簿記は就職で役に立たない?資格の活かし方や就活でのアピール方法を紹介

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【このページのまとめ】

  • ・簿記検定とは、簿記の基礎知識や計算能力などを判定する試験のこと
  • ・簿記ではビジネスの基本となるスキルや感覚が身につくため、就職で有利になりやすい
  • ・就職前に簿記を取得するメリットは、外部委託化や会計以外の業務にも対応できる点
  • ・就職活動では、簿記の資格だけでなく人柄やポテンシャルをアピールするのがおすすめ

就職前に簿記を取得しようとしている方は、「就活で有利に働くの?」という疑問を持っているでしょう。簿記は、基本的に就職で有利になるとされていますが、企業によっては評価対象にならないことも。このコラムでは、簿記の資格が役立つ就職先や就活でのアピール方法を紹介しています。就職までに簿記を取得すべきか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

簿記検定とは?就職で有利に働く?

簿記検定とは、簿記(企業の経営活動を記録する作業)の基礎知識や計算能力などを判定する試験のこと。「帳簿を正しくつけられるようになる」「取引先企業の経営状況が把握できる」などの理由から、業種・職種問わず、さまざまな企業の就職に有利とされている資格です。この項目では、簿記の検定試験や資格取得によって身につく能力を紹介しています。

簿記の検定試験について

簿記の資格試験で一般的なのは、「日商簿記検定」「全経簿記能力検定試験」「全商簿記実務検定試験」の3つです。このコラムでは、3つの内で簿記として代表的な「日商簿記検定」に焦点を当てて解説します。

日商簿記の階級と合格率

日商簿記の階級は1~3級の3段階で、基本的には1年間に3回試験が実施されます。そのため、勉強意欲があれば短期間でランクを上げることも可能でしょう。合格点は、いずれの階級でも100点満点中70点以上です(1級の場合は、総合得点が70%以上かつ1科目ごとの得点が40%以上で合格)。試験の難易度は、基本的に階級が上がるごとに高まります。
日本商工会議所・各地商工会議所の「受験者データ」によると、第157回(2021年2月実施)の試験における階級ごとの合格率は、3級が約67%、2級が約9%、1級が約8%。2級までは独学で合格することも可能とされていますが、1級は資格スクールやオンライン講座で勉強してから受験するのが一般的です。

簿記の資格が役立つ就職先は、このコラム内の「簿記3級・2級・1級の資格が役に立つ就職先」で紹介しています。簿記1・2・3級の内、何級を取得するか迷っている人はぜひ参考にしてみてください。

参照元
日本商工会議所・各地商工会議所
受験者データ

簿記の資格取得に必要な勉強時間

簿記の資格取得に必要な勉強時間は個人の得意不得意によって大きく異なりますが、一般的には以下の勉強時間が必要とされています。

・3級:約1~2カ月
・2級:約4~8カ月
・1級:約6カ月~18カ月

ポイント:上記は簿記の資格スクールに通った場合の勉強時間です。独学の場合はさらに時間が掛かると考えられます。そのため、就職前に簿記の資格を取得したい場合は早めに対策しましょう。

簿記ってどんな資格?保持するメリットと活用できる仕事」でも簿記検定について詳しく解説しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

簿記は就職で有利?

簿記の資格は就職で有利になるとされています。その理由は、簿記の資格を取得すると会計や経理の知識、コスト感覚などビジネスの基本となるスキルや知識が身につくからです。具体的には、簿記の取得によって以下のような能力が身につきます。

・会計の知識
・財務諸表の読解力
・経理管理の基礎知識
・分析力
・コスト感覚
・経営状況の理解力

簿記を取得すれば、上記の能力を持っていることが証明できるため、就職で有利に働くでしょう。しかし、中には「簿記は就職で役に立たない」という意見もあります。詳しくは次の項目を参考にしてみてください。

簿記が就職活動で役に立たないことも

「簿記が就職の役に立たない」といわれる理由には、「取得者数の多さ」が挙げられます。このコラム内の「日商簿記の階級と合格率」でも挙げたとおり、簿記3級の合格率は7割近く。簿記2級や1級の合格率は3級よりも低いですが、毎年多くの人が受験することもあり、資格取得者数は年々増え続けています。簿記の取得者が増えれば増えるほど資格の希少性は低下し、就職活動で効果的なアピールになりにくくなると考えられるでしょう。
そのため、資格取得を目的にするのではなく、簿記の知識をどのようにして業務へ活かすのか明確にしておくのがおすすめです。就職活動で簿記の資格をアピールする方法は、このコラム内の「簿記の資格を就職活動でアピールする方法」で紹介します。

