素材メーカーの仕事業界図鑑

素材メーカーとは

商品の元となる素材を加工し、他産業に材料を供給している「素材業界」。素材を扱うメーカーのなかには、100年以上の歴史を持つ企業も多く存在し、日本の経済を支えてきた主要の産業分野とも言えます。消費財メーカーや自動車メーカーのように製品自体が注目されることは少ないですが、どの製造分野でも素材メーカーがなければ成り立たないと言えるでしょう。

素材メーカーのいくつかの項目についてご紹介したいと思います。

<鉄鋼>

鉄鋼メーカーは、自動車や建築、鉄道などを製造するために必要な鉄鋼製品を製造・加工しています。高炉メーカー、電炉メーカー、特殊鋼メーカーの大きく分けて3つのグループに分類することができます。

・高炉メーカー

鉄鉱石や原料炭を用いて、大きな規模の鋼材を製造することができます。日本国内では、新日鉄住金、神戸製鋼所、日新製鋼、JFEスチール、4社の寡占状態にあります。

・電炉メーカー

電気炉を使って、スクラップから土木、建築向けの形鋼、平鋼、ピアノ線などの普通鋼を製造する企業です。

国内では、東京製鐵、JFE条鋼、共栄製鋼、アメリカではニューコアが知られています。

・特殊鋼メーカー

鉄スクラップを原料に、自動車やトラックなどの部品に使われる棒鋼、線材などといった特殊鋼を製造するメーカー。

日立グループの日立金属、大同特殊鋼、トヨタグループの愛知製鋼、三菱グループの三菱製鋼などが代表的です。

<紙、パルプ>

日常の生活で使われるノートやトイレットペーパー、ティッシュなどの紙製品の原材料を輸入、加工しているのが紙、パルプメーカーです。

木材やその他の植物などを原材料として、ダンボール製品や日用の紙製品などを製造するメーカーに供給されます。

王子ホールディングスや日本製紙、大王製紙などが代表的な企業として知られ、生産量・消費量は、中国、アメリカに次いで第3位となっています。

<繊維>

私たちが着ている衣服やカーテンなどの布製品の素材として、絹や生糸を製造するのが繊維メーカーです。絹や生糸以外にも、ポリエステルやアクリル、ナイロンのような化学合成繊維や人工皮革などを製造。

繊維メーカーは、糸や生地を製作し、アパレル企業への受託加工などを行っています。

代表的な企業は、東レやクラレ、旭化成などです。

<非鉄金属>

アルミ、鉛、亜鉛、錫、マグネシウム、金など鉄以外の金属のことを非鉄金属と呼びます。

非金属は4つのグループに分類することができます。

・軽金属

アルミニルム、マグネシウムなど比重が4.5以下のもので、ダイカスト、錫物、電線などを製造するために使われています。

・ベースメタル

銅、亜鉛など産出量が多く、古くから利用されているもので、鋼は電線、銅管、半導体に、亜鉛はめっきなどに加工されます。

・レアメタル

非鉄金属のなかでも、産業界においての流通量や使用量が少ない企業金属のこと。レアメタルとは日本独自の言葉であり、海外では「マイナーメタル」と呼ばれています。リチウムやベリリウム、ホウ素、チタンなどもレアメタルに含まれ、構造材への添加や電子材料、磁性材料として使用されています。

・貴金属

金・銀などアクセサリーに使われることが多い金属のことで、感光剤や電子機器にも使用されています。

非鉄金属メーカーとして代表的なのは、三菱グループの三菱マテリアル、住友金属鉱山、昭和電工などです。

<無機材質>

ガラスやセメントといった建造物などに利用される素材を扱うメーカーで、ガラスの分野では旭硝子が自動車ガラスの世界トップクラスのシェアを誇っています。

素材メーカーの志望動機例

実際に素材メーカーからは、どのような人物が求められるでしょうか。

以下にまとめてみました。

・コミュニケーション能力や営業力の高い人

営業職の場合、特に求められるのがコミュニケーション能力、営業力でしょう。先にも言った通り、受注生産が一般的な素材メーカーでは、どんなに良い素材を開発しようとも、営業が仕事を獲得できなければ意味がありません。また研究職の場合にも、多くの人との関わりを持つことになるでしょう。スムーズに業務を進めるためには、コミュニケーション能力が大切と言えます。

・情熱とこだわりを持っている人

研究職、営業職のどちらにも言えることが、自社製品への愛や情熱、こだわりを持つことです。研究職の場合には、ものづくりへのこだわりや情熱が、より良い新製品の開発につながっていくとも言えるでしょう。

