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中卒の結婚事情は?雇用形態は関係ある?実現するための方法を紹介!
更新日
この記事のまとめ
- 中卒者の結婚が難しいといわれるのは、将来性や収入面での不安があるため
- 生涯未婚率は男女ともに中卒者が最も高く、非正規の人ほど結婚率が低い傾向がある
- 中卒者が結婚を視野に入れるなら、正社員就職を目指すのがおすすめ
- 中卒者が結婚のために就活するなら、営業職などの実力重視で学歴不問の仕事が狙い目
- 中卒者が結婚を目指して正社員になれば、雇用や収入が安定して社会的信用も得やすい
最終学歴が中卒で「将来結婚できるのか不安…」とお悩みの方もいるでしょう。もちろん中卒者も結婚できますが、高卒者や大卒者に比べると難しくなる可能性があります。このコラムでは、中卒だと結婚が難しいといわれる理由や、実際の結婚率などのデータ、結婚するための方法などを解説。中卒者におすすめの仕事も紹介します。中卒者は結婚のハードルが高くなりがちですが、適切に対応して不安要素を減らし、結婚を叶えましょう。
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中卒者の結婚が難しいといわれる3つの理由
最終学歴が中卒の場合、大卒者や高卒者より結婚のハードルが高くなる傾向があります。中卒だと結婚が難しいといわれる主な理由は、次の3つです。
中卒者の結婚が難しいといわれる3つの理由
- ネガティブなイメージを持たれやすい
- 相手の親に結婚を反対される場合がある
- 収入面で不安がある
1.ネガティブなイメージを持たれやすい
最終学歴が中卒だと、高校に進学しなかった理由をネガティブに捉えられる可能性があります。高校以上は義務教育ではないものの、高校に進学する人が大半なのは事実です。
文部科学省が実施している「学校基本調査」でも、ほとんどの生徒が中学を卒業後に高等学校に進学していることが分かります。
卒業者 | 高等学校等進学者 | 高等学校等進学率 | |
---|---|---|---|
令和4年3月 | 1,078,207人 | 1,065,505人 | 98.8% |
令和5年3月 | 1,079,596人 | 1,065,592人 | 98.7% |
参考:文部科学省「学校基本調査令和5年度 初等中等教育機関・専修学校・各種学校 卒業後の状況調査 卒業後の状況調査票(中学校)」
近年では大学に進学する人も増えているため、中卒だと「なぜ高校に進学・卒業していないのか」「人柄や物事への取り組み方に問題があるのでは」など相手に不安を抱かせることもあるようです。
ネガティブなイメージを持たれている場合は、将来の計画をしっかりと立てていることや、向上心があることをアピールできれば、相手にも理解してもらえるでしょう。
参照元
文部科学省
学校基本調査
2.相手の親に結婚を反対される場合がある
本人同士が結婚したいと思っても、相手の親から反対されるケースもあります。子どもの結婚相手が中卒だった場合、経済的な不安や社会的な偏見などから「結婚後に苦労するのでは?」と思われることもあるでしょう。安定した収入を確保したうえで、相手の両親に真面目に働いていることを伝えれば、安心してもらえるはずです。
3.収入面で不安がある
収入面での不安から、結婚の決断ができない中卒の人も多くいます。企業のなかには応募要件として特定の学歴を求めることもあるでしょう。中卒者は大卒者や高卒者と比べ就職できる企業が限られる傾向があり、派遣社員やアルバイトなどの不安定な雇用形態で働く人も少なくありません。実際、厚生労働省の「平成30年若年者雇用実態調査の概況(14p)」で発表された若年労働者(満15~34歳)の学歴別雇用形態を見ても、学歴が高くなるほど正社員の割合も高くなっているのが分かります。
最終学歴 | 正社員 | 正社員以外(パート・アルバイト・契約社員等) |
---|---|---|
