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大学中退者が求人を選ぶポイントは?仕事探しのコツや役立つ資格を紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 大学中退者が求人に応募するときは、中途向けや高卒向けを選ぶのが基本
- 大学中退者が就職を成功させるコツは、仕事への前向きな姿勢をアピールすること
- 大学中退後に就職すると決めたら、できるだけ早く求人探しを始めよう
- 大学中退者は未経験歓迎や学歴不問が多い介護職や営業職の求人に着目するのがおすすめ
- 大学中退者は、面接で空白期間について説明できるように準備しておくことが重要
大学中退者が求人を選ぶポイントとは
大学中退者は、「中途向け」「未経験者歓迎」「高卒向け」などの求人に応募するのがおすすめです。また、視野を広げて求人を探したり、有効求人倍率が高い職種の求人を選んだりするのもポイント。以下で、大学中退者の求人の選び方を確認しましょう。
大学中退者は中途向けの求人を選ぶのが基本
大学中退者は、中途向けの求人に応募するのが一般的です。ただし、中途採用の求人は基本的に欠員補充が目的で出されるので、新卒採用と比べて求人数が限られる傾向にあります。また、中途向けの求人には社会人経験のある応募者が集まるため、より入念な選考対策が必要です。
ここでは、大学中退者が中途向けの求人を選ぶときのポイントを5つお伝えします。
大学中退者が求人を選ぶポイント
- 「大学中退者可」と記載のある求人を選ぶ
- 未経験歓迎の求人を選ぶ
- 高卒向けや学歴不問の求人を選ぶ
- 有効求人倍率が高い職種の求人を選ぶ
- 有名企業や大企業ばかりに目を向けず視野を広げる
1.「大学中退者可」と記載のある求人を選ぶ
最近では、「大学中退者可」といった記載のある求人も展開されつつあります。大学中退者が応募できることを明記している求人なら、大学中退の経歴で選考が不利になる可能性は低いといえます。
また、その企業で働いている先輩にも大学を中退した方がいる可能性があるため、入社後も自分の経歴を気にせず働けるでしょう。
2.未経験歓迎の求人を選ぶ
正社員経験のない大学中退者が中途向けの求人に応募する場合は、「未経験者歓迎」の求人を選びましょう。未経験者を積極的に募集している会社は、「若手を一から教育したい」と考えている傾向にあり、入社後の教育も充実しています。
特に、飲食や介護といった人手不足の業界は、未経験者歓迎の求人が多いので、注目してみると良いでしょう。「受かりやすい仕事って?未経験者歓迎の求人が多い業界とは」では、未経験歓迎の求人が出されやすい業界を紹介しているので、あわせて確認してみてください。
3.高卒向けや学歴不問の求人を選ぶ
大学中退者は、中途向けの求人のなかでも「高卒以上」もしくは「学歴不問」の求人を選ぶのがおすすめです。「高卒以上」や「学歴不問」の求人を出す会社は、学歴以外の項目を重視する傾向にあるので、大学中退者にも採用のチャンスがあります。
4.有効求人倍率が高い職種の求人を選ぶ
大学中退後の就活では、有効求人倍率の高い職業から求人を選ぶのもおすすめです。有効求人倍率とは「求職者1人当たり何件の求人があるか」を表す指標で、有効求人倍率を見ると比較的就職しやすい職種が分かります。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和6年5月分)について 参考統計表」に掲載されている職業ごとの有効求人倍率は以下のとおりです。
職業 | 有効求人倍率 |
---|---|
保安職 | 6.07倍 |
建設および採掘職 | 5.28倍 |
サービス職 | 2.49倍 |
輸送および機械運転職 | 2.18倍 |
販売職 | 2.04倍 |
専門および技術職 | 1.83倍 |
生産工程職 | 1.58倍 |
管理職 | 1.08倍 |
