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調剤薬局事務とは?未経験だと難しい?必要な資格や仕事内容を解説
この記事のまとめ
- 調剤薬局事務とは薬局で受付や会計、保険請求などの事務作業を担当する職種
- 調剤薬局事務の平均年収は481.4万円
- 人と接するのが好きな人や正確で丁寧な作業ができる人は調剤薬局事務に向いている
- 調剤薬局事務で資格は不問とされているため、未経験からでも挑戦可能
- 就職・転職エージェントでは自分がどんな仕事に向いているかアドバイスをもらえる
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「調剤薬局事務とはどんな仕事?」「年収はどれくらい?」と気になっている方もいるでしょう。調剤薬局事務は、薬局での受付や会計、保険請求などの事務作業を担当する職種です。医療と事務の両方の知識を活かし、薬局運営をスムーズに進める役割を担っています。平均年収は481.4万円で、20代前半の方も310万円以上。必須の資格はなく、パソコンスキルがある方や人と接するのが好きな方、正確で丁寧な作業ができる方に向いている仕事です。
このコラムでは、調剤薬局事務の仕事内容や年収、必要なスキル、キャリアパスなどを解説します。就職・転職先の候補として検討している方は、参考にしてみてください。
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調剤薬局事務とは?
調剤薬局事務とは薬局で受付や会計、保険請求などの事務作業を担当する職種です。医療と事務の両方の知識を活かし、薬局の運営をスムーズに進める役割を担っています。
調剤薬局事務の特徴を以下の表にまとめました。
| 仕事内容 | 窓口での処方箋受付やレセプト作成、薬剤師補助など薬局運営全般を支える |
|---|---|
| 平均年収 | 481.4万円 |
| 向いている人 | ・パソコンスキルがある人 ・人と接するのが好きな人 ・正確で丁寧な作業ができる人 |
| ポイント | ・学歴や資格は不問 ・働きながら医薬品知識を習得できる |
参照:厚生労働省「職業情報提供サイト job tag 調剤薬局事務」
調剤薬局事務は薬剤師の業務をサポートしながら、患者さまに必要な薬を適切に渡す手助けをします。業務では薬の基礎知識が必要となるものの、必須の資格はなく未経験からでも挑戦できる仕事です。
※ここで紹介した情報は2025年5月時点のものです。最新の情報と異なる可能性があります。
参照元
厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag
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調剤薬局と薬局(ドラッグストア)の違い
調剤薬局とは、医師の処方箋に基づき、薬剤師が薬を調合・提供する場所です。医薬品医療機器等法に基づき「薬局」として許可を受けた施設だけが調剤業務を行うことができます。
そのため、調剤薬局では営業時間中に薬剤師が常駐しており、健康保険を利用して薬の受け取りが可能です。
一方、ドラッグストアは、一般的に市販薬や日用品などを販売するお店。このなかには、調剤を行う「薬局」として許可を得ている店舗と、市販薬の販売のみを行う店舗があります。
近年では調剤と市販薬販売の両方を行うドラッグストアもあり、そうした場所では調剤カウンターと一般商品売り場が分かれているのが特徴です。
調剤薬局事務と医療事務の違い
調剤薬局事務は薬局で受付や会計、薬の在庫管理などを担当し、調剤報酬請求を行います。一方、医療事務は病院やクリニックで診療報酬請求や受付業務を担当するのが主な違いです。
調剤薬局事務と医療事務の主な違いを以下の表にまとめました。
| 調剤薬局事務 | 医療事務 | |
|---|---|---|
| 勤務場所 | 調剤薬局 | 病院・クリニック |
| 主な仕事内容 | 処方箋受付、調剤報酬請求 | 診療受付、診療報酬請求 |
| 必要な知識 | 薬の知識、調剤報酬制度 | 医療制度、診療報酬制度 |
| 仕事で関わる専門職 | 薬剤師 | 医師、看護師など |
調剤薬局事務は薬に特化した専門知識が求められる一方、医療事務は幅広い医療サービスに関する知識が必要になるという点が異なります。
調剤薬局には「点分業」と「面分業」がある
