問題となっています。メディアによる報道の影響で近年は減少しているものの、一部の悪徳業者は現在も活動を続けているのが現状。消費者庁の「悪質なリフォーム事業者にご注意ください!!」にあるように、無料点検を騙って高額請求をされる場合もあるようです。
悪徳業者の存在は、リフォーム業界全体の信用度や経営にも影響を及ぼす可能性があります。工事内容や価格など、消費者への明確な説明を心がけ、信頼関係を構築する必要があるでしょう。
参照元
消費者庁
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資材不足
近年は資材不足がリフォーム業界の深刻な問題となっています。新型コロナウイルスの流行で住宅の需要が増えたことにより、輸入木材の価格が高騰する「ウッドショック」が主な原因の一つ。さらに円安や鋼材価格の高騰、国内の木材不足等も重なり、資材不足に陥っているようです。
衆議院によると、ウッドショックについては令和4年6月に政府の政策に関する質問注意書も提出されているため、深刻な問題であることが分かります。
リフォームに必要な資材が不足し、価格が高騰することで、リフォーム工事の遅延が発生してしまう場合もあるようです。
参照元
衆議院
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リフォーム業界の将来性
国土交通省では5年ごとに「住生活基本計画」を策定しており、2021年には「新たな住生活基本計画の概要」が閣議決定されました。
この計画によると、既存住宅流通及びリフォームの市場規模は2018年は12兆円でしたが、2030年には14兆円を目指していると示されています。脱炭素社会や長寿化に対する取り組みとして、住宅を再生し長く使い続けるためのリフォームが注目されているようです。
なお、この金額には中古住宅の売買等も含まれているため、リフォームだけの市場規模ではない点に注意が必要です。
リフォーム業界の今後の動向
同調査によると、住環境において今後必要とされる施策には以下のような内容があります。
- ・多様なライフスタイルへの対応
- ・バリアフリーや断熱など高齢者に適した住環境の整備
- ・省エネルギー性能の向上
- ・災害対策
働き方改革や新型コロナウイルス感染症の影響で人々の住まい方が多様化しつつあり、それにともなうリフォームは今後も増えるでしょう。たとえば、ワークスペースの設置、子どもの在宅学習の環境整備といったリフォームが考えられます。また、二拠点生活や移住を選択する人も増えているため、地方の中古住宅におけるリフォーム・リノベーションが増える可能性もあるでしょう。
また、高齢者は今後右肩上がりに増えるため、バリアフリーへの改修や住み替えも増えていく見込みです。そのほか、ヒートショック対策としての断熱リフォーム、省エネ住宅の増加、耐震性能の向上などが進められると考えられます。
後継者不足への対策としては、「職業能力開発等と連携して大工技能者等の担い手の確保・育成」「AIによる設計支援」「ロボットを活用した施工」などが挙げられており、需要と供給のバランスを取る工夫が進められるようです。
空き家対策モデル事業で需要が増える可能性がある
国土交通省は、NPO法人や民間事業者が空き家を活用するための調査・改修工事などを支援する「空き家対策モデル事業」の募集を、令和5年に開始しました。
この事業により、今後空き家を事業や子育てのために再活用する施設や世帯が増えることが予想されるため、リフォーム業界の需要が高まる可能性があります。
これからのリフォーム業界で活躍するために必要なこと
需要が高まっているリフォーム業界ですが、SNSの普及やネットでの口コミの広がりなどで業者間での競争が激しくなりつつあるようです。顧客の信頼を得て生き残り、これからのリフォーム業界で活躍するには、以下のような戦略が必要でしょう。
・SNSやWebサイトを活用した発信
・他社とは異なる強みや得意分野のアピール
・地域に根ざした経営
・顧客のニーズに応えるサービスの提供
上記の取り組みには、リフォームや建設の専門知識だけではなく、マーケティング力や流行を先読みする力、コミュニケーション能力などが不可欠です。リフォーム業界を未経験から目指す場合、これらのスキルや経験をアピールすることで高評価を得られる可能性もあるでしょう。
ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
参照元
国土交通省
住生活基本計画(全国計画)
令和5年度 空き家対策モデル事業の募集を開始します!
