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簿記2級は転職に活かせる?資格が評価される職種やアピールのコツを解説
更新日
この記事のまとめ
- 簿記2級は経理や会計などへの転職活動で活かせる資格
- 簿記2級があれば未経験の職種でも転職で評価されやすい
- 簿記2級を転職でアピールするには、資格取得までの姿勢を伝えるのも大事
「簿記2級があれば転職できる?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。簿記2級は転職市場でも需要が高く、評価されやすい資格です。
このコラムでは、転職活動の際に簿記2級が評価されやすい職種や業種を紹介しています。また、未経験の職種でも資格を活かしてアピールする方法を解説するのでチェックしてみましょう。簿記2級の資格を使って、転職活動を成功させたい方はぜひご覧ください。
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簿記2級とは
簿記とは、企業の財産の出納や取引情報を帳簿に記入することで、会計業務の一環です。簿記の資格を得ることで、財務諸表から企業の経営状況を判断できる、営業実績等の把握ができるといったメリットがあります。
業種や規模を問わず企業に必要なスキルであり、活躍できる場面が多いのが簿記の特徴です。金銭の流れや原価計算、予算分析などが身につくため、経理に関する仕事だけでなく、営業で減価償却の提案を行えるなど幅広いビジネスシーンで役に立つ知識といえるでしょう。「簿記で身につく力とは?保持するメリットと活用できる仕事」のコラムも参考にしてください。
簿記資格の種類
仕事で役に立つという理由から人気が高い簿記の資格。日商簿記のほかに全商簿記、全経簿記といった種類があります。中でも規模が大きく多くの人に知られているのが「日商簿記」です。
日商簿記には初級・3級・2級・1級があります。企業の経理部門では、日商簿記の2級または3級の取得を応募条件としていることが少なくないようです。
簿記のレベル
3級がこれから簿記を学ぼうとする初心者向けであるのに対し、2級の実務レベルは中小企業の経理職に相当します。2級を取得するには商業簿記のほか、工業簿記、原価計算に関する初歩的な知識が必要です。2級以上であれば、資格を活かした転職を目指すこともできるでしょう。
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簿記2級は転職に有利?
前述したように簿記の知識はビジネスのあらゆる状況で活用できるため、企業のニーズは高いようです。経理や会計に携わる仕事や会計事務所、税理士事務所への転職を目指す場合には簿記の知識が有利に働く可能性もあります。応募書類で経験や資格をアピールできれば、書類選考に通りやすくなる可能性にも期待できるでしょう。
その一方で、スキルが企業の求めるラインに達していない場合には、資格や経験を活かすのは難しくなります。ただし、資格や経験を応募条件としている企業もありますが、経理や会計の仕事に必ずしも資格が必要というわけではなく、経験や資格を持っていない人が採用されるケースもあるようです。
簿記の資格を持っているからといって転職が成功するとは限りません。そのため、資格や経験があることでどのように活躍できるか、貢献できるかを伝えることが重要といえます。「資格が就職に有利になるって本当?就活でアピールしやすいスキルをご紹介!」のコラムも参考にしてください。
簿記2級が転職で有利になる理由
簿記2級は知名度や実用性の面から、転職で有利といわれています。ここでは、簿記2級が転職活動で有利になる理由について解説します。
実用性があるから
仕事での実用性がある点が、簿記2級が転職に有利になる理由です。簿記は企業の経理管理に役立つ資格であり、採用担当者もその有用性を理解しています。簿記2級があれば「企業の経営状況を正確に把握できる」「知識面は問題がない」「仕事を任せられる」と印象付けられるでしょう。
企業によっては募集要項に簿記を示しているなど、多くの企業で必要とされている資格です。資格を所持している価値がわかりやすい点は、転職に有利な理由だといえるでしょう。
ビジネスの流れを理解できているから