調剤薬局の形態には「点分業」と「面分業」の2種類があります。点分業は特定の医療機関の処方箋を扱うのに対し、面分業は複数の医療機関の処方箋を扱うのが特徴です。点分業は特定の医療機関の近くに位置し、その医療機関からの処方箋を主に扱う形態です。
一方、面分業はさまざまな医療機関からの処方箋を幅広く受け付ける形態となっています。就職・転職の際は、自身のキャリアプランや興味に合うほうを選びましょう。
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調剤薬局事務の主な仕事内容
調剤薬局事務の仕事は患者さまの対応から保険請求まで、薬局運営に必要な事務作業全般を担当します。患者様の対応を行いながら、正確な事務処理能力も求められる調剤薬局事務は、薬局の円滑な運営に欠かせない存在です。
ただし、勤務する薬局の規模や体制によって、担当する業務範囲は異なります。
調剤薬局事務の主な仕事内容
- 受付
- データ入力
- 会計
- レセプト作成(調剤報酬請求)
- 薬剤師のサポート
- 医薬品の発注・検品
受付
患者さまが来局したら笑顔で挨拶し、処方箋と健康保険証を預かります。このとき、処方箋に記載された有効期限や、情報に不備がないかを必ず確認しましょう。
初めて来局した患者さまには問診票への記入をお願いし、アレルギーの有無、現在服用している薬の情報を丁寧に聞き取り、薬歴の作成に役立てます。
患者さまとの最初の接点となる受付のタイミングでは、親切で丁寧な対応を心がけることが大切です。安心して相談できる雰囲気を作ることで、その後の薬剤師による服薬指導もスムーズになるでしょう。
データ入力
処方箋を受け取ったあとは、その内容をコンピューターシステムに入力します。医師の処方内容や患者情報を正確に入力することが重要。入力ミスは調剤ミスにつながる可能性があるため、細心の注意が必要です。
入力したデータは薬剤師が調剤を行う際の基本情報となり、後述する会計処理やレセプト作成にも使用します。薬の種類や数量、用法・用量などを正確かつ迅速に入力する能力が求められるでしょう。
会計
会計業務では、調剤された薬の料金計算を行います。保険適用の計算や患者負担額の算出、領収書や明細書の発行も会計業務の一部です。
薬の料金は、調剤報酬点数に基づいて計算します。調剤報酬点数とは、国が定めた薬局が受け取るべき医療サービスの価格です。薬剤師の調剤行為や服薬指導、薬局の管理費など、すべてのサービスが細かく点数化されています。
また、調剤薬局事務として、患者さまへ会計内容を説明することも大切です。特に、高額な薬が処方された場合や、自己負担額が変わった場合には丁寧な説明が求められるでしょう。
レセプト作成(調剤報酬請求)
月末から月初にかけて行うレセプト(調剤報酬明細書)作成は、調剤薬局事務のなかでも特に専門性が高い業務です。レセプトとは簡単に言うと、「薬局が保険者に薬代を請求するための明細書」です。
健康保険を使用して薬をもらう際、私たちは自己負担分だけを支払います。残りの費用を国や健康保険組合へ請求するために、調剤薬局事務がレセプトを作成するのです。
レセプトには正確に診療内容や薬の情報を記載します。保険点数計算や各種加算の適用などの計算も必要です。もし記載ミスがあれば、請求がやり直しになったり、薬局の収入が減ったりしてしまう恐れも。そのため、高い正確性と保険制度への深い理解が求められるでしょう。
薬剤師のサポート
調剤薬局事務は、薬剤師の業務をサポートする役割を担っています。たとえば、薬剤師が調剤業務や患者様への服薬指導に集中できるよう、調剤の準備や薬の説明書の作成を行う場合もあるでしょう。
また、患者さまからの問い合わせや相談を最初に受け、適切に薬剤師につなぐことで、薬局全体の業務効率向上を目指します。
医薬品の発注・検品
医薬品の在庫管理も調剤薬局事務の仕事です。使用頻度の高い薬が不足しないよう適切なタイミングで発注したり、納品された医薬品の検品や有効期限のチェックを行ったりします。
在庫管理は薬局の経営に直結する業務です。過剰在庫は資金繰りを圧迫し、在庫不足は患者さまに迷惑をかけることになります。適切な在庫量を維持するための判断力も求められるでしょう。
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調剤薬局事務のやりがい・働くメリット
調剤薬局事務は、患者さまの健康を支える医療チームの一員として働ける魅力的な職種です。直接的な医療行為はできませんが、医療に関わる仕事として社会貢献できる点がやりがいにつながるでしょう。