農林漁業職 | 1.13倍 |
運搬や清掃および包装職 | 0.65倍 |
事務職 | 0.40倍 |
引用:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年5月分)について 参考統計表(9p)」
「運搬や清掃および包装職」「事務職」以外は有効求人倍率が1倍以上なので、求職者より求人数のほうが多い職業だと判断できます。特に、「保安職」や「建設および採掘職」は有効求人倍率が5倍を超えており、ほかの職業に比べて人材が求められていることが分かるでしょう。
有効求人倍率は社会情勢によっても変化するので、大学中退者は変動を常にチェックして、参入しやすい職業の求人を探してみましょう。
参照元
厚生労働省
一般職業紹介状況(令和6年5月分)について
5.有名企業や大企業ばかりに目を向けず視野を広げる
大学中退者が求人を探すときは、視野を広げることが大切です。求人を探すときに最初から業界や職業を限定し過ぎると視野が狭まり、自分に合う仕事を見落とす可能性があります。
また、志望者が集中する有名な会社や大規模な会社にばかり応募していると、なかなか採用されず、就職が遠のくことも。そのため、大学中退後は自己分析や業界研究を徹底して行い、求人探しの視野を広げて就職活動に臨みましょう。
業界や職種について詳しく知りたい方は、ハタラクティブの「業界図鑑」や「職種図鑑」をチェックしてみてください。
派遣社員や契約社員より正社員求人を選ぶ
大学中退者は正社員求人を探すことをおすすめします。派遣社員や契約社員は会社と有期雇用契約を結ぶため、契約が切れた際に再度就職活動をしなければなりません。また、「会社の経営状態が悪化した際、正社員に比べて解雇されやすい」といったデメリットも。できるだけ長く、安定して働きたい大学中退者は、正社員を目指して就職活動してみましょう。
高校卒業後3年以内なら新卒向け求人への応募もOK
大学中退者も、高校を卒業してから3年以内であれば新卒向けの求人に応募OKです。厚生労働省の「新規学卒者などを募集する事業主の皆さまへ若者の募集・採用等に関する指針ご対応いただきたい5つのポイントを紹介します(p.2)」では、「既卒者が卒業後少なくとも3年間は『新卒枠』に応募できるようにすることや、できる限り上限年齢を設けないように努めること」という記載があります。
ただし、上記の指針は、企業に対して「高校卒業後3年以内の大学中退者を新卒枠に含めること」を強制するものではありません。必ずしもすべての新卒向けの求人に応募できるという訳ではないため、応募前にしっかり確認しておきましょう。
参照元
厚生労働省
若者の雇入れを検討している事業主の皆さまへ
求人に応募するとき大学中退の経歴はどう見られる?
求人に応募する際、大学中退の経歴を企業からどのように見られるのか気になる方もいるでしょう。企業は大学中退者に対して、「継続力がないのではないか」「空白期間に何をしていたのか」といった印象を抱く可能性があります。
継続力がないのではと思われる
大学中退の理由によっては「継続力がない」と判断され、評価に影響する可能性があります。求人の掲載や入社後の教育といった採用活動には一定のコストが掛かるので、会社側は「できるだけ長く働いてくれそうな人に内定を出したい」と考えるからです。
たとえば、「学生生活不適応・修学意欲低下」や「学力不振」による大学中退は、継続力のなさを懸念されやすいといえます。ただし、伝え方を工夫することで会社側の不安を払拭することは可能です。
大学中退後の空白期間を懸念される
大学中退者は、中退後の空白期間を企業から懸念される場合もあるでしょう。空白期間があると、「働く意欲が低いのではないか」「計画性がないのではないか」といった印象を抱かれる可能性も。就職を考えている大学中退者は、中退してから何をしていたのかきちんと説明できるように準備しておきましょう。
大学中退者の就職は厳しい?
