ハローワークで再就職手当をもらう条件は?必要書類と手続きの方法を解説

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この記事のまとめ

  • 再就職手当は、ハローワークでもらえる早期就職の祝い金
  • 再就職手当は、基本手当の受け取り日数が3分の1以上残っていることが必須
  • 再就職手当の申請には、ハローワークで就職の届け出が必要
  • ハローワークが支給する再就職手当は、振込までに1ヶ月〜2ヶ月かかる
  • 再就職手当を検討している人は、ハローワーク以外にも就職エージェントも利用しよう

再就職手当の支給条件や手続きは複雑で、「そもそも再就職手当って何?」「自分は受け取れる?」とお悩みの方もいるでしょう。ハローワークで支給される再就職手当とは、雇用保険の基本手当を受給している人が早期に就職した際に受け取れる手当のことです。このコラムでは、再就職手当を受け取るための8つの条件や手続きのステップを紹介します。

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ハローワークで支給される再就職手当とは ?

再就職手当とは、雇用保険の就職促進給付の一種であり、「ハローワーク就職祝い金」や「早期就職手当」とも呼ばれます。再就職手当を受け取るには、雇用保険の基本手当を受給していること、早期に再就職していることなど、いくつかの条件を満たさなくてはなりません。

再就職手当の目的

再就職手当は、より早期に安定した職に就くことや、事業を開始することを促す制度です。早く就職先が決まれば、より多くの金額をハローワークから受け取れる仕組みになっています。

再就職手当を受け取るメリット

再就職手当を受け取るメリットは、経済的に余裕が生まれることです。再就職手当は、基本手当の受給期間が3分の1以上残っていれば支給残額の60%、3分の2以上残っていれば70%にあたる金額が一度に支払われます。さらに、非課税の対象です。早期に就職すると、より多くの金額をもらえるため、就職活動へのモチベーションを高めてくれるというメリットもあります。

就業手当や就業促進定着手当も知っておこう

雇用保険には、再就職手当のほかにも、就業手当や就業促進定着手当などがあります。就業手当とは、正規雇用ではなく、非正規雇用で早期就職した際に、所定の要件を満たすことで受給できる手当です。就業促進定着手当は、再就職手当を受け取った人が、再就職先で勤務した6ヶ月間に支払われた賃金の1日分の金額が離職前の賃金の賃金日額と比較して、低い場合に支給される手当を指します。

参照元
ハローワークインターネットサービス
就職促進給付

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ハローワークで再就職手当を受け取るための条件

再就職手当を受給するには、厚生労働省が定める以下8つの条件をすべて満たす必要があります。

・雇用保険に加入している
・離職した事業所への再就職ではない
・1年を超えて勤務することが確実である
・7日間の待期期間が終わった後に就職した
・過去3年以内に再就職手当を受給していない
・離職した事業所と再就職先は密接な関わりがない
・失業保険の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上ある
・待期期間後1ヶ月は、ハローワークまたは許可と届け出のある職業紹介事業者の紹介で就職した(自己都合による退職の場合)

再就職手当を受給後に、万が一失業してしまった場合は、再就職手当分を除いた基本手当の残りの日数分を受け取れる可能性があります。該当する方は、ハローワークの職員に相談しましょう。

再就職手当が支給される場合

正社員ではなく、派遣社員として就職した場合やフリーランスになった場合も、再就職手当の受給資格を得られることがあります。それぞれ紹介するので、該当する方は確認してみてください。

派遣社員になる場合

正社員でなくても、1年以上の雇用が見込まれる場合は再就職手当の受給が可能です。1年を下回る雇用契約でも、契約書に「更新の可能性あり」などの記載があれば、「1年以上の雇用の見込みあり」と判断される可能性があります。申請を確実に行いたい方は、住所を管轄するハローワークの職員に相談しましょう。

フリーランスになる場合

厚生労働省の「離職されたみなさまへ(p.2)」によると、自営を開始する方や自営の準備に専念する方は、原則として基本手当の受給資格がなく、再就職手当も受け取ることができません。しかし、求職活動中に創業の準備・検討する方は、基本手当の受給資格が得られ、再就職手当も受け取れる可能性があります。該当する方は、住所を管轄するハローワークの職員に相談しましょう。

参照元
厚生労働省
雇用保険制度
再就職手当のご案内

再就職手当が支給されない場合

再就職手当の支給が認められない場合には、基本手当の残りの日数が要件を満たさないときなどがあげられます。「再就職手当支給申請書はどこでもらえる?受給条件やもらえない理由も解説」のコラムでは、再就職手当が受け取れない条件を詳しく解説しているので、受給できるかどうか不安な方は、参考にしてみてください。

再就職手当を受け取るデメリット

再就職手当を受け取ると、雇用保険の基本手当は満額を受給できなくなります。そのため、基本手当を長く受給することで、受け取る金額が大きくなる人にとっては、再就職手当がデメリットとなるでしょう。基本手当は、被保険者の期間が長い人や、失業時の年齢が高い人は、基本手当を受け取れる期間が長くなります。したがって、早期就職を目指さずに、基本手当を受給しながら仕事探した方が、トータルで支給される額が多くなることもあるでしょう。基本手当を受け取る金額が大きい人は注意してください。