また、医療や薬に関する知識を身につけられる環境があり、専門性を高められる点も魅力です。自分自身や家族の健康管理にも役立つ知識が増えていくでしょう。
やりがい
調剤薬局事務のやりがいは、患者さまの健康をサポートできることです。薬を必要としている人の支えになれる喜びは、この仕事ならではのものといえます。患者さまから「ありがとう」と言われたときの達成感は何物にも代えがたいものとなるでしょう。
また、薬剤師と協力して薬局運営に貢献することで、チームの一員としての充実感も得られます。特に、高齢の患者さまからは頼りにされることが多く、日々の会話を通じて関係を築ける点も魅力です。
患者さまの名前や顔を覚え、その方の変化に気づきながら親身に寄り添うことで、より深い信頼関係を築くことができます。
「人の役に立ちたい」「誰かの支えになりたい」と考える方にとって、やりがいを感じられる仕事だといえるでしょう。
働くメリット
調剤薬局事務は薬の名称や効能、専門用語に触れる機会が多く、働きながら医療の基礎知識を習得できます。医師の処方箋を読み解き、患者さまから病状を伺うなかで、病気や薬に関する理解を深められるでしょう。
専門のシステムを使い、処方箋の入力やレセプト(調剤報酬明細書)の作成といった業務を通じて、パソコンスキルや正確かつ迅速な事務処理能力が身につきます。また、保険制度や医療費の計算に関する知識も習得可能です。
調剤薬局の窓口では、高齢の方やお子さま連れの方、自身の体に不安を抱えている方など、一人ひとりの状況に合わせて丁寧な対応が求められます。患者さまの状況を正確に把握し、薬剤師へ適切に情報共有する経験を積むことで、コミュニケーション能力の向上も目指せる仕事です。
調剤薬局事務はどんな風に働く?
調剤薬局事務の働き方は、大手チェーンから個人経営の薬局まで、さまざまな職場があり、それぞれに特色があります。また、勤務形態も正社員だけでなく、パートやアルバイトといった選択肢があるのが特徴です。
職場選びの際は、薬局の規模や立地、勤務条件などを総合的に検討しましょう。自分のライフスタイルに合った働き方を選べる点は、この職種のメリットといえます。
働く場所
調剤薬局事務の勤務場所は調剤薬局です。大きく分けると以下3つの形態があります。
- ・病院やクリニックの近くにあり、その医療機関の処方箋を主に扱う調剤薬局
- ・住宅地などに位置し、複数の医療機関からの処方箋を受け付ける調剤薬局
- ・市販薬や日用品を販売するドラッグストア内の調剤コーナー
病院やクリニックの近くにある調剤薬局は、その医療機関の診療科の処方薬を扱うことが多くなります。たとえば、内科の近くの調剤薬局であれば内科分野の、皮膚科であれば皮膚科分野の医薬品に関する知識が深く身につくのが特徴です。
一方、複数の医療機関からの処方箋を受け付けるタイプの調剤薬局は、処方される薬の種類も幅広いため、多様な医薬品に関する知識を習得できるでしょう。
ドラッグストア内の調剤コーナーに勤務する場合は、調剤業務以外の商品販売なども経験できる可能性があります。
働くスタイル
調剤薬局事務の仕事は、ライフスタイルに合わせて多様な働き方を選べます。正社員は、安定した収入と手厚い福利厚生が魅力です。じっくりとキャリアを築き、将来のステップアップを目指したい方に最適な働き方です。
一方、パートやアルバイトは、時間や日数を柔軟に調整できるため、プライベートとの両立を大切にしたい方に適しているでしょう。また、派遣社員として働くと、さまざまな薬局の働き方を経験できるので、自身のスキルや適性を広げられます。
勤務時間は、薬局の営業時間に合わせたシフト制が基本です。多くの薬局が平日の夕方まで、土曜は午前中までの営業ですが、なかには24時間対応や日曜・祝日も開局しているところもあります。
調剤薬局事務の平均収入
ここでは、厚生労働省の職業情報提供サイト job tagの「調剤薬局事務」を参考に、平均年収・平均月収・平均賞与をご紹介します。なお、実際いくらもらえるかは薬局の規模や地域、スキルなどによって異なるため、一つの例としてご覧ください。
平均年収
調剤薬局事務の年齢ごとの平均年収は以下のとおりです。
| 年齢 | 調剤薬局事務の平均年収 |
|---|---|
| 20~24歳 | 310万5,200円 |
| 25~29歳 | 390万5,900円 |
| 30~34歳 | 444万5,900円 |
| 35~39歳 | 476万3,500円 |
| 40~44歳 | 500万4,300円 |
| 45~49歳 | 523万6,300円 |
| 50~54歳 | 552万100円 |