簿記2級の勉強を行うことで、会社の資産・資本・負債が把握できる「貸借対照表」や、収支を示した「損益計算書」を作成できるように。また、企業のお金がどのように動くかも理解できるため、ビジネスの流れを理解することにつながります。
ビジネスの基本的な流れが分かれば、自分が担当する業務への理解が深まり、行う理由や目的が明確化するでしょう。その結果、効率化できたりより大きな成果につながったりすることも。
ビジネスの流れを理解することは、どの業種や職種でも求められます。仕事を行うために必要な土台があることは転職活動で評価されるため、簿記2級を通して学んでおきましょう。
簿記2級を持っていても転職が厳しい・できないといわれる3つの理由
簿記2級を持っていても転職が難しいといわれるのは、「需要が低い」「取得が簡単」といった意見もあるからです。ここでは、簿記2級があっても転職が難しいといわれる理由について解説します。
1.取得者が多く需要が低いと思われている
簿記2級は知名度が高く取得者が多いことから、需要が低いと考える人もいるようです。どの企業にもすでに経理が在籍しており、「これ以上経理の知識を持つ人は必要ない」と捉える企業もあるでしょう。
簿記2級の取得者は、2023年4月から12月までのネット試験で約3万人、2023年度の統一試験でも6000人程いました。毎年数万人の合格者がいるため、転職市場では簿記取得者が飽和状態という意見も。
しかし、統計局の「直近の転職者及び転職等希望者の動向について(p4)」によると、2023年度の転職希望者は1035万人です。
引用元:統計局「直近の転職者及び転職等希望者の動向について(p4)」
1035万人の転職希望者に対して、簿記2級取得者は4万人ほど。もちろん、すべての人が経理などの簿記2級が必要な仕事に就きたいわけではありませんが、数字を見る限りは市場に簿記2級が飽和しているとはいえないでしょう。
2.取得が簡単だと勘違いされている
簿記2級は知名度が高く人気の資格のため、取得が簡単だと誤解されている部分もあります。「取得が簡単な簿記2級をもっていても、仕事に活かせない」と勘違いされているのです。
しかし、2024年2月に行われた簿記2級の統一試験の合格率は15.5%でした。ほかの年も高くて25%、低いと11%しかない年もあり、簡単な資格とはいえません。
参照元
日本商工会議所
簿記
3.AIができる仕事だと思われている
経理などの仕事は、AIができる仕事であり、転職が難しいといわれることもあります。AIの技術は進んでいるため、将来的に人ではなく機械が担当する可能性はあるでしょう。
しかし、計算などの作業部分はAIが担当できても、「データをどのように分析するか」「方針をどのように提案するか」などの部分は、人間の発想力が必要です。出納管理など金銭面に携わることも多く、すべてをAIに任せるのは難しいことからも、簿記2級の需要はまだまだ高いといえるでしょう。
簿記2級が活かせる6つの転職先や職種
簿記2級は経理だけではなく、財務やコンサルティングなどでも活用できます。ここでは、簿記2級が活かせる6つの職種を紹介するので、企業選びの参考にしてください。
1.経理
簿記2級が評価される仕事の代表格が経理です。経理が行う売上管理や給与計算、決裁書作成などの業務を行うためには、簿記2級で学ぶ仕訳の知識が必要となります。
経理は会社の資金管理を行う業務の特徴からどの企業にも必要とされており、簿記の知識も大いに活用できるでしょう。
2.財務
企業の財務では資金調達や予算管理などが必要となり、簿記2級の知識が活かせます。経理と連携をとって仕事を進めることが多く、会計の知識があれば業務で活躍できるでしょう。
3.営業
営業部でもお金に関する計算は必要となります。「原価率」「回転率」などを理解し、どのような金額で商談をまとめるか考える際などに簿記2級の知識を活用できるでしょう。
営業職がどのような仕事かについては、「営業って何をする職種?求められるスキルや向いているタイプを紹介」のコラムで紹介しているので参考にしてください。
4.会計事務所
会計事務所でも、簿記の知識を活用して業務を行えます。会計事務所では法人や個人の税務申告や記帳代行など、経理や財務の業務を行っており、「帳簿作成」「税金の計算」「会計の実施」などが簿記2級の知識で対応できるためです。
5.コンサルティング
