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大学中退者は証明書が必要?就職活動時に提出する書類や発行する方法を解説
更新日
この記事のまとめ
- 大学中退者に企業が証明書の提出を求めるのは、学歴の確認や適性の見極めのため
- 大学中退の証明は、退学証明書や在籍証明書などによってできる
- 証明書の発行は、大学内にある発行機や申請による郵送によって可能
- 大学中退後の証明書取得は、経過時間や退学理由によってできないこともある
- 証明書を見せるのが嫌な場合も、偽造や改ざんはせず正式な書類を提出しよう
大学中退後の就活で、証明書を求められるか気になる方もいるでしょう。大学中退の証明書は、学歴を確認したり適性を見極めたりするために必要とされる場合があります。
このコラムでは、大学中退の証明書を企業に提出する理由や証明書のもらい方について詳しく解説。また、大学中退の事実を明示できる証明書の種類もまとめているので、大学中退後に就職活動を始める方はぜひチェックしてみてください。
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大学中退後の就活で証明書が求められる理由
大学中退後の就活で証明書が必要とされる理由としては、「学歴の確認」や「適性の見極め」などが挙げられます。
文部科学省の「令和6年度 就職・採用活動に関する調査結果(企業)【概要】(p.11)」によると、調査対象の企業のうち67.9%が、応募者に成績証明書や履修履歴といった学業成果を表す書類やデータの提出を求めていることが明らかになりました。
応募先すべてで必要になるわけではありませんが、書類提出の依頼が来ても焦らないよう、企業が成績証明を求める理由を把握しておきましょう。
参照元
内閣官房
令和6年度 就職・採用活動に関する調査結果(企業)【概要】
履歴書の記載が正しいか確認するため
企業が大学中退者に証明書の提出を求める背景には、「履歴書記載の中退時期が正しいかを確認したい」という理由があります。
大学を中退すると最終学歴は高卒となり、最終学歴を証明する書類は高校の卒業証明書となるでしょう。しかし、「大学中退」と履歴書に記載した場合、高校の卒業証明書だけでは大学に在籍した事実を証明できません。このような場合は、退学証明書など大学中退を証明できる書類の提出を求められる可能性があります。
応募者の適性を見極めるため
就活で大学中退の証明書が求められるもう1つの理由は、応募者の適性を見極めるためです。
転職活動では、それまでの経験やキャリアが重要な要素となりますが、若年層の場合は十分なキャリアやスキルをもっていないことがほとんど。そのため、企業は、応募書類や面接といった限られた材料から応募者が「何を学んできたか」「どのような適性があるか」を見極めなければなりません。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、事前に大学中退の成績証明書から「どのような知識や経験をもっているのか」を確認されるようです。
公務員試験では成績証明書などの提出が求められるため
公務員試験を受験する場合は、大学中退を証明する書類の提出がかなりの確率で求められます。公務員は極めて公共性の高い仕事のため、民間企業より厳しく学歴詐称がないかチェックされるようです。
ただし、「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムでも解説しているとおり、公務員にいわゆる「学歴フィルター」はありません。提出はあくまで事実確認のためであり、公務員試験の合否の決定に学歴が影響することはないと覚えておきましょう。
大学中退者の就活で成績証明書が求められる理由の詳細を知りたい方は、「既卒の就職活動でも成績証明書は必要?提出する意味とは」のコラムもご覧ください。
転職時や編入時に証明書が求められる場合も
転職活動時も大学中退の証明書の提出が必要となる可能性もあります。特に20代の転職では、これまでのキャリアや経験よりもポテンシャルを評価される傾向があり、転職活動でも証明書が求められる場合があるようです。
また、別の大学への編入時に証明書が必要なこともあります。編入の条件は学校によって異なるため、条件を満たしているかどうかの確認をするのが主な目的です。
転職時や編入時に証明書を求められてもスムーズな手続きができるよう、証明書の種類と発行方法について理解しておきましょう。
大学中退の事実を明示できる4つの証明書
大学中退を証明できる書類には、「退学証明書」「在学証明書」「成績証明書」「除籍証明書」などがあります。就職を希望している企業から提出を求められた際の手続きで焦ることがないよう、どのような書類が必要なのかを、以下で確認しておきましょう。
大学中退の事実を明示できる証明書
- 退学証明書
- 在学証明書
- 成績証明書
- 除籍証明書
