フリーターが自己分析するのは何のため？やり方がわからない方へのヒント集

フリーターから正社員を目指す際、自己分析で悩む方もいるでしょう。自己分析を行うことで、自分の価値観や考え方に合った業種や職種、企業を見つけられます。

このコラムでは、フリーターが自己分析をする意義や方法をご紹介。選考で重視されるポイントや、自己分析以外に取り組むべき対策などもまとめました。就職活動をスムーズに進め、効果的なアピールをするための参考にしてみてください。

独自の性格分析を採用！

適職診断

さっそく診断スタート

所要時間30秒

フリーターが自己分析をする意味

フリーターが正社員就職を目指すとき、自己分析は非常に重要です。なぜなら、自己分析をすることで向いている業種や職種の傾向が分かったり、面接でアピールできる自分の価値が理解できるからです。自己分析を行わないまま就活を始めると、条件やイメージだけで転職先を選んでしまう場合があるでしょう。たとえ採用されても、「思っていた仕事と違った」などのミスマッチにより早期離職につながる恐れもあります。

また、自己分析を行わないと「なぜ正社員へ転職したいのか」「なぜこの企業を選んだのか」などが不明瞭のままになってしまい、志望動機が作りにくくなるという側面も。以下で自己分析の必要性について詳しく解説しているので、チェックしてみてください。

自分について正しく理解するため

自己分析とは、言葉のとおり、自分について分析すること。どのような価値観をもち、何に興味があるのか、どのようなことに達成感を覚えるのかなど、「自分」を深く分析して理解するために行います。自分について理解を深めれば、適性に合う業種や職種を見つけやすくなるでしょう。

正社員を目指しての就職活動は、アルバイトの選考とは性質が異なります。たとえば、アルバイトなら「好条件だったから」「家から近いから」という理由で採用されることもあるでしょう。

一方、正社員の場合に重視されるのは、「社風に合っているか」「同じ目線や目標を持てるか」などです。アルバイトとは異なる観点で評価を行うため、フリーターが自己分析を怠るとなかなか正社員採用されなかったり、自分に合う企業を見つけられなかったりする可能性があります。

志望動機の作成に必要なため

フリーターが自己分析をするべき理由の二つ目は、採用面接や履歴書に書く志望動機に関わるからです。自分のことを深く理解できていなければ、説得力のある志望動機を考えたり、採用担当者に響くような内容にしたりするのは困難でしょう。自分がなぜこの業種や職種を選んだのか、何を成し遂げて、どのような成果を上げたいのかなどを考えるためにも、自己分析は重要といえます。

志望動機は、履歴書や採用面接で必ず聞かれる内容です。いくらやりたい仕事が見つかったとしても、志望動機が曖昧だったり適当だったりしては、採用につながりにくくなる恐れがあります。

自分の働きたい業種や仕事に就くために、フリーターから正社員を目指している方は、まず自己分析で自分を理解するところから始めてみましょう。

「自己分析とは？実施のメリットと就活や転職活動での必要性を解説」のコラムでも自己分析について解説しているので参考にしてみてください。

そもそも自己分析とは？

前述したように、自己分析とは、自分について正しく理解することです。主に、自分の性格や得意・不得意、適性、価値観などを明らかにするために行います。ここでは、自己分析の効果をさらに詳しく解説します。

自己分析の必要性と効果

自己分析を行うメリットとして、自分と同じ価値観や行きたい企業を選びやすくなることが挙げられます。価値観や理念に共感できる企業を選ぶなら、入社後のミスマッチを防げるでしょう。また、自己分析の結果から就職先を探すことで、思わぬ適性のある業種や職種を見つけられることもあるでしょう。

自己分析を怠ると、就職活動が滞る可能性があります。たとえ就職できても、企業との価値観の違いから「仕事に前向きになれない」と感じてしまう恐れも。たとえば、個人プレー型の人がチームワークを大切にする企業に入社すると、仕事の進め方や職場の雰囲気にミスマッチを覚える可能性があります。また、自己分析の結果よりもイメージや知名度を優先したために、入社後に仕事が自分に合わないと気付く場合もあるようです。

自分に合う業種や職種、企業を見つけるためにも、自己分析を徹底的に行う必要があるでしょう。

フリーターの自己分析で着目すべきポイント

フリーターが自己分析を行う場合、「自分のやりたいこと」ではなく「自分がやってきたこと」「自分ができること」を明らかにしましょう。「△△の仕事がしたいです」と意欲をアピールすることは重要ですが、正社員の経験が乏しいフリーターに対して「本当に業務を行えるのか」と懸念を示す企業は多いものです。

