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ボーナスとは?出ないのは違法?なぜもらえるか仕組みを解説
更新日
この記事のまとめ
- ボーナスとは賞与であり、支給は法律上強制されていないため出なくても違法にならない
- ボーナスには「業績賞与」や「決算賞与」など種類がある
- ボーナスが出ない理由は「支給条件を満たしてない」「会社の経営状況が悪い」など
- ボーナスの支給額は一般的に基本給によって決まる
- 収入アップを目指すのであれば、転職などの方法を試すと良い
「ボーナスとは?」「ボーナスが出ないのは違法にならないの?」と、いまいちボーナスの仕組みを知らない方も多いでしょう。就業規則で契約していない場合、ボーナスが出ないことは違法にはなりません。このコラムでは、ボーナスが出ない理由やボーナスの種類などを解説しています。また、支給日やボーナスの平均額も紹介しているので、ぜひご一読ください。
ボーナスが出ないのは違法?
ボーナスは毎月受け取る給与と違い、支給が法律上で強制されているわけではないため、出なくても違法になりません。また、企業の経営方針や業績の都合を理由に、ボーナスを出さない企業もあるようです。しかし、ボーナスの支給に関して以下3つのような契約の取り決めがされている場合、企業側は従業員にボーナスを支払う必要があります。
- ・会社の就業規則
・労働組合と会社間で交わされている労働協約
・労使個別と会社間で結ばれている労働契約
上記に当てはまる場合、事前に通告がなく、同意を得ずにボーナスカットをすることは契約違反に当たります。このように、企業によって規則や締結している契約は異なるため、「前職ではボーナスがあったから、転職先もあると思っていた」とならないよう、事前に確認しておきましょう。募集要項や面接時に確認がおすすめです。
ボーナスとは?
ボーナスとは、固定給のある従業員に対して、毎月の給与以外に支払われる特別手当のことです。多くの場合、正社員に支払われるものでしょう。「賞与」「期末手当」「夏季手当」「年末手当」など呼び方はさまざま。多くの企業によって夏と冬の年2回に支給されるのが一般的です。
ボーナスの支給額は企業や従業員の契約内容によって異なります。ボーナスの基本内容は「賞与とは?何ヶ月分もらえるもの?労働基準法で決まっている?」のコラムで解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
賞与とボーナスの違いは?
前述したとおり、ボーナスは「賞与」と同じ意味の言葉といえます。国税庁によると「賞与とは、給与とは別に支払われる給与等」そして「賞与、ボーナス、夏期手当、年末手当、期末手当などの名目で支給されるものその他これらに類するもの」。いずれも同じ意味で使用しても良いでしょう。呼び方は企業によって異なることがあるようです。
参照元
国税庁
賞与に対する源泉徴収
ボーナスの種類
ボーナスには種類があり、時期や条件によって支給されるものが違います。ここでは、「業績賞与」または「決算賞与」と呼ばれる種類のボーナスについて解説するので、こちらも参考にしてください。
業績賞与
業績賞与は、部署や個人の業績に応じて支給されるボーナスです。成果主義型のボーナスであることから、頑張った結果を数字で見ることができ、やりがいを感じる方もいるでしょう。従業員が、企業の利益や売上を意識して仕事に取り組むという会社側のメリットも。一方、個人の業績が良くても、会社全体の業績が悪い場合、ボーナスの減額や支給されないというデメリットもあります。
決算賞与
決算賞与は、各会社が定める「決算月」の前後に支給されるボーナスです。決算とは事業年度の収入や支出などを計算し、年間の損益を出すこと。決算の結果が良好な場合に、従業員に利益配分するため支給されます。決算月は企業によって異なりますが、一般的には3月や12月の時期に支給されることが多いでしょう。
ボーナスはなぜもらえるのか
ボーナスを支給する目的は、会社が生み出した利益を従業員に還元し、従業員のモチベーションを維持することです。従業員は、ボーナスがあることで働く意欲が湧いたり、生活が豊かになったりと大きな影響を受けられるでしょう。しかし、ボーナスはあくまで会社の業績が良いときに支給されるので、「必ずもらえるものではない」と認識しておくことが必要です。ボーナスが出ない3つの理由
