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面接マナーを解説!就職・転職活動に必須の礼儀作法と身だしなみとは
更新日
この記事のまとめ
- 面接でのマナーは「自社に合う人材か」を判断するための材料の一つとして挙げられる
- 面接マナーは服装や髪型だけではなく、かばんや靴などの小物に気を配ることも大切
- 受付から面接は始まっていると心得て、どんな場所でもマナーを守ることを心掛けよう
- 面接官の話は最後まで聞き、質問されたら結論から述べるのがマナー
面接のマナーに不安を感じる方がいるでしょう。面接マナーは、自社にマッチするか否かを判断するための材料の一つといわれています。面接では、言葉遣いや身だしなみ、所作などさまざまなマナーがあるようです。このコラムでは、入室・退室のマナーや面接の流れ、好印象を与える表情などを解説します。正社員を目指して就職・転職活動を始める方は、ぜひ参考にしてください。
面接におけるマナーとは?
マナーとは礼儀作法のことを指し、相手に対して敬意や思いやりを表すためのものです。面接でのマナーは「一緒に働きたいと思える人材か」「自社の社員としてビジネスの場に出せそうか」などを判断する材料になります。
言葉遣いや立ち振る舞いなど面接だけでなく、入社後も役立てられるマナー。社会人の一般常識として、ぜひ習得したいものです。
面接前にチェック!身だしなみのマナー
面接で第一印象を左右するのが身だしなみです。マイナスイメージを与えないように、スーツやシャツにしわや汚れがないか事前に確認しましょう。アイロンをかけてもしわが取れない、洗濯しても匂いが取れない場合は自力で何とかしようとせず、クリーニングに依頼してください。
男性の服装
企業側から「面接時は私服でお越しください」と指定があった場合を除き、男性はスーツが一般的です。新卒者はリクルートスーツ、転職者はビジネススーツを着用しましょう。
スーツは、黒や濃紺、濃いグレーなど落ち着いた色を選びます。ワイシャツは白無地が基本で、ネクタイはスーツにあった色を選びましょう。
ネクタイの色によって、相手に与える印象を変えられるので「面接はネクタイで印象が変わる?結び方についても解説」のコラムを参考に選んでみてください。
女性の服装
面接では、スーツを着用しましょう。スーツの色は黒やネイビー、グレーのほか、ライトグレー、ベージュなど、多少明るい色でも問題ありません。ボトムは、スカート・パンツのどちらでもOKです。
シャツ・ブラウスは、大きなフリルやレースといった華美な印象にならないものや、胸元が開き過ぎないもの、透けない素材を選びましょう。色は白のほかに、スーツにあった淡いカラーが無難です。アクセサリーは、基本的につけないことが望ましいでしょう。
季節ごとの服装
季節にあった服装選びもマナーの一つです。たとえば、冬の寒い日に夏用のスーツを着るなど、季節にそぐわない素材は、周囲に違和感や悪い印象を与えかねません。
また、夏場で暑くてもジャケットを必ず着用しましょう。冬場に活躍するコートは、シンプルなデザインのトレンチコートやステンカラーコートが面接の場にふさわしい装いです。色はスーツの色にあわせてオーソドックスな黒やグレー、紺、ベージュがおすすめになります。
ヘアスタイル
ヘアスタイルも服装同様に、清潔感が求められます。社会人として、落ち着きと節度のある髪型を心掛けましょう。業界によりますが、男女とも自然な髪色が一般的です。
前髪は表情が見える程度に短くするか、横に流して目に掛からないようにします。男性は、耳に髪が掛からないショートカットや刈り上げのような清潔感のある髪型が望ましいでしょう。
女性は、ショートの場合、サイドの髪で表情が分かりにくくならないよう耳に掛けます。ミディアムヘアやロングヘアは、ハーフアップか一つにまとめ、顔に髪が掛からないようにしてください。
小物
面接の際に使用するかばんや靴にもマナーがあります。かばんは書類を入れられるように、A4サイズ以上のビジネスバックが無難です。色は黒や茶系などで、靴やベルトとあわせると上手くまとまります。リュックやトートバッグは、カジュアルな印象になるため避けてください。
