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ニートが上京して就職するメリットは?引っ越し費用や東京での生活費も解説
更新日
この記事のまとめ
- 東京は地方に比べて求人数や職種が豊富なため、ニートから正社員就職に挑戦しやすい
- ニートに限らず上京して就職する際は「家賃の高さ」「混雑」などのデメリットがある
- ニートの方が上京するのに必要な資金は、就職のタイミングによって異なる
- ニートの方が上京して1人暮らしをする際、毎月の生活費は約16万円が目安
- 就職できても最初の給与が入るまで1ヶ月あるので、上京資金は余裕をもつのが望ましい
「ニートで地方から上京して就職したい」「東京で仕事がしたい」「地元に良い求人がない」と考える方もいるでしょう。東京は企業数が多く就職のチャンスが豊富なものの、物価や家賃が高いため上京する際はしっかりした準備が必要です。
このコラムでは、ニートが上京するメリット・デメリットや注意点をご紹介します。上京に必要な費用や生活費、仕事探しのポイントも解説するので、東京で仕事がしたいニートの方は参考にしてみてください。
ニートが上京して東京で就職する3つのメリット
ニート生活を送る方のなかには、働いていない現状に対して焦りを感じ、就職したいと考えている方もいるでしょう。しかし、住んでいる地域によっては、ニートから挑戦できる求人や自分に合った企業が少なく、「なかなか脱ニートできない…」と悩んでしまう可能性も考えられます。
地元で就職が叶わない場合、ニートから卒業するために上京して就職先を探すのも一つの手です。以下で、ニートの方が上京して東京で就職する3つのメリットをご紹介します。
1.給与水準が高い
ニートの方が「上京して就職しよう」と考える理由の一つに、東京の賃金の高さが挙げられるでしょう。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況(10) 都道府県別にみた賃金」によると、全国計の賃金が31万8,300円であるのに対し、東京は36万8,500円でした。日本で一番給与水準が高いことが分かります。
地方と同じ職種や業種でも、就業地域が違うだけで給与に大きく差が出る場合も。「高収入を得ながら働きたい」と考える方は、東京で就職することを視野に入れても良いでしょう。
2.求人数が多い
幅広い企業が本社を構える東京では、地方に比べて企業数が圧倒的に多いのが特徴です。厚生労働省の「一般職業紹介状況(職業安定業務統計:雇用関係指標(年度)有効求人数、新規求人数、就職件数(正社員)」によると、2023年度の東京都の有効求人数は183万8,290件で全国トップでした。全国の総求人数は1,414万5,787件のため、約13%を東京都の求人が占めていることが分かります。
東京の求人数の多さから、多様な企業や職種への就職のチャンスがあると考えられるでしょう。「地元では求人が少ないから上京して就職したい」と感じる求職者が一定数いるのは、こういった背景があることも考えられます。
3.仕事の種類が豊富
東京にはIT系やメディア、広告などの幅広い業種が集中しており、地方にはあまりない仕事に出会えることもあります。企業の多さから自分に合った仕事を探しやすく、ニートからの就職のチャンスも増えるでしょう。「企業や人が集まれば自然と仕事も増えるので、経験やスキルが少ない方も就職するチャンスが豊富にある」というのが、ニートの方が上京するメリットです。
「東京で就職はやめとけって本当?後悔しない上京のためのポイントを紹介」のコラムでも、上京して就職する際のメリットを解説しています。「地方から東京で就職するのは難しそう」と上京をためらっている方は参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
一般職業紹介状況(職業安定業務統計):雇用関係指標(年度)
ニートが上京して東京で就職する3つのデメリット
東京は求人数が多いため、地方に比べて就職のチャンスを掴みやすいですが、メリットばかりではありません。この項では、上京して東京で働くデメリットについて紹介します。
1.家賃や物価が高い
給与水準が高い東京ですが、そのぶん家賃やサービスなどの物価も地方に比べて高いのがデメリットです。特に都心は家賃が高く、同じ広さの間取りでも地方に比べて2〜3倍になることも。住む地域や築年数によって差はありますが、地方よりも居住費は高いと考えて間違いないでしょう。
2.公共交通機関が混雑している
地方では通勤にマイカーを使用する場合も少なくありませんが、東京では電車やバスなどの公共交通機関で通勤するのが一般的です。多くの企業が都心部に集中していることから、朝の通勤ラッシュ時は非常に混雑します。出勤前から心身が疲弊しやすく、通勤を苦痛に感じる可能性もあるでしょう。
3.人混みが多い
渋谷や新宿といった中心部は、平日・休日を問わず人混みができやすい場所です。話題の店舗やスポットなどもありますが、いずれも休日は混み合っている可能性が高いでしょう。人混みが苦手な方にとっては、混雑するポイントが多いのはデメリットに感じやすいといえます。
地方から上京してきた方のなかには、「朝の通勤ラッシュや人混みに耐えられず地元に帰る」という決断をする方もいるようです。ニートから一念発起して就職のために上京を考える際は、自分が東京で生活し続けていけるかをよく考えるようにしましょう。
東京で働くメリット・デメリットを詳しく知りたい方は、「東京で就職するメリットは?高卒向けの求人はある?成功させるコツも解説」もチェックしてみてください。
就職希望のニートの方は上京前の資金繰りが重要