経営コンサルティングでは企業の経営状況を確認し、アドバイスを行うことから、簿記2級の知識が求められます。企業の決算書を読み取り、コンサルティングを行うためには、簿記2級が欠かせません。
コンサルティングの仕事については、「コンサルタントの仕事」のコラムで詳しく解説しているので参考にしてください。
6.金融業
金融業はお金を扱う業務が多く、簿記2級で学んだ会計知識や計算スキルが活かされます。銀行や信用金庫などの金融業でも、簿記2級の需要は高いでしょう。
転職で簿記2級をアピールする際の3つのコツ
転職で簿記2級をアピールする際は、資格だけではなく自分のスキルもアピールしましょう。付加価値をつけることで、ほかの簿記2級所持者よりも高評価につながります。
簿記の知識を業務にどう生かすかを伝える
経理や会計知識など、簿記によって学んだ知識をアピールしましょう。簿記2級を勉強すれば、コスト管理や経営管理、原価計算などの知識も学べます。企業に対してどのように貢献できるかを伝えれば、より活躍のイメージをもってもらえるでしょう。
資格取得の姿勢や努力をアピールする
簿記2級獲得に向けて、どのように努力したのか姿勢を伝えるのも大切です。資格取得までの過程を、自分の持つ強みやスキルとしてアピールできるでしょう。
たとえば、合格まで毎日コツコツと勉強したのであれば、「継続力」をアピールできます。苦手な試験勉強を頑張る姿勢は、「忍耐力」としてもアピールできるでしょう。
数字への強さや計算力をアピールする
簿記を勉強するなかで身につけた、数字への強さや計算力もアピールにおすすめです。実際の業務でも計算が必要な場面は多いので、「即戦力になる」と高評価を受けられるでしょう。
経理や事務ではデータを読み取り、業務の処理や提案を行う場面も出てきます。簿記で学んだ知識を生かして業務をこなせることを伝えれば、資格以上に評価してもらえるでしょう。
簿記2級があれば未経験から転職できる可能性は高まる
簿記2級を所持していれば、未経験の職種であっても転職できる可能性があがります。資格は自身の実力を証明する手段であり、実績がなくても知識があるため活躍しやすいイメージを与えるでしょう。
20代は今後のポテンシャルが評価されやすい
20代はポテンシャルが評価される傾向にあるので、資格の有無にかかわらず未経験でも転職しやすいでしょう。20代は学べる時間が長く、成長できれば長期的に活躍できることから、企業も歓迎しています。
経理などは実務経験を求める傾向にありますが、簿記2級があれば一定のスキルや知識が証明されるでしょう。20代はスキルと今後の成長に期待され、簿記2級を活かして転職がしやすいのです。
20代が転職を成功させるコツについては、「転職する年齢は20代がおすすめ!成功させるポイントを解説」のコラムで解説しているので、ご覧ください。
30代や40代は簿記2級以外の強みも求められる
30代や40代となると、簿記2級以外にもアピールできる強みが必要です。30代を超えると経験が求められ、即戦力であることも評価の対象になります。
簿記2級だけではなく、業務での実績やマネジメント能力など、プラスアルファで伝えられる強みを探しておきましょう。経理関連の仕事は未経験でも、これまでの業務で身に着けたスキルや実績を伝えるのがポイント。加えて、なぜ簿記2級を取得して未経験の仕事に挑戦するのかも、根拠を交えて述べる必要があります。
資格がなくても転職できる
簿記2級は自分のスキルを示せるため、転職で有利になりやすい資格です。ただし、企業側が将来性があると感じた場合や、人柄重視で合否の判断をしている場合は無資格者が採用されるケースがあるので、資格がなくても転職は十分に可能です。
無資格で転職活動を行う場合は、高評価につながるよう、深く掘り下げた志望動機を作り採用担当者に熱意を伝えましょう。企業によっては、資格はあるが経験はないという人より、資格はないが実務経験はあるという人を評価することもあります。経験がある場合は、しっかりアピールすることも大切です。
資格や経験がなく自信が持てないという人は、まず未経験可の求人や資格が応募の条件になっていない求人などを探すことから始めましょう。効率良く仕事を探すには、就職支援サービスを活用するのがおすすめです。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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