フリーターに職務経歴書は必要？書き方のコツや項目ごとの例文をご紹介

「フリーターが就職活動するときは職務経歴書が必要？」とお悩みの方もいるでしょう。正社員の求人に応募するフリーターは、職務経歴書を作成するのがおすすめ。自分の経歴を理解してもらえれば、より効果的なアピールができるからです。
このコラムでは、フリーターから正社員を目指す方に向けて、職務経歴書の書き方やフリーター経験のアピール方法を解説します。項目ごとの例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

正社員を目指すフリーターに職務経歴書はいる？いらない？

正社員経験がないフリーターの方も、正社員求人に応募する場合は職務経歴書を作成するのがおすすめです。企業から「職務経歴書の提出は不要」と指示があった場合、無理に用意する必要はありませんが、作成すればより自分のことを理解してもらえます。

正社員になったことがなくアルバイト経験のみというフリーターの方は、アルバイト経験を職務経歴書に書きましょう。

職務経歴書とは？

職務経歴書とは、「どのような仕事経験やスキルがあるか」をまとめた書類のこと。これまでに勤務していた企業名と期間、担当していた業務と実績、身につけたスキルなどを簡潔に伝えるのが目的です。

職務経歴書を通してビジネススキルをアピールできる

職務経歴書を提出すれば、ビジネスに必要な基礎知識やマナーが身についていることをアピールできます。また、職務経歴書には定められたテンプレートがないため、表にまとめる、グラフを挿入する、文字のレイアウトを整えるなど、見やすさを考えてアレンジすることも可能です。

採用担当者が見やすい職務経歴書を作成できれば、より好印象を与えられるでしょう。

履歴書と職務経歴書の違い

履歴書は、氏名や学歴、経歴を時系列で記載する書類です。企業側が応募者の大まかな人物像を把握するために使われます。履歴書が応募者のプロフィールとして扱われるのに対し、職務経歴書は細かい内容を補足するような役割を担うのが基本的な違いです。

履歴書と職務経歴書の違いについて詳しく知りたい方は、「履歴書との違いを交えて職務経歴書の書き方を解説！」でも解説しているので、こちらもあわせてご覧ください。

履歴書と併用するとアピール内容に厚みを出せる

職務経歴書と履歴書を併用することで、アピール内容に厚みを出すことが可能です。履歴書はある程度のフォーマットが決まっており、自己PRなどの記入欄がなかったり小さかったりする場合も。そのため、職務経歴書を合わせて提出することで、具体的なエピソードを盛り込んで自己PRできたり、数字や表を用いて説得力をもたせたりと十分に強みをアピールできます。

【フリーターの職務経歴書の書き方】見本と作成のコツ

職務経歴書を作成するときは、ひと目で内容が確認できるよう、A4サイズの用紙1～2枚にまとめましょう。ここでは、ハローワークインターネットサービスの「職務経歴書の作り方」の内容を踏まえ、職務経歴書の例文を項目別にご紹介します。

職務経歴書記入例

職務経歴書のテンプレートはありませんが、書き方の例を以下に分かりやすくまとめました。あくまでも一例のため、自分なりに見やすいようアレンジしましょう。

タイトルとして書類の上部中央に「職務経歴書」、その下に右寄せで日付と氏名を記入してから、1つ目の項目「職務要約」と続きます。

1.職務要約の例文

○○大学卒業後、レストラン□□□　新宿店にアルバイトとして入社しました。お席への案内や料理の配膳、電話対応など、お客さまへの接客業全般を担っていました。また、棚卸作業や店舗の清掃など、店内の環境を整える業務も担当しました。入社2年後には、アルバイトの教育も行っていました。

職務要約は3行程度にまとめよう

職務要約は300字を目安に3〜4行程度にまとめましょう。職歴の要点を伝える項目のため、所属していた企業や経験した仕事内容を簡潔に記入します。携わっていた仕事についてより詳細にアピールしたい場合は、職務経歴書の自己PR欄を活用しましょう。