1.退学証明書
大学中退を証明できる一般的な書類が「退学証明書」になります。退学手続きが完了すると発行が可能です。退学証明書には、「氏名」「生年月日」「入学日」「退学日」「学部名」などが記載されています。なお、退学理由については記載されません。
2.在学証明書
在学証明書とは、大学に在籍していることを証明する書類です。氏名や生年月日、入学日、各学部名などが記載されています。
在学証明書は、大学中退を予定しながら先に就活を行っていたり、退学手続きを終える前に企業から書類提出を求められたりしたときに必要です。中退の手続きが完了したら、改めて退学証明書などが必要になることもあります。ただし、すでに退学してしまった場合は大学中退の証明書として使用できないため、注意しましょう。
3.成績証明書
成績証明書は、在学中の成績や取得単位を証明する書類です。企業が成績証明書の提出を求めるのは珍しいですが、何らかの理由で退学証明書がもらえない、あるいは間に合わない場合には成績証明書で代替できる場合があるでしょう。成績証明書からは、学んできた分野や学業への取り組み方を読み取れるので、内定後に提出を求める企業もあるようです。
単位修得証明書も発行できる
単位修得証明書とは、修得単位数を証明する書類のことです。成績証明書は「成績」と「修得単位数」が記載されていますが、単位修得証明書は「修得単位数」のみが書かれています。大学中退者の場合は、大学通信課程や別の大学などへ再入学する際に必要となる既取得単位の算定のために、単位修得証明書を用いることがあるでしょう。
また、高校を中退していて高卒認定試験を受ける場合、単位修得証明書を出身の学校で発行してもらうことで科目の免除が受けられることがあるようです。
単位修得証明書と高卒認定試験の関係については、「高卒認定試験とは?高卒とは違う?試験費用や就活での活用方法を解説」のコラムでまとめています。
4.除籍証明書
除籍証明書とは、何らかの問題を起こして大学から除籍されたことを証明するものです。大学を中退した証明にはなりますが、何か問題を起こしたことを企業側に知られてしまうというデメリットがあります。
なお、除籍証明書を扱わない大学も多いようです。その場合は在籍期間証明を利用するのが望ましいでしょう。
企業によって必要な書類が異なる
大学中退して就職する場合、企業によって求められる書類は異なります。一般的には退学証明書の提出が求められますが、企業によっては成績証明書が求められる可能性もあるでしょう。就活で必要な書類は、できるだけ早めに確認して手続きを始めるのがおすすめです。
大学中退に関する証明書を発行する方法
大学中退に関する証明書を発行する方法として、「大学の証明書発行機を利用する」「大学に申請して郵送してもらう」が挙げられます。以下で証明書の発行方法を解説するので、大学中退後に就職活動や編入を検討している方はぜひチェックしてみてください。
大学に設置されている証明書発行機を利用する
大学中退の証明書は、大学に設置されている証明書発行機で発行できる場合があります。大学と自宅が近い場合は、発行機を利用するほうが郵送よりも早く書類を手に入れることが可能です。
発行機の利用は身分証明書や手数料が求められる場合があるため、何が必要になるかを確認しておきましょう。なお、証明書の種類によっては、発行機で発行できない可能性もあるので注意が必要です。大学のWebサイトで発行機の情報を公開している場合があるので、あらかじめ目を通しておきましょう。
大学に申請して郵送してもらう
大学と自宅の距離が遠かったり、就活で忙しかったりして自分で大学に向かえないときには、申請して証明書を郵送してもらうことも可能です。郵送発行の申請方法や必要書類も大学によって異なるので、在籍していた大学のルールに従って申請手続きを行う必要があります。
証明書は再発行できる
大学中退の証明書は、基本的に再発行が可能です。発行機や郵送での再発行も行えます。
ただし、大学によっては発行期限が定められている点に注意が必要です。中退して何年か経ってから証明書を発行しようとすると、発行期限が切れている場合も考えられます。
大学を中退するときは、大学に行く最後の日までにそれぞれの証明書の発行期限を確認しておくと安心でしょう。
大学中退の証明書を取得する際の注意点
大学中退を証明する成績証明書の発行は時間が掛かることがあるため、就活で利用することが分かった時点で早めに発行を依頼するのがおすすめです。また、退学手続きの進捗などによっては必要書類が発行できないこともあります。期日ギリギリに用意を始めると間に合わない可能性があるので、余裕をもって準備しておきましょう。
以下では、大学中退の証明書発行に関する注意点を解説します。
発行に時間が掛かることがある
大学中退をして間もない場合は比較的早く成績証明書が用意できる傾向にあるものの、大学中退からしばらく月日が経っていると、発行に時間が掛かる場合があります。
