ニートから公務員になるには?試験の内容や面接のコツ、注意点を解説

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この記事のまとめ

  • 公務員試験に年齢以外の制限はないため、ニートから目指すことは可能
  • ニートから公務員を目指すなら、自治体ごとの年齢制限に気をつけよう
  • ニートから公務員試験に合格するには、効率的な試験勉強と面接対策を行う必要がある
  • ニートから公務員を目指す際、面接では目標や意欲を堂々と伝えることが大切
  • ニートから公務員になるメリットは、長く安定した働き方ができること

「ニートから公務員になれるのか」と悩み、公務員試験に挑戦できずにいる方もいるでしょう。公務員試験は、年齢制限をクリアすればニートの方も挑戦可能です。ただし、試験に合格するには、試験の内容や注意点について知っておく必要があります。

このコラムでは、今までニートとして過ごしてきた方が公務員を目指すためにすべきことや試験の内容、注意点などをまとめました。これから公務員を目指す方は参考にしてみてください。

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ニートから公務員に就職するのは無理ではない

地方公務員法の「第十三条(平等取り扱いの原則)」において、「公務員試験は誰でも平等に受けられる試験」と定められています。そのため、ニートや無職の方も公務員を目指すことは可能です。

ニートから公務員を叶えるなら職種選びが大切

ひとくちに「公務員」といっても、種類や仕事内容は多岐にわたるので、どのような職種があるか知っておくことが重要です。試験には年齢制限があるほか、公務員としての職務を遂行できる知識や能力が試されるため、目指しやすい職種を選ぶことが成功につながるでしょう。

公務員は大きく分けると、国に関わる業務を行う「国家公務員」と、地域に関わる業務を行う「地方公務員」の2種類があります。国家公務員と地方公務員は、それぞれ一般行政を行う「一般職」と、政治に直接関わる「特別職」に分けられるのが特徴です。

一般職のなかでも職種は細かく分かれており、業務内容は大きく異なります。資格が問われる職種もあり、受かる可能性の高い職種を見極めて採用試験に挑むのがポイントです。

参照元
e-Gov法令検索
地方公務員法

ニートから公務員を目指すとき学歴や職歴は問われない

「ニートから公務員を目指したい」という方のなかには、学歴・職歴に自信がなく踏み出せない方もいるでしょう。しかし、公務員試験を受けるために学歴や職歴は関係ないといえます。

ここでは、公務員試験を受けるときに学歴や職歴がどのように評価されるかをご紹介するので、参考にしてみてください。

公務員試験の受験は中卒の方もOK

ニートから公務員を目指すにあたって、最終学歴が中学校卒業の方も公務員試験に応募可能です。先述したように、公務員は公平であることが定められており、学歴を問わず試験を受けられます。

試験区分によっては勉強に時間がかかることがある

中卒の方も公務員試験を受けられるとはいえ、選ぶ職種によっては勉強に時間がかかってしまう恐れがあります。公務員試験の「高卒程度」「大卒程度」といった区分は学歴による制限ではなく、試験で問われる学力レベルのことです。中学校卒業までに習わなかった分野については、独学や学校に通うといった方法で理解を深める必要があります。勉強に時間やお金がかかるため、合格するのは難しいと感じる方もいるようです。

中卒から公務員を目指したいニートの方は、「中卒から公務員を目指す!おすすめの職種4選やメリット・デメリットを解説」のコラムを参考にしてみてください。

職歴に自信がない方もOK

職歴に自信がないニートの方も公務員を目指せます。ただし、面接では職歴がない理由を面接官から質問されることもあるでしょう。ニートになった理由やニート期間中の行動、公務員を目指すようになった理由を明確に答えられるようにしておくことが大事です。

ニートから公務員を目指すなら年齢制限に注意しよう

公務員試験には年齢制限が設けられていることが一般的です。年齢の上限は地域や職種、国家公務員か地方公務員かによっても異なるものの、30代半ばまでに設定されている傾向にあるでしょう。

下記に、国家公務員と地方公務員の一般的な年齢上限を記載します。ニートから公務員を目指そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

国家公務員の場合

国家公務員の試験では、年齢の上限を30歳と定めている試験が多い傾向にあります。経験者採用枠のなかには30歳以降も受けられる職種があるものの、ニートの方が国家公務員を目指す場合は、基本的に30歳までと考えておくと良いでしょう。

地方公務員の場合

地方公務員の年齢制限は、各自治体によって定められています。29歳や30歳と定めている自治体が多いものの、なかには35歳や39歳まで受験できる自治体も。国家公務員に比べると、年齢のハードルが低いといえるでしょう。