書類審査や面接では、これまでの経験をソースに「アルバイトで△△の仕事を担当してきたので、xxができます」と伝えるのがおすすめ。エピソードによって説得力が増し、仕事に対しても意欲があると印象付けることができるでしょう。

フリーターの就活で必要な自己分析の流れ4ステップ

自己分析は、これまでの経験を書き出すことから始めます。さらに、そのなかで印象に残っている経験やエピソードについて深堀りし、自分の価値観や強みの共通点を見つけましょう。自己分析の具体的な進め方については、下記で解説しています。

1.これまでの経験を書き出す

まずは、これまでの経験を紙に書き出してみましょう。自己分析で一般的なのは、小学校や中学校、高校、大学といった子ども時代から大人になるまでの自分史を作成する方法です。

もちろん、すべての経験を書き出す必要はありません。勉強や部活、習い事、アルバイト、プライベートでの出来事など、どのようなことでも構わないので、印象に残っている事柄やエピソードを書き出してみましょう。

2.経験から学んだことや得たことを書き出す

経験やエピソードを書き出したら、そこで得た経験や学んだことを書いていきます。たとえば、「高校ではバスケ部に所属し、地区大会で優勝した」という経験なら、「特別な技術ではなく練習の積み重ねが大切だと実感した」「練習方法でメンバーの衝突が起き、コミュニケーションの重要性を学んだ」などを書き出せるかもしれません。
特別な経験でなくて構わないので、日常のなかからエピソードを探し、学んだことを整理してみましょう。

3.経験やエピソードを深堀りする

経験や学んだことが書き出せたら、さらに深掘りしましょう。「なぜバスケ部に入ったのか→興味があったから」「なぜバスケに興味があったのか→友人がやっていたから」「なぜ友人と同じことをしたかったのか→同じ気持ちを共有したいと思ったから」など、「なぜ」を繰り返してみるのがおすすめです。

ただし、ただ漠然と「なぜ」を繰り返すだけでは自己分析とはいえません。エピソードを深堀りして、自分が大切にしている価値観を明らかにすることが大切です。

4.深堀りした結果から強みを見つける

自己分析は、自分の価値観や考え方を明らかにするだけでなく、自分の強みを見つけるためにも有効です。エピソードを書き出すことで、意外な自分の強みを見出せる可能性もあります。また、具体的なエピソードと自分の強みをセットで見つけられるので、書類選考や面接でのアピールに説得力を持たせられるでしょう。

強みの見つけ方については、「自分の強みの見つけ方！面接時の例文やアピールできる書き方を紹介」のコラムでも紹介しているので、ぜひご一読ください。

フリーターが自己分析をする際のコツ

「自己分析の意味や大切さは理解できたけど、具体的な方法が分からない」という人もいるでしょう。ここでは、フリーターの効果的な自己分析のコツを紹介します。

1.過去やってきたことを振り返る

まずは、自己分析の流れでもお伝えしたように、自分が過去にやってきたことを振り返ってみましょう。自分が何によって喜びやストレスを感じるのかを知ることで、どのような業種、職種に就けばやりがいを感じられるのか、成果を出しやすいのかが見えてきます。

自分がこれまでに何を行ってきたか、どのような気持ちを抱いたかを振り返ることで、行動パターンも明確になるでしょう。得意な事や好きな事は人によって違うので、フリーターから正社員を目指すタイミングでしっかりと見つめ直すことが大切です。

熱中した経験を深堀りする

学生時代のスポーツや趣味など、心の底から熱中し、ひとつのものに打ち込んだ経験は就職活動に役立ちます。なぜなら、熱中して努力をし、何かを継続できた経験は自己肯定感や自信につながるからです。

ひとつのことを長期間継続するのは並大抵のことではありません。楽しいことばかりではなく、挫折や失敗といった経験をする可能性もあるからです。そのため、ひとつのことを継続できた経験は、就職活動でプラスに評価されやすい傾向があります。自己分析の際は、「過去に熱中したこと」に絞って深掘りするのも手でしょう。

バイトや部活動などの経験を考える

バイトや部活動などでチームの一員として活動した経験に着目するのもおすすめ。なぜなら、会社員は企業というひとつのチームで動いており、業務遂行に向けたチームワークが求められるからです。そのため、バイトや部活動などでチームとして活動した経験がある人は、就職活動の自己PRにその経験を活かせます。