大学中退者の就職は、大学を卒業見込みの新卒と比べると、厳しいといえるのが実情です。とはいえ、ポテンシャルを評価してもらえるような求人に応募したり、選考対策に力を入れたりすれば、就職の可能性は高められます。
大学中退者が就職を目指して行動する際は、視野を広く持ち、経歴を理由に諦めないことが大切です。
大学中退で就活するメリットとデメリット
大学中退で就活するのは、メリットとデメリットがあります。両方の内容も踏まえたうえで、就活を進めていきましょう。
メリット
大学中退で就活するのは不利なイメージを持っている方もいるかもしれませんが、メリットもあります。
大学を中退するとその分時間ができるため、就活に十分な時間を割くことが可能です。また、状況によっては新卒で就職する人よりも早めに社会経験を積める可能性もあります。学歴よりも実力や人柄が重視される仕事に就けば、成果に見合った評価をもらえるでしょう。
デメリット
大学中退で就活するのは、メリットだけでなくデメリットもあります。
大学中退者は新卒向けや大卒以上が対象の求人に応募できないため、仕事の選択肢が狭まってしまう可能性もあるでしょう。また、所属していた大学に設置されている就職支援窓口を利用できなくなるため、就活に関する相談をしづらくなってしまう場合もあるでしょう。
大学中退者は「大学中退者が求人探しで困ったときの4つの対処法」で後述するサービスを利用し、就活支援を受けることが可能です。
大学中退者の数と中退理由の詳細
文部科学省の「令和4年度 学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査結果」によると、2022年4月から2023年3月までの大学中退者数は5万2,459人で、学生数に占める割合は1.94%でした。同調査における大学中退理由を割合の多い順に並べると以下のようになります(「その他」「不明」を除く)。
中退理由 | 割合 |
---|---|
転学等 | 17.8% |
学生生活不適応・修学意欲低下 | 16.8% |
就職・起業等 | 14.2% |
経済的困窮 | 13.1% |
学力不振 | 8.0% |
心神耗弱・疾患 | 6.1% |
病気・けが・死亡 | 3.8% |
海外留学 | 0.7% |
参照:文部科学省「令和4年度 学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査結果」
上記から分かるように、大学中退理由で最も多いのは「転学等」で17.8%。次いで「学生生活不適応や修学意欲低下」が16.8%、「就職・起業等」が14.2%です。以下、「経済的困窮」「学力不振」「心神耗弱・疾患」「病気・けが・死亡」「海外留学」と続いています。
参照元
文部科学省
令和4年度 学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査結果
大学中退後の就職活動で求人を探すタイミングは?
大学中退後の就職を成功させるには、求人を探し始めるタイミングが重要です。詳しくは、以下のポイントを確認してみてください。
時期にこだわらず早めにスタートするのがコツ
正社員を目指す大学中退者は、中退後できる限り早い段階で就職活動を始めましょう。ニートやフリーターの期間が長引くほど、正社員採用は難しくなるからです。20代は経験やスキルよりも、人柄やポテンシャルを評価してもらえる傾向にあるので、1日でも早く行動を起こしましょう。
年齢を重ねると求人の選択肢も狭まるので注意
大学中退者は年齢を重ねると、選べる求人も限られてくることを念頭に置いてください。厚生労働省の「(事業主の方へ)その募集・採用年齢にこだわっていませんか?― 年齢にかかわりなく、均等な機会を ―(p.7)」によると、求人に年齢制限を設けることが禁止されていますが、例外として「長期勤務によるキャリア形成を図る目的」がある場合は、年齢制限の設定が認められるようです。
人材育成の観点から、年齢制限を設けて若い人材を募る企業は一定数存在するもの。そのため、年齢が上がるほど応募できる会社の求人は減る傾向にあります。
参照元
厚生労働省
募集・採用における年齢制限禁止について
大学中退者が応募可能な求人を掲載している仕事12選
大学中退者は「未経験者歓迎」や「学歴不問」の求人に応募するのがおすすめです。ここでは、未経験歓迎や学歴不問の求人が見つかりやすい12の仕事をご紹介します。
1.ITエンジニア