2.職務経歴の例文

• ・2021年8月～現在　レストラン□□□　新宿店　(アルバイト)

在籍者数：○○名　席数：○○席
事業内容：飲食店の運営
業務内容：お客さまへの接客業全般、電話対応、クレーム対応、棚卸作業、店舗の清掃業務、アルバイトの教育

職務経歴は企業の概要を記載しよう

職務経歴書では、フリーターとして在籍した企業情報について記載します。職務経歴書に書く内容は、社名や雇用形態、所属していた部署、主な業務などです。面接で詳細を話すためにも、職務経歴は概要程度に留めましょう。

3.活かせる知識・スキルの例文

Word：議事録・報告書作成・礼状などの作成
Excel：関数、グラフの作成、マクロを用いた作業効率アップなど
PowerPoint：会議やプレゼンテーションに用いる資料の作成
ビジネスマナー：敬語や電話対応、来客対応など、一通りのマナーは身についています。

活かせる知識・スキルは幅広い角度でアピールしよう

活かせる知識・スキルは、どのようなツールを使って何ができるのかをアピールしましょう。
なお、WordやExcelといったパソコンスキルは事務やIT、クリエイティブなどの幅広い分野で活用できるので、記載しておくのがおすすめです。そのほかにアピールできるスキルは、「職務経歴書の書き方を解説！気をつけるポイントや提出時のマナーも紹介」のコラムにまとめています。

4.資格・免許の例文

• ・普通自動車免許（2018年10月取得）
• ・日商簿記検定2級（2021年5月取得）
• ・秘書検定3級（2022年11月取得）

応募先の仕事内容に関連する資格を書こう

保有資格の数が多いからといって、選考時の評価につながるとは限りません。フリーターの方が職務経歴書の資格欄を書くときは、応募先の企業や職種に関連する資格を記載しましょう。
また、採用担当者にとって分かりやすくするためにも、職務経歴書に記載する資格は履歴書に書いたものと同じにするのが基本です。

5.自己PRの例文

現職では、レストラン□□□　新宿店でホールスタッフとしてお客さまへの接客業や、後輩アルバイトの教育を行っていました。仕事をするうえでは、常に「相手が何を求めているのか」を考えて行動することを心がけてきました。複数人で来店している方には取り分けができる小皿を提供する、アレルギーの申請があった方にはキッチンのスタッフに伝えて配慮をするなど、お客さまが快適に過ごせるよう工夫を行いました。その結果、お客さまからのアンケートにて「さりげなく気配りをしてくれてうれしい」「優しい接客で安心して食事を楽しめました」といった声をいただきました。
貴社でもこの経験を活かし、戦力として活躍していきたいと考えています。

自己PRは企業が求める人物像に合わせよう

職務経歴書の自己PRでは、企業の求める人物像にあわせて、これまでに取り組んできた仕事内容とその成果を書きましょう。

応募先企業と関連する業務を経験していない場合は、幅広い仕事で求められるコミュニケーション能力や主体性、向上心などをアピールするのがおすすめです。「転職に役立つスキル一覧！仕事が変化しても通用するポータブルスキルとは？」では、いろいろな職種でアピールできるスキルをご紹介しています。今までに経験したことのない職種を目指すフリーターの方は、こちらのコラムもぜひご一読ください。

6.志望動機の例文

貴社の「食を通し、お客さまの生活を豊かにする」という考えに共感し、応募しました。前職の接客業では、どうしたらお客さまが快適に食事の時間を楽しめるかを考え、それぞれに合ったサービスを実施してきました。この経験を貴社での営業職でも活かし、お客さまが何を求めているか、どうしたらより良い生活を送っていけるかを考えながら仕事をしていきたいと思っています。

