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大学中退したらキャリアはどうなる?就活の方法などを詳しく解説!
更新日
この記事のまとめ
- 大学中退者の半数以上は正社員としてキャリアをスタートしている
- 大学中退後に非正規雇用からキャリア形成するのも選択肢の一つ
- 大学中退者はキャリアスタートを目標に、自分に合う就職先探しから始めよう
- 大学中退後の就職には、学歴不問の求人がおすすめ
「大学中退したらキャリアはどうなるの?」と不安に思いながら就職活動を行っている方もいるでしょう。大学を中退しても、前向きに就活を行えば正社員になれる可能性は十分にあります。
このコラムでは、正社員になってキャリアアップを図りたい方のために、大学中退後のキャリア形成の方法やおすすめの職業、就活のポイントなどを解説します。就職活動の参考として、ぜひご覧ください。
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大学中退後のキャリア形成事情
大学中退後のキャリア形成事情について、「大学等中退者の就労と意識に関する研究」を参考に就職状況を解説します。以下は、離学後の初職の就業形態に関する調査結果です。
引用:労働政策研究・研修機構(JILPT)「大学等中退者の就労と意識に関する研究(p.23)」
大学中退者の初職の雇用形態で最も多いのは、「正規での職員・従業員(55.2%)」でした。全体の半数は正社員として就職していることが分かります。
つまり、残りの半数は非正規雇用からのスタートです。正社員以外での大学中退後のキャリアについて、選択肢を紹介します。
参照元
労働政策研究・研修機構(JILPT)
大学等中退者の就労と意識に関する研究
個人事業主
企業に就職せずキャリアを積む方法の一つに、個人事業主になる選択肢が挙げられるでしょう。組織に所属せず業務委託契約を交わして好きな仕事を請け負うフリーランスとして働いたり、自身でショップを立ち上げたりするなど、自分の裁量で仕事を進められることが特徴です。
ただし、就業経験がない状態からスタートする場合は、スキルや人脈が不足しているため事業が軌道に乗るまで時間がかかることも。収入がゼロになる可能性や事業で負債を抱える恐れもあるでしょう。
契約社員
契約社員とは、あらかじめ決められた期間だけ組織に属して働く雇用形態です。契約期間を迎えた時点で企業と面談を行い、契約を更新する、あるいは満了として退職するかを選択します。
まずは契約社員として就職し、スキルや経験を積みながらキャリア形成していくのも一つの手でしょう。ただし、正社員とは異なり解雇につながる可能性もあります。
派遣社員
派遣社員は派遣会社に所属して、決められた期間だけ配属先の会社などで働くスタイルです。さまざまな会社で経験を積めるため、今後のキャリア形成に役立つ可能性もあります。
ただし、働き方や業種によっては、自身が希望しない仕事を請け負う場合もあるようです。
紹介予定派遣とは?
紹介予定派遣とは、派遣会社に所属し派遣社員として一定の契約期間が満了となった際に、企業と人材の間で合意に至ると正社員や契約社員として雇用されるシステムです。
正社員として雇用されると、それまで派遣社員として培ってきた経験を活かせるのがメリット。職場環境も継続できるため、派遣社員から正社員への転換を目指している方にはおすすめです。
紹介予定派遣については、「紹介予定派遣とは?派遣との雇用形態の違いやメリット・デメリットを解説」で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。アルバイト
アルバイトは採用のハードルが低いため、さまざまな経験を積めるメリットがあります。また、正社員雇用制度を設けている会社であれば、アルバイトから正社員を目指すことも可能です。正社員になるためには、試験や面接、あるいは上司からの推薦などが必要な場合も。企業によって基準は異なりますが、アルバイトから正社員になった場合、アルバイト時代に得た経験やスキルを活かしながらキャリアを形成していけるでしょう。
大学中退者のキャリアの考え方
大学中退者はキャリアスタートを目標に、自分に合う就職先探しから始めましょう。重要なのは、3年後、5年後、10年後など、将来どのようになっていたいかを想像することです。身につけたいスキルや活躍したいポジションなどを具体的にイメージすると、理想とするキャリア形成を目指しやすくなるでしょう。
大学中退者が就職先を選ぶときの注意点
就職先を選ぶときに、焦りは禁物です。「早く正社員になりたい」という気持ちが先走り、妥協をして適性に合わない会社に就職してしまうと、自分にとっても会社にとってもメリットがありません。興味のある業界を見つけたら、まずは業界研究を進めましょう。
業界研究の進め方は、「業界研究のやり方から情報収集の仕方・ノートのまとめ方まで徹底解説!」で詳しく解説しています。業界研究を行う目的やメリットについても触れているので、就職先選びの参考にしてみてください。大学中退者のキャリア形成が難しいとされる3つの理由
大学中退後のキャリア形成が難しいといわれる理由を3つ紹介します。「大学中退からの就職が難しい」「なかなか就職できない」と感じている方は、ぜひご覧ください。
大学中退者のキャリア形成が難しいとされる理由
- 継続力がないと判断されやすい
- 最終学歴が高卒になる
- 給与が低くなる
1.継続力がないと判断されやすい
大学中退の事実は、採用担当者から「継続力がない」と判断されてしまう場合もあります。「学業を継続する力がないなら、何か嫌なことがあれば仕事も途中で投げ出すのでは」という疑念をもたれてしまう可能性も。採用されるには、採用担当者からの「継続力がないのでは?」というイメージを面接で払拭する必要があるでしょう。
2.最終学歴が高卒になる
大学中退者の最終学歴は高卒となります。企業によっては、応募条件で「大学卒業」を必須としている場合もあるため、興味をもった企業に応募できない可能性があるでしょう。
高卒は就職できない?
