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大学中退者の年収は低いって本当?大卒との賃金差や正社員で就職するコツ
更新日
このコラムでは、学歴別の平均賃金や大学中退から正社員として就職するコツなどをご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。
この記事のまとめ
- 大学中退をした場合の年収は、大卒者と比べて低い傾向にある
- 大学中退した場合、 最終学歴は「高卒」として就職活動をすることになる
- 高年収を目指すなら、給与水準の高い業界への就職や資格取得などが有効
- 大学中退から高年収を得られる職場への就職を目指すなら、早期に行動することが大切
大学中退者の年収
大学を中退すると、最終学歴は「高卒」になります。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(3) 学歴別にみた賃金」によると、大学中退者を含む高卒の平均賃金は、男女計で約28万1,900円です。また、大学中退直後の方が該当しやすい20〜24歳の高卒者の平均賃金は男女計で約21万6,200円となっています。
以下では、月々の賃金を12ヶ月分に計算した結果をご紹介していますので、ぜひご確認ください。
ほかの学歴との年収差
厚生労働省の同資料によると、大学中退者を含む高卒とそのほかの学歴における年収差(短時間労働者を除く、全年齢の平均)は以下のとおりです。なお、賞与などを除く月々の賃金を単純に12ヶ月分として計算しているため、正確な年収額ではありません。
学歴 | 男女計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
高校卒 | 338万2,800円 | 367万3,200円 | 276万6,000円 |
専門学校卒 | 360万2,400円 | 390万7,200円 | 326万1,600円 |
高専・短大卒 | 356万8,800円 | 425万8,800円 | 328万2,000円 |
大学卒 | 443万2,800円 | 479万8,800円 | 359万400円 |
大学院卒 | 572万2,040円 | 589万3,200円 | 489万3,600円 |
参照:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(3) 学歴別にみた賃金 第3表 学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」
上記のデータを見ると、学歴が高いほど平均年収も高くなる傾向があります。高卒と大卒の年収を比較した場合、男女計で約105万円の差があることが分かるでしょう。
大学中退者は手取りが下がる?
大卒者と高卒者の平均年収には開きがあるのが一般的です。そのため、大学中退をすると、将来的に得られる手取り額も低くなることがあるでしょう。しかし、実力主義の企業に就職し成果を上げたり、待遇の良い企業に就職したりすれば、大卒者以上の手取りをもらえる可能性もあります。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
大学中退者の年収が低い3つの原因
大学中退者の年収が低い傾向にあるのは、「正社員として働くスタートが遅い」「学歴によって初任給が低い」などの理由が考えられます。以下では、主な3つの原因について解説するので確認しておきましょう。
1.正社員として働き始めるのが遅い
正社員として働き始めるのが遅いと、新卒で就職した同世代よりも勤続年数が短くなるため、年収が低くなる可能性があります。大学中退をした場合、すぐに正社員を目指すのではなく、フリーターやニートとして生活することを選択する方もいるようです。比較的自由な働き方に慣れると、正社員として就職することに抵抗を感じやすくなり、就職を先送りすることがあるかもしれません。
しかし、正社員になるのが遅くなれば、同世代と比較して年収に大幅な差が生じることも考えられるので、大学を中退した後の収入に不安を感じる場合は、計画的に就職活動を始めましょう。
2.最終学歴が高卒となるため初任給が低くなる
最終学歴が高卒の場合、大卒と比べると初任給が低くなる傾向があります。厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)」によると、各学歴の初任給は以下のとおりでした。大卒の初任給は21万200円であるのに対し、高卒の初任給は16万7,400円と、その差はおよそ4万円です。
学歴 | 初任給 |
---|---|
大学院修士課程終了 | 23万8,900円 |
大学卒 | 21万200円 |
高専・短大卒 | 18万3,900円 |
高校卒 | 16万7,400円 |
参照:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況(1学歴別にみた初任給)」
学歴は、初任給のほか昇給額に影響する場合もあります。大学中退後の就職先によっては、勤続年数を重ねても学歴間の年収差が縮まらないこともあるでしょう。
3.大卒者が対象の企業へ就職できない