志望動機では仕事に対する熱意を伝えよう

志望動機では、「なぜアルバイトから正社員として働きたいと思ったのか」「その企業でなくてはならない理由は何か」を書き、仕事への意欲や熱意があることを示しましょう。400～500字程度にまとめると、採用担当者が内容を確認しやすくなります。

経験や強みを志望動機につなげよう

アルバイト経験から得たスキルや強みを志望動機につなげるのもおすすめです。スキルや強みをどのように活かせるかを伝えることで、「企業への貢献度が高い」「自主性がある」といった印象を与えられるでしょう。
なお、志望動機は基本的に履歴書にも記載しますが、職務経歴書との内容に一貫性をもたせることが大切です。履歴書の記入欄は小さいことが多いため要点を簡潔に書き、職務経歴書で詳しく説明すると良いでしょう。

参照元
ハローワークインターネットサービス
履歴書・職務経歴書の書き方

フリーターが職務経歴書を作るときは手書き？パソコン？

職務経歴書は、手書きとパソコンどちらで作成しても問題ありません。企業から職務経歴書の作成方法を指定された場合は、それに従いましょう。

基本的にはパソコンで作るのがおすすめ

フリーターが職務経歴書を作成する際は、基本的にパソコンで作るのがおすすめ。その理由は、「修正が簡単にできる」「レイアウトを調整しやすい」といったメリットがあるからです。作成する労力や見やすさなどを考えると、企業から指定されていなければあえて手書きを選ぶ必要はないでしょう。

パソコンで作成するメリットとデメリット

職務経歴書は見やすさも大事なので、パソコンで作成すれば文字のサイズや行間の調整をしやすいでしょう。また、データを保存しておけば、ほかの企業に応募する際にも使えて時短になります。

パソコンで職務経歴書を作成するデメリットは、変換ミスや脱字が起きやすいことです。保存したデータを使い回せるのは便利ですが、別の企業に出すものを誤って提出してしまうリスクもあります。

手書きで作成するメリットとデメリット

職務経歴書を手書きで作成すると、丁寧さや意欲が伝わりやすいでしょう。手書きはパソコンよりも時間と手間がかかるので、その分「志望度が高い」と好印象を与えられる場合があります。

職務経歴書を手書きで作るデメリットは、修正液や修正テープを使えないため、間違えたときに一から書き直さなければならないことです。また、パソコンスキルが必要とされる職種へ応募する場合、手書きだと「パソコンが使えないのでは？」と思われてしまう可能性もあるでしょう。

職務経歴書にテンプレートはある？ダウンロードは可能？

職務経歴書に、決められたテンプレートはありません。市販品を使用する、Webサイト上でテンプレートをダウンロードする、転職サイトなどのサンプルをもとにパソコンで自作するなど、さまざまな方法で作成できます。職務経歴書は比較的自由に作成できるため、面接でアピールしたい内容にあわせて工夫しましょう。

職務経歴書の作成に不安を抱くフリーターは多い

ハタラクティブの「若者しごと白書2024」によると、履歴書や職務経歴書の準備に対する不安度は以下のとおりでした。

【雇用形態別】履歴書や職務経歴書の準備に対する不安度

引用：ハタラクティブ「若者しごと白書2024_3-11. 就職活動・転職活動における選考中の不安度」

上記の結果から、フリーターも正社員も、半数以上の人が職務経歴書の準備に対して不安と回答していることが分かります。「職務経歴書に書けることがない」「自分の経歴でアピールできるか心配」と悩んでいる方は一人で抱え込まず、身近な第三者やプロに相談しましょう。

参照元
ハタラクティブ
若者しごと白書2024

アルバイトのみの経験もアピールできる？

フリーターの就職活動ではアルバイト経験もアピールポイントにつながるため、職務経歴書に記載しましょう。
独立行政法人 労働政策研究・研修機構の「中小企業における採用と定着_４．フリーター経験の評価（p.63）」によると、フリーター経験の評価について、調査対象企業の約4分の1程度は「評価にほとんど影響しない」と回答。また、4割弱～5割弱は「フリーター経験であっても、その経験から何を得てどのように活かしていくかが明確に説明できている場合はプラスに評価する」と回答し、応募者のポテンシャルを重視していると見受けられます。さらに、「フリーター経験であっても、募集する職種と関連があればプラスに評価する」が4割弱～4割強という結果です。

