百貨店業界の仕事

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百貨店業界とは

デパートとも呼ばれ、多くの商品を扱うという意味の名前を持つ百貨店。

経済産業省が実施する商業統計調査の基準では、「衣・食・住の商品群の販売額がいずれも10パーセント以上70パーセント未満」「従業者が常時50人以上」「売り場面積の50パーセント以上において対面販売を行う業態」と定義されています。

それでは、百貨店にはどんな種類があるのでしょうか。以下に紹介したいと思います。

・全国展開

百貨店と聞いて一番最初に思い浮かべるのが「三越伊勢丹」、「高島屋」「そごう・西武」という人も多いのではないでしょうか。

これらの企業は、業界の大手として知られ、全国に店舗を展開しています。

・JR、電鉄系

鉄道の駅に直結する駅ビルに多いのが、こちらの電鉄系。小田急電鉄の「小田急百貨店」、東京急行電鉄の「東急百貨店」などが例にあげられます。

・地域特化

地域特化型は、地方百貨店とも呼ばれています。東京の「松屋」、神奈川の「さいか屋」、名古屋の「丸栄」など、それぞれの地域で地元住民から親しまれている店舗が多いようです。

・ファッションビル

若い年代の人から人気があるのは、ファッションビルと呼ばれる店舗。「マルイ」「パルコ」「ルミネ」などが知られ、駅ビルとして立地していることも多いようです。

百貨店業界の現状・課題、今後の将来性

【現状・課題】

百貨店業界は、90年台のピークから比べると、大幅に市場規模が縮小しました。

バブル崩壊後は、店舗の縮小や閉店、経営破綻や大手の統合などが相次ぎました。

近年では、国内の景気の回復を受け、百貨店業界も賑わいを取り戻しつつあると言えます。社会現象にもなった、外国人観光客の「爆買い」も大きく作用したようです。

しかし、郊外型のショッピングモールやアウトレット、ユニクロ、ニトリなどの手頃な値段で購入できる店舗が増えたおかげで、百貨店を利用する人が減少。

そのほか、インターネットやスマートフォンが普及し、amazonや楽天と行ったインターネットショッピングが一般的になってきたという点も大きな影響を与えています。

そんな中、百貨店業界最大手の三越伊勢丹ホールディングスは、経営破綻した北海道の「丸井今井」や中堅の「岩田屋」などを子会社化するほか、不採算店舗を閉鎖することで再編を図りました。

2013年には、「伊勢丹新宿本店」がリニューアルし、近鉄百貨店は2014年に「あべのハルカス」を開業します。2016年には「プランタン銀座」が閉店し、「マロニエゲート」としてオープン。

2017年には「松坂屋」のJフロントリテイリングが、銀座最大の商業施設「GINZA SIX」を開業するなど、百貨店各社で改装や新規オープンなどのラッシュが続いています。

百貨店業界はこの改革で、さらなる市場規模の回復を図りたいと考えているようです。

ですが、先にも言ったように、人々の百貨店離れは深刻。節約志向にある現代社会では、高級品の多い百貨店への客足は衰える一方とも考えられます。

これからの百貨店業界では、「百貨店」というブランド力に頼ることをやめ、新たな一面を展開していく必要があると言えるでしょう。

独自のサービスを取り入れるなどして、まずは「店舗へ足を運んでもらう」というのが今後の課題と言えそうです。

【今後の動向】

「GINZA SIX」を開業したJフロントリテイリングは、「脱・百貨店」をテーマに掲げ、今までの百貨店とは異なる事業モデルを展開。

丸井でも、売り場を専門店に賃貸する「テナントビル化」の動きが見られるほか、「三越伊勢丹ホールディングス」では自主企画品の販売に力を入れています。

百貨店業界ではこれまで、消化仕入れを主に、メーカが商品を百貨店に預けるというスタイルを取っていました。

百貨店に訪れる人が少ない現代では、この方法は通用しないとも言えるでしょう。

百貨店各社は、それぞれ新たな方向性を模索し、経営の回復に取り組んでいます。

百貨店業界の仕事内容

百貨店に代表される職種をいくつかご紹介したいと思います。

・販売

百貨店での仕事を聞いて、一番に思い浮かぶのがこの販売スタッフという方もいると思います。

売り場での接客や販売、商品の発注や在庫管理、伝票の処理などを行う販売スタッフ。そのほかにも、販売スタッフの指導や研修、売り場全体の管理なども販売スタッフの仕事の一部です。