大学中退の場合は最終学歴が「高卒」のため、大卒者対象の求人へのエントリーができません。大卒者と比べて就職先の選択肢が狭まるので、自分が働きたい企業や職種に就く難易度が上がる可能性があるでしょう。
また、高卒者向けの求人は、大卒者よりも賃金が低く設定されていることが多く、結果的に年収も低くなる場合があります。企業規模によっては、昇給・昇進しても収入が大きく変わらないこともあるようです。より高い年収を得たい、できるだけ多くの選択肢から仕事を選びたい場合は、大学中退は避けるのが無難といえるでしょう。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査(初任給)【令和元年調査をもって終了】
大学中退者は学歴別の生涯賃金もチェックしておこう
生涯賃金とは、新卒から定年まで働き続けた際に受け取る給与・賞与の総額のことです。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構が発表している「ユースフル労働統計2022―労働統計加工指標集―」によると、学歴別の生涯賃金は以下のようになっています。なお、この統計での生涯賃金は正社員として60歳まで働いた場合の賃金であり、退職金は含まれていません。
学歴 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
大学・大学院卒 | 2億6,190万円 | 2億1,240万円 |
高専・短大卒 | 2億960万円 | 1億7,250万円 |
高校卒 | 2億500万円 | 1億4,960万円 |
中学卒 | 1億9,400万円 | 1億4,610万円 |
参照:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022 生涯賃金など生涯に関する指標 図 21-1 生涯賃金(60 歳まで注、退職金を含めない、2020 年)」
大学中退後フリーターとして働いている場合はボーナスや昇給のチャンスが少ないため、そのぶん生涯賃金が上記の平均値より低くなる可能性もあります。生涯賃金をアップさせるには、早期に正社員として就職し、勤続年数を長くするのが有効です。フリーターを卒業し正社員として就職後は、資格を取得したり成果を出したりすると賃金アップにつながるでしょう。
高卒と大卒の年収差について知りたい方は、「高卒と大卒の生涯賃金の差はいくら?学歴が就職や年収に影響する理由」のコラムもご参照ください。
参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
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大学中退者が高い年収をもらう3つの方法
大学中退の学歴から高い給与を目指したい方や稼げる仕事に就きたい方は、以下の方法を試してみてください。
1.給与水準の高い業界で働く
給与額は、学歴だけでなく仕事そのものによっても大きく変わります。学歴を変えることには一定の費用や時間を要するため困難も伴いますが、希望の給与額に近い仕事内容であれば選びやすい場合も。たとえば、実績が収入に反映されやすい歩合制の仕事や、専門知識や経験を活かせる仕事などが挙げられます。
大学中退でより高い年収を得られる仕事については、「大学中退から高収入を得られる?平均年収の違いや稼げる仕事をご紹介」のコラムを参考にしてみてください。
2.資格を取得する
高い年収を得るには、業務に関する資格を取得して「資格手当」をもらう方法もあります。対象資格や手当額は企業によって異なりますが、簿記やTOEIC、秘書検定といった汎用性の高い資格をはじめ、宅地建物取引士や中小企業診断士といった専門的なものなどさまざま。就職後に取得をすると、報奨金や受講費用の援助をもらえることもあるようです。
3.正社員として就職する
大学中退後にフリーターといった非正規雇用社員として働いているなら、正社員を目指すのも一つの手でしょう。以下に、正規雇用で働くメリットとデメリットをまとめました。
正規雇用のメリット
正規雇用のメリットは、金銭面や社会的信用の面で安定しやすいことが挙げられます。
- ・雇用が安定している
- ・昇給や賞与がある
- ・有給休暇を使って長期休暇が取りやすい
- ・社会的信用がある
金銭面や社会的信用の面で安定すると、ライフプランの見通しも立てやすくなるでしょう。仕事面だけでなく生活面にも余裕が生まれるため、プライベートで挑戦したいことや趣味にも手を伸ばしやすくなると考えられます。
正規雇用のデメリット
正規雇用は、非正規雇用で働くよりも責任を伴う立場に就くため、守らなければいけない規則が増え自由度が下がることがデメリットになり得ます。
- ・自由な時間が少ない傾向にある
- ・退職や転職をする際は事前に引き継ぎを行う必要がある
- ・短時間勤務は就業規則によって難しい場合がある
- ・業務上の責任やプレッシャーを感じやすい
正規雇用の正社員として働く場合のメリットとデメリットについてさらに知りたい方は、「正社員のメリット・デメリットとは?派遣や契約社員についても解説!」のコラムもぜひチェックしてみてください。
大学中退から年収1,000万円を目指すのは無理?
