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新入社員のボーナスはいつからもらえる?支給のタイミングと平均額を紹介
更新日
この記事のまとめ
- 新入社員には夏のボーナスは支給されないか、あるいは寸志程度が多い
- 新入社員のボーナスは冬からの支給が一般的
- 冬のボーナスの支給は、毎月決まって支給される給与の約1ヶ月分が平均
- 新卒公務員の夏のボーナスは、3割の支給と人事院で定められている
- 2023年時点、最もボーナス額が高かったのは金融・保険業の153万1,400円
- ボーナスは法で定められたものではなく、当たり前にもらえるものではない
「新入社員のボーナスはどのくらい?いつから支給されるの?」と気になっている方は多いでしょう。このコラムでは、新入社員のボーナスについて解説。支給されるタイミングや、ボーナス平均額について分かりやすくまとめました。また、データをもとに業界ごとのボーナス平均額も紹介しています。初めてのボーナスの使い道についても触れているので、ぜひ目を通してみてください。
新入社員のボーナスはいつから支給されるの?
ボーナスは、一定期間における仕事の成果に対して支払われるお金。そのため、4月に入社したばかりの新入社員には、夏のボーナスは支給されないか、あるいは寸志程度が多いようです。一方で、公務員には必ず賞与が支給されるという規定があります。しかし、公務員の場合も民間企業と同様、在籍期間がまだ短い新入社員の夏のボーナスは、満額ではなく一部のみの支給です。
ボーナスとは
ボーナスとは、毎月の給与とは別に支給される特別賞与のことで、夏と冬の年2回支給されるのが一般的です。しかし、労働基準法で定められているわけではないため、もともとボーナスの支給がない企業や、業績の悪化により途中から支給されなくなるケースもあります。入社時には、しっかり会社の規定を確認しておくことが重要です。
そもそも「ボーナスってどういう意味?」「いつもらえるの?」という人は、「ボーナスとは?支給時期はいつ?もらえる条件や平均額もご紹介!」のコラムを読んでみてください。
ボーナスの支給日
民間の企業では、6月下旬から7月上旬に夏のボーナス、12月に冬のボーナスが支給されることが多いようです。公務員は、6月30日頃と12月10日頃に支給されます。ボーナスの支給日については、「ボーナス支給日はいつ?振り込まれる時期や心得ておくべき注意点をご紹介」のコラムでも解説しています。
新入社員のボーナス平均額
厚生労働省が公表している「令和5年賃金構造基本統計調査 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額」では、大卒者の20~24歳のボーナスは、年間で平均34万9,000円というデータが出ています。大学を卒業して新入社員になった場合は、大まかな金額として参考になるでしょう。ただし、データは年齢幅が広いため、新入社員以外の賞与額も含まれていることに留意してください。
新入社員の冬のボーナスはどれくらい?
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等 特別集計 令和5年年末賞与(一人平均) 」によると、年末賞与である冬のボーナスを支給している事業所の一人あたりの平均額は、39万5,647円でした。こちらは年齢別のデータではありませんが、冬のボーナスがどれくらい平均的に支給されているか、目安として捉えることができます。また、2023年における年末賞与は毎月決まって支給される給与の1.05ヶ月分というデータが出ています。
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況 新規学卒者」によると、大卒の新入社員の平均賃金は23万7,300円。新入社員のボーナスは冬からの支給が一般的なため、冬のボーナスとして1ヶ月分が支給されるときの、大まかな目安として考えることができます。ただし、ボーナスは基本給を元に算出される場合が多い点にも注意が必要です。
参照元
e-Stat政府統計の総合窓口
令和5年賃金構造基本統計調査
厚生労働省
毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
ボーナスにも保険や税金がかかる
ボーナスも通常の給与と同様に、社会保険料や税金が差し引かれます。そのため、ボーナスの手取りは支給額の8割ほど。仮に、新入社員の冬のボーナスが23万円の場合、手取りは18万4,000円です。経験や年数を積んでボーナス額が上がっても控除されることに変わりはありません。ボーナスの計算方法について詳しく知りたい方は「賞与の手取り額の計算方法を詳しく解説!控除される項目とは?」のコラムにも、目を通してみてください。
新卒の国家公務員のボーナス
公務員のボーナスは、法律で定められています。人事院の「令和5年給与勧告の骨子」によると、2023年度のボーナスの支給額は年間で月額給与の4.50ヶ月分です。
ただし、「人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)第10条」では、在職期間が6ヶ月に満たない場合のボーナスの支給割合を定めています。公務員の夏のボーナスの基準日は6月1日のため、4月に入職した新卒公務員の場合は3割の支給となっています。