東京での就職を後悔しないためにも、上京を決意したら就職までに掛かる資金について考える必要があります。「東京に引越してから就活をするのか」「東京まで通って就職先を見つけてから引っ越しをするのか」では、必要となる資金が変わるので注意しましょう。
就職までの交通費や引越し費用を確認するのが大切
ニートの方が地方から上京して就職を成功させるには、必要なお金についてシミュレーションすることが重要です。地元から東京に通って就職先を探す場合、就活が長引けば長引くほど交通費の負担が大きくなります。東京での選考頻度が高いときは、応募先の近辺で短期賃貸マンションを借りるのも一つの方法です。
また、交通費だけだなく引越し費用や家具家電の購入費、生活費など、上京に掛かる最初の費用と継続的な費用も割り出しておくと安心でしょう。引越し後すぐに就職できたとしても、初めの給与が入るのは1ヶ月後。就活が長引けば無収入の時期が続くため、最低でも2〜3ヶ月程度の生活費を用意するのがおすすめです。
「物件を借りるにはいくら必要か」「1ヶ月あたりの生活費や就活に掛かる費用はどれくらいか」などを考慮して、上京に必要な資金を算出しておきましょう。「ニートの生活費はどのくらい?一人暮らしで必要なお金や就職する方法を紹介」のコラムでは、上京した際の生活コストについて説明しています。
ニートから上京して就職する理由を明確にしよう
「上京」「就職」は人生の大きなターニングポイントとなり得ます。漠然とした理由で上京するのではなく、「なぜニートから上京して東京で就職したいか」をはっきりさせることが重要です。「東京本社にしかない業務に挑戦したい」「東京に多い業界のなかでもより専門性に特化した企業に勤めたい」など、「東京」で実現したいことを明確にすると、志望動機に厚みが増し応募先企業に熱意をアピールできるでしょう。また、上京して生活を続けるためには、仕事のみではなく東京での息抜きの方法や住みやすさにも目を向けることをおすすめします。ハタラクティブキャリアアドバイザー後藤祐介からのアドバイス
一般的な引越し費用と生活費
ここでは、引越しに必要な費用と1ヶ月あたりの生活費を紹介します。一般的に必要とされる金額をもとにしているので、個人で差があることを念頭に置きつつ、上京資金の参考にしてみてください。
一般的な引越し費用
地方から上京して一人暮らしをする場合、「実家から家財を運ぶ引越し費用」と「上京後に住む住居に掛かる費用」が必要です。具体的な費用は、地方から東京までの距離や荷物の量によって変動するので、引越し業者に見積もりを依頼すると良いでしょう。
賃貸契約に関する費用は初期費用と呼ばれ、基本的に「敷金・礼金・仲介手数料・前払い家賃」の支払いが求められます。それぞれ1ヶ月分の家賃が目安となっていますが、なかには「敷金2ヶ月分」「仲介手数料半額」といった物件もあるようです。保証会社を利用する場合は保証料、火災保険に加入する場合は保険料も掛かるでしょう。
たとえば、1ヶ月の家賃が7万円で敷金、礼金、仲介手数料は家賃1ヶ月分、保証会社を利用しないで2万円の火災保険に加入する場合、初期費用は約30万円と算出できます。
一般的な生活費
生活するためには、住居費・光熱費・食費・通信費・日用品・医療費・交通費なども必要です。それぞれにいくら必要なのか、総務省の「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) 家計の概要(p.15)」を参考に、一人暮らしに掛かる1ヶ月の生活費の平均を算出してみました。
項目 | 金額 |
---|---|
食料 | 4万6,391円 |
住居 | 2万3,815円 |
光熱・水道 | 1万3,045円 |
家具・家事用品 | 5,955円 |
被服及び履物 | 4,712円 |
保健医療 | 7,426円 |
交通・通信 | 2万1,796円 |
教育 | 2円 |
教養娯楽 | 1万9,425円 |
その他の消費支出 | 2万5,051円 |
合計 | 16万7,620円 |
参照:総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年) 家計の概要 表Ⅱ-1-2 消費支出の費目別対前年実質増減率 -2023 年-(p.15)」
住む地域や個人の生活習慣などによる変動はあるものの、単身者が生活するのに月およそ16万円ほどが必要になります。上記に加えて、毎月の貯金や急な出費を考慮し、1ヶ月で約20万円以上の収入があると良いでしょう。
引越し費用と賃貸契約に必要な費用、毎月の生活費を考えると、上京して生活するためには初期費用として60〜80万円ほど掛かることも。就職活動が長引く可能性や不測の事態に備えるなら、100万円程度を用意しておくと安心です。
「手取り16万の月収・年収は?一人暮らしはきつい?家賃や生活レベルを解説」のコラムでは、手取り16万円で一人暮らしする場合と実家暮らしする場合を比較して生活費のシミュレーションをしています。東京に上京する場合に限らず、ニートから就職して一人暮らしを始める際の参考にしてみてください。
参照元
総務省統計局
家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)
ニートが上京して就職活動をするなら
地方に比べて求人数が多い東京とはいえ、就活の方法や仕事探しのコツが分からないと、せっかく上京しても思うように就職できないことも。就活が長引けば費用がかさむだけでなく、仕事に対するモチベーションの低下なども懸念されます。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。