大学中退から年収1,000万円を得ることは、一概に無理とはいえません。とはいえ、高卒者の応募枠から平均的な給与・待遇の企業に入るだけでは難しい可能性があるでしょう。大学中退から年収1,000万円を達成するには、明確なキャリアプランを描き、目標を実現するための経験やスキルを得ることが重要です。そのうえで、自分で事業を起こしたり、平均より待遇の良い企業に入社したりすることも必要といえます。
平均年収が高い業種は?
年収は、学歴だけでなく業種によっても差が生じます。国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-(第 13 図)業種別の平均給与」によると、1年間を通して働いた労働者の平均給与が最も高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」で747万円、次いで「金融業、保険業」の656万円となっています。
業種 | 平均給与 |
---|---|
電気・ガス・熱供給・水道業 | 747万円 |
金融業、保険業 | 656万円 |
情報通信業 | 632万円 |
学術研究、専門・技術サービス業、 教育、学習支援業 | 544万円 |
製造業 | 533万円 |
参照:国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査 -調査結果報告-(第 13 図)業種別の平均給与(p.20)」
上記では平均給与が高い業種を挙げましたが、働くうえでは適性や労働環境も大切です。希望の給与額を得られる仕事かどうかだけでなく、長く働くための条件や優先順位も踏まえて就職先を検討するようにしましょう。
参照元
国税庁
標本調査結果 民間給与実態統計調査結果
大学中退者が正社員就職を成功させる5つのコツ
大学中退後に正社員を目指すことは可能であるものの、就職を成功させるにはコツがあります。納得のいく就職活動ができるよう、以下のポイントを参考にしてみてください。
1.早くから行動を起こす
大学中退から正社員を目指すなら、1日でも早く就職活動を始めましょう。仕事も通学もしていない空白期間が長くなると、企業から就職意欲や仕事の経験値を懸念されやすくなり、採用を見送られる恐れがあります。
年齢が若いうちは、仕事の覚えが早かったり考え方が柔軟な傾向にあったりすることから、企業にとっては教育しやすいメリットがあるため、学歴よりもポテンシャルを評価するのが一般的です。経験やスキルが不足している場合も、将来性を見込まれて採用されやすいといえるでしょう。
高年収を目指して正社員になりたい大学中退者の方は、「大学中退者の就職を成功させる方法!厳しいといわれる理由とおすすめの仕事」のコラムもあわせてご覧ください。
2.学歴・経験不問の求人を幅広く探す
大学中退して仕事探しをする際は、自分の適性や希望条件を考えたうえで、「未経験歓迎」や「経歴不問」とする求人に注目してみましょう。また、「大企業しか受けない」「高年収の職場で働きたい」といったように選択肢を狭め過ぎてしまうと内定を得るチャンスが減ってしまうため、中小企業の求人もチェックすることが大切です。
正社員登用制度を利用するのもあり
フリーターをしていて、「正社員として働きたいけれど、今と違う環境になるのが不安」という場合は、現在のアルバイト先で正社員登用制度がないか確認するのも一つの方法です。正社員登用制度とは、アルバイトやパート、契約社員といった非正規雇用社員から、正社員へ雇用形態を転換する制度のこと。リーダーや責任のある立場で働いた経験がある場合は、正社員になれる可能性が高まります。詳しくは、「正社員登用制度とは?読み方や必要な実績・試験について解説!」のコラムを参考にしてみてください。
3.大学中退の理由を明確にしておく
面接の際は、大学中退の理由を問われることがあります。採用担当者に否定的な印象を与えないよう、中退理由は明確に説明できるようにしておきましょう。