靴は男性の場合はベルトの色とあわせて、黒か焦げ茶の革靴を選びます。女性は、3〜5センチヒールの黒のパンプスがおすすめです。汚れやキズは目立つため、事前に手入れをしておきましょう。
面接における受付時のマナー
面接で企業を訪問したら、まずは受付に行き挨拶をします。受付での挨拶は「面接とは関係ない」と気を抜かないようにしましょう。
受付でのマナー違反は人事部に伝わる可能性があります。多くの社員に自分の言動を見られていると心得て、どのような場面でもマナーをわきまえた誠意ある対応を心掛けましょう。
受付は10分前に済ませる
面接時のマナーとして、約束の時間に遅刻しないことが大前提です。時間に余裕をもった到着を意識し、面接開始の10分前には受付を済ませるようにしましょう。
到着が早過ぎるのはマナー違反
面接開始よりも早く訪問すると、先方に迷惑を掛けることになります。早めに到着した場合は、近くの喫茶店や商業施設などで時間調節をすると良いでしょう。
遅刻する場合は連絡をする
面接の遅刻はあってはならないことです。しかし、到着時間に余裕をもって出たとしても、想定外の自己やトラブルが発生することもあります。どうしてもやむを得ない事情で遅刻してしまいそうな場合は、速やかに応募先の会社へ電話を入れ、遅れる理由と到着予定時間を伝えましょう。
メールで連絡すると先方が忙しくて確認できない場合もあるため、遅刻の連絡は電話が基本です。ただし、電話がつながらなかった場合はメールを入れ、時間をおいて電話を掛けても問題ありません。
連絡方法や伝え方は「面接で遅刻した場合の謝罪の仕方は?伝え方やメール例文を紹介!」のコラムで紹介しているので、確認しておきましょう。
必要事項を伝えて取り次ぎをお願いする
受付では「約束の時間」「来社理由」「自分の名前」「担当者の名前」を伝えて、取り次ぎをお願いしましょう。「本日△時に人事部の■■さまと面接のお約束をしている◎◎と申します」のように、取次先と自分の名前、目的が分かるようはっきり伝えます。受付の人が案内をしてくれる場合は、最後にお礼を言うのを忘れないようにしましょう。
社員とすれ違ったら挨拶をする
受付から面接室へ行く際、廊下やエレベーターで社員とすれ違うことがあります。そのようなときは「こんにちは」と挨拶するのがマナーです。すれ違う社員のなかには、経営者や人事担当者がいる可能性もあります。常にマナーを守って行動しましょう。
マスクの着脱は状況に応じて判断する
面接時のマスク着用が定着しつつありますが、なかには「面接ではかえってマナー違反になるのでは?」と、マスク着用の判断に迷う人もいるでしょう。その場合は「マスクは着用したままでよろしいでしょうか?」と、面接官に一言断りを入れると心象が良くなります。
ただし、オンライン面接はこの限りではありません。オンライン面接のマナーについては「Web面接を受けるのに最適な6つの場所!必要なマナーも合わせて紹介」で解説しているので、参考にしてください。
入室~面接開始までの流れとマナー
面接が始まれば、マナーや言動を厳しくチェックされます。一番緊張するところですが、ここで間違えたらやり直しはきかないため、一連の流れを掴んで覚えましょう。
ドアを3回ノックする
入室の際は、ドアを軽く3回ノックします。ノック後は、面接官から「どうぞ」と声を掛けられるまでその場で待機しましょう。また、ノックの回数が2回だと空室確認という意味合いになってしまうので、注意が必要です。
入室後は挨拶をする
入室する際は「失礼いたします」とドアの外側で挨拶をし、それからドアを開けて入るのがマナーです。この際、軽く会釈をしましょう。
ドアを静かに閉める
ドアは静かに閉めます。後ろ手で閉めるのはマナー違反になるため、体をドアに向けて静かに閉めましょう。ドアを閉めたら面接官に向き直って「失礼します」と、言ってから一礼すると丁寧です。
下席の席の横に立つ
入室したら椅子に向かって進み、入口に近い下座の椅子の横に立ちましょう。「本日はお時間をいただきありがとうございます。△△と申します。よろしくお願いいたします」と大きな声ではっきりと挨拶し、一礼します。新卒者は名前の前に学校名を述べましょう。
着席を促されたら座る
挨拶が終わり、面接官から「どうぞおかけください」と着席を促されたら「失礼します」と言って座ります。
