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大学院へ行きたくない…その理由と対処法は?
更新日
この記事のまとめ
- 大学院に行きたくないときは、理由をよく考えて対処法を試すのがおすすめ
- 大学院に行きたくない主な理由は、研究室内の人間関係や研究のつらさなど
- 大学院に行きたくない場合の対処法は、助言を求めたり余裕ある計画で進めたりするなど
- 中退したい場合、大学院に在籍しながら就職活動を行うのがおすすめ
「大学院に行きたくない…」とお悩みの人もいるでしょう。大学院に行きたくない理由としては、研究が上手くいかないストレスや人間関係などが考えられます。教授や友人からアドバイスをもらったり、思い切って研究から離れてみたりするのも一つの対処法です。
このコラムでは、大学院に行きたくない理由や対処法を紹介します。就職を目指す場合についても解説するので、参考にしてみてください。
大学院に行きたくない7つの理由
大学院に行きたくない7つの理由
専門的な勉強をしたいと考えて大学院に進んでも、大学院(研究室)に行きたくないと感じることもあるでしょう。原因としては、下記のような事情が考えられます。
1.やっていける自信がない
研究が上手く進まないことで自信がなくなり、行きたくないと感じることがあるでしょう。
研究は、すべてがスムーズに進むとは限りません。なかなか思うような結果が出なかったり、教授の指導が厳しかったりすると、モチベーションが下がってしまう可能性があります。
2.研究が面倒くさくストレス
研究自体が面倒くさくストレスに感じ、「大学院に行きたくない」と思う場合もあるでしょう。勉強は好きでも研究活動を好きになれず、「大学院生活が想像と違った」という事態に陥ってしまうことも。
大学院で行う研究は、ゴールや手順が決まっていません。自分で設定し考えなければならないため、面倒くさく感じてしまうことがあるようです。
3.教授との相性が悪い
担当の教授と上手くいかないことも、大学院に行きたくなくなる理由の一つです。
研究室の教官が、所属学生全員に対して常に丁寧な指導をしてくれるとは限りません。指導者との相性が合わないことで研究室に居づらくなり、それが原因で研究に支障が出てしまうことがあるようです。
4.人間関係が難しい
研究室メンバーの中に苦手な人が含まれている場合も、「大学院に行きたくない」という悩みの種となり得ます。研究室の雰囲気に馴染めず、大学院への通学が億劫になってしまうこともあります。
付き合いにくい人とは、適度な距離を取るのも一つの方法です。「関わりたくない人の特徴や職場で上手に接する対処法をご紹介」では、関わりたくない人と上手く接する対処法が紹介されているため、参考にしてみてください。
5.研究への熱が冷めた
研究への情熱が失われたことで、行きたくなくなる場合も。研究活動が想像していたものと違った場合や、ほかの分野に興味関心が移った場合、研究に積極的になれないことがあります。
なかには、モチベーションが下がった状態で研究を続けるよりは、就職活動やインターンに力を入れたいと考えるようになる人もいるでしょう。
6.就職したくなった
大学院に進学したものの、早めに社会人経験を積みたくなった場合、大学院に行くモチベーションが下がることがあります。同世代の友人が社会人経験を積んでいくのを見ると、早く働きたいという気持ちが大きくなっても不思議ではありません。
7.経済的な余裕がない
大学院で学ぶには費用がかかります。経済的に余裕がなくなると、「大学院に行きたくない」と感じることがあるでしょう。
大学院は、大学を卒業したあとにさらに2年間学費を払って通学することになります。しかし、アルバイトをして学費を工面しようと考えていても、研究の忙しさが原因でシフトに入れないことも。学業とアルバイトの両立が難しいことで経済的に余裕がなくなり、研究活動を続けるモチベーションが下がることがあります。
大学院に行きたくないいずれの場合も、その理由を明らかにしたうえで今後の進路や対処法を考えることがおすすめです。
大学院に行きたくないときの7つの対処法
大学院に行きたくないときの7つの対処法
「退学するか、無理をしてでも研究を続けるか…」と悩んでいる人もいるでしょう。もちろんそうした選択をすることもできますが、ほかにも問題解決につながる対処法があります。
ここでは、大学院に行きたくないときの対処法を紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
1.教授や友人からアドバイスをもらう
大学院に行きたくないときの対処法として、教授や友人に悩みを話し、アドバイスをもらう方法があります。
研究について行き詰まっている点や上手くいかない点を第三者に話すと、解決策をアドバイスしてもらえることがあるでしょう。話しているうちに悩みが整理され、ストレスが少なくなったり、新たな視点が加わることで見通しをもてるようになることも。
一人で悩まず、研究活動に詳しい人や気軽に話せる関係性の人に話してみることが重要です。
2.自宅で研究できる方法を考える
大学院に行きたくないと感じる場合、無理に通学するより自宅でできる課題に取り組むのも良い方法でしょう。研究をするうえでは、先行研究についてまとめたり、解析方法について検討したりする作業も多くあります。
通学せずにできることを自宅で行いながら研究を進めることが可能であれば、一つの選択肢として検討してみるのがおすすめです。
3.余裕のあるスケジュールで進める