ハローワークに行く前に確認!再就職手当の必要書類

再就職手当の手続きをするためには、原則として、就職日の前日までハローワークで失業認定を受ける必要があります。就職の届けを行う際に必要な書類は、「採用証明書」「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」の3点です。印鑑も持参すると安心でしょう。必要書類について、1つずつ確認していきます。

採用証明書

「採用証明書」は、基本手当の受給手続きの際に受け取る「雇用保険受給資格者のしおり」と一緒にもらえます。再就職が決まったら再就職先に「採用証明書」を提出し、必要事項の記入をお願いしましょう。会社によっては、勤務開始日前に「採用証明書」の発行ができないことも。その場合は、後日提出が可能です。「採用証明書」は、ハローワークのWebサイトからもダウンロードできます。

雇用保険受給資格者証

「雇用保険受給資格者証」は、基本手当の受給手続き後に開かれる受給説明会で受け取る書類です。基本手当の受給資格を証明するもので、受給番号などが記載してあります。

失業認定申告書

「失業認定申告書」は、失業の状態にあることを証明するための書類です。基本手当の申請時に受け取るもので、自身の就職活動の実績などを記載します。基本手当を受給するには、4週に1度、「失業認定申告書」を持ってハローワークに行き、失業認定の更新をしなければなりません。なお、再就職手当の手続きを行う際には、就職日前日まで失業認定を受けることになります。これにより、基本手当を受け取れる支給残日数が決定するため、再就職手当の申請時には必ず持参しましょう。

再就職手当の手続きを代理人が行う場合は委任状も必要

ハローワークによっては、本人による再就職手当の手続きが難しい場合、委任状を提出することで代理人による申請手続きが可能な場合もあります。代理人による申請手続きの場合、書類に不備があると代理人によって修正できないこともあるので注意しましょう。失業の認定については、必ずご自身でハローワークに行き手続きする必要があります。

ハローワークで再就職手当を受け取るための4ステップ

再就職手当を受け取るには、以下3つの手順が必要です。

1.ハローワークで就職の届け出を行う
2.就職先で再就職手当支給申請書を記入してもらう
3.必要書類を提出し再就職手当の申請を完了する

3つの手順を経て、ハローワークの審査後に問題がなければ、「就業促進手当決定通知書」が送られ、指定の口座に再就職手当が支給されます。ステップごとに詳しく見ていきましょう。

1.ハローワークで就職の届け出を行う

まず、前述した3つの必要書類(「採用証明書」「雇用保険受給資格者証」「失業認定申告書」)を用意し、ハローワークで就職の届け出を行ってください。この際に、最後の失業認定を受けます。手続きに問題がなければ再就職手当の申請に必要な「支給申請書」の受け取りが可能です。

2.就職先で再就職手当支給申請書を記入してもらう

再就職先の会社に「再就職手当支給申請書」を書いてもらい、証明を受けましょう。前職と関わりのない会社であることを示す書類の記入も必要です。

3.必要書類を提出し再就職手当の申請を完了する

ハローワークで、「再就職手当支給申請書」と「雇用保険受給資格者証」、そのほか指示を受けた書類を提出しましょう。そのほか指示を受けた書類には、前職と関わりがない会社であることを証明する書類や勤務状況を証明するタイムカードなどがあります。この申請は、郵送での手続きや電子申請も可能です。

再就職手当の申請期限が過ぎた場合どうする?

原則として、「再就職手当支給申請書」の手続きは、就職日の翌日から1カ月以内にする必要があります。しかし、再就職手当を含めた雇用保険の給付金は、就職した日から2年以内であれば、遅れて申請することが可能です。手続きし忘れた方も、2年以内であれば間に合うので、申請してみてください。

参照元
厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク
雇用保険の給付金は、2年の時効の期間内であれば、支給申請が可能です

再就職手当の金額は?

再就職手当の金額は、基本手当日額、基本手当を受け取る残りの日数(支給残日数)、支給率の3つを計算式に当てはめることで計算できます。ここでは、それぞれの確認方法も解説していきます。

再就職手当の受給額の計算方法

再就職手当の計算式は、以下のとおりです。

基本手当日額×基本手当の支給残日数×支給率

基本手当日額の確認方法

基本手当日額は、「雇用保険受給資格者証」の基本手当日額の欄から確認できます。基本手当日額には上限・下限額が設定されているので、超えている人は年齢別の上限額、下回っている人は全年齢共通の下限額を使って計算しましょう。

【上限額】
年齢が29歳以下の人:6835円
年齢が30~44歳の人:7595円

【下限額】
年齢に関係なく2125円
(令和4年8月1日から令和5年7月31日までの上限・下限額です)

基本手当日額の上限・下限額は毎年8月に変わるため、最新の情報については厚生労働省の「雇用保険の基本手当日額が変更になります~令和4年8月1日から~」をご覧ください。