中卒 | 35.4% | 64.0% |
高卒 | 56.3% | 43.2% |
大学卒 | 80.9% | 19.1% |
大学院卒 | 84.3% | 15.7% |
引用:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」
一般的に、結婚は生活していくための十分な収入と、社会的な信用がなければ難しいと考えられています。職種にもよるものの、中卒者は高卒や大卒の人より収入が低い傾向があるため、経済的な理由から結婚に踏み切れないケースもあるでしょう。
結婚を視野に入れ、正社員を目指したい中卒者は「「中卒は正社員になれない」は間違い!給料の事情や就活の方法を解説!」のコラムにも目を通してみましょう。中卒者におすすめの仕事や、正社員就職を叶えるためのポイントを解説しています。
データから見る中卒者と結婚との関係
中卒の人がどれくらい結婚しているのか、詳しく見ていきましょう。公式のデータを参考にしながら、学歴別の生涯未婚率と雇用形態別の結婚率について解説します。
中卒者は男女ともに生涯未婚率が高い
生涯未婚率(50歳時の未婚率)を学歴別で見た場合、中卒者が最も高いという結果が出ています。内閣府男女共同参画局の「生涯未婚率の推移(男女別)(21p)」によると、平成22年(2010年)の生涯未婚率は男性が20.1%、女性が10.6%です。学歴別で見ると、生涯未婚率は男女ともに小・中卒の人が最も高いことが分かります。
引用:男女共同参画局「生涯未婚率の推移(男女別)」
男性の場合、平成2年(1990年)における中卒者の未婚率は8.2%でしたが、平成22年(2010年)には35.2%に上昇しています。また、平成22年(2010年)の学歴別未婚率を見ると、男性の大卒者が13.8%であるのに対し、小・中卒者は35.2%です。男性は学歴が低いほど未婚率が上がり、年を追うごとにその傾向が高くなっていることが分かります。
一方、女性の場合、平成22年(2010年)時点で未婚率が最も低いのは、高卒者の8.6%です。男性とは違い、女性は学歴が高いほど未婚率が下がるわけではありません。しかし、中卒者の未婚率で見ると、平成2年(1990年)で3.7%なのに対し、平成22年(2010年)には15.5%に上がっています。男性と同様、中卒の女性の未婚率も年を追うごとに大きく上昇していることが読み取れるでしょう。
参照元
内閣府 男女共同参画局
男女共同参画白書 平成25年版(第1部 第3節)
非正規の人ほど結婚率が低い
非正規雇用の人は、正規雇用の人と比較して結婚率が低いというデータもあります。厚生労働省の「令和5年 国民生活基礎調査」における雇用形態ごとの結婚率を見ると、正規雇用と非正規雇用では結婚率に大きな差があることが分かるでしょう。
年齢別 | 総数 | 配偶者あり(仕事無・自営等含) | 正規の従業員・配偶者あり(結婚率) | 非正規の従業員・配偶者あり(結婚率) |
---|---|---|---|---|
20~24歳 | 495万人 | 17.9万人 | 9.8万人(1.9%) | 2.7万人(0.5%) |
25~29歳 | 447.2万人 | 123.1万人 | 81.9万人(18.3%) | 17.9万人(4.0%) |
30~34歳 | 509.5万人 | 261.8万人 | 170.7万人(33.5%) | 32.7万人(6.4%) |
35~39歳 | 636.8万人 | 405万人 | 238.5万人(37.4%) | 71.3万人(11.1%) |
40~44歳 | 724.8万人 | 500.6万人 | 272.9万人(37.6%) | 97.1万人(13.3%) |
引用:厚生労働省の「令和5年 国民生活基礎調査」
結婚適齢期といわれる30代以降の結婚率を比較すると、正規雇用と非正規雇用では約3〜5倍の差があることが分かります。年齢別に見ると、30〜34歳では既婚者の約65%が正規雇用であり、非正規雇用は約12.5%に過ぎません。もちろん、雇用形態だけがすべての要因ではないものの、非正規雇用だと結婚に対するハードルが高くなっていることが推測されるでしょう。