また、申請書や必要書類に不備があった際は、さらに時間を要する可能性もあるでしょう。大学中退後の就職活動では、書類が必要と分かった時点で、速やかに手続きを行うのがおすすめです。どうしても時間が掛かってしまう場合は、提出が遅れる旨を応募先の企業に連絡することも忘れないようにしてください。
「抹消」の場合は成績証明書が発行されないことがある
「大学を辞める」と一口にいっても、学生側から辞める「中退」、大学側から辞めさせられる「除籍」、通学していたことを無効とされる「抹消」の3つがあります。
大学側から「抹消」を受けた場合は在籍そのものが無効になるため、成績証明書が発行されない可能性が高いでしょう。一方、大学から辞めさせられる「除籍」は大学に在籍していた事実が残るため、成績証明書が発行される傾向にあります。
大学中退者が成績証明書取得の手続きをする際に覚えておくべき注意点を知りたい方は、詳しく解説しているコラム「就活に成績は影響する?成績証明書を提出する理由や注意点を解説」もご覧ください。
大学中退の証明書の偽造はせず正式な書類を提出しよう
大学中退後の成績証明書の提出手続きに抵抗を感じる方もいるでしょう。しかし、成績証明書を求められた場合は、偽造をしたりごまかしたりはせず正式なものを提出しなければなりません。
成績証明書や退学証明書など、大学が発行した正式な書類の偽造や改ざんは、公文書偽造罪と呼ばれる犯罪です。成績証明書が偽造であるかどうかを調べない企業もありますが、万が一偽造がばれた場合、昇進できなくなったり懲戒解雇されたりする恐れがあります。
証明書の偽造は、今後のキャリアビジョンの達成にも影響を及ぼす可能性がある行為です。将来の自分のためにも、企業に求められた書類は正式なものを提出するようにしてください。
不安なときは就職エージェントに相談しよう
「企業に提出する書類の手続きに不安がある」「大学中退して就活が心配」という方は、就職エージェントでサポートを受けながら就活を進めるのもおすすめです。就職エージェントは、民間企業が運営する就職支援サービス。就活のトレンドや社会の動向などを熟知したキャリアアドバイザーが専任でつくため、何か困ったことがあった場合に相談できます。
「就職エージェントとは?利用できるサービスやおすすめの活用方法を解説!」のコラムでは転職エージェントを使うメリットや使い方をまとめているので、ぜひご一読ください。
ハタラクティブは、大学を中退した方をはじめ、既卒や第二新卒、フリーターといった若年層に特化した就職・転職エージェントです。未経験から応募できる求人を豊富に取り扱っているため、学歴に自信がない方も安心してご利用いただけます。書類の添削や面接対策なども実施し、経験豊富なキャリアアドバイザーが求人探しから内定まで丁寧にサポートします。1分程度でできる適職診断をはじめ、サービスはすべて無料なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
大学中退の証明書に関するQ&A
ここでは、大学中退したときの証明書や提出書類に関してよくある質問にQ&A形式でお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
退学証明書とはどのような書類ですか?
退学証明書とは退学を証明する書類のことで、中退手続きの完了後に発行が可能です。氏名や生年月日、入学日、学部名のほか、退学日が記載されています。就活の際は、履歴書や面接で退学日を偽って伝えてしまうと、退学証明書の提出時に嘘が発覚しトラブルとなるので注意しましょう。なお、退学証明書には退学理由は記載されません。
中退経験がある場合の履歴書の書き方について知りたい方は「最終学歴が中退の場合は履歴書にどう書く?学歴別に書き方を紹介します!」をご参考ください。
退学証明書はいつまでに必要?間に合わない場合は?
選考を受ける企業によって異なりますが、二次面接に進むときや内定をもらったタイミングで退学を証明する書類の提出が求められることがあります。期限に間に合わない場合には、その旨と提出できるタイミングを企業に伝えましょう。
このコラムの「大学中退の事実を明示できる4つの証明書」では、退学証明書のほかに退学を証明できる書類について解説しているので、こちらもあわせて参考にしてみてください。
退学証明書や成績証明書の発行に期限はありますか?
各種証明書の発行は、期限がある場合が多いようです。退学証明書は「退学後20年まで」、成績証明書は「退学後5年まで」のように期限が設けられています。期限は大学によって異なるので、各大学に問い合わせておくと安心です。
大学中退後の就活に不安を感じている方は、ハタラクティブへご相談ください。就職エージェントのハタラクティブは、求人紹介だけでなく、応募書類の添削や面接練習のサポートに力を入れています。性格から分かる適職診断も行えるので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。