| 55~59歳 | 588万8,100円 |
参照:厚生労働省 職業情報提供サイト job tag「調剤薬局事務」
調剤薬局事務の平均年収は、20代前半が310万5,200円、30代前半は444万5,900円、40代前半になると500万円を超えることが分かります。調剤報酬請求のスキルを高めたり、薬局内でのマネジメント業務を担当したりすることで、年収アップが期待できるでしょう。
つづいて、バイトやパートなど非正規雇用として調剤薬局事務に就いた場合の、平均年収を見てみましょう。
| 非正規雇用 | |
|---|---|
| 平均年収 | 約211万円 |
※ハタラクティブ調べ
調剤薬局事務に非正規雇用として勤務する場合、年齢による年収アップの幅は小さい傾向にあります。これは、業務内容が正社員と比べて限定的であることや、時給制で働くケースが多いためです。スキルアップや業務範囲の拡大による大幅な年収アップは難しいものの、生活スタイルに合わせた柔軟な働き方ができるのが魅力。パートやアルバイトでもボーナスを支給する薬局もあるため、求人情報をよく確認しましょう。
平均月収
調剤薬局事務の年齢ごとの平均月収は以下のとおりです。
| 年齢 | 調剤薬局事務の平均月収 |
|---|---|
| 20~24歳 | 19万4,075円 |
| 25~29歳 | 24万4,119円 |
| 30~34歳 | 27万7,869円 |
| 35~39歳 | 29万7,719円 |
| 40~44歳 | 31万2,769円 |
| 45~49歳 | 32万7,269円 |
| 50~54歳 | 34万5,006円 |
| 55~59歳 | 36万8,006円 |
※ハタラクティブ調べ
調剤薬局事務の平均月収は、20代前半が19万4,075円、20代後半は24万4,119円と、年齢とともに月収が着実に上がるのが特徴。これは、勤続年数に応じて基本給が上がったり、役職手当やボーナスが支給されたりするためです。
非正規雇用に比べて収入が安定しているため、将来的なライフプランも立てやすいでしょう。
つづいて、バイトやパートなど非正規雇用として調剤薬局事務に就いた場合の、平均月収を見てみましょう。
| 非正規雇用 | |
|---|---|
| 平均年収 | 約17万円 |
※ハタラクティブ調べ
調剤薬局事務の非正規雇用の場合、専門性を高めても大幅な月収アップは難しい反面、自分のライフスタイルに合わせて勤務時間や日数を調整できるのがメリット。プライベートの時間を確保したい人にとっては魅力的な働き方といえるでしょう。
平均賞与
調剤薬局事務の年齢ごとの平均賞与は以下のとおりです。
| 年齢 | 調剤薬局事務の平均賞与 |
|---|---|
| 20~24歳 | 38万8,150円 |
| 25~29歳 | 48万8,238円 |
| 30~34歳 | 55万5,738円 |
| 35~39歳 | 59万5,438円 |
| 40~44歳 | 62万5,538円 |
| 45~49歳 | 65万4,538円 |
| 50~54歳 | 69万13円 |
| 55~59歳 | 73万6,013円 |
※ハタラクティブ調べ
調剤薬局事務の平均賞与は、年齢を重ねるごとに増えるでしょう。これは、経験年数に応じて業務範囲が広がり、専門性が高まるためと考えられます。40代前半で60万以上、50代後半では70万円を超え、安定したキャリアを築ける点が魅力です。
参照元:厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag「トップページ」
調剤薬局事務のスケジュール
調剤薬局事務の仕事は、基本的には日勤帯で働くことが多く、規則正しい生活を送りやすい職種です。ただし、薬局の営業時間に合わせたシフト制が基本となるため、勤務先によって勤務時間は異なります。
また、医療機関の近くにある調剤薬局で勤務する場合、繁忙期も医療機関の診療時間に連動する傾向があり、午前中の診療終了後や夕方の診療終了後に患者さまが集中するケースが多いでしょう。月初と月末はレセプト作成業務で忙しくなる傾向があります。
年間休日数
調剤薬局事務の年間休日数は、110〜120日程度が一般的です。日曜・祝日が定休日で、土曜日の午後は休みとなることが多いでしょう。
ただし、薬局の立地や経営方針によっては、土曜日も終日営業していたり、日曜・祝日も交代で出勤したりすることも。大型商業施設内の薬局などは、施設の営業日に合わせて開局している場合もあるでしょう。
