基本手当日額とは？受給要件や日数についても詳しく解説！

基本手当日額とは何か、疑問に思う方も多いでしょう。基本手当日額とは、雇用保険で受け取れる1日当たりの金額のことです。上限額は年齢によって異なります。また、基本手当の金額や受給できる日数も、雇用保険の被保険者期間や退職理由によって違ってくるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。このコラムでは、基本手当日額について紹介するほか、受給要件や日数についてもまとめました。

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基本手当とは？

基本手当とは、雇用保険に加入している労働者が契約期間の満了、定年、倒産などによって離職した場合、国から支給される給付金のことです。失業中の生活を心配せず再就職活動に専念できるよう支給されており、「失業手当」「失業給付」などとも呼ばれています。基本手当の元となるのが雇用保険については、以下で詳しく説明します。

雇用保険とは

雇用保険とは、厚生労働省が管理・運営する保険制度です。労働者の雇用の安定や促進を図ることを目的として作られました。雇用に関する総合的機能を持つさまざまな給付制度が設けられているのが特徴です。また、厚生労働省の「事業主の行う雇用保険の手続き」によると、事業主は、雇用保険法の規定による各種の届出、労働保険料の納付などが義務付けられています。

雇用保険について詳しくは、「雇用保険とはどんな制度？概要や加入条件を紹介！」のコラムも参考にしてみてください。

参照元
厚生労働省
事業主の行う雇用保険の手続き

基本手当の受給要件について

ハローワークインターネットサービスの「基本手当について」によると、基本手当を受給するには、以下の2点を満たしている必要があります。

• ・離職の日以前の2年間に、雇用保険に加入していた期間が通算12ヶ月以上あること
  ・ハローワークで求職の申込みを行い、就職しようとする意思があり、いつでも就職できる状態であるのにもかかわらず、職業に就くことができないこと

ただし、「特定受給資格者」または「特定理由離職者」については、離職の日以前1年間に、雇用保険に加入していた期間が通算6ヶ月以上ある場合、基本手当の受給が可能です。

特定受給資格者とは

特定受給資格者とは、簡単にいうと会社の都合で退職をした人のことです。たとえば、倒産や解雇などで、再就職の準備をする時間がないまま離職した場合などがこれに当てはまります。

特定理由離職者とは

有期の雇用契約が満了し、希望したにも関わらず更新されなかった場合は特定理由離職者となります。また、通勤不可能または困難、体力不足、心身障がいなどで離職した方のことも指します。

基本手当を受けられない場合とは？

基本手当の受給要件の1つに挙げられているように、すぐに就職できる状態であるのがポイントです。ハローワークインターネットサービス「基本手当について　受給要件」によると、基本的に、以下の場合は基本手当を受けることができません。

• ・病気やけがのため、すぐには就職できないとき
  ・妊娠や出産、育児のため、すぐには就職できないとき
  ・定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
  ・結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき

基本手当を受けられる条件については、「失業保険は自己都合退職でいつからもらえる？金額の計算方法や手続きを解説！」のコラムも参考にしてください。

参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当について

基本手当日額とは？

ハローワークインターネットサービスの「基本手当について　支給額」によると、「基本手当日額」とは、雇用保険で受給することができる1日当たりの金額のことです。原則として、離職した日の直前6ヶ月の間に、賞与などを除いて毎月支払われていた賃金の合計を180で割った金額（賃金日額）の、およそ50～80％です。割合は、賃金が低いほど高くなります。なお、60～64歳は、45～80％です。

なお、基本手当日額には上限額が設けられています。以下の表のとおりです（2024年8月1日現在）。

引用：ハローワークインターネットサービス「基本手当について　支給額」

「失業保険はいくらもらえる？計算式や月給別のシミュレーションをチェック」でも、基本手当の金額について解説しています。基本手当について気になる方はこちらも参考にしてください。

参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当について

基本手当の受給期間はどれくらい？

基本手当の受給期間は、離職した日の翌日から1年間が原則です。しかし、その間に病気や怪我、妊娠、出産などによって30日以上働けなくなった場合は、その日数分（最長3年間）、受給期間の延長が可能です。