志望する自治体の年齢制限を超えなければ、30歳を過ぎてもニートから地方公務員を目指すことが可能です。

ニートから公務員になるまでの基本的な流れ

ニートの方が受験を決めてから、公務員として内定を得るまでの基本的な流れを解説します。時期や自治体によって異なる場合もあるものの、基本的には下記の流れで行われるため、頭に入れておくと安心でしょう。

【願書提出→第一次試験(筆記)→第二次試験(面接)→最終合格発表→採用面接→内定】

公務員試験の出願は、毎年3~4月ごろに受付が開始されます。近年はインターネットで出願できる自治体も増えているため、希望する自治体の情報をこまめに確認すると良いでしょう。

試験は2回に分けて行われます。一次試験は、学力や教養を問う問題や小論文が出題される筆記試験です。一次試験の合格者のみが二次試験に進み、意欲や人柄をアピールするための面接やグループディスカッションに臨みます。その後、最終的な合格者には受験生の意思確認が行われ、内定をもらうのが一般的な流れです。

自治体や職種によっては、専門試験や2回目の面接試験を実施するために、第三次試験まで設けている場合もあります。出願や試験の時期は自治体や職種ごとに異なるため、受験する自治体のWebサイトなどで試験の案内を確認しておきましょう。

二次試験後に「採用面接」がある

公務員試験は、二次試験まで合格すれば採用が決定するわけではありません。最終合格者は、採用候補者名簿に記載され、採用面接を受けます。採用面接では受験生の意思確認や併願状況の確認が行われ、これを経て正式に内定が得られるという形です。

また、国家公務員の場合、面接後に官庁訪問が実施されます。志望する官庁への理解を深めるためにも、参加するようにしましょう。

ニートから公務員を目指すなら試験対策も万全に

ニートから公務員になるためには、公務員試験に合格する必要があります。下記で試験対策方法を解説しているので、確認してみてください。

筆記試験の勉強方法

公務員の筆記試験方法は、「予備校に通う」「自力で学習する」と大きく分けて2つあります。

予備校なら、自治体別の出題傾向の分析や面接対策までサポートしてくれるところもあるようです。「一人ではない」という状況は、孤立しがちな試験中のモチベーション継続にもつながります。

自力で学習できる方は予備校に通わなくても問題ありませんが、最低限の教材費がかかることを頭に入れておきましょう。「公務員になるのに学歴は必要?給料は異なる?試験対策のポイントもご紹介」のコラムでは、試験内容や勉強する際のポイントを紹介しています。公務員試験の合格を目指す方は、ぜひチェックしてみてください。

面接試験のポイントを押さえておこう

面接試験は、人柄や意欲をアピールするために重要な試験です。ニートから公務員を目指す場合は、ニートだった理由やニート期間について確認されることもあるでしょう。

下記で面接試験のポイントを解説しますので、面接対策の参考にしてみてください。

求める人材を理解してアピールする

公務員の職種によって、求める人材は異なります。説明会などで事前に必要なスキルや求める人物像を把握し、相手のニーズに沿ってアピールできるよう準備しておくことが大切です。

面接では、事前に提出する面接カードの内容をもとに、面接官から質問されることがあります。面接カードに書く内容は基本情報のほか、志望動機や自分の長所や短所、特技などです。掘り下げた質問をされたときに具体的なエピソードを伝えられるよう、準備しておくと良いでしょう。

ニートになった理由を正直に話す

たとえ空白期間があるのを後ろめたく感じても、ニートになった理由は正直に伝えましょう。嘘をついてしまうと、見破られたときにマイナス評価につながってしまう恐れがあります。

大切なのはニートになった理由だけでなく、「今後は公務員として働きたいという強い意欲がある」ことを面接官に示すことです。入職後の意気込みを面接官に伝えることで、プラスの評価につながる可能性があります。

今後の目標や熱意を伝える

志望動機を明確にし、その自治体で公務員になって何をしたいかを具体的に伝えましょう。自分の目標が答えられないと、面接官に「明確な理由がないまま公務員試験を受けたのでは?」と思われてしまう可能性があります。

なかには公務員の安定性や待遇にメリットを感じて志望する人もいるでしょう。しかし、決して公務員の仕事が楽なわけではありません。自分の長所や特技、これまでの経験を、公務員の仕事でどのように活かしていくかを伝えることが大切です。

ニートから公務員になるメリット・デメリット

公務員は充実した福利厚生を受けられる反面、成果が給与に反映されにくいことがデメリットとして挙げられます。下記でそれぞれの特徴を具体的に解説しているので、ニートから公務員を目指す方は把握しておきましょう。

