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就職できる年齢に制限はある?早めに行動するべき理由や職探しのコツを解説
更新日
この記事のまとめ
- 就職に年齢制限はないが、就業経験がなければ27歳あれば30歳までが目安といわれる
- 就職の機会を均等に与えるために、採用における年齢制限は原則禁止されている
- 若年層の就職では、キャリア形成の観点から求人に年齢制限を設けている場合もある
- 年齢が上がるにつれて経験重視となるため、早いうちに就職活動を始めたほうが良い
- 年齢問わず早期就職を目指すなら、就活エージェントを利用するのがおすすめ
「就職したくても年齢に制限があるのか気になる」という方は多いのではないでしょうか。フリーターとしての生活に不安を感じている方もいるでしょう。このコラムでは、フリーターから正社員への就職が可能といわれる年齢の目安や、就活するなら35歳以下が良い理由などを紹介します。年齢が上がるにつれて難しくなるのがフリーターからの就職です。このコラムで年齢の壁を認識し、できるだけ早く就職に向けて動き出しましょう。
就職における年齢制限の実態
フリーターから就職を目指すにあたって、求人の年齢制限が気になる方も多いことでしょう。求人票には年齢制限が記載されていないことが多いので、実際に何歳まで応募できるのか戸惑う人もいるようです。就活を円滑に進めるために、まずは就職における年齢制限の実態や、一部の求人に年齢制限がある理由などを知ることから始めましょう。
フリーターから就職できる年齢の目安は30歳まで
フリーターから正社員として就職できる年齢の目安は、就業経験のない方で27歳程度、経験がある場合は30歳程度までといわれています。企業が未経験の人材を雇う理由は、若さというポテンシャルに期待し、時間をかけても育てたいと考えているからです。就職できる年齢に制限はありませんが、27歳以降は年齢を重ねるほど、未経験可の求人を探すのが難しくなるでしょう。
30代に入ると、経験やスキルがより重視されます。アルバイトで経験した仕事と応募職種が同じ場合など、即戦力が見込まれる場合は、好意的に受け取ってもらえることがあるでしょう。一方で、たとえ高いスキルや知識を持っていても、長期的なキャリア形成を鑑みて「30歳まで」といった年齢制限を設けている企業もあるようです。30代で未経験分野への就職を模索している方は「30代から未経験分野に転職するのは厳しい?おすすめの業界と成功のコツ」にも目を通すと良いでしょう。
採用における年齢制限は原則禁止されている
厚生労働省の資料にもあるとおり、雇用対策法では採用にあたる応募者の年齢制限は原則として禁止されています。年齢に関する記載がない求人案件が多いのは、法律違反となる可能性を避けるためです。
求人に年齢不問と記載するだけでなく、年齢を理由に応募を断ったり不採用にしたりすることも法律違反にあたります。応募者の年齢によって、正社員・契約社員といった雇用形態や職種などの求人条件を変えることもできません。
参照元
厚生労働省
募集・採用における年齢制限禁止について
求人に年齢制限が認められている例外事由もある
例外として、年齢制限が認められている事由がいくつかあることも覚えておきましょう。たとえば、長期勤続によるキャリア形成を図る場合には、上限の年齢制限を設けることが認められています。
「35歳以下の方を募集(職務経験不問/長期キャリア形成のため)」などの記載は、法律違反にあたりません。就職活動中は、気になる求人の年齢制限に関する記載をよく確認しておきましょう。
年齢制限が認められているそのほかの例外事由については「例外事由3号のイってどんな意味?年齢制限あり?」でも解説しています。例外として認められる6つの事由について、それぞれ詳しく説明しているのでぜひ参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
募集・採用における年齢制限禁止について
新卒から年齢が上がるごとに就職が厳しくなる理由
原則として求人に年齢制限を設けるのは禁止されているものの、実際には例外事由3号イを適用して若年層を募集しているケースも多いのが実情です。企業が年齢制限を設ける背景や、年齢が上がるにつれて就職が厳しくなる理由を把握しておきましょう。