所定給付日数とは？

「所定給付日数」とは、基本手当を受け取れる日数のことです。所定給付日数は、年齢や雇用保険の被保険者期間、退職理由によって異なります。ハローワークインターネットサービスの「基本手当の所定給付日数」を参考に、詳しい基本手当の所定給付日数をまとめました。特定受給資格者・一部の特定理由離職者の所定給付日数は、以下のとおりです。

＜特定受給資格者・一部の特定理由離職者の所定給付日数＞

引用：ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数　1. 特定受給資格者及び一部の特定理由離職者」

就職困難者の所定給付日数は、以下のとおりです。

＜就職困難者の所定給付日数＞

引用：ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数　3. 就職困難者」

上記以外の離職者の所定給付日数は、以下のとおりです。

＜上記以外の離職者の所定給付日数＞

引用：ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数　2. 1及び3以外の離職者」

「失業保険の受け取り方法とは？条件や手続きなどを詳しく解説」のコラムでは、基本手当の受け取り方について紹介しています。こちらもあわせて参考にしてみてください。

「基本手当を受け取りながら再就職を目指したい」という方は、ハローワークと並行してエージェントを活用してみませんか。ハタラクティブは、第二新卒・高卒・既卒・フリーターなど若年層に特化した就職・転職エージェントです。専任のキャリアアドバイザーが、面接や求人選びのコツをマンツーマンでアドバイスしています。カウンセリングを基に利用者の希望や適性に沿った仕事を紹介するので、やりたい仕事が見つかっていない方もご安心ください。そのほか、企業との日程調整もサポートしているので、効率的に就職活動を進めたい方におすすめです。就職・転職は、ぜひハタラクティブにお任せください。

参照元
ハローワークインターネットサービス
基本手当の所定給付日数

雇用保険に関するお悩みQ&A

ここでは、雇用保険に関するお悩みにQ&A方式でお答えします。

基本手当日額とは何ですか？

基本手当日額とは、基本手当を受給できる1日当たりの金額のことです。基本手当日額を計算する際は、退職した日の直前から6ヶ月前までに支払われていた月額の賃金（賞与などを除く）の合計を180で割り、賃金日額を算出します。その金額の約50～80％の金額が基本手当日額となります。割合は年齢によって異なるので、よく確認しておきましょう。詳しくは、このコラムの「基本手当日額とは？」をご覧ください。

基本手当はいつからもらえますか？

基本手当を受給できるのは、基本手当の受給資格を取得した日から7日間の待期期間が経過したあとです。ただし、自己都合で退職した場合は、7日間の待期期間に加えて2～3ヶ月の給付制限があり、そのあとから受給が可能です。会社都合で退職した場合は、7日間の待期期間が終了したらすぐに受給できます。基本手当がいつからもらえるかについては、「失業手当の受給期間は？満了後に延長できる？申請方法も解説」でも解説しているので、参考にしてください。

基本手当は何日分もらえますか？

基本手当が何日分もらえるかは、年齢や雇用保険の被保険者になっていた期間、退職理由によって異なります。たとえば、雇用保険に加入していた期間が1年以上5年未満で、年齢が30歳未満の人が会社の都合で退職した場合、基本手当の給付期間は90日です。また、雇用保険に加入していた期間が1年以上で、年齢が45歳以上65歳未満の就職困難者の給付期間は360日です。さらに詳しく知りたい方は、このコラムの「基本手当の受給期間はどれくらい？」を参考にしてください。

再就職手当とは何ですか？

再就職手当とは、基本手当を受給している人が再就職した際にもらえる手当のことです。ただし、基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることが条件です。そのため、再就職手当を受給したい場合は、早期の再就職を目指す必要があります。「早く次の仕事を見つけたい」と考えている方は、「ハタラクティブ」にご相談ください。プロのアドバイザーが手厚く就職・転職のサポートを行います。