高卒だからといって就職できないわけではありません。大卒者の方と比較すると就職できる仕事の幅は狭くなるものの、近年では人手不足の業界もあるため、入社意欲やポテンシャルをアピールできれば十分就職できる可能性はあるでしょう。
詳しくは「高卒就職はやばい?内定率や成功させるためのコツ・おすすめの職業を紹介!」をご一読ください。3.給与が低くなる
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、大卒の男性は賃金平均が39万9,900円で、高卒は30万6,100円です。女性の場合は、大卒29万9,200円に対して高卒23万500円となっており、男女ともに大卒と高卒で開きがあると分かります。
高卒の平均賃金 | 大卒の平均賃金 | 高卒と大卒の賃金差 | |
---|---|---|---|
20~24歳 | 21万6,200円 | 23万9,700円 | 2万3,500円 |
25~29歳 | 24万700円 | 27万2,600円 | 3万1,900円 |
30~34歳 | 25万8,500円 | 30万900円 | 4万2,400円 |
35~39歳 | 27万6,800円 | 35万4,100円 | 7万7,300円 |
40~44歳 | 29万3,400円 | 39万4,700円 | 10万1,300円 |
45~49歳 | 31万400円 | 43万900円 | 12万0,500円 |
50~54歳 | 31万9,700円 | 47万3,500円 | 15万3,800円 |
55~59歳 | 32万2,500円 | 49万9,100円 | 17万6,600円 |
60~64歳 | 26万6,100円 | 38万3,300円 | 11万7,200円 |
65~69歳 | 23万6,000円 | 36万8,600円 | 13万2,600円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(p.8)」
表のとおり、年齢を重ねても大卒者と高卒者の給与差は埋まりません。そのため、大学中退者はキャリア形成が難しいと判断されてしまうようです。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
大学中退者が効率的に就職するための3つのポイント
就職活動を進めるにあたっては、意識したいポイントがあります。大学中退者が効率的に就職するためのポイントを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
大学中退者が効率的に就職するためのポイント
- 面接では大学中退の理由を前向きに伝える
- 学歴不問の求人に絞って応募する
- 資格を取得する
1.面接では大学中退の理由を前向きに伝える
大学を中退している場合は、面接で中退理由を聞かれる可能性があります。大学中退理由を聞かれたときは、ポジティブに理由を伝えるように心掛けましょう。体調や家庭の事情、経済的な理由などやむを得ない場合なら、そのまま伝えても問題ありません。
ただし、明確な理由や目的もなく辞めた場合は、伝え方が大切です。これまでの振り返りと反省をふまえて、今後どのように働きたいと考えているのかを伝えましょう。
嘘の理由を伝えるのは避けよう
大学の中退理由で嘘をつくのは避けるのが無難です。面接官は何万人と面接をしてきているため、嘘をついてもバレてしまう可能性があります。仮に嘘がバレずに採用されても入社後に嘘がバレると解雇になる恐れも。どのような理由であってもポジティブな印象を残せるように心掛けましょう。
嘘がバレた場合のリスクは、「面接は嘘つき大会ではない!虚偽回答のリスクと自分をアピールするコツ」をご一読ください。2.学歴不問の求人に絞って応募する
大学中退という経歴をもつ場合、学歴不問の求人に絞って応募することで効率的に就職活動を進められます。学歴を重視しない企業は、スキルやポテンシャルを評価する傾向があるため、自分の強みを活かしやすいでしょう。
また、履歴書や職務経歴書では学歴に触れ過ぎず、意欲やスキル、実績を前面に押し出すことが大切。自分にあう企業や求人を手早く見つけるためには、就職・転職エージェントの利用も有効です。
3.資格を取得する
応募先の職種や業種で役立つ資格を取得すると、スキルや知識の証明になり、就活で評価される可能性があります。大学中退後に資格なしの状態で就職活動をしている場合は、取得を検討してみるのもおすすめです。就職までに間に合わなくても、「資格取得に向けて勉強している」と伝えられると、選考で好印象を与えられるでしょう。
大学中退者がキャリア形成しやすい職業
大学中退者がキャリア形成していくのにおすすめな職業は、働きながらスキルを身につける機会がある「営業職」や、安定したキャリアを築ける「公務員」です。就職活動の参考として、一つずつチェックしていきましょう。
営業職
営業職は、業界やサービスを特定することなくさまざまな会社に存在する職種です。売上や契約数によってインセンティブがつく場合もあるのがメリットです。しかし、結果を出せないと焦りを感じたり、ノルマが負担になったりといったデメリットもあります。自分の適性を鑑みて応募を検討してみてください。
公務員
大学中退者の場合は、高卒枠で公務員試験に応募できます。地方公務員か国家公務員かによって詳細な応募条件は異なりますが、安定したキャリアを築きたい方におすすめです。
そのほか、長く勤務できる就職先を探している方は、大学中退者におすすめの業界などを紹介しているコラム「大学中退後の就職先におすすめの業界や職種は?就活のやり方や体験談も紹介」もご一読ください。また、「大学中退者が仕事探しをする際のポイントは?コツや役立つ資格を紹介!」では、大学中退者に向けて求人を探す際のポイントを紹介しています。
大学中退後のキャリア形成にエージェントを活用しよう
大学を中退して就職活動やキャリア形成に行き詰まっている方は、就職エージェントを活用するのもおすすめの方法です。就職エージェントには、一般には公開されていない非公開求人や好条件の求人が多数あります。そのため、自分に合う仕事に出会える可能性があるでしょう。
転職エージェントの使い方については、「転職エージェントの使い方を解説!利用時の基本の流れと賢く活用するコツ」をご一読ください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。