年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇は、薬局によって対応が異なります。医療機関に隣接する調剤薬局では、その医療機関の休診日に合わせて休業するのが一般的です。
1日の流れ
一般的な調剤薬局事務の1日のスケジュールは、以下のような流れになります。
| 時間 | 主な業務内容 |
|---|---|
| 8:30〜9:00(開局前) | 前日の売上確認や金銭の準備、当日の予約確認 |
| 9:00~12:00 | 患者さまから処方箋を受け取り、患者情報入力や会計業務 |
| 12:00~13:00 | 昼休憩 |
| 13:00~17:00 | 処方箋の受付を継続しつつ、医薬品の発注や納品対応 |
| 17:00~18:00 | レジ締めや売上集計、処方箋の整理、翌日の準備 |
月末から月初にかけては、上記の業務に加えてレセプト(調剤報酬請求)業務が加わります。こうした定期的な業務サイクルを理解し、効率よく仕事を進めることが求められるでしょう。
調剤薬局事務に向いている人の特徴
調剤薬局事務は、患者さまとの対応と事務処理が主な仕事となります。ここでは調剤薬局事務に向いている人の特徴を解説するので、自分に合っているかどうかチェックしてみてください。
人と接するのが好きな人
調剤薬局事務は、患者さまと直接対話する機会が多い仕事です。年齢層も状況も幅広い方々が来局するため、一人ひとりに合わせた柔軟なコミュニケーション能力が求められます。
また、調剤薬局で働く際は、薬剤師やほかのスタッフとのチームワークも大切です。情報共有や連携がスムーズにできる協調性も必要となります。人と接することに喜びを感じられる方は、この仕事にやりがいを見出せるでしょう。
愛想の良さだけでなく、患者さまの真意や気持ちを汲み取る傾聴力も大切です。ときには不安や不満を抱えた患者さまの対応をすることがあるため、冷静さと忍耐力も求められるでしょう。
正確で丁寧な作業ができる人
調剤薬局事務の仕事は、処方箋のデータ入力、会計、レセプト作成など、正確さが求められる業務が多い職種です。そのため、几帳面で数字を扱うことに抵抗がなく、細かなミスも見逃さない注意力がある方に向いています。
特に、薬の名称や用法・用量の入力ミスは患者さまの健康に関わる問題につながる可能性があるため、細心の注意が必要です。
保険制度や調剤報酬の計算など、複雑なルールを正確に理解し、適用する能力も不可欠。頻繁に改正される細かなルールや変更点に迅速に適応できる柔軟性と強い学習意欲を持っている人が、調剤薬局事務として活躍できるでしょう。
パソコンスキルがある人
調剤薬局では、ほとんどの業務がコンピューターシステムを使って行われます。そのため、基本的なパソコン操作スキルがあると仕事に活かせるでしょう。患者さまを長時間お待たせしないためにも、入力のスピードと正確さを兼ね備えていることが重要になります。
なお、調剤薬局事務の仕事では、専用のソフトウェアを使う場合が多いものの、入社後の研修で習得することが一般的です。
調剤薬局事務への向き不向きを確かめるには?
調剤薬局事務に向いているかどうか判断するには、実際に職場の雰囲気に触れてみるのがおすすめです。職場見学や1日体験(トライアル勤務)の機会を設けている薬局があれば参加し、業務の流れや職場の様子を見てみましょう。
また、調剤薬局事務の資格講座の無料説明会に参加する方法もあります。説明会では受付・会計・レセプト作成といった具体的な仕事内容や、必要とされる専門知識について詳しく知れるので、仕事への理解度を深めることができるでしょう。
ハタラクティブアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
調剤薬局事務に活かせるスキルや経験
調剤薬局事務になるために必須の国家資格はありません。そのため、資格がなくても未経験から就業が可能です。
ただし、調剤薬局事務の仕事で活かせる知識やスキルを証明するために、民間の資格を取得するのが一般的。取得しておくと就職・転職活動において有利に働く場合もあるので、以下を参考に検討してみてください。
活かせる資格一覧
調剤薬局事務に関連する主な資格は以下のとおりです。これらの資格を取得していると、採用の際に有利になるだけでなく、入社後の業務にもすぐに役立てられるでしょう。
調剤事務管理士
「調剤事務管理士」は、日本医療事務協会が認定する資格で、調剤薬局事務の基本的な知識や技能を証明するものです。処方箋の見方や保険制度、調剤報酬の計算方法などを学びます。通信講座やスクールで3〜6ヶ月程度の学習で取得可能で、就職に有利な資格として人気が高い資格です。