中退理由が原因で合否が決まることは少ないものの、自分の考えをしっかりと説明したり、相手が納得する伝え方をしたりすると、採用担当者に好印象を与えやすくなるためおすすめです。
4.ポジティブな回答を心掛ける
大学中退の理由や今後の目標など、面接の受け答えはポジティブな内容にまとめましょう。企業は、大学を中退した事実よりも「どのように進路選択をしたのか」「その経験をどう活かすか」に注目しています。中退理由を正直に述べたうえで、大学中退という経験から学んだことや気づいたことを前向きに伝えるようにしてください。
5.就職支援サービスを利用する
大学中退から正社員としての就職を目指す場合は、求人サイトで求人を閲覧するだけでなく、ハローワークや就職・転職エージェントなど就職支援サービスを活用して就活を進めるのもおすすめです。
求人サイトは自分の都合に合わせて手軽に求人検索や応募ができる反面、企業研究や選考対策は1人で行うのが基本になります。一方、就職支援サービスは会場に出向いたり日程の調整をしたりする必要があるものの、専門知識があるスタッフに相談しながら求人を探せるのが魅力です。
就職活動のやり方や自分に合う企業の見つけ方が分からないときは、就職支援サービスの利用を検討してみましょう。
ハタラクティブは、ニートやフリーター、大学中退者の方など、若年層に特化した就職・転職エージェントです。人柄やポテンシャル、仕事への適性を重視して求人紹介を行います。扱う求人も未経験歓迎・学歴不問が多いため、経歴に自信がない方も安心してご利用いただけるのが強みです。
「就職に対して焦っているけどやり方が分からない」「希望に合う求人が見つけられない」「面接練習をしたい」など、就職活動に関するお悩みはハタラクティブへご相談ください。
大学中退した場合の年収に関するよくある質問
ここでは、大学中退した場合の年収に関するよくある疑問をまとめました。公務員試験や学歴不問の企業についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
公務員は大学中退から目指せますか?
公務員試験の多くは学歴を問われないため、中退をしていても受験が可能です。ただし、職種や自治体によって年齢制限が設けられていることもあります。また、受験区分は「高卒程度」を選んで挑戦するのがおすすめです。
大学中退から公務員を目指す場合は、「大学中退者は公務員になれる?面接の通過方法や給料事情をご紹介!」のコラムも参考にしてみてください。
大学を中退するか悩んでいます
中退した際のメリット・デメリットを洗い出したうえで慎重に検討しましょう。大学を中退するのと卒業するのでは、将来的に得られる給与額や待遇に大きな差が生じることがあります。
「大学を辞める理由や後悔したことは?中退後のメリットとデメリットを解説!」のコラムを参考に大学中退後のリスクも考えたうえで、自分にとって良い選択をとりましょう。
就職のコツを詳しく教えてください
企業側が納得できるような中退理由を述べることが大切です。大学中退の理由は人によって異なりますが、ネガティブな説明の仕方や中退を後悔している印象を与える伝え方では、「就職に前向きではない」「採用しても大学のようにすぐ辞めるかも」といったマイナスの印象をもたれやすくなります。プラスな言葉に言い換えて、前向きに述べましょう。
中退理由を伝える際のポイントについて詳しくは、「大学中退を履歴書に書かないとバレる?好印象を与える書き方や例文を紹介」のコラムをご覧ください。
なぜ学歴を重視する企業があるのですか?
理由は企業によって異なりますが、有名企業の場合は応募者が多く採用コストが掛かるため、学歴を基準にすることがあるようです。しかし、ポテンシャル採用や実力主義の観点から学歴を問わない企業もあります。詳しくは、「学歴不問とは?応募する際の注意点や中卒から高収入を目指せる職種を紹介」でご確認ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。