リフォーム業界に向いている人
リフォーム業界に携わる職種は数多くありますが、共通しているのは「住宅の問題を解決し、より良い住まいにする」ことです。そのためには、下記のような強みのある人材が活躍できるでしょう。
- ・顧客目線のサービスを提案できる人
- ・コミュニケーション能力がある人
- ・責任感のある人
リフォームの仕事では、お客さまの住宅に対する悩みをヒアリングし、問題解決の方法を提案する能力が求められます。自分が良いと思った案を押し付けるのではなく、相手にとって何が最善かを考えるのが重要です。そのためには、顧客目線になったうえで、相手の話をよく聞く姿勢が必要といえます。また、10年後・20年後のことまで考え、責任をもって仕事に取り組むのも大切です。
リフォーム業界への就職・転職を考えている方は、自分に適性があるかも踏まえたうえで検討しましょう。
自分の適性が知りたい方は、このコラムの上部に設置されている適職診断を活用するのもおすすめです。およそ1分で診断できるので、スキマ時間で気軽に試せます。
リフォーム業界のメリット・デメリット
リフォーム業界は人の暮らしに密接した仕事であり、人生に関わるといっても過言ではありません。また、仕事の成果が形となるため、達成感を味わえるのも魅力でしょう。この項では、リフォーム業界のメリット・デメリットを解説します。
リフォーム業界の魅力とやりがい
リフォーム業界は依頼者の生活を向上させ、暮らしを豊かにする仕事です。自分の提案によって暮らしやすさが大きく変わり、心身の健康に良い影響を与える場合もあります。また、描いた図面が最終的に形となることで、依頼者の理想や夢をかなえることも可能です。「あなたに頼んで良かった」と感謝の言葉をもらえたときには大きなやりがいを感じるでしょう。
そのほか、公営住宅や福祉施設のリノベーションなど大きな工事を担当すると、地域活性化や社会課題の解決にまで影響を及ぼす場合もあります。「人や社会の役に立ちたい」と考える人にとっては、魅力の多い仕事です。
リフォーム業界の大変なところ
リフォームの仕事では、依頼者とのコミュニケーションが成果物への満足度を大きく左右する恐れがあり、責任重大な点が大変なところです。自分では意思疎通が取れているつもりでも、依頼者にとっては確認不足だったなどのトラブルが発生しやすい側面もあります。
また、依頼者の要望と予算を調整したり、職人のスケジュールを押さえたりなどの地道な仕事も多いようです。リフォームは費用が高いため依頼者の目も厳しい傾向にあり、丁寧で正確な仕事が求められます。
リフォーム業界の志望動機
リフォーム業界に就職・転職する際の志望動機では、自分の適性をアピールしつつ、なぜこの業界を選んだのかを具体的に説明しましょう。この項では、経験者・未経験者それぞれの志望動機を紹介します。
未経験者の志望動機
未経験でリフォーム業界への就職・転職を目指す場合は、リフォーム業界で活かせそうな「強み」をアピールする志望動機を作成しましょう。それに加えて、「なぜ住宅業界の中でもリフォームを選んだのか」「なぜその企業を選んだのか」を明確にするのがポイントです。
その際は、学生時代や日常の経験のなかで、リフォームに興味を持った具体的なエピソードを織り交ぜるのも良いでしょう。
業界未経験からリフォーム営業職に志望する場合の例文
「御社の求人に応募した理由は、顧客目線を徹底するという姿勢に共感したからです。
前職ではメーカーの法人営業を担当し、取引先の要望を製品に取り入れて問題を解決することにやりがいを感じておりました。
一方、私生活では祖父の介護や結婚を経て暮らしへの興味が深まり、転職を決意するに至りました。リフォームの仕事は、暮らしにおける悩みを解決するという点に深く関心を持っています。
前職で身につけたヒアリング能力と、私生活で経験した暮らしのアイデアを活かし、御社に貢献したいと考えております。」