以下で、新卒公務員のボーナスを概算してみます。人事院の「令和5年国家公務員給与等実態調査の結果」によれば、大卒者の平均給与は19万9,387円です。
大卒者の夏のボーナス
=19万9,387円×2.25ヶ月分×3割
=13万4,586円
大卒者の冬のボーナス
=19万9,387円×2.25ヶ月分
=44万8,620
年間4.50ヶ月分の支給については、夏と冬で2.25ヶ月分ずつ分けて支給されるとします。夏のボーナス時は、新卒入職の場合3割になるため13万4,586円。冬のボーナスは満額で、44万8,620円です。以上の計算を合算し、新卒公務員のボーナスの平均は年間で約58万円と推測されます。ただし、あくまで概算のため実際の金額は前後することも念頭に置いておきましょう。
公務員のボーナスは、民間企業とかけ離れたものにならないように人事院が勧告して、給与法の改定を促しているものです。また、公務員は年功序列の傾向が強いため、安定してボーナスが支給される一方、民間企業のように仕事で大きな成果を挙げてもボーナスには反映されにくいのも特徴といえます。
参照元
人事院
令和5年給与勧告の骨子
令和5年国家公務員給与等実態調査の結果(第7表 適用俸給表別、経験年数階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均俸給額
e-Gov法令検索
昭和三十八年人事院規則九―四〇「人事院規則九―四〇(期末手当及び勤勉手当)」
業界ごとのボーナス平均金額
この項目では、業界ごとのボーナス平均金額について紹介していきます。厚生労働省が公表した「令和5年賃金構造基本統計調査 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 (産業計・産業別)」によると、業界別ボーナスの年齢・学歴を問わない平均金額は以下のようになっています(企業規模10人以上)。
産業 | 年間賞与その他特別給与額 |
---|---|
鉱業、採石業、砂利採取業 | 137万7,400円 |
建設業 | 109万5,100円 |
製造業 | 105万5,500円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 142万9,400円 |
情報通信業 | 113万4,800円 |
運輸業、郵便業 | 62万3,500円 |
卸売業、小売業 | 86万2,700円 |
金融業、保険業 | 153万1,400円 |
不動産業、物品賃貸業 | 127万700円 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 136万3,600円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 33万6,900円 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 44万5,900円 |
教育、学習支援業 | 122万5,900円 |
医療、福祉 | 71万7,200円 |
複合サービス事業 | 99万7,100円 |
サービス業(他に分類されないもの) | 61万8,300円 |
産業計 | 90万9,000円 |
引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 学歴、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額 (産業計・産業別)」
最もボーナス額が高かったのは金融・保険業の153万1,400円。宿泊業・飲食サービス業の33万6,900円の4倍以上となっており、大きく差が開いていることが分かります。業界によってボーナス額の大小に傾向があるため、1年目の新入社員がもらえるボーナス額にも影響が出ると考えられるでしょう。業界ごとの平均年収を知りたい方は「平均年収を比較!年齢・業界別の金額や給与アップの方法をご紹介」のコラムを参考にしてみてください。
参照元
e-Stat 政府統計の総合窓口
令和5年賃金構造基本統計調査
新入社員はボーナスを何に使う?
もらったボーナスを何に使うかは人それぞれ異なります。新入社員の方の初めてのボーナスの主な使い道を、以下に挙げてみました。
- ・両親へのプレゼント
- ・自分へのご褒美
- ・旅行
- ・生活費
- ・貯金
- ・奨学金の返済
先でも述べましたが、ボーナスは法で定められたものではなく、当たり前にもらえるものではありません。民間企業では、今後もずっとボーナスが支給され続けるとは限らないのが現実です。支給されたことに感謝をしつつ、しっかりと考えて後悔のない使い方をしましょう。ボーナスをもらったときの使い道をあらかじめ考えておくと、いざもらった際に計画的な使い方ができるはずです。
必ずしもボーナスが支給されるわけではありませんが、できればもらいたいという方がほとんどでしょう。業績や情勢に関わらずボーナスが少ない場合は、基本給が低く設定されている可能性があります。妥当な評価や支給を受けたいと思ったら、正当に評価してくれる企業に転職するのも一つの方法です。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。