調剤薬局事務検定試験
「調剤薬局事務検定試験」は、主に日本医療事務協会が実施しています。調剤薬局で必須となるレセプト作成を中心に、受付業務や会計業務の基本的な知識や技能が問われる試験です。具体的には、処方箋の見方や保険制度、調剤報酬の計算方法などが身につけられます。
医療保険調剤報酬事務士
「医療保険調剤報酬事務士」は、医療保険学院が認定する資格です。保険調剤の仕組みやレセプト作成に関する専門知識と技能を証明します。レセプトの作成スキルを習得したい人におすすめの資格で、調剤薬局への就職やキャリアアップにも役立つでしょう。
調剤報酬請求事務技能認定
「調剤報酬請求事務技能認定」は、日本医療教育財団が認定する資格です。調剤薬局でのレセプト業務を含む実務能力を認定するもので、特にレセプト作成・点検スキルを身につけたい方に適しています。
この資格は、調剤薬局事務の基礎的な知識と技能を証明するもので、未経験から調剤薬局での就職・転職を目指す際や、キャリアをスタートさせるための最初のステップとして取得する人が多いでしょう。
調剤報酬請求事務専門士
「調剤報酬請求事務専門士」は、調剤事務の資格のなかでも専門性の高さが評価される資格です。高度な調剤報酬の知識とレセプト作成スキルを証明できるため、取得者は調剤薬局で高い評価を受けやすく、キャリアアップや給与優遇につながるケースもあるでしょう。
就職・転職する前に必要な準備
調剤薬局事務への就職・転職準備では、基礎知識(薬の基礎・薬局の仕組み・保険制度)の習得が重要です。前述したような業務に活かせる資格を取得しておくと、未経験の方も選考の際にアピールしやすいでしょう。
また、自己PRとして接客の経験やパソコンスキル、医療・健康への関心などを整理しておくのがおすすめ。可能であれば職場見学や説明会に参加し、実際の雰囲気を確認しましょう。
調剤薬局事務のキャリア形成
調剤薬局事務として入社したあとは、経験を積んでスキルアップすることで、より専門的な業務や管理職へのステップアップも可能です。長期的なキャリア形成を考えながら働くことで、仕事のモチベーションも高まり、収入アップにもつながるでしょう。
未経験からのステップアップ図
未経験から調剤薬局事務の仕事に就いた場合、以下のようなステップを踏むことが一般的です。
未経験からのステップアップ図
- 入社~1年目:基本的な受付業務や会計業務を担当し定型業務を習得する
- 1~2年目:レセプトの基礎を学び、薬の在庫管理や発注業務にも携わる
- 3~5年目:レセプト業務を担当する。新人教育や指導に関わることもある
- 5年目以上:リーダーやマネージャーを任されるようになる
調剤薬局事務の主要な業務であるレセプトは専門的な知識が必要なため、多くの薬局で1〜2年目、もしくは3年目以降のステップで担当するのが一般的です。
ただし、昇進のスピードは、勤務する薬局の規模やチェーン展開の有無によって異なります。個人薬局などでは、リーダーやマネージャーといったポジションがない場合もあるでしょう。
異業種・異職種へのキャリアチェンジ例
調剤薬局事務の経験は、幅広いキャリアチェンジに活かせます。たとえば、培った医療保険の知識を活かして、病院・クリニックの医療事務へ転職、あるいは薬の知識を基に医療機器メーカーの営業や製薬会社のMR(医薬情報担当者)になる道もあるでしょう。
また、自身の経験を活かし調剤事務の講師として後進を指導したり、医療知識と地域連携力を活かして在宅医療コーディネーターとして活躍することも可能です。
働きながら薬学部に通い薬剤師を目指す選択肢もあります。ただし、薬剤師として働くためには、国家試験に合格し薬剤師免許の取得が必要です。
まとめ
調剤薬局事務は医療と事務の両方の知識を活かせる、やりがいのある仕事です。患者さまの健康をサポートする役割を担い、薬剤師との連携によって薬局全体の運営を支えています。
この職種の魅力は、比較的規則正しい勤務形態で働けること、未経験からでもスタートしやすいこと、さまざまな資格取得によってキャリアアップが目指せることなどが挙げられるでしょう。
調剤薬局事務は、医療業界に興味がある方、人の役に立ちたい方、事務処理能力を活かしたい方に向いている仕事です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。
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