就職前に簿記を取得するメリット

就職前に簿記を取得するメリットは、「アウトソーシング(外部委託)化に対応できる」「経理や会計以外の職種にも役立つ」ことなどです。詳しくは以下をご覧ください。

アウトソーシング化に対応できる

簿記の資格を就職前に取得するメリットは、経理業務のアウトソーシング(外部委託)化に対応できることです。一般的に、企業が伝票処理や給与計算などの経理業務を外部委託すると、経理部門の人員が削減されます。しかし、簿記の資格があることを就職前にアピールしておけば、外注先への指示や取りまとめの役割を任されることがあるようです。人員削減の対象になることを防げるだけでなく、重要なポジションを担える可能性があるのも、就職前に簿記を取得するメリットといえます。

経理・会計以外の職種にも役立つ

簿記は、経理・会計職だけでなく幅広い職種への就職に役立つといえます。なぜなら、このコラム内の「簿記は就職で有利?」でも述べたとおり、簿記の取得によって身につく力は、ビジネスの基本となるからです。また、就職後の昇給や昇格にも簿記の資格が有利に働く場合があります。そのため、簿記は就職時だけでなくキャリアアップの際にも強い味方になるでしょう。
就職前に簿記を取得するメリットは「簿記1級は就職に有利?取得するメリットや3級からはじめた方が良い理由」でも紹介しているので、あわせてご参照ください。

簿記の資格を就職活動でアピールする方法

就職活動で簿記の資格をアピールしたい場合は、資格を取得しようと思った理由を具体的に述べられるよう準備しておきましょう。就職活動でアピールになる簿記の階級は、基本的に2級もしくは1級とされています。しかし、簿記2級や1級を持っているからといって、必ずしも内定を獲得できるわけではありません。就職における採用面接では、簿記の資格そのものよりも、資格取得に至るまでの過程が評価される傾向にあるからです。そのため、「経営状況の分析能力を活かして御社の○○(業務内容)に貢献したく、簿記の資格を取得いたしました」というように、応募企業での活かし方を交えて簿記の取得理由をアピールしましょう。

上記のように応募企業の業務と関連付けられれば、簿記3級の資格も就職活動でプラスに働く可能性があるといえます。

簿記3級・2級・1級の資格が役に立つ就職先

この項目では、簿記が活かせる就職先を階級別にご紹介します。就職活動をする際の参考にしてみてください。

簿記3級の場合

日商簿記3級が役立つ就職先は、中小企業の会計補助職や小規模企業の経理職などです。日商簿記3級は、「基本的な商業簿記の修得や小規模企業での企業活動および会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理をするために必要なレベル」と定義されています。業種・職種にかかわらず、ビジネスパーソンが身に付けておくべき基本知識ともいわれている階級です。
ただし、企業によっては、簿記3級の資格だけでは知識不足だとみなされる場合もあります。そのため、就職の面接で簿記3級をアピールする場合は「さらなるスキルアップのために簿記2級の取得を目指している」というように、今後の勉強意欲を示すと良いでしょう。

簿記2級の場合

日商簿記2級は、中小企業の経理・会計職および税理士や公認会計士事務所などへの就職に役立つ可能性があります。なぜなら、簿記2級は「経営管理に役立つ知識」として多くの企業から求められる資格の一つだからです。
日商簿記2級は「高度な商業簿記や原価計算を含む工業簿記の修得によって、財務諸表の数字から経営内容を把握できるようになる。また、前述をもとに企業活動や会計実務を行い、適切な処理や分析をするために必要なレベル」と定義されています。簿記3級にはなかった工業簿記や、より高度な商業簿記の習得が必要になることから、より就職の幅が広がるでしょう。