年齢相応の経験値やスキルのレベルが求められるため
年齢を重ねると、求められる経験値やスキルのレベルが上がります。新卒時はポテンシャルが重視されるため、未経験でスキルがなくても不利になることは多くありません。しかし、20代後半になると即戦力になる人材が求められます。
実際に、キャリアアップを目指して転職を試みる人が増えるのも20代後半です。同じ業界・職種の経験者や、実践に役立つスキル・知識を持つ人がより有利になるため、アピールできる点がなければ未経験者としての就職は厳しくなるでしょう。
年齢制限により応募できる求人数が減るため
キャリア形成の観点から年齢制限が課され、応募できる求人が減ることもあります。20代はスキルがなくても伸びしろや意欲が評価される傾向があるため、未経験歓迎の求人数が多めです。しかし、年齢を重ねれば重ねるほど選べる仕事の幅は狭くなり、応募できる求人数も減少します。
例として、関東圏(東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・山梨)での求人状況(2023年12月)をみると、35歳以下を対象とする有効求人数が17万件を超えるのに対し、35歳〜44歳は8万件弱です。35歳を過ぎると、選択肢が少なくなっているのが分かります。
有効求人数 | 有効求職数 | |
---|---|---|
34歳以下 | 173,299 | 102,457 |
35歳~44歳 | 79,680 | 58,029 |
45歳~54歳 | 68,696 | 72,438 |
55歳以上 | 65,294 | 80,487 |
引用:厚生労働省 東京労働局「関東労働市場圏有効求人・有効求職 年齢別バランスシート(一般常用)」
35歳〜44歳は求職者数も減っていることからみて、35歳を過ぎる前に就職を試みる人が多いといえるでしょう。就職を望むなら、仕事の選択肢を減らさないために1日も早く行動することをおすすめします。
参照元
厚生労働省 東京労働局
関東市場圏有効求人・有効求職年齢別バランスシート(一般常用)
就職に立ちはだかる年齢の4つの壁
先述した27歳と30歳を含め、就職に立ちはだかる年齢の4つの壁を把握しておきましょう。就職活動を開始する際の参考にしてください。
25歳の壁:第二新卒と呼ばれる期間を過ぎる年齢
年齢のはじめの壁として、25歳が挙げられます。第二新卒と呼ばれる新卒から3年以内(一般的に24歳くらいまで)の方は、企業からの需要が高めです。第二新卒の場合、新卒枠に応募できるケースが多いため、就活がしやすいでしょう。
第二新卒を新卒扱いにするのは「前の企業のカラーに染まり過ぎておらず教育しやすい」「教育に掛けるコストに対して活躍できる期間が長い」など、企業にとってさまざまなメリットがあるためです。しかし、第二新卒の期間を過ぎる25歳くらいからは、新卒枠と同様に扱う理由が弱まり、就職のハードルが上がってしまいます。
27歳の壁:未経験での採用が難しくなる年齢
27歳は、未経験でも採用される可能性がある年齢の境目です。新卒で就職した場合、27歳は入社5年目にあたります。経験やスキルを積んで戦力になり始める年齢でもあるため、企業側にとって未経験の人材を採用するメリットは少ないのが実情です。
27歳以上になると未経験で応募できる求人は、IT業界や建設業界、介護業界など慢性的に人手不足の業界が多くなる可能性が高くなります。
30歳の壁:実務経験やスキルが求められる年齢
30歳を超えてからの就職は、実務経験やスキルの有無が重要です。年齢が上がるにしたがって、求められるスキルや経験のハードルは上がります。30歳からの就職を目指すには、求められる人物像に沿ってアピールすることが大切です。
公務員試験も、挑戦できる年齢の上限を30歳とするケースが多くなります。公務員試験は年齢制限をクリアしていれば誰でも受験が可能です。挑戦したい方は、早めに行動を開始しましょう。
35歳の壁:正社員も転職が難しくなる年齢
35歳は、フリーターだけでなく正社員も転職が難しくなる年齢とされています。長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、35歳までの年齢制限を設けている企業は多いでしょう。先に述べたとおり、就職支援サイトやハローワークでも35歳以上になると求人数が減少するのが現状です。