ITエンジニアは、コンピューターを動かすための「プログラム言語」を使って、システムやソフトウェアのプログラミングを行う仕事です。日本ではIT人材の不足が深刻となっており、ITエンジニアの求人も増加傾向にあります。なかには「未経験歓迎」の求人もあるため、プログラミングスキルやITに関する基礎的な知識を習得すれば、大学中退者も採用される可能性が高まるでしょう。
2.営業職
営業職は幅広い業界で需要があり、学歴不問・未経験者歓迎の求人が豊富といえます。特別な資格は求められない傾向にあり、入社後の研修や実戦で仕事のスキルを身につけられるため、大学中退から挑戦しやすいでしょう。営業職は実力主義の職場が多く、学歴に関係なく実績が評価に反映されるのも魅力です。
3.介護職
介護業界は深刻な人手不足の状態にあるため、学歴不問や未経験者歓迎の求人が幅広く出されています。高齢者人口は増加傾向なので、今後も安定した需要が見込める職種といえるでしょう。資格取得支援制度を導入している施設もあるため、実績を積みながらスキルアップしたい大学中退者は、ぜひ就職を検討してみてください。
4.事務職
事務職には、「一般事務」「営業事務」「医療事務」「貿易事務」など、さまざまな種類があります。なかでも、一般事務は専門知識を必要としない場合が多いので、未経験者歓迎の求人が比較的見つかりやすいようです。
しかし、事務職は倍率が高い傾向にあるため、大学中退の経歴が選考で不利になることも。事務職の求人に応募する大学中退者は、パソコンスキルを身につけることで周りと差をつけられるでしょう。
5.公務員
公務員の種類は、「国家公務員」「地方公務員」「国際公務員」の3つに分けられます。国家公務員と国際公務員の職種は一般職や専門職、地方公務員の職種は行政事務や学校事務、警察官などです。公務員試験は基本的に学歴不問なので、大学中退者も受験できます。
ただし、職種によって年齢や学歴に関する条件がある場合も。また、安定している一方で「最初から高収入を狙いにくい」「頑張りが評価されにくい」というデメリットがあることを念頭に置いておきましょう。
大学中退後に公務員を目指す方は、「大学中退者は公務員になれる?面接の通過方法や給料事情をご紹介!」のコラムを参考にしてみてください。
6.販売職
販売職は、アパレルショップや携帯ショップなどの店舗でお客さまへの対応を行う職種です。接客スキルは実践で学ぶのが基本なので、学歴不問・未経験者歓迎の求人が多い傾向にあります。「人と話すのが好き」「相手の要望を読み取るのが得意」という大学中退者は、販売職の求人に応募してみると良いでしょう。
7.ドライバー
ドライバーは、バスやタクシー、トラックなどを運転する仕事です。必要な免許は用途・車種によって異なるので、大学中退者は今持っている資格で応募できる求人を探してみましょう。働きながら中型・大型車両用の免許を取得し、キャリアアップを目指すことも可能です。
8.コールセンタースタッフ
コールセンタースタッフは、電話を通して、顧客に商品やサービスの説明をしたり、クレーム対応を行ったりします。基本的には電話対応マニュアルに沿って対応するため、未経験者も応募可能な求人があるようです。販売職と同様、実践で学ぶのが基本なので、大学中退の経歴は選考に影響しにくいといえるでしょう。
9.建設業界関連職
建設業界も、IT・介護業界と並んで人手不足が課題となっているので、未経験者を歓迎する求人を見つけやすいといえます。未経験の大学中退者もチャレンジしやすい職種のひとつとして挙げられるのが、施工管理です。施工管理の仕事には、工事現場の指揮・監督や工事のスケジュール調整、現場の安全管理などがあります。
10.飲食店スタッフ
飲食店には、接客を行う仕事と調理場で料理をつくる仕事があり、いずれも未経験者歓迎の求人が多いことが特徴です。また、飲食店スタッフの求人は人柄重視の場合が多いので、大学中退の経歴を気にすることなく応募できるでしょう。就職後は、ホールやキッチンスタッフとして経験を積み、店長にキャリアアップする流れが主流です。
大学中退者におすすめの職種は、「未経験から就職できる仕事の特徴は?求人の見極め方やおすすめ業種を紹介」でもまとめています。
11.製造業
製造業は、工場をはじめとした環境でモノづくりに携わる仕事を指します。未経験からスタートでき、将来的に手に職をつけることも可能なので、働きながらスキルを身につけたい大学中退者におすすめです。
食品や化学製品、自動車部品など、あらゆる業界で必要とされている仕事のため、自分が興味がある分野で求人を探してみると良いでしょう。