このことから、企業が採用において重視しているのは経験そのものではなく、「経験を通して何を学んだのか」「得たスキルや経験をどのように業務に活かせるか」という点だといえます。アルバイト経験も十分に採用の判断材料となり得るため、忘れずに記載しましょう。

参照元
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
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職務経歴書でフリーター経験を効果的にアピールするコツ

職務経歴書でフリーターを効果的にアピールするには、応募先の企業に合わせて記載する内容を工夫したり、「なぜ自分が応募先で活躍できると思うのか」を示したりすることが大切です。以下のコツを掴み、正社員就職を目指す一歩を踏み出しましょう。

1.応募先に関連のある業務をピックアップする

職務経歴書に書くアルバイト経験や業務内容は、応募先に関連するものをピックアップしましょう。企業が求めるのは多彩なアルバイト経験ではなく、業務に直結する経験です。

正社員の経験がなくてもフリーターとしての経験が業務に活用できれば、「業務を理解していて早い段階で活躍してくれそう」といったポジティブな印象を与えられます。

2.経験・スキルは数字やエピソードで根拠を示して具体的に伝える

職務経歴書に書く経験やスキルは、数字やエピソードで根拠を示して具体的に伝えるのが有効です。企業は、経験やスキルへの回答から「主体性をもって業務に取り組めるか」「仕事に熱意をもっているか」などを知ろうとしています。
たとえば、単純に「飲食店で接客を担当」と書くよりも、「接客に対する優先順位リストを作成し混雑時の効率化を図った結果、口コミ評価が星1つアップしました」のように伝えると説得力が増すでしょう。

志望動機や自己PRを書く際のイメージが湧かないときは、例文を参考にして作成するのもおすすめです。「志望理由・動機の例文を解説！書き方の流れや作成時のポイントも紹介」や「フリーターの自己PRの書き方と例文をご紹介！書けない場合の対処法も解説」のコラムでは例文や書き方のポイントを紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。

3.アルバイトの職歴が多い場合と少ない場合で書き方を変える

一口に「フリーター」といっても、経験したアルバイト・パートの数や期間は人によって異なります。アルバイト経験の数によって、職務経歴書の書き方やアピールに変化をつけましょう。

たとえば、多くのアルバイトを経験しているなら、記載する内容は応募先に合ったものに絞ったほうが経験やスキルをアピールしやすくなります。アルバイト経験が少ない場合は、業務内容を詳しく書いたり仕事への取り組み姿勢を言及したりして、充実した職務経歴書に仕上げることが可能です。

【正社員経験の有無別】フリーターの職務経歴書の書き方

職務経歴書の書き方に悩んでいる方のなかには、正社員を辞めてフリーターになったという方もいるでしょう。その場合も前項で述べたように、職歴の数や内容によって職務経歴書の書き方を変えることが重要です。

この項では正社員の職歴がある場合とない場合の書き方をご紹介するので、自分の経歴に当てはめて考えてみてください。

正社員の職歴がある場合

正社員としての職歴がある場合は、職務経歴書に優先的に記載しましょう。正社員経験がある場合、アルバイト経験のみの場合と比較して、企業からの評価を得やすい可能性があるためです。
企業によっては、正社員を辞めたあとのフリーター期間を空白期間（ブランク）と判断する場合もあります。空白期間が長くなると、「この期間中は何もしていなかった？」と疑問に思われることもあるため、アルバイト経験が応募企業の業務に活かせるものであれば、職歴として記載するのが大切です。