簿記2級については、「簿記2級を取得するとどんなメリットがある?」でも解説しています。より理解を深めたい方はあわせてご確認ください。

簿記1級の場合

日商簿記1級は、大手企業の経理・会計職への就職に役立つとされている資格です。また、取得していることで管理職候補として採用される可能性も。
簿記1級の定義は「極めて高度な『商業簿記』『会計学』『工業簿記』『原価計算』の修得。また、会計基準や会社法、財務諸表等規則といった企業会計に関する法規を踏まえ、経営管理・分析を行うために必要なレベル」です。合格率は例年10%前後と非常に難易度が高いため、就職活動において大変重宝されるといえます。簿記1級を取得すれば、業種を問わずさまざまな企業への就職が有利になると考えられるでしょう。
また、簿記1級を取得すると税理士試験の受験資格が得られるため、将来、税理士や公認会計士として活躍したい人にも有効な資格といえます。

簿記を就職で活かすときの注意点

就職活動の際、簿記の資格だけをアピールポイントにするのは避けましょう。簿記は就職に有利な資格とされていますが、簿記の資格だけが内定の決め手になるわけではありません。そのため、就職活動の際は、以下の点に注意してください。

人柄やポテンシャルも同時にアピールする

就職活動では自分自身の長所や強みをアピールしましょう。簿記の資格はあくまでも武器の一つとして捉えてください。多くの採用担当者は、資格の有無よりも応募者の人柄やポテンシャルで採用を判断するようです。そのため、企業がどんな人材を求めているかを理解したうえで、自分が入社することのメリットを提示しましょう。もちろん、簿記の資格が業務内容と関連付けられるのであれば、積極的にアピールすることをおすすめします。

年齢や経験も見られていることを知っておく

就職活動では、簿記の資格だけでなく、年齢や経験の有無を見られる可能性があることを念頭に置いておきましょう。簿記が必要とされる仕事は、基本的に実務経験がなくても採否には影響しないとされていますが、実務経験を重視する企業もあります。特に、年齢を重ねた中途採用者は、簿記の資格に加えて実務経験が求められる傾向にあるようです。そのため、新卒の方以外が簿記を活かして就職する場合は、実務未経験でも認められるかどうか事前に確認しておくと良いでしょう。

「簿記を取得したのに面接での自己PRが上手くいかない」という方は、就職エージェントに相談することをおすすめします。
若年層向け就職エージェントのハタラクティブでは、専任アドバイザーが面接対策や応募書類の添削などをサポート。また、未経験者歓迎の求人も数多くご紹介しているので、実務経験がない方にも安心してご利用いただけます。求職者のカウンセリング実績は11万件を突破!サービス料は無料なので、就職活動に対する不安がある方はお気軽にご相談ください。
簿記の資格が活かせる仕事を見つけ、内定獲得を目指しましょう。

こんなときどうする?簿記に関するお悩みQ&A

就職に向けて簿記を取得しようと考える方もいるでしょう。ここでは、簿記や資格に関する質問とその回答をまとめています。今後の就活の参考にしてください。

簿記以外でアピールになる資格はありますか?

代表的なものでは「MOS」や「TOEIC」があります。MOS資格はマイクロソフト社の製品スキルを示すもので、TOEICは英語でのコミュニケーション力を示すもの。いずれも多くの企業で評価される資格です。「就職に役立つ資格大集合!あなたはどれを選ぶ?」で詳しく触れています。

資格を取るのと就職をするの、どちらを優先したらいいでしょうか?

状況によって異なりますが、資格取得をゴールにするのは避けるべきでしょう。「資格なしでも就職できる?学歴や職歴がなくても成功するコツをご紹介」で触れているように、あくまでもゴールは「就職」です。資格取得を理由に就職を先延ばしにすれば、どんどん空白期間が伸びて不利になる可能性があるので、注意しましょう。

資格取得に向けて勉強中なのですが、うまくアピールする方法はありますか?

履歴書では「資格取得に向けて勉強中」と書くのがおすすめです。特に、業務に関連する資格や企業が求める資格であれば、アピール効果が狙えるでしょう。詳しい書き方は「履歴書にある免許・資格欄。「勉強中」の書き方とは?」をご参考にしてください。

独学で取得する自信がないのですが、おすすめの勉強法はありますか?

「公共職業訓練」は費用面からもおすすめです。「公共職業訓練」とは、ハローワークが実施しているもので、コースによってはスキルだけでなく資格を取得できます。「公共職業訓練とは?コースの種類や受講するメリットを解説!」で触れているように、受講料は基本的に無料で、条件によっては給付金を受け取れることも。修了後の就職斡旋も期待できるので、1人で勉強するのに不安があるなら利用を検討してみましょう。

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