参照元
厚生労働省
令和3年8月1日からの基本手当日額等の適用について

基本手当の支給残日数の確認方法

基本手当の受け取る残りの日数(支給残日数)は、「雇用保険受給資格者証」の裏面にある残日数の欄で確認できます。支給残日数は、基本手当が受け取れる上限の日数から、認定日ごとに支給される基本手当の日数を引いた日数が記載されています。

支給率の確認方法

支給率は、「雇用保険受給資格者証」で確認できる基本手当を受け取る日数(支給残日数)によって変わります。3分の1以上の場合は60%、3分の2以上の場合は70%です。

参照元
ハローワークインターネットサービス
再就職手当のご案内

再就職手当の計算方法とは?基本手当日額や算出の仕方について解説!」のコラムでは、再就職手当の計算例を紹介しながら分かりやすく説明しているので、計算が難しく感じている方は、あわせて参考にしてみてください。

再就職手当は最短でいつもらえる?

ハローワークに就職の報告をしてから再就職手当が銀行への振込までは、1ヶ月〜2ヶ月かかるのが通常です。ハローワークが混雑していなければ、2週間で振り込まれることも。また、再就職手当の支給が確定すれば、郵送で「支給決定通知書」が届き、約1週間で入金されます。再就職手当を確実に受け取りたい方は、申請書類に不備が出ないようにしましょう。

再就職を目指すならハローワーク以外も利用しよう

早期に再就職を目指すなら、ハローワークだけでなく、就職・転職エージェントも利用しましょう。そもそも、基本手当を受け取るには、求職活動していることをハローワークで認めてもらう必要があります。そのため、基本手当を受け取るためには、ハローワークで就職活動をする必要があると考える人もいるでしょう。実際は、届出・許可のある民間職業紹介事業者からの紹介も求職活動実績として認められており、ほかの条件も満たせていれば、基本手当がもらえます。

再就職手当の場合も基本手当と同様で、ハローワークによる紹介のみならず、届出・許可のある民間職業紹介事業者の紹介により就職し、そのほかの条件を満たしていれば受給が可能です。
民間職業紹介事業者とは、届出のある就職・転職エージェントのこと。就職、転職エージェントは、求人の紹介だけでなく、応募書類の添削や面接対策といったサービスが受けられるのが特徴です。再就職手当の受給を検討している人は、ハローワークとともに就職・転職エージェントも利用し、早期就職を目指しましょう。

自分で仕事を見つけたら再就職手当はもらえる?

自己都合の離職などにより給付制限を受けている方の場合、待期期間後から数えて1ヶ月の間は、ハローワークや職業紹介事業者の紹介による再就職に限り、再就職手当を受け取れます。つまり、この期間に、就職しても、再就職手当を受け取れないので注意しましょう。会社都合などにより離職し、給付制限のない人は、自分で仕事を見つけても、ほかの条件をみたすことで再就職手当を受けとれます。「再就職手当はハローワーク以外で内定が出ても支給される?受給条件を解説」でも、詳しく解説しているので参考にしてみてください。

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ハローワークの再就職手当に関するQ&A

ここでは、ハローワークの再就職手当に関する質問をまとめています。

再就職手当の給付制限期間とは何ですか?

会社を自己都合などで退職した場合に課せられる、雇用保険の基本手当を受給できない期間のことです。令和2年10月1日以降に自己都合を理由に離職された方は、5年のうち2回までは7日間の待期期間後の2ヶ月が給付制限となっています。5年のうち2回を超える方や、そのほか詳しい解説が必要な方は「失業保険の待機期間とは?自己都合退職では何日?バイトはできる?」をご覧ください。図を用いてさらに詳しく解説しています。

再就職手当の申請はハローワークへの郵送でも可能?

再就職手当の申請は、再就職手当支給申請書に関しては、郵送で送ることが可能です。郵送をする際には、記載内容や必要書類に不備がないかどうか確認しましょう。万が一、不備があると訂正する時間も必要なため、申請期限に余裕を持って郵送することをおすすめします。申請書類の書き方に不安のある方は「再就職手当支給申請書の書き方を記入例つきで紹介!支給を受ける条件とは」のコラムも参考にしてみてください。

再就職手当のほかにハローワークで受け取れる手当はある?

再就職手当は雇用保険の就職促進給付の一種で、ほかにも、就業手当や就業促進定着手当があります。就業手当は、非正規雇用として就職した人に向けた手当を指します。詳しくは、「就業手当の受給条件は?再就職手当との違いと申請方法」のコラムをご覧ください。また、就業促進定着手当は、再就職後の賃金が離職前よりも低くなったときに支給される手当です。「就業促進定着手当とは?支給条件や手続きの方法を紹介」で詳しく解説しています。

ハローワーク以外で仕事を見つけても再就職手当は受け取れる?

ハローワーク以外で仕事を見つける場合、職業紹介事業者の紹介であれば再就職手当を受け取ることが可能です。給付制限のある人の場合、待期期間後の1ヶ月は就職サイトなどを利用し自分で応募して就職をしても、再就職手当は受け取れないので注意しましょう。就職・転職エージェントのハタラクティブは、一人ひとりに合ったサポートを行っているので、お気軽にご相談ください。

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