厚生労働省の「令和4年雇用動向調査結果(P14)」によると、年齢階級別の転職入職率は男性で30歳以降、女性は35歳以降で明らかに減少しているのが分かります。
引用:厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果(P14)」
男性の場合、25〜29歳の入職率が15.3%なのに対し、30〜34歳は9.5%に減少。女性は20〜34歳までは14%台で推移していますが、35〜39歳では10.7%に減少しています。転職入職率の結果からみても、35歳を過ぎる前に転職や就職を試みる人が多いといえるでしょう。
年齢ごとの就職活動の特徴は「就職に年齢は関係ある?ベストタイミングは?20・30代別の傾向も紹介」のコラムでも詳しく解説しています。第二新卒の時期をオーバーしたら闇雲に就活するよりも、コツを押さえて効率的に就活することが大切です。ぜひ今後の参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省 令和4年 雇用動向調査結果の概要
令和4年 雇用動向調査結果の概要
年齢が上がっても就職しないメリットとデメリット
20代前半までは就職を考えていなくても、年齢が上がるにつれて就活を始めるべきか迷う方は多いようです。就職せずにフリーターを続けることによるメリットとデメリットの両面を把握し、多角的に就職を検討しましょう。
就職せずにフリーターでいることのメリット
まずは、フリーターでいることのメリットから見ていきましょう。
時間に余裕が持てる
時間に余裕が持てることは、フリーターの大きな魅力です。就職すると定時が決まっているため、拘束される時間が発生します。しかし、フリーターであれば自分の希望する時間に働けるので、予定のミスマッチが起こりません。プライベートの時間を確保しやすく、自分の趣味や家族・友人との時間を楽しめるでしょう。
業務における責任の負担が少ない
アルバイトは正社員に比べると業務に対する責任の負担は少ないといえます。アルバイト・正社員を問わず、業務に責任を持つことに違いはありません。しかし、正社員は年齢が上がると役職に就くこともあり、年々プレッシャーが大きくなる傾向があります。
一方、フリーターであれば、年齢が上がっても責任のあるポジションに就くケースは少ないため、正社員に比べて気負わずに仕事がしやすいでしょう。
就職せずフリーターでいることのデメリット
次に、フリーターでいることのデメリットを確認しましょう。
社会的な信頼を得にくい
フリーターは、正社員に比べて社会的な信頼を得にくい傾向があります。正社員の場合、雇用が安定しているため、クレジットカードや銀行の審査が比較的スムーズです。一方、フリーターでいると、雇用が不安定なことなどを理由に年齢を重ねてもローンが組めず、家や車が購入できないこともあるので注意しましょう。
金銭的に安定しない
フリーターは金銭的に安定しにくいこともネックです。時給や日給制のアルバイトの場合、休暇をとるとそのぶん給与が減ってしまいます。基本的にボーナスや昇給がないので貯金しにくく、金銭的に安定しにくい面もあるでしょう。退職金をもらえないことが多いため、年齢が上がるにつれて生活にも不安を感じる方が多いようです。
キャリアと捉えられにくい
フリーターは任せられる仕事の幅が狭いため、キャリアと捉えられにくい場合もあります。たとえ長期間続けていたとしても、専門的なスキルや知識を得ていなければ、就職の際のアピールポイントとして取り上げるほどの強さは期待できません。
フリーターと正社員の違いについては「安定の正社員と楽しいフリーター!どちらを選ぶべき?」でも解説しているので、あわせて確認しておきましょう。
年齢制限を気にせず就職するためにやるべき6つのこと
フリーターからの就職活動は、結果がでるまでにある程度の時間が掛かる傾向があります。思いどおりに就活が進まなかったとしても、落ち込み過ぎずに就職に向けてできることを考え、前向きに就活を続けることが大切です。年齢にとらわれず就職を叶えたい方がやるべきポイントを6つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1.希望する職種に近い仕事のアルバイトをする