以下で、正社員の職歴がある場合の職務経歴書の書き方を確認してみましょう。

職務経歴書は基本的に前職の退職理由を書く必要がなく、履歴書に「一身上の都合」と記載してあれば問題ありません。ただし、やむを得ない理由により長期の空白期間があったり、転職回数が多かったりする場合は、退職理由を書いたほうが良い場合もあるようです。

空白期間が長いときの理由の伝え方は「履歴書でブランクを前向きに伝える書き方！空白期間が長い場合はどうする？」のコラムで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

正社員の職歴がない場合

正社員としての職歴がないフリーターの方は、アルバイト経験で得たスキルや知識、努力したことなどをなるべく具体的に書きましょう。職務経歴書の記載内容が少ないと、「志望度が低いのでは」と思われる可能性があります。文字を大きくしたり、選考に関係のないことを書いたりして無理に空白を埋める必要はありませんが、できるだけ詳しく書くことを意識してみてください。

以下は、正社員としての職歴がない場合の書き方の例です。

複数のアルバイト経験がある場合は、前職で受けた研修の内容や現在勉強していることを書くのもおすすめです。職歴が多い場合には、応募企業の業務に関連する職歴のみを記載するにとどめ、それ以外の内容は履歴書に記載しておくと良いでしょう。

フリーターが職務経歴書を作成するときの6つの注意点

ここでは、フリーターの方が職務経歴書を書く際に注意してほしいことを6つご紹介します。以下のポイントに沿って、採用担当者が確認しやすい職務経歴書を作成しましょう。

1.空白を作らない

職務経歴書には定められたテンプレートがなく書き方の自由度が高いとはいえ、空白は作らないほうが良いでしょう。職務経歴書は、自分の強みやスキルを企業に知ってもらうための大切な書類だからです。
職歴が少なくA4用紙を埋められる自信がない方は、このコラムの「正社員の職歴がない場合」を参考にしてみてください。

2.強みをアピールしやすいフォーマットを選ぶ

職務経歴書のフォーマットは、編年体形式・逆編年体形式・キャリア形式の3種類が一般的です。それぞれの違いを掴み、自分の強みをアピールしやすいフォーマットを選択しましょう。

編年体形式

編年体形式は、職歴を古いものから時系列で記載するフォーマットです。履歴書と照らし合わせやすく、キャリアを積んできた過程が採用担当者に伝わりやすくなります。「社会人経験が浅い」「異動や転職の回数が少ない」といったフリーターの方におすすめです。

ただし、編年体形式はシンプルで読みやすい形式である反面、単調に見えがちなのが難点といえます。見出しを太字にしたり、表組みにしたりするといった工夫をしましょう。

逆編年体形式

逆編年体形式は、編年体方式と反対で、直近の職歴から過去に遡る形で順に書いていくフォーマットです。直近の職場での実績をアピールしたいフリーターの方は、逆編年体形式を使用して強調するのが効果的といえます。アピールする直近の実績以外はシンプルに記載し、メリハリをつけると良いでしょう。

キャリア形式

キャリア形式は、職務内容や分野別に職歴を記載するフォーマットです。職務経歴別に内容を記載するため、どのような実績やスキルをもっているのかを伝えやすいでしょう。転職回数が目立ちにくく、転職回数の多いフリーターの方に向いています。

ただし、時系列で記載する形式ではないため、「いつ、どの仕事に就いていたのか」を分かりやすく書くことを意識しましょう。

3.読みやすいレイアウトで丁寧に書く

フリーターの職務経歴書は、採用担当者が読みやすいレイアウトにすることが大切です。表題や見出しは本文よりも大きい文字にすると、メリハリがついて見やすくなります。適宜行間を空けたり、目立たせたい箇所を太字にしたりすると、すっきりとした職務経歴書になるでしょう。

職務経歴書を手書きで作成する場合は、見やすい文字や大きさを意識して丁寧に書くことも重要です。「履歴書の文字の大きさはどれくらいが最適？読みやすいサイズを解説！」のコラムを参考に、職務経歴書のバランスを意識してみてください。