一般的に、年収が高い男性ほど結婚している人が多く、不安定な雇用形態の男性は結婚率が低い傾向です。前述したとおり、中卒者は非正規雇用が多く収入も不安定になりやすいことが、結婚率が低い要因の一つであると考えられます。
参照元
国民生活基礎調査(年次ー世帯人員(15歳以上),仕事の有-勤めか自営かの別-勤め先での呼称-無・配偶者の有無・年齢(5歳階級)・性別)
中卒者が結婚するための4つの方法
結婚へのハードルが高いといわれる中卒者ですが、今からできる対策もあります。中卒者が将来結婚をするためにおすすめの方法を4つ紹介しますので、結婚願望のある方は参考にしてください。
1.高校進学や高卒認定試験を検討する
中卒の学歴が不利になるようなら、高校に進学して高卒を目指すのがおすすめです。高卒の学歴を得られれば、専門学校や大学など高等教育への選択肢も広がります。高校には全日制のほか、通信制や定時制もあるため、仕事をしながらでも学べるでしょう。
高校進学が難しい場合は、高卒認定試験の受験も一つの手です。高卒認定試験は文部科学省による国家試験であり、合格すると高卒者と同等以上の学力であることを証明できます。高卒の学歴は得られませんが、大学への進学や高卒以上を条件とする求人への応募が可能です。「高卒認定は就職に有利?高卒資格との違いや就活の注意点を解説!」を参考にして、進学するのと試験を受けるのと、自分にどちらが合っているか考えて挑戦してみましょう。
2.就活に有利な資格を取る
学歴の代わりに、就活に有利な資格を取る方法もあります。おすすめは自分が興味のある仕事や就きたい仕事につながる、下記のような需要の高い資格です。
- ・宅地建物取引士
- ・旅行業務取扱管理者
- ・登録販売者
- ・中小企業診断士
- ・調理師
資格を取得すると就職先の選択肢が広がり、選考でのアピールポイントも増えます。身につけたスキルや知識は就職後でも役立つでしょう。就職に活用できる資格については「中卒者から取れる資格22選!取得するメリットや高卒認定の必要性も解説」のコラムを参考にしてください。
3.正社員就職する
現在、非正規雇用で働いている場合は正社員として就職しましょう。有期雇用である非正規職員は失業のリスクが高く、収入が不安定になりがちです。正社員になると手当や退職金・賞与などがもらえる可能性があるので、収入アップも期待できるでしょう。
「今までアルバイトばかりで履歴書に書ける職歴がない」とお悩みの方も、就職活動をしっかりと行うことで正社員を目指せます。中卒者向けの求人を見つけられない場合は、ハローワークや就職エージェントを利用すると良いでしょう。これから就活を始めたい中卒者は「中卒の就職支援サービスはある?就職状況と実情やおすすめの仕事も紹介」のコラムにも目を通してみてください。
学歴不問の仕事を選ぶ
中卒者が仕事を探す際は、学歴や経験不問の職業を選ぶと良いでしょう。建設業・運輸業・介護福祉といった人手不足の業界では、学歴に関係なく雇用している企業が多くあります。実力主義の業界や企業も学歴にこだわらない傾向です。特に、営業職やITエンジニアなどは実力を重視しており、高収入を得られる可能性も高くなります。未経験であっても若い人材は需要が高いため、積極的にチャレンジしましょう。
学歴不問の職業は「中卒向けの就職先はある?学歴不問の職種15選と仕事探しのポイントを紹介」のコラムでも紹介しています。仕事選びの参考にしてみてください。
中卒者の結婚にも影響する正社員の4つのメリット
中卒者が結婚を叶えるには正社員になるのがおすすめです。正社員になることで雇用と収入が安定しやすいため、結婚相手や親族を安心させられる可能性が高くなります。収入額が増えたり将来の選択肢が広がったりするのも、正社員になるメリットといえるでしょう。
正社員のメリット
- 雇用・収入が安定する
- 非正規雇用に比べると生涯年収が高い