目標としている職種に近い仕事のアルバイトをすると、アピールできる経験やエピソードを持てるでしょう。全くの職種未経験から正社員を目指すよりも、自信や経験をつけてから就職に臨むほうが近道になる場合もあります。
場合によっては、アルバイト中に働きぶりが認められ、正社員として登用されるケースもあるでしょう。コミュニケーション能力やリーダーシップなど、自分の資質を活かせる仕事を探すのもおすすめです。
2.資格や知識を身につける
資格取得のために勉強したり、職業訓練校に通ってスキルを身につけたりするのも良いでしょう。特に、国や都道府県が運営している職業訓練校は授業料が無料のため、経済的に余裕がない方も安心して通えます。勉強することで就職への自信につながったり、学校に通うことで規則正しい生活が身についたりすることもメリットです。
3.企業研究を行い求められる人材を把握する
希望する会社に就職するためには、企業研究を行うことが重要です。企業研究とは、企業の経営方針や企業文化、将来のビジョンなどを研究すること。企業研究を行うことで、どのような人材が求められているのかを把握できます。
企業が求める人物像から自分がアピールできる強みを探れば、志望動機や自己PR文の作成、面接でも有利に進められるでしょう。詳細は「企業研究とは?その必要性とスムーズに行うコツを知っておこう!」で確認してください。
4.人手不足の業界に挑戦する
人手不足の業界に応募することも検討してみましょう。特に、飲食や販売、介護系の業界は慢性的な人手不足のため、多くの場合、年齢問わず未経験者を募集しています。少しでも早く正社員になりたい方は選択肢に入れてみると良いでしょう。人と接する仕事に抵抗がない方は挑戦してみてください。
そのほか、IT業界も人手不足といわれているため、パソコンスキルや知識があれば、実務経験がない方でも就職できる可能性があります。IT業界への就職に関心がある方は「IT業界は未経験者も挑戦できる?おすすめな職種と転職成功のコツをご紹介」のコラムにも目を通してみてください。
5.社会人インターンシップに取り組む
社会人インターンシップを経験してみるのも一つの手です。なかには有償のものもあるため、給与を得ながらスキルを身につけられます。1日や1週間など短期の募集もあり、気軽に参加できるのも魅力です。まだやりたいことや挑戦したい分野が定まっていない方は、幅広い職種に挑戦し、自分の好きなことを探してみるのも良いでしょう。
5.就活エージェントを利用する
就活エージェントを利用して、就活を進めるのもおすすめです。就活エージェントでは、応募者の希望や適性に合った仕事を紹介してもらえるほか、書類や面接に関するアドバイスもしてもらえます。「就職したいけど年齢が気になる」「何から始めれば良いのかわからない」などの悩みを抱える方にはおすすめのサービスです。
若年層向け就職エージェントのハタラクティブでは、専任の就活アドバイザーが応募者の希望を丁寧にヒアリングします。企業紹介はもちろん、応募書類の作成や面接対策なども、しっかりサポートするのでご安心ください。
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フリーターやニートの悩みに答えるQ&A
就活に関してニートやフリーターの方が抱える不安にQ&A方式で回答します。
年齢制限のある求人にダメもとで応募しても良いですか?
求人票に年齢制限が記載されている場合は、応募を受け付けてもらえない可能性があります。
もし応募できたとしても、特別な理由がない限り内定は難しいかもしれません。どうしても応募したい場合は、年齢制限があるにも関わらず志望する理由を明確に伝えましょう。同じ職種もしくは希望する条件で募集している案件も探してみることをおすすめします。
就職未経験のフリーターにおすすめの職種は何ですか?
未経験者歓迎の求人が多いのは、飲食業界やIT業界、介護業界など。
基本的に人手不足の業界では未経験者を積極的に採用しています。営業職は未経験者歓迎かつ学歴に関係なく応募できる求人が多めです。就職未経験のフリーターにおすすめの職種は「フリーターは未経験から正社員に就職できる?おすすめの仕事や求人を紹介!」でも紹介しているので、参考にすると良いでしょう。
人と話すのが苦手でも働けますか?
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。