たとえば、「私は高校生のころ野球部に所属しており、チームのために××のような行動をした結果、状況が改善し、県大会で△△という成績を残せました」のような内容でのアピールが可能です。自分が体験したエピソードを織り交ぜながら、協調性やチームとして動けることをアピールしてみましょう。

なお、体育会系の部活の経験を就職活動に活かしたい場合は、「体育会系とは？企業の特徴や就活のコツを解説」のコラムをご一読ください。

結果ではなく過程に注目する

「華やかな結果ではないから」と経験を謙遜するのは避けましょう。就活において重視されるのは結果ではありません。ひとつのことを継続したり、チームで動いたりした経験において、ポイントになるのは「過程」です。継続する力や自分で困難を乗り越える力は、応募先企業へのアピールポイントになるため、自己分析でしっかりと整理しましょう。

2.そのときの感情を思い出す

次に、経験のなかで嬉しかったことや残念だったことを思い出してみましょう。経験した出来事からは、自分を形作るさまざまな感情が生まれてきます。

たとえば、両親の都合で転校が多かった場合は、せっかくできた友達との別れという悲しい経験をした一方で、新しい場所では自己紹介や友達作りの機会が数多くあり、「人との出会いは楽しい」という感情も自然と生まれやすいでしょう。

このように、経験には決まって感情がついてきます。自己分析では、楽しかったことや嬉しかったことを思い出し、その都度、どのような感情が生まれたかを整理してみましょう。

3.自分が上げた成果に着目してみる

自己分析をしてもやりたいことが見つからなかったときは、自分が過去に成果を上げたり、得意だったりしたことを考えてみるのもひとつの手です。自己分析が上手くいかない、できないという場合、短所や弱みに着目してしまっている可能性があるでしょう。

しかし、過去に成果を上げたことは、適性があると判断できます。自分が気づいていないだけで、向いている可能性のある業種や職種はあるもの。隠れた才能や能力に気づくためにも、自己分析は入念に行うことをおすすめします。

フリーターに対して企業が重視するポイント

ここでは、フリーターの就職活動で企業が重視するポイントを解説します。フリーターから正社員を目指す際に、「どのようなところを評価されているのか知りたい」という人は、ぜひこの項をチェックしてみてください。

大切なのは「人間性」

フリーターに限らず就職活動で重要視されるのは、応募者の人間性です。採用担当者も同じ人間なので、「この人と働きたいな」と思える人材は、積極的に採用をするでしょう。反対に、「高学歴だけど、自社に合わなそう」といった場合には、採用が見送られることも。採用してから長続きしなかったり、職場の雰囲気を乱してしまったりといったことが懸念されるためです。

これまで積み上げてきた実績や正社員としての勤務経験がなくても、人間性や仕事への熱意、やる気をアピールすれば、選考に通過しやすくなるでしょう。自分の人間性を採用担当者に理解してもらうためには、まずは自分で自分のことを深く理解しなければいけません。そのためにも、フリーターの就職で自己分析は大切であるといえます。

スキルや知識も重視される

たとえ魅力的な人間性でも、社会人として最低限のスキルや知識がないとフリーターからの就活は厳しい場合もあるしょう。しかし、フリーターの就職活動においては、必ずしも特別なスキルや知識を求められるわけではありません。求められるのは、「時間を守る」「コミュニケーションを大切にする」「社会人としてふさわしい身だしなみや言葉遣い」など、どれも基本的な能力です。

これに加えて、営業職を希望するならヒアリング力、事務系を希望するなら資料作成やパソコンスキルなど、目指す業種や職種に合わせた知識が求められます。どのようなスキルや知識が社会人にとって大切か知りたい方は、「会社で必要とされる人になるためには？仕事ができる人の7つの特徴も解説！」のコラムをご一読ください。

フリーターが力を入れるべき自己分析以外の対策

フリーターから正社員就職を目指すなら、自己分析以外の対策にも力を入れましょう。選考に応募するなら履歴書や職務経歴書を作成して提出し、面接の対策も行う必要があります。ここでは、自己分析以外にやっておきたい3つの対策をまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。

1.履歴書の正しい書き方を把握する

就職活動の際は、履歴書の正しい書き方を把握しておきましょう。

フリーターから正社員求人に応募するときに、多くの方が悩むのが職歴の書き方です。一般的にアルバイト歴は職歴とみなされませんが、企業で正社員として働いた経験がない場合はアルバイト経験を記載しても問題ありません。業務内容まで詳しく記入しておくと、自分の経験をアピールしやすいでしょう。