- 社会的信用度が高くなる
- 将来の選択肢が増える
1.雇用・収入が安定しやすい
正社員は無期雇用契約なので、基本的には希望する限り定年まで働けます。非正規雇用に比べて解雇される可能性が低いため、安定した収入が見込めるでしょう。結婚生活には安定した収入が欠かせません。不安定な仕事のままだと将来への不安が先立ちますが、正社員であれば結婚への一歩を踏み出しやすいでしょう。
2.非正規雇用に比べると生涯年収が高い
正社員は非正規雇用に比べて毎月の収入が高めです。年齢や勤続年数に応じて昇給があったり、ボーナスが支給されたりするので、非正規雇用に比べると生涯年収も高くなります。
生涯年収が高ければ、家や車といった大きな買い物も計画的に行えるでしょう。学歴別・雇用形態別の生涯賃金を知りたい方は「生涯賃金とは?学歴別や企業規模別に具体的なデータをご紹介」のコラムにも目を通してみてください。
3.社会的信用度が高くなる
正社員は安定した収入が見込めること、無期雇用で急に収入がなくなる可能性が低いことなどから非正規雇用に比べると社会的信用度は高いといえます。社会的信用度が高ければ、賃貸契約や住宅ローンの審査なども通過しやすくなります。正社員であれば、結婚相手の親族にも安心してもらいやすいでしょう。
4.将来の選択肢が増える
正社員は非正規雇用に比べて自己成長の機会が多く、スキルや経験を身につけやすいこともメリットです。「今の会社で役職者を目指す」「経験を積んでから転職してステップアップする」など将来の選択肢が広がります。もちろん、将来の選択肢として結婚も含まれるでしょう。
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中卒者の結婚に関するFAQ
中卒で結婚に悩んでいる人からのよくある質問をまとめました。
中卒でニートだと結婚は難しいでしょうか?
最終学歴が中卒の方も結婚は可能ですが、十分な収入や社会的な信用がなければハードルは高くなるでしょう。現在ニート状態なら、まずは安定した収入が得られる正社員を目指すことから始めるのがおすすめです。正社員になると収入が安定しやすいため、結婚できる可能性が高くなります。ほかにもニートの方が結婚に向けて取り組むべきことは「ニートは結婚できない?男女でハードルが違う?脱却方法も解説!」のコラムを参考にしてください。
中卒者が婚活に成功するためのポイントは?
中卒者が婚活に成功するためには、自己アピールと経済的安定が重要です。学歴に頼らず、誠実さや家庭を大切にする姿勢などを強調し、自分の魅力を伝えましょう。定職に就き、安定した収入が見込める場合は、相手に安心感を与えられるはずです。現在、仕事に就いていない場合は、就職してから婚活を始めると良いでしょう。「中卒で結婚を考える人の就活方法」のコラムもあわせてご覧ください。
中卒で正社員になるのは難しいですか?
中卒者は大卒者や高卒者と比べると、正社員になるのが難しい傾向があります。しかし、学歴・経験不問の仕事を選ぶと可能性は上がるでしょう。自分に適した選択肢を見つけるには、就職・転職エージェントに相談するのもおすすめです。就職・転職エージェントは相談者の適性やスキルに合わせ、条件の良い企業を紹介します。「中卒だから正社員になれない」と諦めずに、正社員を目指して行動を起こしましょう。ハタラクティブでも、正社員就職を目指す方を丁寧にサポートしています。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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京都大学工学部建築学科を2010年の3月に卒業し、株式会社大林組に技術者として新卒で入社。
その後2012年よりレバレジーズ株式会社に入社。ハタラクティブのキャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーを経て2019年より事業責任者を務める。