製造の仕事は、未経験でできるものから、資格やスキルを必要とするものまでさまざまです。企業によっては、資格手当を支給していたり、研修を行ったりしている場合もあります。大学中退から給料アップを目指したい場合は、業務に必要とされる資格を取得するのも良いでしょう。
12.塾講師
塾講師は、塾で生徒の学習指導や授業などを行う仕事です。塾講師は教員免許を必要とせず、大学中退者を歓迎する求人もあります。人手不足の傾向にある仕事なので、未経験からスタートしやすいでしょう。
人に何かを教えるのが好き、子供の成長にかかわりたいという大学中退者におすすめの仕事です。
大学中退者が求人応募時に選考を突破する7つのコツ
求人に応募した大学中退者は、以下のポイントを押さえて選考に挑みましょう。
大学中退者が求人応募後に選考を突破するコツ
- 自己分析をして仕事探しの軸を定める
- 大学中退後の経験をまとめる
- 業界研究や職種研究を徹底して行う
- 企業研究をして応募企業への理解を深める
- 履歴書の学歴欄に大学中退の経歴を正確に書く
- 面接でよくされる質問への回答を準備しておく
- 面接ではポテンシャルの高さをアピールする
ここでは、それぞれのコツについて詳しく解説します。
1.自己分析をして仕事探しの軸を定める
大学中退から就職を目指している方は、自己分析をして仕事探しの軸を定めましょう。自己分析をすれば、自分が何をしたいか明確になり、仕事探しの指針になるほか、自分の強みも見つけられます。自分の長所が明確になれば、選考で適切に自分をアピールできるでしょう。
これまでの経験を振り返り、嬉しかったことや得意不得意などを洗い出しておくとスムーズです。
2.大学中退後の経験をまとめる
求人に応募したら、大学中退後の経験を振り返りましょう。振り返りが必要な理由は、面接では大学中退の理由とともに、空白期間の過ごし方を聞かれる場合があるからです。資格取得やアルバイト経験など、大学中退後の期間に努力したことをスムーズに述べられるよう、事前にまとめておいてください。
また、空白期間に得た経験や成果は詳細に伝えましょう。たとえば、「丁寧な接客で売上が△△%アップした」「データ入力でエクセルの使い方を学んだ」といった内容を具体的に伝えることで、アピールポイントの説得力を上げられます。
3.業界研究や職種研究を徹底して行う
大学中退者は業界研究や職種研究を行い、世の中にどのような業界・仕事があるのか理解を深めましょう。世の中にある業界や仕事を知っておくことで、求人探しの選択肢が広がります。
情報収集する際は、幅広い業界・職種について解説している書籍やWebサイトに目を通し、全体像を把握してから興味を持った分野に絞り込むのが良いでしょう。
4.企業研究をして応募企業への理解を深める
求人に応募する際は、企業研究をして応募先がどのような企業なのか理解を深めましょう。応募先情報を網羅すれば、その企業ならでは強みを理解したうえで志望動機を作成できます。
面接では、高確率で「なぜ弊社を選んだのか」といった質問をされるので、きちんと答えられるよう準備を整えておきましょう。
5.履歴書の学歴欄に大学中退の経歴を正確に書く
大学中退者の最終学歴は「高校卒業」ですが、履歴書の学歴欄には、大学中退の経歴も記載しましょう。応募した求人に受かりたいからといって大学中退の経歴を隠すのは、経歴詐称に該当します。発覚すると内定取り消しにつながる場合もあるので注意してください。書き方の例は以下のとおりです。
大学中退理由は「一身上の理由」と記載するか、「家庭の経済的な理由により」「家族の介護のため」といった詳細な理由を記載してください。
6.面接ではポテンシャルの高さをアピールする
大学中退者は、面接で入社意欲や就労意欲を伝えて、ポテンシャルの高さをアピールしましょう。ポテンシャル採用を実施している会社であれば、入社後の成長を期待され、採用してもらえる可能性があります。ポテンシャル採用の詳細を知りたい方は、「ポテンシャル採用とは?何歳まで適用される?新卒・中途との違いも解説」をご覧ください。
7.面接でよくされる質問への回答を準備する
大学中退者が求人に応募したら、「面接で聞かれやすい質問」への回答を考えておきましょう。以下は、面接でよくある質問の例です。
- ・大学中退を選んだ理由は?
- ・大学中退後に得たことは何ですか?
- ・なぜ正社員になろうと思ったのですか?
- ・なぜ同業他社ではなく弊社の求人に応募したのですか?
- ・△年後に何をしたいですか?