大学院へのモチベーションが下がってしまっている場合には、余裕のあるスケジュールで研究を進められるよう計画を見直してみましょう。気分転換の時間を確保できる程度のスケジュールにすると、無理せず研究活動に取り組みやすくなります。
4.進められるときに研究を進める
進められるときに集中して研究を進めるのも一つの方法です。毎日コツコツと少しずつ研究活動に取り組むことも大切ですが、余裕がなくなってしまうと効率が落ちてしまうことがあります。
気分がのっているときにまとめて研究活動を進める方法も検討してみると良いでしょう。
5.思い切って休学する
大学院に行きたくない気持ちが強く、心身が疲れているようなら、思い切って休学するのも一つの方法です。
しばらく研究活動から離れて心身の疲れを癒せれば、研究活動へのやる気が生まれ、新たな気持ちで研究に取り組めるでしょう。
どのくらいのレベルで「行きたくない」のか考えてみよう
「大学院に行きたくない」という気持ちも、状況によってその程度は異なります。「面倒だけどたまに楽しさを感じることはある」「研究をしたくない」「行こうとすると体調不良を起こす」など、どのくらい大学院に行きたくないのかを考えてみましょう。前述したように、体調不良を起こすなど心身の不調をきたす場合は、しばらく研究室や研究活動から離れるのも一つの方法。勉強は大切ですが、身体や心も大切にしましょう。
6.研究室を変える
研究する内容に興味関心が薄れてしまったり、研究室の人間関係が問題だったりする場合は、研究室を変えることで解決することがあるでしょう。
担当教授に相談しにくい場合は、大学の相談機関に相談してみる方法もあります。
7.インターンに申し込むなど就活する
働くことに関心が向いたら、インターンに申し込むのも方法の一つです。
異なる環境に身を置くことが外の世界を知るきっかけとなり、結果としてより自分に合っている環境を見つけられる可能性があります。
インターンについては「インターンシップとは?参加のメリットや目的を解説!社会人は参加できる?」のコラムで詳しく説明されているので、ぜひご一読ください。
大学院に進学する割合は多いのか?
ここでは、大学院の進学率について、統計を用いて解説します。
内閣府の「令和4年版男女共同参画白書 第10分野 教育・メディア等を通じた男女双方の意識改革、理解の促進(p.172)」によると、令和3年度の大学進学率と大学院進学率は以下のとおりです。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
大学進学率 | 0.581 | 51.7% |
大学院進学率 | 14.6% | 5.9% |
参考:内閣府「令和4年版男女共同参画白書 第10分野 教育・メディア等を通じた男女双方の意識改革、理解の促進 10-2図 学校種類別進学率の推移(p.172)」
大学の進学率は男女ともに50%台で、半数以上が大学へ進学していることが分かります。しかし、大学院の進学率は男性が14.6%、女性が5.9%でした。
参照元
内閣府
男女共同参画白書
大学院に行きたくない…卒業するメリットは?
大学院を卒業するメリット
- 高い専門性が身につく
- 論理的な思考力や分析力が身につく
- 専門性が高い職に就ける
大学院に行きたくないときには、行きたくない理由のほかに「何のために大学院へ進学したのか」も振り返って洗い出してみましょう。
ここでは、大学院を卒業するメリットについてまとめたので、ぜひ進路について考える参考にしてください。
高い専門性が身につく
大学院は研究の環境が整えられており、大学よりもさらに専門性の高い内容を学べます。学会や研究会に参加する機会もあり、同じ分野の研究者と交流できる点も大学院の魅力です。
自分が深めたい学問を細かく探求できるので、高い専門性を身につけられるでしょう。
論理的な思考力や分析力が身につく
研究活動を行うことで、論理的な思考力や分析力を養えるでしょう。大学院では、研究結果を分析したり、プレゼンテーションを行ったりする機会が多くあるためです。
これらのスキルはさまざまな場面で役に立ちます。社会人として就職したあとも、仕事に活かせるでしょう。
専門性が高い職に就ける
大学院で自分の専門性を身につけると、専門性を活かした職業に就けるでしょう。特に、研究職や技術職では、専門性の高い人材が重宝されます。研究職では、職種によって修士号や博士号の学位がないと応募できないところもあるようです。
「大学院卒と学部卒の違いは?就活アドバイザーに詳しく聞いてみました!」のコラムでは、大学院卒と学部卒の給与の違いや、院卒で就活するメリットがまとめられています。大学院を卒業して得られるメリットについてより詳しく知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。
就職活動をする場合
対処法や大学院を卒業するメリットを確認したうえで、「大学院を辞めて就職したい」という結論に至ったら、就活の準備を始めると良いでしょう。
大学院を中退したら、既卒の枠で就活をすることになります。その際、大学院に在籍しながら就活に取り組むのがおすすめです。内定が出る前に退学してしまうと、金銭的負担やプレッシャーから、就活に悪影響が出てしまうことがあります。
大学院で学んでいた分野の知識を活かせる仕事を探したり、インターン経験があれば、そこで習得したスキルを活かした就職を目指したりする道が考えられるでしょう。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。