アルバイト経験の履歴書への記入方法については、「職歴がアルバイトのみの場合はどうする？履歴書や職務経歴書の書き方を解説」のコラムで詳しく解説しています。

2.職務経歴書の書き方も押さえておく

選考に申し込むにあたっては、職務経歴書の書き方も押さえておく必要があります。職務経歴書は、これまでの職務（仕事）の経歴をまとめた書類です。アルバイト採用で求められることはあまりないものの、正社員採用では多くの場合必要になります。

職務経歴書は、アルバイト経験しかないフリーターの場合も、企業から求められれば提出するのがルールです。正社員以外の経験も記入可能なため、アルバイトの内容を記載しましょう。「職務経歴書にアルバイト経験は書く？状況別の書き方を例文付きで徹底解説」のコラムでは、履歴書や職務経歴書における書き方のポイントや注意点について解説しています。こちらもあわせてご一読ください。

3.面接での立ち居振る舞いにも気をつける

正社員雇用への就職活動の場では、スーツを着用するのがマナーです。ただし、企業側から服装の指定があればそれに従います。そのほか、髪型やメイクといった身だしなみにも気を遣いましょう。背筋を伸ばす、挨拶をしっかり行う、ハキハキと話す、相手の目を見るなど、立ち居振る舞いにも注意が必要です。

また、フリーターが選考を受ける場合は「なぜフリーターになったのか」「なぜ就職するのか」といった質問も想定されます。「フリーターの正社員面接でよくある質問は？ふさわしい服装についても解説」のコラムを参考に、採用担当者に好印象を残せる面接対応を心掛けましょう。

フリーターから正社員に転職するためには、自己分析は必須です。「自己分析の方法が分からない」「自己分析の際に客観的な意見がほしい」という方は、ぜひハタラクティブまでご相談ください。
ハタラクティブは、専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンで就職や転職のサポートを行う就職・転職エージェントです。丁寧なヒアリングを通して、求職者一人ひとりに合った求人をご紹介します。1分程度でできる適職診断やキャリアアドバイザーのアドバイスを参考にしながら、自分に合った職種を見つけられるでしょう。

また、選考対策や悩み・不安の相談なども対応しています。自己分析だけでなく、企業の選び方や書類の書き方といった就職活動の基本についてもご相談ください。利用料はすべて無料です。おすすめの求人紹介も行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

フリーターの自己分析に関するFAQ

正社員への転職を目指しているフリーターの方が、就活対策の一環として行う自己分析。ここからは、自己分析に関してよくある質問についてお答えします。

30代フリーターで就活したことがない…何から始めるべき？

まずは自己分析で、自分自身の強みや価値観を洗い出してみましょう。正社員として雇用された経験がなくても、アルバイトを通して得られた経験やスキルを振り返ることで、自分自身のアピールポイントや仕事に求めることが見えてくるでしょう。
フリーターから始める就活の流れが知りたい方は、「フリーターの就活の流れとは？やり方がわからない方向けに手順を解説！」のコラムをご一読ください。

自己分析ではプライベートの経験も活用していい？

自己分析で過去の経験を振り返るときは、プライベートや学生時代の出来事でも構いません。感情が揺さぶられた瞬間や、成長を感じた出来事を思い返してみましょう。さまざまな経験を振り返ることで、自分の性格や考え方の傾向が見えてくる可能性があります。
「仕事探しのコツを詳しく解説！正社員求人で事前に確認すべきポイントも紹介」のコラムでは、仕事探しのコツについてご紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。

高卒フリーターの就活でアピールできる経験がありません…

高卒フリーターでアピールできる経験が少ない場合は、スキルではなくポテンシャルをアピールしましょう。入社したいという意欲や熱意、柔軟性や将来性といった人柄をアピールすることで、採用担当者に評価してもらえる可能性があります。特に営業職や販売職などの職種は人柄重視で採用をする傾向にあるので、自己分析で見つかった自分の性格的な強みをアピール材料に就職活動を試みてください。
「ポテンシャル採用とは？何歳まで適用される？新卒・中途との違いも解説」のコラムでは。ポテンシャル採用について紹介しているので、ぜひご一読ください。

フリーターから一人で就活を進めるのが不安です…

一人で就活を進めるのが難しいと感じた場合は、ハローワークやエージェントといった就職支援機関を活用してみましょう。第三者からのアドバイスがもらえるため、就活の方向性が見えてくる可能性があります。
「20代フリーターから正社員就職を成功させたい」という方は、ハタラクティブをご利用ください。未経験者を歓迎している求人も多く扱っているため、豊富な選択肢から自分に合った業種や職種を見つけられるでしょう。