- ・入社後にやってみたことはありますか?
上記のなかでも、「大学中退を選んだ理由は?」という質問は頻出なので、回答を用意しておきましょう。面接で伝えるときのポイントは、このコラムの「面接で大学中退の理由を伝える際のポイントと例文」でチェックしてみてください。
Web面接も想定して対策をしておこう
近年では、Web面接に対応している企業もあるため、大学中退者はWeb面接も想定して対策をしましょう。たとえば、「安定した接続ができるか自宅のインターネット環境をチェックする」「企業が指定するWeb会議ツールをダウンロードしておく」「カメラの映りを確認する」などが必要です。また、面接中にカメラに余計なものが映らないよう、部屋の片づけをすることも求められるでしょう。
面接で大学中退の理由を伝える際のポイントと例文
大学中退者は、中退理由を正直に説明するだけでなく、理由に応じた反省点や今後の目標を伝えて就業意欲をアピールしましょう。以下で例文とあわせてポイントを解説します。
できるだけポジティブに答える
大学中退の理由は、正直かつ前向きに答えましょう。大学中退からの学びや得た経験、成長を感じた点などを、具体的なエピソードとともに述べることが大切です。大学中退に後悔があった場合も、反省を踏まえたうえでポジティブに己PRや志望動機につなげると、「自身を客観視できている」「熱意を感じる」と評価されやすくなります。
例文
「志望した大学に入学し、勉強やサークル活動に精を出していましたが、家庭の事情で中退しました。現在は家庭が落ち着いてきており、金銭面でも家族をサポートしたいと考え、就職することを決意しました。短い間でしたが、大学では新たな知識や技術を身につけ、役立てられることの喜びを実感できました。大学で身につけた知識は御社でも役立てられると考えており、入社後は知識を活かして貢献していきたいと考えています」
明確なキャリアプランを伝える
大学中退者は、面接で具体的なキャリアプランを伝えましょう。明確な目標があると、採用担当者に入社後活躍する姿をイメージしてもらいやすいため、採用の可能性を高められます。大学中退の理由とキャリアプランがつながっていると、より仕事への意欲が伝わりやすくなるようです。
例文
「大学で培った経済学の知識を、御社の経理事務の仕事でも活かしていきたいと考えています。現在は簿記2級を取得しておりますが、将来的には1級にも挑戦し、より知識を深めて経営面でも貢献していきたいです」
大学中退者が求人へ応募する際に役立つ6つの資格
大学中退者が求人に応募する際に役立つ主な資格は、以下の6つです。
大学中退者が求人へ応募する際に役立つ資格
- 宅地建物取引士(宅建)
- 日商簿記検定
- ITパスポート
- 介護職員初任者研修
- TOEIC
- 普通自動車運転免許
応募する業界・職種が決まっている場合は、業務内容を理解したうえで関連する資格を事前に取得しておくと、より効果的なアピールにつながります。ただし、会社によっては資格の有無より実務経験を重視することもあるため、資格の取得にこだわり過ぎないのも大切です。
以下では、それぞれの資格について詳しく紹介します。
1.宅地建物取引士(宅建)
宅地建物取引士は、不動産の取引をする際、お客さまに重要事項を説明するために必要な資格です。資格取得の難易度は高めですが、不動産業界が第1志望で、今後もキャリアを積んでいきたい大学中退者は資格取得を検討しても良いでしょう。
宅建の資格が活かせる業界や職種は?
宅建の資格は、不動産会社や金融機関、自社で建築した物件を販売する建築会社などで活かせます。不動産に関わる会社であれば歓迎される可能性があるため、宅建の資格を取得した大学中退者は、求人応募の際に積極的にアピールしましょう。
2.日商簿記検定
日商簿記検定は、簿記の知識があることを証明できる資格です。簿記を学ぶと、コスト管理能力が身についたり会社の経営状況が分かるようになったりするほか、利益率を意識できるようになるといった効果が得られます。会社の経理部門や財務部門だけでなく、営業職や販売職など、幅広い求人に対応できる資格です。
日商簿記検定が選考でアピールになるのは何級から?