4.文章は5W1Hの構成を心掛ける

職務経歴書の文章は、5W1Hの構成を意識して書きましょう。5W1Hとは、「Who（誰が）」「When（いつ）」「Where（どこで）」「What（何を）」「Why（なぜ）」「How（どのように）」をまとめて表現した言葉です。伝わりやすい文章に仕上げるには、「5W1Hを意識できているか」「主語と述語が抜けていないか」をチェックすると良いでしょう。

5.社会人として当たり前のことは書かない

社会人としてできて当たり前とされるようなことは、職務経歴書の自己PR欄に書かないようにしましょう。たとえば、「就業規則をきちんと守っていた」「遅刻をしなかった」といった内容を自己PRに書くと、「できて当たり前のことしかできない人」という印象を与えてしまう恐れがあります。自己PR欄には、自分の持ち味や長所をどのように仕事に活かしていくかを書きましょう。

6.自己PRや志望動機は事実を述べるだけで終わらせない

自己PRや志望動機で事実だけを記載すると、「どうして応募先企業で働きたいのか」を伝えられません。フリーターが職務経歴書を用意する際は、具体的なエピソードを交えつつ、何が自分の強みなのかや、その企業を選んだ理由を関連付けて書くことが大事です。

「職務経歴書を簡単に作成するための方法を解説！転職を有利に進めよう」のコラムでも、職務経歴書の書き方を解説しています。職務経歴書を書く際のポイントを知りたいフリーターの方は、参考にしてみてください。

志望動機を自己PRに書くのは避けたほうが良い

職務経歴書の自己PR欄に「貴社を志望した理由は～」というように、志望動機を書くのはおすすめしません。志望動機を自己PRに引用すると企業ごとに内容を考え直さなければならず、複数の企業に応募して選考が重なった際に書き直しが大変になる可能性があるためです。
応募するのが1社のみなら良いかもしれませんが、複数社の選考を受けるのであれば避けた方が無難でしょう。

フリーターの職務経歴書の見直しポイント

職務経歴書を作成し終えたら、見直しを忘れずに行ってください。面接をする前から採用担当者にマイナスの印象を与えないためにも、丁寧な書類作りをしましょう。

文章を読み返し誤字脱字や日本語の誤用がないか確認する

職務経歴書が完成したら、声に出して文章を読み直してみてください。音読をすると、誤字脱字や意味が分かりづらい部分を見つけやすくなります。誤字脱字や句点の書き忘れといった小さなミスがあると、「注意力が足りない」「見直しをしていない」などと思われてしまうので、注意深く確認しましょう。

文章表現については、「誰にでも分かりやすい表現になっているか」という観点で見直すのがおすすめです。家族や友人など、第三者に確認してもらうのも良いでしょう。内容のブラッシュアップもしたいというフリーターの方は、就職エージェントなどを活用してプロのアドバイスを取り入れるのも一つの手です。

履歴書に記載した内容と一貫性をもたせる

志望動機や自己PRは、履歴書に記載した内容と一貫性をもたせて書きましょう。志望動機は、履歴書にも記入する欄がありますが、履歴書と職務経歴書で内容を変える必要はありません。履歴書の志望動機欄は小さめなので、職務経歴書にはより詳しい内容を書くのがおすすめです。

職務経歴書に書く自己PRは、履歴書に書いた経歴や資格と関連させて書きましょう。採用担当者が履歴書と職務経歴書を見比べたときに、理解しやすいかどうかを考えて作成してみてください。

面接で答えられるくらい内容を頭に入れる

職務経歴書はただ完成させるだけでなく、面接で聞かれたときにきちんと答えられるようにしておきましょう。職務経歴書や履歴書の内容は、面接時に質問されることがあります。そのため、質問の答えと応募書類に書いた内容に違いが出ないよう注意してください。