経験者の志望動機
リフォーム業界経験者がほかの企業に転職する場合の志望動機では、前職で身につけた専門スキルや実績をアピールしましょう。また、転職理由は聞かれる可能性が高いため、採用担当者が納得できる理由を考えておくのも大切です。転職理由は志望動機で詳しく説明する必要はないので、簡単に触れておくように工夫してみてください。
リフォーム会社の事務職から設計を志望する場合の例文
「前職はハウスメーカーのリフォーム部門で事務職をしておりました。見積もりの作成や、スケジュール管理などを任され、陰ながら営業職や設計担当を支えるのにやりがいを感じていましたが、次第に自分でも提案してみたいと思うようになり、リフォームプランナーの資格を取得いたしました。
御社は、リフォーム専門会社で大小さまざまな工事を手掛けている点に魅力を感じております。前職では大規模リフォームに携わることが多かったので、そこで得た商品知識やスケジュール管理能力などを活かしつつ、資格取得で学んだ知識を活かしてお客さまに寄り添った提案をしていきたいと考えております。」
志望動機の作り方については「志望動機の作り方を解説!好印象な回答をするポイントとは」のコラムで詳しく解説していますので、こちらもあわせてご覧ください。
「現職とは違う業界への転職を検討しているが、自分に適性があるか不安」「未経験で就職できるか心配」とお悩みの方は、就職・転職エージェントの活用がおすすめです。
20代を中心とした若年層に特化した就職・転職エージェントであるハタラクティブでは、未経験者を歓迎している求人も多数取り扱っています。キャリアアドバイザーが丁寧なヒアリングを行い、結果に沿った求人を紹介するので、フリーター・ニートからの就職や、異業界への転職も安心です。サービスはすべて無料のため、未経験の業界への就職・転職を考えている方は、ぜひハタラクティブにご相談ください。
リフォーム業界に関するFAQ
ここでは、リフォーム業界に関する疑問や悩みをQ&A方式で解決します。
リフォーム業界にホワイト企業はある?
リフォーム業界にもホワイト企業はあるようです。ホワイト企業とは、従業員にとって働きやすい環境を整えている会社を指します。離職率の低さや、有給休暇の取得率の高さなどが一般的な特徴です。「ホワイト企業に転職したい!未経験でも大丈夫?優良企業の見分け方とは」のコラムで、ホワイト企業を探す方法を紹介していますので、ご一読ください。
リフォーム業界は「きつい」って本当?
企業によっては、飛び込み営業や休日出勤が発生するため、「きつい」というイメージを持つ人もいるようです。しかし、働き方は職場によっても、職種によっても異なります。働き方や業務内容をしっかり調べ、「自分の適性や性格に合うかどうか」を基準に見極めましょう。「企業研究は転職でも必ず行おう!情報の集め方と活用のポイント」のコラムで情報収集のやり方を解説していますので、ご覧ください。
リフォーム業界の将来性は?
今後も市場拡大が見込まれています。「リフォーム業界の将来性」で解説した通り、リフォーム業界は2030年までに2兆円の市場規模拡大が国としての目標です(既存住宅の流通も含む)。生活スタイルの多様化や高齢者の増加にともない、間取りの変更やバリアフリー化などの需要が増えるでしょう。
リフォーム業界の求人情報はどう探す?
求人サイトや企業のWebサイトで探せます。ただし、求人情報だけで職場の実態や社風などを把握するのは難しいため、自分に合った企業を探したい人は就職エージェントの活用がおすすめです。「就職エージェントとは?活用するメリットやデメリットを知ろう」のコラムで、就職エージェントで受けられるサービスを詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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