就職活動で簿記の資格をアピールできるのは、一般的に2級以上とされています。3級は比較的難易度が低く、多くの求職者が持っている可能性があるので、アピールになりにくい可能性があるでしょう。ただし、企業によっては3級を評価してくれることも。日商簿記検定3~1級が役立つ就職先が知りたい方は、「簿記は就職で役に立たない?何級から有利になる?資格が活かせる仕事も紹介」をご一読ください。
3.ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎的な知識があることを証明できる資格です。最新技術に関する知識や経営全般の知識が身につくため、IT業界以外の業種や職種の求人にも対応できるでしょう。今後、ITの高度化は加速していくと予想されるので、大学中退者は取得を検討してみてください。
4.介護職員初任者研修
介護職員初任者研修とは、身体介護に関する基礎的な知識が身につく資格を指します。介護業界への就職を目指す大学中退者におすすめの資格です。介護業界は資格不問の求人も多いものの、介護職員初任者研修を修了すれば、仕事の選択肢の幅が広がります。
また、介護業界では資格取得支援制度を設けている施設もあり、無資格から資格取得を目指すことも可能です。大学中退後の空白期間を縮めたい方は、支援制度が導入されている施設を選んでみてください。
5.TOEIC
TOEICは英語力が証明できる資格です。1級や2級といった級ではなく、「スコア」の高さで実力が表されます。外資系企業のほか、外国人と接する機会がある販売・接客業の求人の選考でもアピールできるでしょう。
TOEICが選考でアピールになるのは何点以上?
TOEICで評価されるスコアの目安は、一般企業で600点以上、外資系企業で700点以上です。ただし、ハイスコアを取ったとしても、英語を必要としない会社では評価してもらえないことも。そのため、大学中退後にTOEICの試験を受ける場合は、自分が応募したい求人に英語が必要なのか、受験前によく確かめておきましょう。
6.普通自動車運転免許
普通自動車運転免許は、公道で自動車を運転するのに必要な資格です。普通自動車運転免許があると、「普通自動車」「小型特殊自動車」「原動機付自転車」の3種類を運転できます。運転がメインの仕事だけでなく、車を運転する機会がある営業職や介護職などでも重宝されるでしょう。
求人応募前に資格を取ろうと考えている大学中退者は、「取りやすい国家資格とは?取得するメリットや選ぶときのポイントを解説」も参考にしてみてください。
大学中退者が求人探しで困ったときの4つの対処法
大学中退者が求人探しに困った場合、求人サイトの検索機能の活用や、就職・転職エージェントを利用するのがおすすめです。以下で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1.求人サイトの検索機能を活用する
大学中退者が求人サイトを利用するときは検索機能を活用しましょう。「学歴不問」「未経験者歓迎」といった条件を指定すれば、その条件に適した求人のみ閲覧できます。応募したい求人が見つかったらサイトを通して応募し、企業の担当者と連絡を取り合うのが基本的な流れです。
ただし、求人サイトを使う場合、企業とのやり取りや選考対策などはすべて自分で行う必要があります。「アルバイトをしていて忙しい」「大学中退後の就活を1人で進めるのは不安」という方にとっては、負担に感じることもあるでしょう。
2.ハローワークを利用する
大学中退後の就活では、ハローワークを利用して求人を探すのもおすすめです。ハローワークは、求職者に対して求人の紹介や選考対策の指導などを行っています。インターネットの求人検索では全国の求人が閲覧可能です。地元の求人情報に出会えたり、ハローワークにのみ掲載されている求人を紹介してもらえるというメリットも。
ただし、ハローワークは企業の求人を無料で掲載しているため、企業の質にばらつきがあるといわれています。いわゆるブラック企業が紛れている可能性もあるため、Webサイトでの情報収集も欠かさないようにしましょう。
3.紹介予定派遣を利用する
大学中退者は、紹介予定派遣の利用も検討しましょう。
紹介予定派遣とは、最長6ヶ月の期間で派遣社員として勤務し、労働者と企業の合意があれば正社員として就職できる制度です。
紹介予定派遣は、派遣期間の間に仕事内容や企業の雰囲気が自分に合っているかチェックできるので、入社後のミスマッチの不安を軽減できるというメリットがあります。
正社員を目指す大学中退者は、紹介予定派遣も選択肢の一つとしておすすめです。