前項で説明したように、ボーナスが出ない場合もあります。ここでは会社でボーナスが支給されない3つの理由を解説します。
ボーナスが出ないの理由
- ボーナスの支給条件を満たしていない
- 会社の経営状況が悪い
- 年俸制を導入している
1.ボーナスの支給条件を満たしていない
在籍日数や業績など企業が定めた支給条件を満たしていない場合は、ボーナスが支給されない可能性があるでしょう。企業によってボーナスを支給する条件は異なります。
また、会社によっては「退職が決定している従業員にはボーナスを減額できる」といった条件がある場合も。ボーナスの支給後に退職したいなら、転職前に会社の支給条件をしっかり確認しておきましょう。
2.会社の経営状況が悪い
会社の経営状況が悪いことも、ボーナスが支給されないことにつながります。ボーナスは、会社全体の利益に応じて支給されます。企業は従業員の基本給を減額することはできないため、業績が悪い場合、ボーナスを支給しないことで調整する可能性もあるでしょう。
3.年俸制を導入している
年俸制を導入していると、ボーナスが支給されないことがあるでしょう。年俸制とは、年間の総支給額を決めて従業員と雇用契約をすることです。年俸制は、ボーナス分が含まれた1年分の総支給額を12分割して支給します。そのため、ボーナスが支給されなくても、月給が業界相場より高く反映されている可能性があるでしょう。
就業規則に記載があるのにボーナスが出ない場合
「就業規則に記載があるからがボーナスが出ないことでトラブルになることも。しかし、記載があるから請求できるというわけではありません。業績が上がっていると感じても、企業側が出せないと判断した場合、請求することは難しいでしょう。
しかし、就業規則に、支給時期と支給額が明記されているにも関わらず支給されない場合は、人事や労働基準監督署、もしくは弁護士に相談してみてください。ボーナスはいつもらえる?
ボーナスの支給日は一般企業と公務員で支給される日が異なります。以下で一般企業と公務員の支給日についてそれぞれ解説しているので、参考にしてみてください。
一般企業の支給日
一般企業のボーナス支給日は、年2回にわけて支給されることが多いようです。夏季賞与は7月上旬頃、年末賞与は12月上旬が一般的。企業によって、「年末に1回支払う」「年に数回に分けて支払う」などさまざまで、支給日に決まりはありません。
支給日について「ボーナス支給日はいつ?振り込まれる時期や心得ておくべき注意点をご紹介」のコラムで詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
公務員の支給日
公務員の支給日は、一般企業と異なり、6月30日と12月10日の年2回と「人事院規則第14条」で定められています。公務員のボーナスは、「期末手当」と「勤勉手当」の2種類の合計がボーナスとして支給されるようです。
「期末手当」は、定率で支給されるもの。「勤勉手当」は、一般企業でいう「業績賞与」に当たる個人の業績によって支給額が変動するボーナスです。地方公務員は自治体によって支給日が異なる場合もあります。
参照元
e-Gov法令検索
人事院規則九―四〇 第十四条(支給日)
正社員は必ずボーナスが支給されるとは限らない
正社員になれば、必ずボーナスが支給されるとは限りません。コラム内の「ボーナスが出ないのは違法?」で説明しているように、支給しないことは違法ではないため、企業方針などの理由から支給しない企業もあるでしょう。入社する際に、就業規則にボーナスや特別手当といった記載があるか確認する必要があります。ボーナスの支給額はどのように決める?
ボーナスの支給額に関する条件は企業によって異なるものの、一般的に基本給によって支給額が決まることが多いでしょう。「ボーナスは給料の△ヵ月分」という基準をよく耳にしますが、給料は「基本給」を意味します。「基本給」とは、手当などを除く基本となる賃金のこと。そのため、ボーナスの支給額は基本給△ヵ月分に、業績や個人の評価係数をプラスする企業が多いようです。
先述したとおり、ボーナスは従業員の生活に大きく関わってくるもの。ボーナスが支給されたときは、詳細に不明点や計算に誤りがないか確認しましょう。基本給とボーナスの関係は「ボーナスと基本給の関係性とは?賞与を計算する方法も解説」のコラムで詳しく解説しています。チェックしてみてください。
ボーナスはいくらもらえる?