応募書類は、提出する前にコピーをとり、いつでも見返せるようにしておくのがおすすめです。
「面接の準備には何が必要？持ち物リストと準備のポイント」のコラムでも、面接準備として応募書類のコピーを残しておくことをおすすめしています。こちらもぜひご一読ください。

職務経歴書に書くことがないフリーターの対処法

「職務経歴書に書くことがない」と感じるフリーターの方は、業務で活かせそうなスキルをまとめたり、就職・転職のプロに相談したりするのも手です。下記では、それぞれの対処法についてご紹介します。

幅広い職種で活かせるスキルを掘り下げる

職務経歴書に記載する内容にお悩みのフリーターの方は、幅広い職種で活かせるスキルを掘り下げれば、採用担当者へのアピールにつながります。たとえば、コミュニケーション能力やパソコンスキル、ビジネスマナーなどは、多くの職種でアピールできるでしょう。これまで自分が担当してきた業務を改めて振り返り、どのようなスキルを身につけてきたか、どのような経験を応募先で活かせるのかを振り返ってみてください。

「職務経歴書に書くことがないときの対処法！第二新卒やフリーターはどうする？」のコラムでは、職務経歴書に書くことがないときの対処法を状況別にまとめています。

職務経歴書の添削をしてくれるプロに相談する

職務経歴書の書き方に不安を感じているフリーターの方は、ハローワークや就職・転職エージェントなどの就職支援サービスを活用してみるのもおすすめです。就職支援サービスでは、専属のアドバイザーによるカウンセリングや求人紹介、応募書類の添削など、就職に役立つサポートを受けられます。職務経歴書に書くべき情報の選定やより強みをアピールできる文章の書き方について、プロならではのアドバイスをもらうことは、就活を効率的に進めるうえでも有効です。

就職・転職エージェントを利用すると書類選考に通りやすくなる

実績のある就職・転職エージェントなら、キャリアアドバイザーが幅広い人の応募書類を見てきているので、どのような書類が選考を通過しやすいかを把握しています。企業ごとに対策をしてもらえば、書類選考の通過率を上げられるでしょう。「何度も書類選考に落ちた経験がある」「プロに添削してもらったほうが安心」といった方は、エージェントを利用してみてください。

「フリーター経験を活かせる仕事はある？」「職務経歴書がうまく書けない…」とお悩みの方は、若年層向け就職・転職エージェントのハタラクティブにお任せください。
ハタラクティブでは、専属のキャリアアドバイザーがヒアリングを行い、希望条件や適性にぴったりの求人をご紹介します。「未経験者歓迎」「職歴・学歴不問」の求人も多数ご紹介できるため、フリーターから就職を目指している方にもおすすめです。応募先企業とのやり取りもハタラクティブが代行しますので、就職・転職活動が初めての方もご安心ください。
求人紹介のほかにも、採用担当者に伝わりやすい職務経歴書や履歴書の作成、面接対策など、内定獲得までの道筋もしっかりとサポートします。入社後も定期的なヒアリングで社内の人間関係や仕事内容の現状を確認し、入社後まで万全のフォロー体制であなたの就職・転職を支援。仕事での適性が1分程度で分かる「適職診断」もご用意しております。サービスの登録・利用はすべて無料なので、まずはお気軽にご相談ください。

フリーターから就職した人の体験談

ここでは、ハタラクティブを利用してフリーターから正社員に就職した方の体験談を紹介します。

T.Aさん（28歳）の場合

「高卒で俳優を目指し、劇団で経験を積んでいたものの報われず、イベント系のアルバイトが主な収入でした。気づけば20代も終わりに近づき、区切りとして就職を決意しました。しかし、なかなか面接まで進めず、自分一人で就職は難しいと思い、ハタラクティブに登録しました。アドバイザーの方にアピールの方法や書類の書き方を教えてもらい、「自分も社会で頑張れる」と思えました。現在はさまざまな年代の人の夢を応援する仕事に就いており、大変なこともありますが、この仕事をやれてよかったと思います。今の職場と出会わせてくれたハタラクティブには本当に感謝しています」