ニートから公務員を目指すメリット

公務員として働くメリットの一つは、安定性です。国や地方自治体のもとで働くので、業績悪化や倒産といったリスクがなく、安心して働けます。

また、国や地方自治体は民間企業の手本となる必要があることから、公務員は充実した福利厚生を受けられるのが特徴です。有給休暇や産休・育休を取得しやすいほか、退職金やボーナスの支給があり、各種手当も充実しています

ニートから公務員を目指すデメリット

公務員として働くデメリットには、年功序列のため業績による昇給が望めないことや、副業が禁止されていることなどが挙げられます。年齢や勤続年数によって昇給額がある程度定められているため、努力を評価されたい場合は、モチベーションの維持が難しいと感じることもあるでしょう。

また、クレーム対応が多いことや、部署によって激務だったりルーチンワークだったりと幅がある点にデメリットを感じている人もいるようです。

ニートで職歴なしの人は就職できる?おすすめの仕事や就活の進め方をご紹介」のコラムでは、職歴なしから就職に成功したケースや就職活動の注意点を詳しく解説しています。「公務員だけでなく民間企業も考えているが不安」「職歴ボロボロで就職できる?」など、ニート期間が長くて就職に困っている場合は参考にしてみてください。

希望する職種によっては合格まで時間がかかることもある

公務員試験の倍率は職種によって異なるものの、特に国家公務員は倍率が高い傾向にあるようです。人事院が発表した「2024年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)及び専門職試験(大卒程度試験)の合格者発表」によると、一般職試験の申込倍率は3.2倍、受験倍率は2.3倍でした。

難易度や倍率が高い試験を受ける場合、念のため「落ちても○歳まで勉強を頑張る」といった目標を立てておくと良いでしょう。合格できないからといって年齢制限に引っかかるまで試験を受け続けると、民間企業に就職するのが難しくなる恐れがあるためです。

参照元
人事院
各報道発表 2024年の報道発表

ニートから公務員を目指すなら民間企業も検討しよう

「ニートから公務員になりたい」と思っている場合は、公務員試験合格に向けて行動することが大切です。しかし、一から公務員を目指すには、勉強や試験を乗り越える必要があり、場合によっては時間がかかってしまう恐れもあります。少しでも早く働き始めて収入を安定させたい方は、民間企業への就職を検討するのが良いでしょう。

民間企業のなかにも、公務員のように福利厚生が充実している会社は多く存在します。実力次第で若いうちから収入アップを望める業界や職種もあるでしょう。民間企業への就職活動では、ハローワークやニート・フリーター向けの就職エージェントを利用するのがおすすめです。

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ニートから公務員への就職に関するお悩みQ&A

「ニートから就職するなら公務員になりたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。ここでは、公務員に関するお悩みをQ&A方式で解決していきます。

大学中退で高卒のニートですが、公務員試験を受けられますか?

大学中退者で高卒の方も、年齢制限さえクリアしていれば公務員試験を受けられます。「大学中退者は公務員になれる?面接の通過方法や給料事情をご紹介!」では大学中退者が受けられる公務員試験を紹介しています。気になる方は、一度目を通してみてください。

公務員に向いている人はどのような人ですか?

公務員は国民の生活の発展や維持に関わる仕事を担うため、国や地域に貢献したいと考えている方に向いているといえます。また、市民と関わる窓口業務が多いので、コミュニケーション能力や対応力も重要視されるでしょう。

25歳ニートから公務員になれますか?

公務員の種類は多種多様なので、志望する職種によっては25歳から公務員を目指せる可能性はあります。民間企業での勤務経験をもつ人材を対象とした「社会人経験採用」枠は増加傾向にあり、公務員に就職できるチャンスがあるでしょう。自治体によっては30歳から目指せる場合もあるようです。
詳しくは「30歳以上で公務員試験への合格は可能!試験対策のポイントも解説」をご覧ください。

ニートで公務員試験を受けたいのですが、失敗するのが怖いです…

公務員試験を受けるときは、「落ちても○歳まで挑戦する」といった目標を設定するのがおすすめです。ただし、なかなか合格できず受験生期間が長引いてしまうと、就職の選択肢が減ってしまう恐れもあります。早く就職を叶えることを優先したい場合、民間企業への就職も検討しましょう。
ニートで公務員試験に合格できないことが不安な場合は、「公務員浪人はリスクがあるって本当?失敗の主な原因や成功するコツを解説」のコラムがおすすめです。

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