ボーナスはいくらもらえるのか気になる方も多いでしょう。以下で、ボーナスの平均支給額やボーナスから差し引かれる社会保険料の種類について紹介します。
ボーナスの平均支給額
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 ≪特別集計≫令和5年夏季賞与(一人平均)」と「毎月勤労統計調査 ≪特別集計≫令和5年年末賞与(一人平均)」を見ると、令和5年度の夏季賞与の一人当たり平均は、前年と比較して2.0%増の397,129円、令和5年度の年末賞与の一人当たり平均は、前年と比較して0.7%増の395,647円とされています。夏季・年末ともに前年比より増加しており、令和5年度の合計平均額は約79万円となるでしょう。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査
ボーナスから差し引かれる社会保険料の種類
ボーナスが支給された際に、ボーナスから差し引かれる社会保険料がいくつか存在するので、以下で紹介します。
ボーナスから差し引かれる社会保険料の種類
- 健康保険料
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
健康保険料
日本には国民皆保険制度があり、「国民健康保険」か「社会保険」いずれかへの加入が必須です。健康保険料を毎月定額支払うことで、ケガや病気などやむを得ない理由で休職をした場合に給付金を受け取れます。会社勤務の場合は、「社会保険」に加入している人が多く、自営業の場合は「国民健康保険」に加入していることが多いでしょう。
厚生年金保険料
厚生年金保険料とは、公的年金制度を運営するために納めるものです。公的年金の種類は、65歳に達すると受け取れる「老齢年金」や、加入者が亡くなった際に残された家族が受け取れる「遺族年金」、病気やケガをして、障害認定を受けると受け取れる「障害年金」などがあります。
これらの年金は、10年間の納付期間が必要など条件が満たされていないと受け取れません。滞納した場合、催促状が届き、延滞金を請求されることがあるので注意しましょう。手続きが難しい場合は最寄りの年金事務所、もしくは自治体の相談所への相談がおすすめです。
雇用保険料
雇用保険料とは、失業した際に失業給付金を受け取るためにあります。雇用保険料に加入することで、会社都合や自己都合のどちらの場合でも失業給付金を受給可能に。雇用保険は、労働者の生活と就職の促進に大きく関わる大切なものといえるでしょう。
控除額と手取り額の計算方法は「賞与の手取り額の計算方法を詳しく解説!控除される項目とは?」のコラムで解説しているので、あわせてご覧ください。
ボーナスがない…給与が低いと悩んだら転職も一つの手
ボーナスが出ない、月々の給与が仕事量に見合っていないと感じる場合は転職を検討するのも一つの手です。いくら仕事が楽しくても、自身の生活に余裕が出ないほどの収入であれば、モチベーションの維持は難しいもの。
しかし、転職先でもボーナスを支給されないこともあるため、ボーナスが出ない理由だけで転職することにはリスクがあります。業務内容や福利厚生を加味したうえで給与の低さに悩みが出てきたら、現職よりも給与の高い企業へ転職することも検討してみましょう。
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ボーナスに関するQ&A
ここでは、ボーナスに関するさまざまな疑問をQ&A方式で解決していきます。参考にしてみてください。
ボーナスがある企業の方が得ですか?
一概にボーナスがある企業の方が得とはいえないでしょう。
たとえば、業績によってボーナス額に変動が生じる場合、利益の影響次第で減額する可能性も十分にあります。ボーナスなしの年収400万円と、減額の恐れがあるボーナスありの年収400万円では、前者のほうが安定しているといえるでしょう。しかし、ボーナスが自分の生活に合うかどうかで得と感じる場合もあるといえます。
ボーナスのメリット・デメリットはある?
ボーナスのメリットは、「仕事のモチベーションが上がる」「貯蓄できる」など。デメリットは「減給の恐れがある」「退職するタイミングが難しい」などがあります。ボーナスのメリット・デメリットは「ボーナスとは?支給時期はいつ?もらえる条件や平均額もご紹介!」のコラムで詳しく紹介しているので、チェックしてみてください。
ボーナスの支給額は基本給の4ヵ月分って本当?
ボーナスの支給額は企業によって異なるため、全ての企業が「基本給の4ヵ月分もらえる」ということではないでしょう。なお、ボーナスは支給額から社会保険料を引いた金額を受け取ります。ボーナスの計算方法は、コラム内の「ボーナスから差し引かれる社会保険料の種類」で解説しているので、参考にしてください。
ボーナスがいきなり出なくなりました。違法ですか?
ボーナスの支給に関して会社の就業規則などで契約の取り決めている場合、事前に通告なしでボーナスカットすることは契約違反です。ボーナスの停止が違法になる場合については、コラム内の「ボーナスが出ないのは違法?」で説明しているので、チェックしてみてください。
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一人ひとりの経験、スキル、能力などの違いを理解した上でサポートすることを心がけています!
京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。