営業職は、こだわりと情熱を持って自社製品をアピールしていく仕事。

企業からしても自社製品に情熱を注げる人が好ましいと思うケースが多いようです。

・海外を視野に入れている人

海外への進出に力を入れている素材メーカーも多く、業界全体で今後も海外事業の強化が進んでいくと考えられるでしょう。

家電製品やスマートフォンなど、日本製品は海外でも評価が高い中、それらの元となっている素材自体の評価や需要も高まっていると言えます。

海外に関わる仕事をしたい方は、商社や貿易、旅行会社に注目している人が多いと思いますが、素材メーカーも海外に関わることができる仕事の1つです。

【上記を踏まえた志望動機例】

上記の求められる人物像に対して、自分があてはまる部分を取り入れながら、志望動機を考えていくといいでしょう。

また「ものづくりに携わる仕事がしたい」という志望動機の場合、その中でもなぜこの会社を選んだのかという点をしっかりと伝えるといいでしょう。具体的な製品名などをあげて、なぜその企業を選んだのかを盛り込むのもいいかもしれません。

<例>

私は学生時代から環境保全活動に興味を持ち、ボランティアに参加したこともあります。そのため、貴社の素材が環境にも配慮されているという点に、非常に感銘を受けました。人にも環境にも優しい貴社の素材がさら世界に広まっていけば、世界が抱える環境問題の改善にも繋がっていくと思っています。貴社に入社した際には、ボランティアを通して身についたコミュニケーション能力や、環境に関する知識を活かし、貴社の製品の良さを国内だけでなく、海外にももっと広めていくつもりです。

素材メーカーの現状・課題、今後の将来性

【現状・課題】

あらゆる素材を提供し、すべての業界を支えているとも言える素材メーカーの市場規模は、近年縮小しているようです。

鉄鋼の分野では、国内の製造向け鉄鋼や建設向け鉄鋼の需要が落ち込んでいるようです。

国内公共事業の減少や建設現場の人手不足の影響を受けて、工期の長期化が起こり、セメントの需要も減少傾向に。

インターネットやスマートフォンが普及したことにより、新聞・雑誌の市場縮小や広告のネット移行などが影響し、紙・パルプの生産量も減少しています。

素材業界は消費者向けに製品を販売するわけではなく、素材を製造メーカーに販売しています。

そのため、経済の動きに影響を受けやすく、好景気であれば、素材業界の景気も上昇していくでしょう。

しかし経済が安定期になると、業界は苦しくなり、リストラや生産調整などを行わなければいけなくなります。

また、素材の単価が比較的廉価という点も素材業界の傾向の1つ。

製造メーカーは、素材を加工して製品の価格を上げますが、素材メーカーではそれができません。

あらゆる商品を作り出すために必要な素材ですが、素材業界だからこその課題があり、素材業界全体で問題解決に取り組んでいかなくてはいけないと言えるでしょう。

【今後の動向】

高炉業界では、効率化を図るために、国内の生産拠点の集約化の動きが見られています。2016年、高炉業界シェアトップクラスの新日鐵住金は、日新製鋼の高炉改修費用の削減と新日鐵住金の高炉稼働率向上の相乗効果を期待し、日新製鋼を子会社化しました。そのほかにも、大阪製鐵の東京鋼鐵子会社化、合同製鐵によるトーカイの子会社化などが相次ぎ、業界再編を図る動きが見られています。

国内市場が飽和状態にある製紙業界では、海外事業の強化に取り組んでいます。

王子ホールディングスは、ニュージランドの製剤大手カーター・ホルト・ハーベイから紙パルプ・ダンボール事業を買収。

「GOO.N」や介護用オムツの「アテント」などで知られる大王製紙は、海外でも紙おむつの売れ行きが好調です。

セメント各社では、高機能セメントやコンクリートの開発に注力しています。太平洋セメントや三菱マテリアルは、超高層建築向けのコンクリート用セメントを販売。住友大阪セメントは環境問題に注力し、環境に配慮した河川向けコンクリートを開発・販売しています。

こうした高付加価値製品の開発、販売を行うことで、売上の増加を狙う考えです。

素材メーカーは、ありとあらゆる商品の素材を取り扱う分野のため、今後もなくなることはないと言えます。

素材業界はこれまで、顧客の求める「高品質」「多品種」というニーズに対応することで、国際競走をかいくぐってきました。今後も顧客との連携と、ニーズに対応する力を高めていくことが大切とも言えるでしょう。

そのほか、価格やコストを削減するために、海外への進出を進めていくことが重要なポイントとも言えます。流通経路のスリム化や流通コストの削減、企業同士の提携に注力し、さらなる効率化を図ることで、市場規模の拡大に取り組んでいく必要があると言えるでしょう。

素材メーカーの仕事内容

素材メーカーに代表される2つの職種についてご紹介したいと思います。

・技術系

製品の研究や開発、生産などを行うのが、技術系のお仕事です。主な業務内容は、素材の原料を仕入れて製造すること。素材そのものだけでなく、製造に必要な施設・設備の管理や、新規設計・製造などにも携わります。

・営業系

技術職の方が開発した製品を実際に売るのが営業系です。素材メーカーの多くは受注生産であることが多いため、他業種の営業よりも営業力が試されることになるでしょう。販売したときには、それを顧客に搬入する必要があり、物流業務やその管理業務も営業系のお仕事になります。

職歴がない、バイト歴が長い方も大丈夫!事実、多くの方が就職に成功されています。

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