姿勢正しく座る
着席を促されたら正しい姿勢で座ります。深く腰掛けないよう、座面半分~2/3程度の位置に座りましょう。背筋を伸ばし、あごを少し引くと姿勢が良くなります。手の位置は、男性は軽く握り太ももの上に、女性は両膝をきちんと揃え、手は重ねて膝の上に置いて座るのがマナーです。
荷物は床に置く
荷物は床に置きましょう。座るタイミングで椅子の脚と平行に置きます。空いている椅子があっても、無断で置いてはいけません。置き場所を指定された場合は、指示に従います。
コートや防寒着があるときは、裏地を表にしてから畳んでかばんの上に重ねましょう。傘は傘立てや傘袋があれば利用しますが、なければかばんと一緒に持ち歩いて、横に並べて置くのがマナーです。
自分から話し始めない
面接は面接官が質問をし、応募者が答えるという流れで進行していきます。自分をアピールしようと、焦って減点にならないように注意しましょう。面接室への入り方に関してさらに詳しく知りたい方は「面接の流れやマナーを受付・入室・退室の場面別で解説!」にて解説しているので、チェックしてみてください。
好印象を与える面接中のマナー
面接中は質問の答えだけでなく、話し方や態度などから応募者の人柄や入社への熱意などが判断されます。面接での対応が「運命の分かれ道」になることもあるため、マナーをしっかり押さえて面接に臨みましょう。
落ち着いて行動する
緊張するからといって、目が泳いでしまったりソワソワしてしまったりすると、面接官に落ち着きのない印象を与えかねません。「後ろめたいことがあるのだろうか」「自信がなさそう」などと思われないよう、落ち着いて行動することを心掛けましょう。
本番で緊張しないために、就活前に面接の練習を繰り返し行っておくのがおすすめです。
正しい敬語を使う
面接で正しい敬語を使うのは、マナーの基本といえます。敬語に不安がある人は、敬語・尊敬語・謙譲語・丁寧語を事前に押さえておくと安心です。
「就活で使う敬語とは?種類や正しい使い方を一覧で紹介」で、頻出する敬語を確認してみてください。
口角を上げて話す
面接での表情は印象に大きく影響します。面接の雰囲気にのまれてしまい、終始硬い表情ではマイナスな印象を与えてしまいかねないため、面接中はにこやかな表情を意識しましょう。口角を上げれば自然に笑顔がつくられ、親しみやすい印象を与えられます。
緊張が表情に出やすい人は、鏡の前で口角を上げる練習をしましょう。
面接官の話をよく聞く
面接では「話す」だけではなく、「話を聞く」ときの態度も見られています。会話のキャッチボールができるか否かを見極められているのです。面接官が話をしているときは、熱心に話を聞いていることが分かるよう適度に相槌を打ち、話を遮らずに最後までしっかり聞きましょう。
話すときは結論から述べよう
面接官から質問を受けた際は、相手の意図に沿って簡潔に回答しましょう。結論から述べて、論点を明確にするのがポイントです。ダラダラと話してしまうと「結局何が言いたかったのだろう」と思われてしまうので注意してください。面接での話し方の良い例・悪い例を「面接の基本マナーを押さえて好印象を与えよう!対策方法も解説」で紹介しているので、ご一読ください。
面接の退室マナーとポイント
最後まで良い印象で終わらせるために、退室時も気を抜かないようにしましょう。退室後は、面接官以外の社員にも振る舞いや行動を見られています。「建物を出るまでが面接」と、心得ておきましょう。
面接終了時は面接官へお礼を伝える
面接が終わったら、面接官の目を見て「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」と座ったままお礼を伝え、一礼するのがマナーです。このあと、書類などをかばんにしまって椅子の横に立ち、姿勢を正して再度一礼しましょう。
ドアの前で一礼してから退室する
ドアの前まで進んだら面接官へ改めて向き直り、一礼してから退室します。このとき「失礼いたします」と面接官に一言述べてから一礼するとより丁寧です。退室する際、ドアの開閉は静かに行いましょう。
見送られる場合は最後まで配慮する
企業によっては、面接官や担当者にエレベーターや出口まで見送られることがあります。その場合は、面接官や担当者の後ろを歩き、案内に従いましょう。別れるときは「こちらで失礼いたします」と挨拶をします。