T.Sさん（29歳）の場合

「大学時代から旅行が好きで、アルバイトでお金を貯めて海外を放浪し、お金がなくなったら帰ってきてまたアルバイトをするという生活を繰り返していました。しかし、30歳を目前にして、そろそろこの生活に区切りをつけたほうがいいと思い、正社員の仕事を探すことにしました。しかし、自分の年齢で社会人経験がない人向けの求人はなかなか見つかりませんでした。そのときにたまたまハタラクティブを知り、登録しました。担当の方が親身に相談に乗ってくれて、今の職場の旅行会社を紹介してもらいました。書類の書き方から面接対策までサポートしてもらい、自分一人では分からなかったことも発見できて、心強かったです。今は海外旅行のツアープランニングをしており、好きなことを仕事で活かせているので、ハタラクティブに登録して本当によかったと思います」

ハタラクティブでは、求人の紹介のほかにも、企業ごとの面接対策や応募書類の書き方のサポートを行っています。職務経歴書に不安があるフリーターの方は、お気軽にご相談ください。
「みんなの就職エピソード」では、ハタラクティブに登録して就職した肩のエピソードを紹介しています。フリーターからの就職を目指し、ハタラクティブの登録を検討している方は、あわせてご覧ください。

フリーターの職務経歴書に関するFAQ

ここでは、フリーターの職務経歴書に関するお悩みをQ＆A形式でご紹介します。

フリーターの職務経歴書を作成するのが面倒くさいです

職務経歴書は、企業に自分をアピールするための大切な書類です。面倒に感じることもあるかもしれませんが、自分の適性にマッチする職場に出会うためにも、フリーターの方も職務経歴書を作成しましょう。初めて職務経歴書を作成する場合は、見本を参考にすると「どのようなことを書くべきか」「どのようにアピールすべきか」といったコツをつかみやすいでしょう。
このコラムの「【フリーターの職務経歴書の書き方】見本と作成のコツ」では、職務経歴書の書き方の解説と見本を掲載しているので、参考にしてみてください。

フリーターのアルバイト・パート経験は職務経歴書に書ける？

アルバイト・パートの経験も職務経歴書に書くことが可能です。これまでの経験で何を学んだのかを記入すれば、仕事に対する姿勢を汲み取ってもらいやすくなります。応募先企業の業務内容とアルバイト経験が関連する場合は、身につけたスキルを積極的にアピールしましょう。
アルバイト経験を職務経歴書に書くときのポイントは、「職務経歴書にアルバイト経験は書く？状況別の書き方を例文付きで徹底解説」のコラムでご紹介しています。

職務経歴書にフリーター期間を書かなくても良いですか？

フリーター期間を職務経歴書に書くかどうかは、経歴や希望する職種などによります。1つのアルバイト先で働いていた期間が長かったり、応募先で経験を活かせそうだったりする場合は、職務経歴書への記載がおすすめです。働いていた期間が短い、単発のアルバイトといった場合は、職務経歴書に書かなくても問題ありません。
このコラムの「【正社員経験の有無別】フリーターの職務経歴書の書き方」では、正社員経験がある場合とない場合の職務経歴書の書き方を解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

応募書類の選考を通過する方法を知りたいです

書類選考の通過を目指すには、正しい書き方と内容の充実化を心掛けましょう。誤字脱字がなく、間違いのない言葉遣いで書かれていれば、好印象を与えられます。応募先企業の求める人物像に合わせて志望動機と自己PRを作成すると、応募書類の通過率を高められるでしょう。
仕事の紹介とあわせて、履歴書や職務経歴書の書き方のアドバイスも受けたいと考えているフリーターの方は、就職・転職エージェントのハタラクティブをご活用ください。