・バイヤー

商品の選定や仕入れ、新規ルートの開拓を行うのがバイヤーの主なお仕事です。また、顧客の動向の変化などを敏感に察知し、売れる商品を仕入れるということも重要なポイントと言えるでしょう。

・販売支援

販売支援のお仕事は、より多くのお客さんを集めて、商品の販売に繋げていくこと。イベントや物産展などを企画・運営したり、商品の展開をまとめたりします。

・外商営業

外商営業とは、商品を多く購入する個人や法人に対して、直接顧客の元に訪問して商品を販売すること。法人向けにお歳暮やギフトの営業をしたり、お得意様の個人のご自宅へ営業へ行ったりする営業のことです。

百貨店業界の志望動機例

百貨店業界に入社した際は、販売部員として経験を積み、販売や小売業についての知識や、お客さんの求めるものを理解した上で、他の部門に配属されるということが多いようです。

ここでは、百貨店の販売員に求められる人物像をまとめてみました。

・お客さま目線とコミュニケーション能力

ショッピングモールやスーパーといったほかの小売業ではなく、百貨店を選んで来店するお客さんが何を求めて来店するのかを考え、的確な接客をしていく力が必要と言えるでしょう。

また、百貨店のお客さんの中にはよく来店されるお得意様が多いようです。

そのため、お得意様との関係の維持や、新規顧客獲得ができるよう、高いコミュニケーション能力も重要なポイントと言えます。

・目標に向かって努力する力、達成する力

百貨店業界に限ったことではありませんが、商品を販売するときには、「ノルマ」を課されることが多いようです。

ノルマ達成に向かって努力したり、ときには新たなことに挑戦する力も必要になるでしょう。

・考える力と行動力

市場規模の減少が続き、この先の課題が多いとも言える百貨店業界。

企業が成長するためには、実際にお客さんと触れ合う販売員の力が必要とも言えます。

お客さんが「何を求められているか」、「自分には何ができるか」などを考え、率先して自分から動いていく力が求められると言えるでしょう。

【上記を踏まえた志望動機例】

先述した通り、百貨店業界では販売員からのスタートが多いため、販売員希望の場合の志望動機の例をご紹介します。

販売員は、お客さまへの接客がメインになる業務。

接客経験のある方は、その時の経験や得たもの、心がけていたことなどをアピールポイントとして掲げるといいでしょう。

<例1・接客経験がある場合>

飲食店でフロア担当として働くうちに、「お客さまにとって居心地のいい場所でありたい」という思いを持つようになりました。お客さまから「ありがとう」の言葉や笑顔をいただいた時には、何よりも嬉しく、もっとお客さまに喜んで欲しいという思いが強くなりました。「おもてなしの心」を大切にしている貴社でなら、よりホスピタリティの高いサービスを提供できると感じたのが、貴社への志望を決めたきっかけです。接客業で身についたスキルを活かし、そしてより知識を深めながら、貴社のために、お客さまのために取り組んで行くつもりです。

<例2・接客経験がない場合>

幼い頃から、デパートという場所は私にとって特別な場所です。見た目だけでなく、言葉遣いや所作の美しい販売員の方々は、とても輝いて見え、私の憧れの存在となりました。現代の百貨店というものは、人々にとってあまり特別感のあるものではないかもしれません。それでも、貴社のお客さまに対するホスピタリティ精神の高さは、目の見張るものだと確信しています。私が貴社で働くことになった時には、小さいお子さまから高齢者の方までの特別な思い出づくりに貢献できるよう取り組んで行きたいです。

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