エレベーターまで見送られる場合は、ドアが閉まるまでお辞儀をし最後まで礼儀を尽くしましょう。
面接で避けるべきマナーに反する6つの行動
面接では、遅刻したり挨拶をしなかったりといった行動は避けましょう。ここでは、面接で避けるべきマナーに反する行動をまとめました。
1.時間に遅れる
面接に遅刻するのは避けましょう。事前に自宅から面接会場への道順を確認し、前日のうちに持ち物を準備しておくことが大切です。公共交通機関が遅れる場合もあるため、当日は時間に余裕をもって出発しましょう。
万が一電車が遅れ遅刻する場合は、担当者へ連絡を入れてください。
2.挨拶をしない
面接では、はっきりと大きな声で挨拶をしましょう。面接において第一印象は重要です。入室の際に挨拶をしないと「常識がない」とネガティブな印象を与える恐れがあります。
入室時の挨拶だけではなく、退室時も「失礼いたします」と忘れずに挨拶しましょう。
3.清潔感がない
面接では、しわしわのシャツを着用するのは避けましょう。第一印象で好印象を与えるために、清潔感がある見た目で面接に臨むことが大切です。
寝ぐせは直し、スーツにしわがないか確認しましょう。また、匂いがきつい香水は避け、口臭にも気をつけてください。
4.挙動不審な行動をする
面接は緊張しますが、できるだけ面接官の目を見て話すように心掛けましょう。目がうつろになってしまったり、貧乏ゆすりをしたりといった挙動不審な行動は避けてください。
自分では気づかない癖があるため、家族や友人に面接練習に協力してもらい、客観的に見て不自然な行動がないか確認してもらいましょう。
5.敬語が使えない
正しい敬語が使えないと「社会人として不安だ…」とネガティブな印象を与える恐れがあるでしょう。面接官は質問に対する答えだけではなく、言葉遣いが丁寧か正しく敬語が使えているかなどにも注目しています。そのため、面接練習を行う際には丁寧に受け答えができているかも確認しておきましょう。
6.相手の話を聞かない
面接官の質問を遮って答えるのは避けましょう。相手の話を聞かないと、「話を最後まで聞かない」「コミュニケーション能力が低い」とネガティブな印象を与える恐れがあります。また、最後まで質問を聞かないと、質問内容を勘違いして面接官が求めている内容とは異なる答えをしてしまう可能性があるようです。
面接では最後まで話を聞き、落ち着いて受け答えをしましょう。
こんなときはどうする?面接でのその他のマナー
応募先の企業によっては、控室が用意されていたり、お茶を出してくれたりすることがあります。入室・退室や面接時だけでなく、いかなる場面でもマナーを見られていると意識しましょう。
控え室に案内されたとき
面接会場に行く前に、控室に案内されることがあります。控室では、スマートフォンを見たり本を読んだりせずに、呼ばれるまで待つのがマナーです。しばらく待たされることもありますが、正しい姿勢を保ちましょう。
名刺を渡されたとき
面接官から名刺を渡されたら「頂戴します」と、丁寧に両手で受け取ります。名刺を受け取ったら自分の名前を名乗りましょう。受け取った名刺はしまわず、自分から見て机上の左側に置きます。転職者は、在籍している企業の名刺を渡す必要はありません。
転職活動における名刺のマナーについては「面接活動の面接で名刺は必要?」をご覧ください。
お茶を出されたとき
面接時にお茶を出されたら、先方のお心遣いをありがたく頂戴するのがマナーです。お茶が出てきた際は「ありがとうございます」と、お礼を言いましょう。面接官と会話中でお礼を述べるのが難しい場合は、軽い会釈でも構いません。面接官から「どうぞ」と勧められてから、出されたお茶を頂きます。
面接でのマナーに不安を感じている方は、一人で悩まずに就職・転職エージェントの力を借りましょう。若年層に特化した就職・転職サービスのハタラクティブでは、求職者一人ひとりに専任のキャリアアドバイザーがつきます。就職活動の進め方や求人の紹介、面接対策、職業訓練での経験をどのようにアピールするかなど、マンツーマンでアドバイス。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。