4.就職・転職エージェントを活用する
「求人を探すだけでなく、就職・転職活動を全面的にサポートしてもらいたい!」という大学中退者には、就職・転職エージェントの利用がおすすめです。就職・転職エージェントを利用することで、求人の提案だけでなく、選考対策のアドバイスや企業とのやり取り代行などもしてもらえます。
また、就職・転職エージェントでは、一般的な求人サイトには掲載されていない非公開求人を紹介してもらえることも。競争率が低めの優良企業の求人に応募したい大学中退者は、ぜひ活用してみてください。
大学中退者が正社員を目指す場合は、若年層のフリーターやニートの就職支援に特化しているハタラクティブの利用がおすすめです。ハタラクティブは、専任のキャリアアドバイザーが求職者の不安や希望をヒアリングし、一人ひとりに合った求人を提案。求人の詳細情報や職場の雰囲気をお伝えし、求職者が納得して会社を選べるようにサポートしています。また、応募書類の添削や面接対策、企業とのやり取りもアドバイザーが徹底サポート。所要時間1分程度でできる、性格から分かる適職診断もおすすめです。サービスはすべて無料なので、ぜひ気軽にご相談ください。
大学中退者の求人探しや就職に関するQ&A
ここでは、就職を考えている大学中退者が抱きやすい疑問をQ&A形式で解決します。大学中退後に求人を探すときの参考にしてみてください。
大学中退者の就職には資格が必要?
資格必須の仕事でなければ必要ありません。
資格取得に時間を掛けるより、早く就職活動をしたほうが良い場合もあります。また、資格が必要な職種も「入社後に取得すればOK」という会社も。業務に必須の資格でない限りは、就職活動に専念したほうが良いでしょう。どうしても資格を取得したい方は、「大学中退者は資格なしで就職できる?おすすめの資格や取得メリットをご紹介」をご覧ください。
大学中退者は高卒者よりも就職に有利?
採用担当者の判断によって異なるため、一概にどちらが就職に有利とは断言できません。大学を中退していることにネガティブな印象を抱かれて不利になる場合もあれば、中退していても大学に入学できるだけの学力があると評価される場合もあります。どのような状況であっても、選考のためにきちんと対策をし、熱意や意欲を伝えられるように準備しておくことが大切です。大学中退の事実を前向きに伝える際は、このコラムの「面接で大学中退の理由を伝える際のポイントと例文」を参考にしてみてください。
大学中退者の給与は高校新卒者よりも高い?
大学中退者は基本的に高卒扱いとなるため、高校新卒者と給与に差はないといえます。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 速報(p.4)」によると、20~24歳の大卒者の平均賃金は23万9,600円、高卒者は21万6,100円と、大卒者のほうが給与が高い傾向にあるようです。ただし、学歴よりもスキルや経歴が重視される仕事なら、大学中退から高収入を得られる可能性も。大学中退者の給与を詳しく知りたい方は「大学中退者の年収は低い?大卒との賃金差や正社員で就職するコツを紹介」もチェックしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
大学中退者の就職には退学証明書が必要?
会社によっては退学証明書の提出を求められる場合があります。退学証明書とは、大学中退を証明するための書類です。会社から書類の提出を求められた大学中退者は、速やかに大学の学生課に連絡して発行を依頼しましょう。
「大学中退者が正社員の採用内定をもらったら」では、退学証明書以外の必要書類を紹介しているので、あわせて確認してください。
大学中退者は正社員求人を探すべき?
正社員を目指すのがおすすめです。いきなり正社員として働く自信がなければ、アルバイトや派遣の求人に応募するのも良いでしょう。
ただし、正社員経験がないまま年齢を重ねると就職難易度が上がるので、フリーター期間は長引かせないのが賢明です。正社員就職に不安がある大学中退者は、就職エージェントのハタラクティブで悩みを相談してみましょう。
- 経歴に不安はあるものの、希望条件も妥協したくない方
- 自分に合った仕事がわからず、どんな会社を選べばいいか迷っている方
- 自分で応募しても、書類選考や面接がうまくいかない方
ハタラクティブは、主にフリーター、大学中退、既卒、そして第二新卒の方を対象にした就職・転職サービスです。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。